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Day5



ISAF Sailing World Cup Hyeres, FRA
ISAFセーリングワールドカップ イエール大会


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Report & Photo by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ



4月26日 大会5日目

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▲470女子のメダルレースでトップフィニッシュした吉田愛・吉岡美帆(ベネッセ)。マイアミ大会に続く快挙


■最終日のメダルレース
最終日のメダルレースは、東風、14~18ノットのコンディション下、2海面を使い順次レースが行われました。

日本からは49er牧野・高橋が予選10位でメダルレースに初めて挑戦しました。結果、1つ順位を上げ最終成績が9位になりました。
2 人は昨年度末からこのクラスに適した体力トレーニングを実施して体重を増やし、強い風でも上位選手と戦える手ごたえが出てきたようです。
今日のような海からの風、レースエリアが陸に近い事で波が悪いコンディション、しかも徐々に強くなる風に対して波のスピードが風のスピードに追いつかず波が遅いため、バウ先が極端に細い49erはダウンウインドでの帆走が難しくなります。今日のメダルレースでは10艇中4艇がレース途中で沈をする光景が見られ、よりエキサ イティングな印象を受けました。

470女子の吉田・吉岡は8位でメダルレースに進出しました。
昨年から走らせ方や波に対する対処に強化をし、プロテストに対する考え方にも意識を持った艇の位置取りなどが徐々にできるようになり、レース成績にも安定感が出てきました。とくに中風以上では強豪国にも一目置かれるようになりまし た。
今日のメダルレースでも第1上マークの2位回航から2上マークまでにトップ艇を抜き、見事トップ フィニッシュを果たし、総合6位で本大会を終えました。

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▲メダルレースでは全艇フィニッシュした後、B旗掲揚とともに着順が発表される


■大会総括
選手それぞれ現時点での競技レベルを把握し、評価そして課題をしっかり持ち克服することが大切だと改めて感じました。コーチスタッフ、 そして多くの方々に応援され強くなるしかありません。強豪国はそんな強化方針、人材配置をしており、我々も追いつき追い越せるようなチーム作りが必要です。

大会期間中、応援していた皆さまにお礼を申し上げるとともに、これからも応援していただけますさまよろしくお願い致します。


■メディアについて
新システムのISAFセーリングワールドカップのメダルレースは、以前よりもメディアを意識しており、プレスボートの数、空撮のヘリコプター、GPSによるトラッキング、動画配信が充実していました。

今回のメダルレースではYoutubeでレースの映像が生中継されました。
風に恵まれ、映像は迫力があり、10種目のうち7種目が生中継されました。アメリカはESPNがスポーツチャンネルで番組を組みました。

セーリングのオリンピッククラス種目を競技としてメディアに流す努力の始まりと考えれば、新生ワールドカップは初回から素晴らしい結果を残したと思います。日本国内でも470協会をはじめ多くの応援がツイッターやFacebookなどのソーシャルメディアを通して流れ、日曜日のゴールデンタイムにYoutubeを通して生中継を見ることができました。中には、電車の中でスマホで中継を見た人々もいたようで、各地で反響がありました。東京2020での完成をめざし、今後は同様のシステムを構築していくことになります。

49erは牧野・高橋の初舞台だったのですが、生中継ではなく録画中継になりました。470女子は堂々のトップフィニッシュを見ることができました。次のWeymouthワールドカップはより多くの皆さんが日本から応援できるよう、早目の告知をしたいと思います。


●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/swc2015gbr/competition.aspx

ISAFワールドカップサイトhttp://www.sailing.org/worldcup/regattas/hyeres_2015.php

●大会成績:http://www.sailing.org/worldcup/results/index.php

レースの実況中継(トラッキング)
http://www.sailing.org/worldcup/multimedia/tracking.php

3Dで見るならInternet Explorerで下記をクリックしてください
http://static.sportresult.com/federations/isaf/UnityData/Sailviewer3D/WebPlayer.html?event=110&pm=3d&v=103

