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Day6



46 Trofeo S.A.R. Princesa Sofia
第46回 プリンセスソフィア杯


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Report & Photo by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ



4月4日 レース6日目

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▲2位でフィニッシュした土居組

島からの陸風が残る中で始まったメダルレースは、風が弱く右へ回っていく中で行われました。クラスによっては途中でN旗があがってやり直したレースもありますが、全クラス完了することができ、2015年プリンセスソフィア杯は無事に終了しました。

メダルレースは3エリアに分かれ、Can Pastilla に近いエリア3ではレーザー、ラジアル、RS:X男女、真ん中のエリア2はナクラ、470男女、El Arenal 側のエリア1では49er、FX、Finnが割り当てられました。日本からは470女子と男子がメダルレースに出場しました。

先にスタートした女子の吉田はダウンウインドで風のない場所を走ってしまったこともあり、1下で順位を落とした後は短いコースの中で挽回できずに10位、トータルもあがることができず6位でした。

男子は10艇が3グループに分かれるような展開でした。
1番目のグループはアルゼンチンとイギリスです。1位のアルゼンチンを逆転できる可能性があるのはイギリスだけなので、アルゼンチンはイギリスを徹底的にマークし、9‐10位でフィニッシュ。徹底してラストまで追いやる姿は、優勝を確実にしようとするだけでなく、オリンピック本番をイメージして、最後にメダルをかけて軽風のリオで抑えることを想定しているかのようでした。

2番目のグループでは3位争いの3艇が競い、同点のスペインと松永、1点差のスウェーデンのモラウド組が表彰台を目指しました。6位以下とは点差があったので、この3艇に絞られた争いでしたが、スペインと松永がOCSというあっけない幕切れで、モラウドが3位になりました。アテネ五輪の最終レースで関・轟組に負けて銅メダルを逃したモラウドですが、今回は復活しての3位となりました。吹いても、吹かなくても、ストラテジーを駆使した戦いぶりは見事でした。

3番目のグループは6位より上にはあがれないものの、自由にレースするグループで、土居・今村は2位をとり、6位をキープしました。結果、松永5位、土居6位となりました。

プリンセスソフィア杯は本日で終了です。
RS:X男子の代表選考が終了し、富澤が選ばれました。また、470女子は吉田・吉岡が6位入賞で、選考をリードしています。470男子は松永・吉田と土居・今村が一歩も譲らない戦いを繰り広げています。2回目の選考は6月末にデンマークのオーフスで開催される470欧州選手権になりますが、その時はメダル圏内で争う2艇を期待します。

長い大会期間、たくさんの応援をいただき、ありがとうございました。ナショナルチームの選手達は引き続きワールドカップ・イエール大会に臨みます。


●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race

レース関連の書類http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-toa

大会成績http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-resultsall

●日本選手の成績
470男子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日1レース/79艇/27か国〕
○松永鉄也・吉田雄吾(スリーボンド)
 5位 7-5-4-3-(23)-5-6-21-7-10-M OCS
○土居一斗・今村公彦(チームアビーム)
 6位 14-6-(15)-12-4-(29)-17-2-1-20-M2
○飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
 37位 25-30-10-8-29-25-34-28-(40)-31
○市野直毅・長谷川孝(和歌山セーリングクラブ・横浜ゴムMBジャパン)
 55位 16-2-(39)-33-37-33-18-14-4-SPI

470女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日1レース/62艇/25か国〕
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 6位 3-4-8-1-3-9-3-3-12-(18)-M10
○山口祥世・畑山絵里(ノエビア)
 21位 6-6-20-9-(29)-11-24-25-24-20

RS:X級男子〔リオ五輪代表選考の2回目指定大会/82艇/32か国〕
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 14位 5-3-5-2-15-(37)-19-36-17-24
○板庇雄馬(立命館大学)
 56位 (DNC)-26-18-20-6-7-27-11-22-24

49er級〔74艇/25か国〕
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 20位 15-8-1-19-(21)-11-18-17-21-20-12-1

Laser級〔164艇/49か国〕
○安田真之助(宮津高等学校・教員)
 82位 33--8-29-47-34-19-(BFD)-15-17-13
○瀬川和正 (鳥取県セーリング連盟)
 145位 47-48-(55)-54-30-38-30-28-17-14

