Day6
2015 RS:X European & Youth European Championships & European Open Trophy
2015年 RS:Xヨーロッパ選手権大会
Report & Photo by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
大会最終日
▲女子ゴールドフリートのスタート
朝からとても良い風が吹いています。
今日はメダルレース男女、ゴールドフリート男女、シルバーフリート男女の順で行われる予定でしたが、風向が安定せず、なかなかレースが始まりません。
定刻から3時間ほど遅れ、14時にメダルレース男女がスタートし、その後ゴールドフリート男子が行われました。しかし、男子フリートの最終上マークが流れてしまい、ノーレースに。さすがにこの時は、しばらくブーイングが収まりませんでした。
ブーイングが収まった後、女子ゴールドフリートがスタートしました。大西選手は今日もセッティングを変えてはみたものの順位を上げることができず、総合33位で大会を終えました。
シルバーフリートは、ゴールドフリートのD旗が揚がった後にAP-Aが掲揚され、今大会が終了しました。
今大会、レース数は少なかったのですが、パンピングコンディションからプレーニングコンディションまで幅広い風域でレースができました。その中で優勝した選手は、男女ともに総合力のある選手たちでした。
男子で優勝した選手はユースワールド優勝者、またメダルレースに出場した韓国の選手はISAFユースワールド2連覇です。ユースワールドで好成績を獲得している選手がいろいろな大会で上位に入るようになっています。私たちも次世代の育成に力を入れていますが、ユース期からどのように世界と戦える選手を育成していくかがとても大事になってくると実感しました。
この後7月中旬からRS:Xユースワールドがポーランドで行われます。
日本人選手も男女各1名が参加しますが、一人でも多く世界と戦える選手が育てられるよう指導者していかねばなりません。
●総合成績(最終日)
男子
シルバーフリート
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
38位 51BFD-43-47-48-38-30-27
女子
ゴールドフリート
○大西富士子(ホマレ電池・FAREEAST所属)
33位 12-4-24-26-14-30-31-(32)-23
シルバーフリート
○伊勢田愛(福井県体育協会)
15位 22-SCP5-25-17-23-15-(BFD30)-1-13
○小嶺恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
10位 1-19-23-(27)-21-11-23-9
▲大西選手のフィニッシュ
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day5
大会5日目
▲伊勢田選手のスタート
大会4日目は風がなくノーレースとなりなしたが、今日はとてもいい風が吹き、ゴールドフリート男女3レース、シルバーフリート男女3レースが行われなした。
女子の大西選手は、プレーニングコンディションの中いつものようなフィーリングを出せず、ボードスピードに悩む一日となってしまい、総合でも2つ順位を下げてしまいました。
ゴールドフリートの3レースを終了した後、シルバーフリートが行われました。
伊勢田選手は、1レース目はブラックフラックになってしまいましたが、2レース目、風が若干落ちてトリッキーな難しいコンディションの中うまく風を広い1位でフィニッシュ。
小嶺選手も第3レースではシングルに入り、プレーニングコンディションでの成長を見せてくれました。
男子の工藤選手は、ボードスピードはあるのですが、まだまだ生かし切れていないところが多く、今後のレース展開に大きく期待が持てると思っています。今回の結果にめげず頑張ってもらいたいと思います。
明日が最後のレースとなりますが、一つでも順位を上げられるように最後まで頑張ってもらいたいと思います。
●選手コメント
男子の工藤選手
「フリートレースは初日のノーレースから始まり、レイデイと昨日のノーレースの2日間を経て本戦2日目を迎えました。風は予報より強くプレーニングレースで3本行われました。今まで経験してきたスタートとは違いダガーをしまってのプレーニングスタートに困惑もしましたが、レースはすごく楽しかった。チューニングが合っていれば一緒に走れている感覚もありましたが、まだまだな所も多くあり、いい経験になりました。明日も予報はよくありませんが、今日のような風も期待できるのでより良いレースをしたいと思います。プレーニングレースを経験し、て改めてここで勝ちたいと思いました。明日も頑張ります!」
女子の小嶺選手
「今日は1本1本チューニングを変えてレースに臨みましたが、良いところとダメなところがハッキリとわかり、それを改善して次につなげたいと思います。」
●成績(5日目)
男子
シルバーフリート
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
38位 51BFD-43-47-48-38-30-27
女子
ゴールドフリート
○大西富士子(ホマレ電池・FAREEAST所属)
32位 12-4-24-26-14-30-31-(32)
シルバーフリート
○伊勢田愛(福井県体育協会)
15位 22-SCP5-25-17-23-15-(BFD30)-1-13
○小嶺恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
10位 1-19-23-(27)-21-11-23-9
▲小嶺選手のスタート
▲第1上へ向かう大西選手
▲女子ゴールドフリートのスタート風景
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day3