※トラッキングはInternet Explorerを使ってください。また、iPadやAndroidではアプリをダウンロードしてご覧ください。

●日本チームの成績
470 男子〔40艇参加〕 
○松永・吉田(スリーボンドホールディングス)
 総合15位 41(RET)-15-5-20-17-8-19-22
○土居・今村(チームアビーム)
 総合17位 33-28-10-7-8-16-12-28

470 女子〔39艇参加〕
○吉田愛・吉岡(ベネッセホールディングス)
 総合6位 27-2-(28)-9-18-2-3-13-M1
○山口・畑山(ノエビア)
 総合39位 24-40(UFD)-30-31-38-15-39-32

49er級〔40艇参加〕
○牧野・高橋(トヨタ自動車東日本)
 総合9位 17-2-(38)-14-34-22-4-24-16-25-3-14-M8

RS:X級 男子
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 総合20位 13-29-17-31-(37)-16-34-2-7-29-11

RS:X級 女子〔40艇参加〕
○須長由季(ミキハウス)
 総合31位 28-29-29-35-28-(36)-28-13-27-33-32

Laser Radial級〔40艇参加〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 総合23位 27-13-32-25-10-13-24-(34)

※( )はカットレース

●帯同役員:中村健次・宮野幹弘/オリンピック強化委員会

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▲自宅のデスクトップで映像を見ると同時に、ラップトップでツイッターのコメントを見て、裏情報を確認します。移動中の電車の中でスマホで見た人からのコメントが一番印象に残りました。


(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day4



4月25日 大会4日目

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▲470男子のスタート直後


今日は初めて定刻どおりレースが実施できました。風速10ノット前後の東風の中470男女とRadialが2レース、49er、RS:X男女が3レースを行いました。

470男子の昨日までの総合成績は松永・吉田組11位、土居・今村組が12位。この日はメダルレースに向け戦いましたが、スタートが悪く上位を走れませんでした。スタート位置によって行くサイドがどうしても決まってしまい、コースの切り替えがやりにくい状況でもありました。

470女子の吉田・吉岡組は1レース目にトップを走ったものの落水、マークタッチの2つのミスをおかしました。にもかかわらず3位でフィニッシュでき、中風域以上になるとトップチームと互角に戦える感触を得たように思います。この3位でメダルレースへの進出を決定づけました。

49erは、8ノット前後のコンディションで予定どおり3レース行われました。
牧野・高橋組は、昨日までで総合15位。10位まで10点差だったのでメダルレース進出を狙うには、本日が勝負の1日となりました。
最初のレースは有利なサイドの風を取り遅れ、フリート中盤の順位となりましたが、その後の2レースを3-14と上位でまとめ、総合10位でメダルレース進出を果たしました。
今回は、通常の25艇のレースよりも多い40艇が参加し、順位変動も大きく苦戦したのですが、それでもフルメンバーが揃うなかでのトップ10入りは実力がついてきた証でもあります。上位とは点差が開いていますが、明日のメダルレースも頑張ってもらいたいと思います。

Radialの土居愛実は、よいスタートを切り1レース目の1上マークまではいいレース展開をしていましたが(10位くらい)、ダウンウインドのコースが悪く、中盤まで順位を落としてしまいました。2レース目もスタートはよかったものの他艇から何度もカバータックを受け、リーバウの嵐に遭って順位を落としました。前を十分に走れる風速だったのでとても悔しがっていました。

RS:X富澤は3レース中2レースを上位で走り、総合順位を2つ上げました。
1レース目はポートスタートで好スタートを切り、トップ集団で上マークを9位で回航。アンダープレーニングのコンディションでしたが、他艇が止まっている中しっかり風を掴み、プレーニングのまま最終マークまで行き、2つ順位を上げ7位でフィニッシュしました。