Laser Radial級〔117艇/42か国〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 23位 22-19-21-11-13-20-(29)-18-DN-10
○冨部 柚三子(レーザー江の島フリート)
 74位 (48)-42-10-30-17-20-22-19-26-26

RS:X級 女子〔69艇/27か国〕
○須長 由季(ミキハウス)
 27位 8-13-14-13-29-25-(31)-24-26-25
○小嶺 恵美(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 47位 16-(24)-24-20-11-13-14-14-2-4

Nacra 17〔56艇/31か国〕
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(SAILFAST・チームアビーム)
 46位 (DNC)-DNC-22-15-13-14-9-10-19-13-UFD-23-23

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▲OCSが掲示されたJPN12の松永

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▲中盤にいながら風のない場所につかまった吉田組

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day5



4月3日 レース5日目

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▲49er最終レース。第1マークをトップでアプローチする牧野・高橋。そのままトップフィニッシュ!

朝は風がなく、10時前に回答旗があがって陸上待機となりましたが、各エリアともに11時を回る頃から海風が入り始め、11時半にはD旗があがりレース海面へと出艇しました。各エリア、弱めの風ながら2レース(49erとナクラは3レース)を行い、オープニングシリーズが完了しました。11位以下の選手はこれで最終成績となり、明日のメダルレースで上位10艇が戦うのみとなりました。

五輪代表のかかったRS:X男子は予選を快調に走った富澤が決勝グループでは足踏みしましたが、代表選考2戦目のパルマを終え、北京、ロンドンに続き、3大会連続でのオリンピック出場を決めました。2番手の板庇はここから東京2020を目指します。リオを目指した短期間のチャレンジでは、ウェイブからコースレースへ幅を広げて多くのことを学びました。覚えた技術を生かして、東京での代表をめざしてほしいと思います。

470男子が熱い戦いになっています。
代表選考がかかった大会で、メダルレースに日本の2艇が進出しました。代表選考ではナーバスになって力が発揮できないという話をこれまで何度も聞いてきましたが、メダルレースへ進み一歩も引かない2チームを見ていると、その先にはオリンピックでのメダルを狙う強い気持ちが見えてきます。女子も吉田・吉岡組がメダルレースへ進みました。明日はひとつでも上を目指してほしいです。

ラジアルの土居愛実、RS:X女子の須長、男子の富澤、470女子の山口・畑山組、49erの牧野・高橋組はこの大会が予選となっていたワールドカップ・イエール大会への出場権利(ワールドカップは2015年からISAFランキング上位30艇と予選大会からの10枠、合計40艇で争われるしくみになった)を獲得しました。また、最終レースで、牧野組はゴールドフリートの中でトップフィニッシュを飾り、職場の同僚である富澤の代表決定に花を添えました。メダルレースに進む3チーム以外は今日で大会を終了します。


●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race

レース関連の書類http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-toa

大会成績http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-resultsall

●日本選手の成績
RS:X級男子〔リオ五輪代表選考の2回目指定大会/本日2レース/82艇/32か国〕
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 14位 5-3-5-2-15-(37)-19-36-17-24
○板庇雄馬(立命館大学)
 56位 (DNC)-26-18-20-6-7-27-11-22-24

470男子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/79艇/27か国〕
○松永鉄也・吉田雄吾(スリーボンド)
 4位 7-5-4-3-(23)-5-6-21-7-10
○土居一斗・今村公彦(チームアビーム)
 6位 14-6-(15)-12-4-(29)-17-2-1-20
○飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
 37位 25-30-10-8-29-25-34-28-(40)-31
○市野直毅・長谷川孝(和歌山セーリングクラブ・横浜ゴムMBジャパン)
 55位 16-2-(39)-33-37-33-18-14-4-SPI

470女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/62艇/25か国〕
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 6位 3-4-8-1-3-9-3-3-12-(18)
○山口祥世・畑山絵里(ノエビア)
 21位 6-6-20-9-(29)-11-24-25-24-20

49er級〔本日3レース/74艇/25か国〕
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 20位 15-8-1-19-(21)-11-18-17-21-20-12-1

Laser級〔本日2レース/164艇/49か国〕
○安田真之助(宮津高等学校・教員)
 82位 33--8-29-47-34-19-(BFD)-15-17-13
○瀬川和正 (鳥取県セーリング連盟)
 145位 47-48-(55)-54-30-38-30-28-17-14