大会3日目
▲好スタートを切る大西選手(左端)
今日はレイデイでしたが、女子が予選フリートを終了していないため、RS:X女子のみレースが行われました。イエローフリートに小嶺選手、ブルーフリートに大西選手、伊勢田選手が配されました。
朝から13ノット以上の風が入るとの予報から、レース開始時間を1時間早めましたが風はまったくなく、13時までスタートが延期になりました。その後、北東風が入り選手たちは海上へ向かいましたが、幾度かスタートシークエンスに入るものの、風が右へ、左へ振れまくります。そのうちに風がなくなり、AP-Hが掲揚され、選手はビーチへ戻ります。
約1時間後に風が左へ振れて北の風が5~6ノットとなり、その風はみるみる上がり始め、スタート前には20ノットを超えるハードコンディションになり、選手たちは海上で強風セッティングに変えました。
風向は350~0度、風速は13~20ノット、とてもガスティーなコンディション。このプレーニングコンディションの中、3レースが消化されました。
イエローフリートの小嶺選手は3レースともにスタートから苦戦をし、トップスピードを出すことができず遅れてしまい、順位を大きく崩してしまいました。
ブルーフリートの大西選手は、スタート前にバテン・テンションを止める箇所が折れてしまい、よいスタートを決めるもののスピードが伸びずに苦戦しました。しかし、3レース目のフリーで10人を抜き14位でフィニッシュ、何とかゴールドフリートへ滑り込むことができました。
伊勢田選手は今までプレーニングコンディションで勝てなかった選手と戦うことができるようになってきました。しかし、タック、ジャイブのポイントや小さいミスで順位を落とすことが目立ちました。また、2レース目以降はガスケットが壊れてしまい、トラブルの中でのレースとなってしまいました。
今日で予選フリートが終了しました。ゴールドフリートに大西選手、シルバーフリートに伊勢田選手と小嶺選手、男子シルバーフリートに工藤選手が進出し、明日から決勝レースを戦います。
●成績(3日目)
男子
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
96位 51BFD-43-47-48
女子
○大西富士子(ホマレ電池・FAREEAST所属)
30位 12-4-24-(26)-14
○伊勢田愛(福井県体育協会)
46位 22-SCP5-(25)-17-23-15
○小嶺恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
38位 1-19-23-(27)-21
▲AP-Hが掲揚され、ビーチへ戻って来た日本選手
▲大会会場のイタリア・シシリー島モンデッロビーチ
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day2
大会2日目
▲1位で下マーク回航を回航する小嶺選手
朝から晴天の大会2日は、女子からスタートでした。予報どおり朝は風がなく、APが掲揚されました。
12時ごろになり東の風が次第に入り始め、定刻より約2時間遅れて風向100度、風速5~6ノットの中、女子第1レースがスタートしました。
この風域を得意とする小嶺選手が絶妙なタイミングで右海面へ。右から来るスターボーリフトの風を誰よりも早くつかみ1上から独走態勢。2上では2位の選手との差をさらに広げトップでフィニッシュ。大西選手はスタート後なかなか右へ返すことができなかったものの、2上で順位を上げ12位でフィニッシュ。
引き続き女子第2レースがスタート。風向は変わらず、風は若干上がり7~9ノット。
この風域を得意とする大西選手が、1上10番前半、2上を8番で回航。最後のフィニッシュ直前で猛パンピングし、大西選手だけプレーニングして一気に4人を抜き4位でフィニッシュしました。
パンピングコンディションということもあり女子はAP-Hが掲揚され、一度ビーチへ戻り待機となり、そのまま本日のレースは終了しました。
男子のレース海面は風向100~110度 風速は10~11ノット。下りはプレーニング、上りはアンダープレーニングもしくはダガーを使うという非常に難しいコンディションの中、ロンドンオリンピック金メダリストのドリアン選手(オランダ)が、この日の全3レースを1位でフィニッシュし、とてつもない速さを見せつけました。
男子は本日で4レースを消化したので予選フリートが終了。25日から決勝レースがスタートします。女子は2レースしか消化しておらず、予選フリートのミニマムレース数(4レース)を完了していないため、明日2レースが行われます。
選手のコメント
○大西富士子(ホマレ電池・FAREEAST所属)
「今日は、2レースともにスタートがうまく切れなかったので、明日はしっかりスタートしてミスのないレースができるよう頑張ります。」
○伊勢田愛(福井県体育協会)
「久しぶりの微風レースでした。そのため不安があるままレースをしてしまい、焦ってコースもうまくとることができませんでした。明日は冷静に周りを見てレースを進めていきたいと思います」。
○小嶺恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
「今日のレースはスタートのタイミングがとても重要でした。良いレース、悪いレースで何が異なっていたかはハッキリしているので、明日からは同じミスをしないように頑張ります。」
●成績(2日目)
男子
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
96位 51BFD-43-47-48
女子
○大西富士子(ホマレ電池・FAREEAST所属)
14位 12-4
○伊勢田愛(福井県体育協会)
46位 22-SCP5-25
○小嶺恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
16位 1-19
▲小嶺選手、トップでフィニッシュ!