○富澤コメント
今大会ではいろいろな課題は残りましたが、安定した成績が取れように頑張りたい。世界トップ40が集まる今大会は一つのミスが大きく順位を分けるレースでした。ミスをした時にどのように立て直すかでも大きく順位が変わってくる。今までのレースと違い10番後半のグループに入ってしまうと、毎回誰かに抑えられている状態になり、順位を上げることがとても難しい大会でした。

○須長コメント
最終日、気合いを入れて頑張ったつもりが、今イチ成績につながりませんでした。目標としていた順位には届きませんでしたが、高いレベルで11レースも経験でき、大きな収穫がありました。帰ってからの練習が楽しみです。

明日のメダルレースには470女子の吉田・吉岡組が8位で、49er牧野・高橋組が10位で進出します。470女子は総合6位まで順位を上げることが可能です。49erについては9位まで順位を上げることが可能で、特に初メダルレースに出場する49erには思い切ったレースをしてほしいと思います。


●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/swc2015gbr/competition.aspx

ISAFワールドカップサイトhttp://www.sailing.org/worldcup/regattas/hyeres_2015.php

●大会成績:http://www.sailing.org/worldcup/results/index.php

レースの実況中継(トラッキング)
http://www.sailing.org/worldcup/multimedia/tracking.php

3Dで見るならInternet Explorerで下記をクリックしてください
http://static.sportresult.com/federations/isaf/UnityData/Sailviewer3D/WebPlayer.html?event=110&pm=3d&v=103

※トラッキングはInternet Explorerを使ってください。また、iPadやAndroidではアプリをダウンロードしてご覧ください。

●日本チームの成績
470 男子〔40艇参加〕 
○松永・吉田(スリーボンドホールディングス)
 総合15位 41(RET)-15-5-20-17-8-19-22
○土居・今村(チームアビーム)
 総合17位 33-28-10-7-8-16-12-28

470 女子〔39艇参加〕
○吉田愛・吉岡(ベネッセホールディングス)
 総合8位 27-2-(28)-9-18-2-3-13
○山口・畑山(ノエビア)
 総合39位 24-40(UFD)-30-31-38-15-39-32

49er級〔40艇参加〕
○牧野・高橋(トヨタ自動車東日本)
 総合15位 17-2-(38)-14-34-22-4-24-16-25-3-14

RS:X級 男子
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 総合20位 13-29-17-31-(37)-16-34-2-7-29-11

RS:X級 女子〔40艇参加〕
○須長由季(ミキハウス)
 総合31位 28-29-29-35-28-(36)-28-13-27-33-32

Laser Radial級〔40艇参加〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 総合23位 27-13-32-25-10-13-24-(34)

※( )はカットレース

●帯同役員:中村健次・宮野幹弘/オリンピック強化委員会

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▲470女子の2上マーク、トップ争いを繰り広げる吉田・吉岡組

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▲RS:X男子の富澤、最終レースのフィニッシュ

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▲RS:X女子の須長、フィニッシュ前の攻防

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▲49er級の第11レース。第1マークを3位で回航する牧野・高橋組

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▲仮設スロープから出艇するRadialの土居愛実

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day3



4月24日 大会3日目

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▲RS:X男子の 富澤、下マークトップで回航


本日も気象予報どおりで、午前中は無風。陸上で約1時間半待った後、AP旗が降下され海上に向かいました。
地中海は大きな気圧配置で、10日〜14日間程度で風の強弱が変わり、今大会は弱い風がメインになる時期のようです。大会が終わってから北西の強い風(ミストラル風)が吹く長期予報となっています。

レース・コンデシションは、南南東110→130°(全体海面)、9→6ノットの条件で、470男女・Radialが2レース、49er、RS:X男女が3レースを実施しました。

470は男女を問わず、トップ数チームを除いたメダルレース出場争いは、順位のアップダウンがある中でも本日の2レースを25ポイント以内でまとめたチームが総合成績を上げました。日本の3チームもアップダウンはあるものの、それぞれに総合成績を上げ、メダルレース出場圏内に来ています。スタートの良し悪し、出るポジション、大きく風を捉えられるか(ストラテージ)が重要な1日でした。