Laser Radial級〔本日2レース/117艇/42か国〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 23位 22-19-21-11-13-20-(29)-18-DN-10
○冨部 柚三子(レーザー江の島フリート)
 74位 (48)-42-10-30-17-20-22-19-26-26

RS:X級 女子〔本日2レース/69艇/27か国〕
○須長 由季(ミキハウス)
 27位 8-13-14-13-29-25-(31)-24-26-25
○小嶺 恵美(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 47位 16-(24)-24-20-11-13-14-14-2-4

Nacra 17〔本日3レース/56艇/31か国〕
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(SAILFAST・チームアビーム)
 46位 (DNC)-DNC-22-15-13-14-9-10-19-13-UFD-23-23

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▲RS:X女子の小嶺はシルバーフリート2位でフィニッシュ

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▲470女子の第10レースでアウターループへ向かうゴールドフリート

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▲470男子の第9レースでトップを走る土居・今村組

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▲メダルレースへ向けバトルを繰り広げるRS:X男子

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day4



4月2日 レース4日目

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▲470級男子:決勝第5レースの上マーク3回航

今日は南西からの風が12~15ノットで安定し、いいレースができました。各エリア、2レース(49erとナクラは3レース)をスムーズな運営で終えました。

470女子の吉田・吉岡組は2レースを3-3とまとめてきたのですが、英国の若手チーム(Weguelin組)が1-1と素晴らしい走りで2位へとジャンプアップしました。先頭を行くニュージーランド(Aleh組)には近づいたのですが、上位6艇は7位以下を20点以上引き離し、しかも6艇が7点差でひしめき合う混戦です。誰もが表彰台を目指し、一歩も譲らないレースは見応えがあります。

470男子は1位のイギリス(Patience組)と2位のアルゼンチン(Calabrese組)以外は悪いレースを抱えており、3位以下は混戦でアップダウンが激しい状況です。明日の2レースでメダルレースに残る艇が決まるわけで、15位くらいまでのチームにチャンスがあります。そういった中で抜群の安定感を出しているのがロンドンのメダリスト達であり、病気でしばらく活動を中止し、今大会で復帰したアルゼンチンが特に落ちついてレースをしています。日本の2チームもこの混戦から勝ち抜いてメダルレースへ進んでほしいと思います。

RS:X男子の富澤はレースのたびにバテンが折れ、トラブル続きの1日でした。順位を落としてしまいましたので、明日の2レースでメダルレースを目指します。納得のいかない走りで不満の残るレースでしたが、引きずらないで残りの2レースを立て直してほしいです。

レーザー、ラジアルは2レースを行いました。ラジアルの土居愛実はゴールドフリートの中で順位をキープし、トップグループまであと一息です。昨シーズンよりはついていけるようになりましたが、課題はまだ山積といったところでしょうか。イエールへの切符はキープできていますので、明日、堅実なレースを期待します。

明日はオープニングシリーズ最終日。11位以下の選手は大会終了となり、メダルレースへ残る10艇のみが4日までレースをつづけることになります。


●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race

レース関連の書類http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-toa

大会成績http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-resultsall

●日本選手の成績
RS:X級男子〔リオ五輪代表選考の2回目指定大会/本日2レース/82艇/32か国〕
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 13位 5-3-5-2-15-(37)-19-36
○板庇雄馬(立命館大学)
 52位 (DNC)-26-18-20-6-7-27-11

470男子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/79艇/27か国〕
○松永鉄也・吉田雄吾(スリーボンド)
 4位 7-5-4-3-(23)-5-6-21
○土居一斗・今村公彦(チームアビーム)
 10位 14-6-(15)-12-4-(29)-17-2
○飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
 36位 25-30-10-8-29-25-(34)-28
○市野直毅・長谷川孝(和歌山セーリングクラブ・横浜ゴムMBジャパン)
 57位 16-2-(39)-33-37-33-18-14

470女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/62艇/25か国〕
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 4位 3-4-8-1-3-(9)-3-3
○山口祥世・畑山絵里(ノエビア)
 18位 6-6-20-9-(29)-11-24-25

49er級〔本日2レース/74艇/25か国〕
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 21位 15-8-1-19-(21)-11-18-17-21

Laser級〔本日3レース/164艇/49か国〕
○安田真之助(宮津高等学校・教員)
 88位 33--8-29-47-34-19-(BFD)-15
○瀬川和正 (鳥取県セーリング連盟)
 154位 47-48-(55)-54-30-38-30-28