▲下マークを回航する大西選手
▲女子の2レース目スタート1分前
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day1
大会初日
▲初めてのスタートを切る男子の工藤選手
大会初日は朝から夏日です。
男子の工藤選手がブルーフリート、女子の3人はイエローフリートでのレースとなりましたが、予報どおり風はなく、APが掲揚されました。
午後になり若干ですが風が入り始め 風向340~350度、風速8~10ノットで男子イエローフリートがスタート。レース中に風が若干上がりプレーニングでのレース展開となり、このフリートは15分でレースが終了。
その後も良い風が続いていたのですが沖出しの潮が強くなり、ブルーフリートはスタートシークエンスに入るのですがAPが3度掲揚され、1時間ほどこの状態がつづき、やっとスタートしました。
人生初の海外レースとなる工藤選手は途中まで頑張ってはいたのですが、初レースということもあり緊張してしまったのか、まったく周りが見えなくなりミスの連発。次第に風が5~6ノットと落ち始め、トップとの差はどんどん広がり、何とか時間内にフィニッシュしたもののブラックフラックで失格となってしまいました。
次のレースに向けて良い点、悪い点を話して第2レースに臨みましたが、シークエンス中に風がさらに落ち始め、本日のレースは終了しました。
工藤選手はこの1レースで緊張も解けたと思うので、明日からのレース頑張ってもらいたい。女子は本日レースが行われませんでした。
工藤選手のコメント
「なんでもっと早くここに来なかったのだろう、率直にそう思いました。身長187㎝の私は日本では高い方ですが、この会場には自分より背の高い選手がごろごろいて、もちろんみんな速く、私より若い選手がほとんど…… 今までの時間が無駄だとは思いませんが、そう思えるぐらいの刺激を受けました。レース内容については自分に至らない点が多く反省ばかりでしたが、ここで落ち込んでいてもしようがないので、今日の反省を生かし同じミスをしないように明日からのレースを頑張りたいと思います。
●成績(1日目)
男子
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
総合95位 BFD
▲スタート直後は快調
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X European
▲レースが行われるイタリア・シシリー島モンデッロビーチ
●開催地:イタリア・パレルモ ITALY Palermo
●大会Webサイト:http://www.rsxclass.com/europeans2015/
●帯同役員:宮野幹弘/オリンピック強化委員会
2015年のRS:Xヨーロッパ選手権は、イタリア・シシリー島モンデッロで開催されます。
モンデッロはパレルモ空港から車で30分ほどのところに位置し、エメラルドグリーンの海が広がるきれいな観光地です。土日ともなると選手たちが道具を運ぶことが大変になるほど、多くの人たちが海水浴を楽しんでいます。
本大会はヨーロッパ選手権ですが、ヨーロッパ諸国からだけでなく、日本、韓国、タイ、インド、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、ブラジル、チリ、アルゼンチンなどから男子98名、女子63名、ユース男子71名 ユース女子31名が参加する世界で1番大きい大会です。
また今回は、リオデジャネイロ・オリンピックのセレクション大会の1つになっている国々もあり、いつになく緊張感あふれるレベルの高い大会になっています。
ユースの大会も同時開催で、選手の中には2014年南京で行われたユース・オリンピックメダリスト、入賞者たちがいます。彼らはテクノ293からRS:X8.5に艇種を替えて出場し、来月行われるRS:Xユース世界選手権の前哨戦といえる雰囲気となっています。
●日本選手のコメント
男 子
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟、FAREAST所属)
初めての海外遠征ですが、100人近いエントリーの中、唯一の日本人として本大会に出場できるこの経験を決して無駄にせず、今自分が持っている力をすべてぶつけていきたいと思います。
女 子
○大西富士子(ホマレ電池、FAREEAST所属)
今回の大会ではいろいろなコンディションが予想されています。特に波のある海面なのでしっかりとしたスタートをして良いコース取りを心掛け、ミスを少なくしてトップ集団を走るように頑張ります。
○伊勢田愛(福井県体育協会)
オランダ、デルタロイドセイリングレガッタ、ISAFワールドカップ、ウェイマスとつづいたヨーロッパ遠征ですが、本大会が遠征最後のレースとなります。この約1カ月で得てきたことを活かし、トップ選手たちと絡んでいければと思います。頑張ります。
○小嶺恵美(一宮グループ、ジェイウィルパートナーズ)
本大会が今年で3度目の海外レースとなります。海外選手とのレースにも慣れてきました。軽風予報が出ているので、しっかり丁寧なレース運びができるように頑張っていきたいです。
▲RS:Ⅹ男子 工藤輝
▲RS:Ⅹ女子 大西富士子
▲RS:Ⅹ女子 伊勢田愛
▲RS:Ⅹ女子 小嶺恵美
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)