○松永・吉田コメント
自分たちがスタート前にどちらのサイド(ストラテージ)を選択するのに迷いが生じています。コース選択ができないことから、スタート位置も決めきれず、常に追いかける展開となってしまい苦戦しており、得意のダウンウインドで何とか持ちこたえているのが現状です。今日までの反省を生かし、明日は上位を狙いメダルレースに残れるように頑張ります。

49erは6ノット前後の風で予定通り3レースが実施されました。
徐々に右にシフトしていく傾向のなか、牧野・高橋は、第1レース目は良いスピードとコースで、第1マークで集団から抜け出し4位でフィニッシュ。つづく8、9レース目では、なかなか集団に対して右海面の風を先に取りに行くことができず、第1マークをフリート後方で回航して苦戦しましたが、得意の風域で少しずつ順位を上げ、今日の3レースを4-24-16でまとめ、総合15位まで浮上しました。トップ10まで10点差の僅差です。明日の3レースが勝負です。

RS:Xは今日も予定通り110度から130度5から8ノットの中3レース行われました。
富澤は最終レース2位でフィニッシュすることができ、須長も最終レース13位でフィニッシュしました。
パンピング・コンディションでトップ集団と差があまり出ないため、いかにクリアーな風を掴んで前に出るかが重要になるレース展開でした。

○富澤コメント
やっと前を走ることができました。今日のコンディションでは世界でも通用するレースができるとの自信につながりました。明日の最終日も今日のイメージを大切にして臨みたいと思います。

○須長コメント
今回のためにいろいろ変えてきたことが形になり、少しずつ走りが改善されてきたので、トップレベルの集団の中でも離されることなくついていくことができました。まだ安定感はないが、明日の最終日も今日の最終レース以上の走りができるように頑張りたいです。

○土居愛実コメント(Radial)
スタートで出たいサイド(方向)に行くことができました。昨日までの悪かった点をしっかり修正でき、内容としては良いレースでした。順位を落とす場面がいつも同じなので、そこをどうしたらよい展開に持っていくことができるかが次の課題です。毎日少しずつ修正をし、大会を通して成長したいと思います。

全体として、どのクラスも順位を上げています、明日も良いレースを続けて順位を上げること、そして「勝ちを意識した気持ちとCleverなレース戦略」が必要です。


●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/swc2015gbr/competition.aspx

ISAFワールドカップサイトhttp://www.sailing.org/worldcup/regattas/hyeres_2015.php

●大会成績:http://www.sailing.org/worldcup/results/index.php

レースの実況中継(トラッキング)
http://www.sailing.org/worldcup/multimedia/tracking.php

3Dで見るならInternet Explorerで下記をクリックしてください
http://static.sportresult.com/federations/isaf/UnityData/Sailviewer3D/WebPlayer.html?event=110&pm=3d&v=103

※トラッキングはInternet Explorerを使ってください。また、iPadやAndroidではアプリをダウンロードしてご覧ください。

●日本チームの成績
470 男子〔40艇参加〕 
○松永・吉田(スリーボンドホールディングス)
 総合11位 41(RET)-15-5-20-17-8
○土居・今村(チームアビーム)
 総合12位 33-28-10-7-8-16

470 女子〔39艇参加〕
○吉田愛・吉岡(ベネッセホールディングス)
 総合13位 27-2-(28)-9-18-2
○山口・畑山(ノエビア)
 総合39位 24-40(UFD)-30-31-38-15

49er級〔40艇参加〕
○牧野・高橋(トヨタ自動車東日本)
 総合15位 17-2-(38)-14-34-22-4-24-16

RS:X級 男子
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 総合22位 13-29-17-31-(37)-16-34-2

RS:X級 女子〔40艇参加〕
○須長由季(ミキハウス)
 総合30位 28-29-29-35-28-(36)-28-13

Laser Radial級〔40艇参加〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 総合18位 27-13-(32)-25-10-13