Laser Radial級〔本日2レース/117艇/42か国〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 25位 22-19-21-11-13-20-(29)-18
○冨部 柚三子(レーザー江の島フリート)
 69位 (48)-42-10-30-17-20-22-19

RS:X級 女子〔本日3レース/69艇/27か国〕
○須長 由季(ミキハウス)
 27位 8-13-14-13-29-25-(31)-24
○小嶺 恵美(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 47位 16-(24)-24-20-11-13-14-14

Nacra 17〔本日2レース/56艇/31か国〕
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(SAILFAST・チームアビーム)
 42位 (DNC)-DNC-22-15-13-14-9-10-19-13

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▲470級女子:決勝第3レース上マークに向かう艇団

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▲RS:X女子の小嶺選手の1下回航

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▲後藤・田畑組はナクラに挑戦中

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day3



4月1日 レース3日目

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▲470級男子:決勝1レース目の上マークアプローチ。土居・今村が4位でアプローチ


北東の風が安定して吹く中、予定していた11時スタートから若干遅れたものの、全クラス2レースを終えて17時には陸へ戻りました。1日3レースを実施のスキフだけは19時近くまでレースになりました。今日から決勝フリートになったので上位が直接対戦です。

470エリアは女子が先にスタート。13ノット平均、ガストで15ノットでした。男子がスタートした頃には少し弱まり、エリアのあちこちにラルができるようになりました。風速は安定していましたが、左右から入るシフトをはずすと大きく遅れてしまうため、ほとんどの選手がスコアを崩す荒れた展開になっています。日本選手も1レースよくて1レースだめという結果ですが、それでも上位に残って踏ん張りを見せています。上位陣の直接対決の中で僅かの差を負けずにものにしていかないと勝てない状況で、厳しいレースが続きます。

RS:Xエリアは470よりも岸寄りになりますが、30度と50度から入る風をいかにうまく拾っていくかが勝敗の鍵でした。富澤は伸ばすサイドを悩んでいるうちにどちらつかずになってしまい、大きく崩してしまいました。上位陣で崩した選手も多く、予選での貯金を使い果たした観はありますが、明日からの立て直しに期待します。

レーザーとラジアルは2レースを終え、土居愛実がゴールドフリートの中で順位を上げてきました。この2クラスはワールドカップへの上位40艇に入ることが難しく、土居はこの大会で枠をとることを目指しています。艇数の多いフリートにも慣れて日に日によくなってきました。ナクラの後藤・田畑組も初日のディスマストから復帰し、レースごとによくなっています。

49erとFXはトラぺゾイドのコースを使わず、1フリートずつの上下コースでのレースとなるため、最初のグループが先に2レース、一度陸へもどり、2グループ目は風の状況がよければ3レース連続で行い、2グループ目がレースを終えた海面に、1グループ目が再度でてきて3レース目を行うような進行状況です。スキフに乗る選手はこういった出たり入ったりのレース形式にも慣れる必要があります。牧野・高橋組はまさにこのスケジュールでの最初のグループでレースとなり、しんどい1日を終えました。ゴールドフリートのレースはスタートがきつく、辛抱が肝心です。その中で、トップをキープしているニュージーランドは異次元のボートハンドリングと思えてなりません。

明日から後半戦に入ります。より上位をめざして、落ち着いてレースを続けてほしいと思います。


●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race

レース関連の書類http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-toa

大会成績http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-resultsall

●日本選手の成績
RS:X級男子〔リオ五輪代表選考の2回目指定大会/本日2レース/82艇/32か国〕
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 6位 (5)-3-5-2-15-(37)
○板庇雄馬(立命館大学)
 48位 (DNC)-26-18-20-6-7

470男子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/79艇/27か国〕
○松永鉄也・吉田雄吾(スリーボンド)
 3位 7-5-4-3-(23)-5
○土居一斗・今村公彦(チームアビーム)
 12位 14-6-(15)-12-4-(29)
○飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
 37位 25-(30)-10-8-29-25
○市野直毅・長谷川孝(和歌山セーリングクラブ・横浜ゴムMBジャパン)
 64位 16-2-(39)-33-37-33

470女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/62艇/25か国〕
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 4位 3-4-8-1-3-(9)
○山口祥世・畑山絵里(ノエビア)
 15位 6-6-20-9-(29)-11

49er級〔本日2レース/74艇/25か国〕
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 20位 15-8-1-19-(21)-11-18