※( )はカットレース

●帯同役員:中村健次・宮野幹弘/オリンピック強化委員会

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▲RS:X女子、下マークで大混戦

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▲49erの7レース目、第1マークを4位で回航する牧野・高橋

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▲49erの9レース目。混戦の下マーク回航

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day2



4月23日 大会2日目

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▲49er級の大混戦の上マーク回航

本日、南西からの風で早い時間にレースを行えた470級、Radial級は12〜15ノット程度の風で2レース、RS:X級は3レース、49er級についてはFX級の終了後15時過ぎから14〜18ノットの風の中で3レースが行われました。

470男子では、土居・今村が10位、7位とまとめ、総合でジャンプアップを見せてくれました。
一方、松永・吉田、女子の吉田愛・吉岡はアップダウンのある2レースとなりました。

風も良く、比較的安定した風なのに順位をまとめられない要素は何だったのかを考えると、見た目の風の強さとフリートをリードするサイドが違っていたことに気がつきました。

選手は本来、シフトの戻りを期待してコースを組み立てます。しかし、今回の海面では振れ戻りの少ないレースが多く、岸寄り側からのブローが流れてこずに停滞し、そのブローを取りに行くことが大切なように思いました。軽風域ではありがちですが、中風域でも風を取りに行くことが必要となることがあり、この2日間はその傾向が選手を悩ませる要員になっていると感じます。

RS:Xはプレーニング・コンディションでレースが行われました。
富澤の1レース目は、スタートも良く岸寄りにコースを伸ばすも、風がなくなり20番後半で上マークを回航。2上で順位を上げ、17位でフィニッシュすることができました。
2レース目、3レース目はともに2上で順位を落としてしまいました。ボードスピード、角度ともに良いだけに、今日の後半2レースはとても悔やまれます。

○富澤コメント
ハイレベルなレースに苦戦していますが、久しぶりに楽しいレースをしています。今日はスタートを重視したのですが、簡単には好スタートを切ることはできません。多くの刺激を受けています。

○須長コメント
前回のマヨルカの時より走りでは少しずつ手ごたえを感じており、レースをしている感覚があります。しかし、トップに絡むためにはまだまだ修正せねばならないことも多く、試行錯誤しています。このレベルでは少しのミスですぐに順位が下がってしまい、結局いつも定位置でのフィニッシュ。明日はもっと前を走れるように頑張ります。


49erの牧野・高橋は、3レースともスタートでまともに出られませんでした。
走り自体はかなり改善されてきていて、しっかりレースができれば、上位にも絡める感触ですが、スタートと下マークアプローチのミスを減らさねばなりません。次のワールドで国枠を獲得するためには、トップ10に入れるだけの実力が必要なので、もっと上位に食い込めるように頑張ります。

Radialの土居愛実とアーサー・コーチは「今日は良くなかった」との一言でした。少し疲れ気味の顔だったので、疲れを取って明日に期待したいと思います。

フリートレース半分の折り返し地点ですので、明日からのレースに気持ちを切り替え、頑張りたいと思います。


●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/swc2015gbr/competition.aspx

ISAFワールドカップサイトhttp://www.sailing.org/worldcup/regattas/hyeres_2015.php


●日本チームの成績
470 男子〔40艇参加〕 
○松永・吉田(スリーボンドホールディングス)
 総合14位 41(RET)-15-5-20
○土居・今村(チームアビーム)
 総合18位 33-28-10-7

470 女子〔39艇参加〕
○吉田愛・吉岡(ベネッセホールディングス)
 総合13位 27-2-(28)-9
○山口・畑山(ノエビア)
 総合37位 24-40(UFD)-30-31

49er級〔40艇参加〕
○牧野・高橋(トヨタ自動車東日本)
 総合19位 17-2-(38)-14-34-22

RS:X級 男子
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 総合30位 13-29-17-31-(37)

RS:X級 女子〔40艇参加〕
○須長由季(ミキハウス)
 総合30位 28-29-29-(35)-28

Laser Radial級〔40艇参加〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 総合29位 27-13-(32)-25

※( )はカットレース

●帯同役員:中村健次・宮野幹弘/オリンピック強化委員会

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▲470級男子で2レースをシングルでまとめた土居・今村組

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▲470級女子の第3レースサイドマーク回航

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▲上マークへ向かうRS:X級男子の富澤選手

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▲RS:X級女子の 須長選手の最終ジャイブ

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day1



4月22日 大会初日

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▲49er級も40艇の一斉スタートとなり、より混戦での戦術・技術が必要です

いよいよ新システムでのISAFワールドカップが開幕し、初日のレースを終えました。
気象予報どおり、東寄りの軽風からから始まり、時計回りの西風で安定する初日となりました。

従来の参加数の多い大会では、同一クラス内でフリートが分かれレース数が多くなり、レース運営の効率を考えて、少しでも風が吹いてくるとすぐにレース海面に向かわなければなりませんでした。しかし、今回からは各クラス40艇に限定されています。良い風が吹くのを待ってAP旗が降下され、選手たちはレース海面へ向けて出艇するというパターンになりました。

今日は気象予報どおり昼過ぎから風向が右に変わり、470級女子は最初の上マーク手前で2回もN旗掲揚でキャンセルされました。他海面も同じような状況で、風が安定したのは14時過ぎからで、風速は6ノット→10ノット程度の風となりました。

470級では男子の松永:吉田組が最終マーク、女子の吉田愛・吉岡組が上マーク手前でプロテストを受け2回転のペナルティーをし、大きく順位を落としました(松永組はリタイア)。470女子は2レース目で2位フィニッシュを果たしました。「苦手意識のある軽風域で大きく海面を見る事を意識し、良い風を掴めば前を走れる」という実感をつかめたようです。

49er級はこれまで25艇でレースをしていましたが、今回は40艇の一斉スタートです。しかも上位陣だけでのレースなので、中盤以降になるとダウンウインドで走る場所がなく、タクティクスとしても非常に難しい場面がありました。これまで以上に第1マークの回航順位が重要となり、そのためにまずはスタートで一線に残ることが上位に絡むためのポイントです。牧野・高橋組は3レース目のスタートで大きく出遅れ、下位に甘んじました。しかし、2レース目は上位陣とも遜色なく戦えていますので、明日以降も頑張ってもらいたいと思います。

各クラス、上位陣も順位をまとめられない初日でした。明日、しっかり結果を残せれば、まだまだ上位を目指せます。一つひとつのレースを的確に走り、正しい判断を重ねながら上位を目指します。

●選手コメント
○富 澤
「トップ選手40人が集まるワールドカップは初めての経験です。高いレベルのレースを通じてスキルアップできるように励みます。今日は2レース共に少しのミスで大きく順位を落としてしい、気の抜けない緊迫したレースでした。明日はもっと上位に行けるように頑張ります。」

○須 長
「ワールドカップに出場することができたので、自分の持っている力をすべて出し切り、1レースごとにスキルアップし上位を目指します。」


●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/swc2015gbr/competition.aspx

ISAFワールドカップサイトhttp://www.sailing.org/worldcup/regattas/hyeres_2015.php


●日本チームの成績
470 男子〔40艇参加〕 
○松永・吉田(スリーボンドホールディングス)
 総合32位 41(RET)-15
○土居・今村(チームアビーム)
 総合36位 33-28

470 女子〔39艇参加〕
○吉田愛・吉岡(ベネッセホールディングス)
 総合12位 27-2
○山口・畑山(ノエビア)
 総合36位 24-40(UFD)

49er級〔40艇参加〕
○牧野・高橋(トヨタ自動車東日本)
 総合10位 17-2-(38)