Laser級〔本日3レース/164艇/49か国〕
○安田真之助(宮津高等学校・教員)
 88位 33--8-29-(47)-34-19
○瀬川和正 (鳥取県セーリング連盟)
 157位 47-48-(55)-54-30-38

Laser Radial級〔本日2レース/117艇/42か国〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 35位 (22)-19-21-11-13-20
○冨部 柚三子(レーザー江の島フリート)
 66位 (48)-42-10-30-17-20

RS:X級 女子〔本日3レース/69艇/27か国〕
○須長 由季(ミキハウス)
 24位 8-13-14-13-(29)-25
○小嶺 恵美(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 47位 16-(24)-24-20-11-13

Nacra 17〔本日2レース/56艇/31か国〕
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(SAILFAST・チームアビーム)
 41位 (DNC)-DNC-22-15-13-14-9

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▲470級男子:決勝2レース目5位で最終マークを回航する松永・吉田

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▲470級女子:決勝1レース目の上マーク回航、吉田・吉岡が3位でアプローチ

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▲シングルで1下を回航する富澤

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▲混戦に慣れ、イエールへの切符をかけて戦う土居愛実

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day2



3月31日 レース2日目

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▲470級女子の予選4レース目をトップフィニッシュし、総合3位でゴールドフリートに臨む吉田・吉岡


朝イチは風が全くない凪から始まり、11時過ぎに海風が南から入り始めました。11時半にD旗があがりましたが、各エリアでレースが始まったのは14時過ぎ。途中、弱まったりしながらも、2~3レースを消化することができました。

470女子、RS:X女子、49erFXは16時過ぎまで陸で待機し、吹きあがった海風の中でのレースとなりました。最後までレースをした470女子が陸へ戻ったのは20時。3月29日に夏時間に変わったばかりなので、ちょうど日没になりましたが、いい風の中でのレースができ、全種目予選4レースを完了。今日の日本選手は頑張りました。

4レースを終了した49erは第3レースでトップをとった牧野・高橋組が総合でも12位に入り、25艇のみが進出するゴールドフリートに残りました。「今日は、2本ともスタートでうまく出られませんでしたが、最初のレースでは、他艇よりもスピードがあり、スタートの失敗もうまくリカバリーでき、良い位置を走れたので、トップフィニッシュできました。まずは、ゴールドフリートに入れてイエールの権利が獲れてよかった。明日からも頑張ります」(牧野)

同じく予選4レースを終えたRS:Xの富澤は全レースを5位以内でまとめ、総合でも3位につけています。板庇がシルバーフリートになったため代表選考で富澤を逆転することはなくなりました。3度目の五輪への切符を手にする富澤ですが、今大会でフランスワールドカップへの参加権利をとらなければならず、今はリオよりもイエールへの切符獲得に集中しています。「リオが決まったので職場や周囲の人達は喜んでくれると思いますが、3回目ですから、特に意識するわけでもありません。目の前にあるワールドカップへの予選突破が結構厳しいので、今の順位を保てるようにします。セールの調整など、アプローチを少し変えてトライしようとも考えています」(富澤)

470男女も予選4レースを終えました。2日間とも風が安定せず、スタートしてはN旗があがることも何回かあり、レース数が少なくなるではないかと心配でした。しかし運営側は、風の条件が悪くなった時にはすぐに中止し、やり直しをし、的確な判断をしてくれました。このレースを代表選考レースとしている日本としては、適切な判断で良かったと感じています。ナショナルチームすべてがゴールドフリートに残ることができ、引き続き、ゴールドフリートの中で戦えることに日本チームのレベルアップを感じます。

レーザーは安田が8位を1回、冨部が10位を1回とりました。ビッグフリートの中で一つずついいレースができるようになると、次の突破口が開けるものです。ラジアルの土居愛実とRS:X女子の須長はゴールドフリートに残りました。

明日から3日まで決勝グループでのレースを行い、トップ10がメダルレースに進みます。五輪10種目の参加艇数は824艇、64カ国 選手1171名。凄い大会です。

470男女とRS:X男子の代表選考に必要な認定参加定数はオリ強HPの代表選考報告欄に掲載します。


●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race

レース関連の書類は右記http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-toa

大会成績http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-resultsall

●日本選手の成績
RS:X級男子〔リオ五輪代表選考の2回目指定大会/本日3レース/82艇/32か国〕
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 3位 (5)-3-5-2
○板庇雄馬(立命館大学)
 55位 (DNC)-26-18-19