RS:X級 男子
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 総合23位 13-29

RS:X級 女子〔40艇参加〕
○須長由季(ミキハウス)
 総合30位 28-29

Laser Radial級〔40艇参加〕
○土居愛実(慶応義塾大学)
 総合19位 23-17

※( )はカットレース


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▲49er級の第2レース、トップグループで展開する牧野・高橋組。上位に絡む回数が多くなってきました

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▲470級の第2レース、下マーク混戦の中、回航する土居・今村組

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▲470級男子の第2レース、大混戦の上マークを回航する松永・吉田組

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▲470級女子の第2レース、上マークを上位で回航する吉田愛・吉岡組(JPN1)との山口・畑山組(JPN3)

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▲RS:X級女子の須長、2上回航

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▲RS:X級男子の富澤、混戦の下マーク回航

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


ISWCH



ISAFセーリングワールドカップのイエール大会(Hyeres、フランス)が4月22日から始まります。

2015年からワールドカップの仕組みが変わり、今回のイエールは変更後の初めての大会となります。
従来までの全員が参加できる方式から、各クラス上位40艇しか参加できないエリート型へと変わったのです。ATPのプロテニス大会のように、予選ポイントを積み上げた選手がグランドスラムに出場できるのと同様なイメージです。ワールドカップを構成する5大会(メルボルン、マイアミ、イエール、ウエイマス、チンタオ)はすべて同じ仕組みで行われます(ファイナルとなるAbu Dhabi大会を除く)。


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▲49erの牧野幸雄・高橋賢次


●開催地:フランス・イエール France Hyeres

●大会日程:
4月20日~21日 受付、計測(簡易計測)
4月22日~25日 オープニングシリーズ
4月26日   メダルレース
ワールドカップは40艇に限定していますから、予選はありません。決勝グループのみです。

●参加国:約435艇/30カ国

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今回のイエール大会は、2月2日のISAFランキングで上位30艇が選ばれ、残る10艇はスペインのパルマで開催されたプリンセスソフィア杯から10艇が選出され、各クラス40艇が参加資格を得ました。

五輪種目の10クラス(計400隻)にパラリンピッククラスを加えての大会となります。ランキングおよび予選を勝ち抜いた選手だけが出場できる大会ですから、上位へ進出するには高いレベルの技術、戦術が必要になります。

日本からは470男子2艇、470女子2艇、49er1艇、RS:X男子1艇、RS:X女子1艇、ラジアル級女子1艇、6種目、合計8艇、13人の選手が参加します。2月2日のランキングでは470男子の松永組、土居組、女子の吉田組の3艇しか参加資格を得ていませんでしたが、470女子の山口組、RS:X男子の富澤、女子の須長、ラジアル女子の土居、49erの牧野組はプリンセスソフィア杯で予選を通過しての参加です。

●出場選手:
470 男子
○松永 鉄也・吉田 雄吾(スリーボンド)
○土居 一斗・今村 公彦(チームアビーム)

470 女子〔リオ五輪代表選考の1回目指定大会〕
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
○山口 祥世・畑山 絵里(ノエビア)

49er
○牧野 幸雄・高橋 賢次(トヨタ自動車東日本)

RS:X 男子
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)

RS:X 女子
○須長 由季(ミキハウス)

Laser Radial
○土居 愛実(慶応義塾大学)

●帯同役員:中村健次・宮野幹弘/オリンピック強化委員会

●大会サイト:http://swc.ffvoile.com/swc2015gbr/competition.aspx

ISAFワールドカップサイトhttp://www.sailing.org/worldcup/regattas/hyeres_2015.php


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▲470男子の松永鉄也・吉田雄吾

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▲470男子の土居一斗・今村公彦

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▲470女子の吉田愛・吉岡美帆

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▲470女子の山口祥世・畑山絵里

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▲RS:X男子の富澤慎

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▲RS:X女子の須長由季

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▲Laser Radial の土居愛実

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▲仮設テントが公式掲示板

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▲大会期間中はこの掲示板に各クラスのTOP3が掲示される

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)