470男子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日3レース/79艇/27か国〕
○松永鉄也・吉田雄吾(スリーボンド)
 6位 (7)-5-4-3
○土居一斗・今村公彦(チームアビーム)
 20位 14-6-(15)-12
○飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
 30位 25-(30)-10-8
○市野直毅・長谷川孝(和歌山セーリングクラブ・横浜ゴムMBジャパン)
 43位 16-2-(39)-33

470女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/62艇/25か国〕
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 3位 3-4-(8)-1
○山口祥世・畑山絵里(ノエビア)
 14位 6-6-(20)-9

49er級〔本日2レース/74艇/25か国〕
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 12位 15-8-1-(19)

Laser級〔本日3レース/164艇/49か国〕
○安田真之助(宮津高等学校・教員)
 85位 33--8-29-(47)
○瀬川和正 (鳥取県セーリング連盟)
 161位 47-48-(55)-54

Laser Radial級〔本日2レース/117艇/42か国〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 35位 (22)-19-21-11
○冨部 柚三子(レーザー江の島フリート)
 66位 (48)-42-10-29

RS:X級 女子〔本日3レース/69艇/27か国〕
○須長 由季(ミキハウス)
 24位 8-13-(14)-13
○小嶺 恵美(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 45位 16-(24)-24-20

Nacra 17〔本日2レース/56艇/31か国〕
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(SAILFAST・チームアビーム)
 45位 (DNC)-DNC-22-15

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▲予選最終レースを2位でフィニッシュした富澤

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▲470級男子の予選3、4レースをシングルフィニッシュで纏め、ゴールドフリート入りした飯束・八山

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▲470級男子の予選2レース目に接戦でフィニッシュに向かう松永・吉田と土居・今村

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▲49erの第3レースの第1マークを3位で回航、前の2艇を抜いてトップフィニッシュを決め牧野・高橋!)

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▲8海面は広く、800艇が参加するのは圧巻です

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▲安田は2月中旬からクロアチアのスプリットへ武者修行中。クロアチアの選手と練習している

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day1



3月30日 レース1日目

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▲5位でフィニッシュする富澤


予報では西から北西の風が安定して吹くはずでしたが、パルマ湾に入る北西は島を越えて吹き抜けるため、強弱ありシフトありで、レースがこなせないクラスがでました。8海面に分かれて11時スタートに合わせてレースエリアへ向かいましたが、18時すぎにあがってくるまで長い1日となりました。

最初にレースが始まったRSX女子は10ノット吹いたり、ラルで5ノットに落ちたりする中で1レースを行いましたが、2レース目をスタートするころに風がなくなり、陸へ戻って待機。そのまま、2レース目はできませんでした。

男子も陸で待機していましたが、北西からの風が入りだしたのでスタートしたところ、1上すぎてから38ノットの猛烈なガストが入り、黄色フリートは8艇しかフィニッシュできませんでした。板庇はその中の一人でDNFになりました。青組の富澤は強弱ある難しいレースを落ち着いてこなし、5位に入りました。

470は女子が先にスタートでしたが、安定しない風のなか、スタート待ち、レース間でも風待ちがありながらも2レースできました。海外レースデビュー戦の山口・畑山組はスタートから思い切りのよいコースどりで1上を上位で回り、上位陣の中で踏ん張って6位を2回とりました。逆に吉田・吉岡組は難しい風の中で我慢のしどころ、勝負どころを落ち着いて使い分け、4位にまとめました。

女子の後に男子がスタートした頃には風は更に不安定になりました。黄色組の松永・吉田組、土居・今村組は1上の順位が悪くても少しずつあげてこれましたが、青組の飯束・八山組は1上を上位で回航しながらも、ダウンウインドでコースミスをして下がってしまいました。2レース目は黄色組がスタートするものの、風が大きく変化したり、なくなったりで、レースエリアを移動して再度スタートを試みました。しかしながら、結局、風はなくなり、ノーレースとなりました。

スキフの海面も強弱が激しく、北西のガストが入った時にはFXが全艇沈する場面もありました。牧野・高橋組は風が弱くなってからのレースで、20位と踏ん張っています。レーザーは1レース、ラジアルは2レースを行いましたが、とにかく、艇数が多くて、浜に積み上げられた船台が恐ろしい状況でした。ナクラの後藤組はディスマストで2レースがDNCになりましたが、新しいマストを手に入れて、何とか明日からもレースができるようになりました。

明日は西からの予報です。高い山を越えてくる風が安定するわけはありません。ガストとラル、シフトを見分ける戦いが続きます。


●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race

レース関連の書類は右記http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-toa

大会成績http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-resultsall

●日本選手の成績:
RS:X級男子〔リオ五輪代表選考の2回目指定大会/本日1レース/83艇/33か国〕
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 9位 5
○板庇雄馬(立命館大学)
 45位 DNF

470男子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日1レース/79艇/27か国〕
○松永鉄也・吉田雄吾(スリーボンド)
 13位 7
○土居一斗・今村公彦(チームアビーム)
 27位 14
○市野直毅・長谷川孝(和歌山セーリングクラブ・横浜ゴムMBジャパン)
 31位 16
○飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
 49位 25

470女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会/本日2レース/62艇/24か国〕
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 4位 3-4
○山口祥世・畑山絵里(ノエビア)
 12位 6-6

49er級〔本日2レース/74艇/25か国〕
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 20位 15-8

Laser級〔本日1レース/178艇/51か国〕
○安田真之助(宮津高等学校・教員)
 97位 33
○瀬川和正 (鳥取県セーリング連盟)
 139位 47

Laser Radial級〔本日2レース/119艇/42か国〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 31位 20-16
○冨部 柚三子(レーザー江の島フリート)
 83位 44-38

RS:X級 女子〔本日1レース/69艇/25か国〕
○須長 由季(ミキハウス)
 15位 8
○小嶺 恵美(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 31位 16

Nacra 17〔本日2レース/56艇/31か国〕
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(SAILFAST・チームアビーム)
 44位 DNC-DNC

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▲シングルで1下を回航する須長

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▲49er第2R、第1マーク。4位で回航する牧野・高橋

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▲470級女子第1レース下マーク回航。堅実な走りで3位をキープする吉田・吉岡(JPN1)

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▲470級女子第2レース2上マーク。思い切りの良いレース運びで6位を走る海外遠征初出場の山口・畑山(JPN3)

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▲積上げられたレーザーの船台

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▲真紅に空を染めるマヨルカ島の夕陽

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

46thPS



第46回プリンセスソフィア杯がスペインのマヨルカ島パルマで開催されます。

オリンピッククラス10種目とパラリンピック1種目、ドラゴン級、カイト男女の合計14種目が行われます。
日本の470級男女は今大会がオリンピック代表選考の1回目の指定大会となります。RS:X男子は今大会がオリンピック代表選考の2回目の指定大会になり、レース最終日には代表が内定します。



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▲49erと470はビーチから出着艇。El Arenal からCan Pastillaのレース海面


●開催地:スペイン マヨルカ島 パルマ Mallorca Spain
     Club Nautico Arenal - 470男女, 49er, FX, Finn
     Club Maritimo Sn Antonio de la Playa - RS:X男女, Laser, Radial, Nacra 17
     RCN de Palma - パラリンピッククラスとドラゴン級、ビーチでカイト

●大会日程:
3月27日~29日  受付、計測(簡易計測)
3月29日      プラクティスレース
3月30日~4月3日 10レース実施
4月4日       オリンピッククラス メダルレース
各種目別スタート時刻等はSIのAddendum C に記載

●参加国:約667艇/59カ国(大会受付け終了後に正しい数字がでます)

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レースは海面は8海面に分かれ、4カ所の会場から出艇します。レースエリアは帆走指示書(SI、Sailing Instruction)のAddendum Aに図で記載されています。〔SI帆走指示書(PDF)〕
470男女、49er、FX、フィン、はEl Arenalのマリーナとビーチ、レーザー男子、ラジアル女子、RS:X男女、ナクラ17はCan Pastillaのマリーナとビーチを利用します。パラリンピッククラスとドラゴンはRCN(パルマヨットクラブ)、カイトはPlatja del Portixol(ビーチ)からスタートします。

スケジュールはSIのAddendum Cにカテゴリー別で出ています。470はMen’s Two Person Dinghy、49erがMen’s Skiffという記載方式です。Addendum Dでは予選があるクラスとないクラスを記載しています。今回から変更があるのは、決勝フリートへ進む数をエントリー数の50%としながらも、最大数をクラスごとに40や60に制限しているところです。受付けが終了する3月29日にエントリー数が確定します。

昨年までのプリンセスソフィア杯はワールドカップの1戦でしたが、ISAFがワールドカップを新しくしようとしている際に、パルマは立候補をせずにユーロリーグの1戦としての開催を希望しました。その結果、従来の全員参加型の大会のまま、エリートのみが参加するワールドカップのイエール大会への予選を兼ねることとなり、700隻近いエントリーになりました。
北欧、イギリスなどの選手はパルマを冬場の練習基地にしていることもあり、2月頃から合宿を繰り返して大会に参加する選手が多いのです。より多くの大会に参加しようとするトップ選手、ワールドカップの切符を手に入れるべく参加する選手が混在する中で、レーザー級男子のエントリー数は180艇と過去最大です。そして、14種目の中で、もっとも少ない点数で優勝した勝者に対してプリンセスソフィア杯が授与されます。スペインの王室はフィリペ国王がバルセロナ五輪、クリスティーナ王女がソウル五輪の代表であり、セーリング王国スペインを代表する国際大会です。

日本からは470男子4艇、470女子2艇、49er1艇、RS:X男子2艇、RS:X女子2艇、レーザー級男子2艇、ラジアル級女子2艇、ナクラ17級1艇の8種目、合計16艇の選手が参加します。
今回は470男女とRS:X男子がオリンピック代表選考大会になるため、選手の現地入りも早めになりました。3月中旬から、初夏と冬とが日本の三寒四温のように交互に訪れています。地元のセーラーの情報では、この季節のパルマは変化が速く、いろいろなコンディションがあり、気象情報も更新されるたびに修正されているそうです。

今大会はワールドカップ・イエール大会への参加権利をもっていない選手にとっては予選会になります。ワールドカップの出場枠40のうち、ランキング30位までの選手がシードされますが、残りの10枠とシード選手不参加分枠が今回にかけられます。日本から参加している選手の中でイエールへの参加権利をもっているのは470男子の松永組、土居組、女子の吉田組の3艇のみで、30位から40位に富澤、須長、土居愛実、牧野組がいます。ナクラ17はイエールへの参加が怪我などで減りましたので、今回は14枠あり、やや広き門になったこともあって後藤・田畑組もイエールへのクオリファイを狙っています。ボーダーにいる選手は枠をとることに必死ですが、負けたら家に帰ればいいだけの欧州組とは異なり、計画をプランBに変更しなければならないストレスが伴います。それを不利と思うのか、メンタルタフネスの修行とみるか。日本選手にとっては厳しい戦いです。

●出場選手:
RS:X 男子〔リオ五輪代表選考の2回目指定大会〕
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
○板庇 雄馬(立命館大学)

470 男子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会〕
○松永 鉄也・吉田 雄吾(スリーボンド)
○土居 一斗・今村 公彦(チームアビーム)
○飯束 潮吹・八山 慎司(エス・ピー・ネットワーク)
○市野 直毅・長谷川 孝(和歌山セーリングクラブ・横浜ゴムMBジャパン)*代表選考外として参加

470 女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会〕
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
○山口 祥世・畑山 絵里(ノエビア)

49er
○牧野 幸雄・高橋 賢次〔トヨタ自動車東日本〕

Laser
○安田 真之助(宮津高等学校・教員)
○瀬川 和正(鳥取県セーリング連盟)

Laser Radial
○土居 愛実(慶応義塾大学)
○冨部 柚三子(レーザー江の島フリート)

RS:X 女子
須長 由季(ミキハウス) 
○小嶺 恵美(ジェイ・ウィル・パートナーズ)

Nacra 17
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(SAILFAST・チームアビーム)

この大会には日本から16艇、26名の選手が挑戦します。リオ代表選考がかかるRS:X男子や470男女が気になるところですが、ひと種目でも多く、メダルレースに進出できるよう、頑張ります。なお、代表選考の詳細については強化委員会ホームぺージ(トップページ右の代表選考選考方針等)をご覧ください。最終日まで応援をよろしくお願いします。

●帯同役員:
中村健次・中村健一・宮野幹弘・齋藤愛子/オリンピック強化委員会

●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race

レース関連の書類は右記http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/races/race-toa


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▲RS:X男子の富澤はパルマがリオ代表選考2回目の大会。3回目のオリンピック出場をかけて戦います

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▲中国チームはコンテナ2本をハーバーへ運んでの参加

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)