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Day5



2015 RS:X Youth World Championship
2015年 RS:Xユース世界選手権大会


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Report & Photo by 萩原正大

決勝レース3日目(最終日)

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▲風が弱い中でのメダルレース。優勝したイスラエル選手はスタート後から2位選手をしっかり抑えた


最終日は、メダルレースとフリートレース1レースが予定されていましたが、風が弱く、フリートレースはキャンセル、メダルレースは女子クラスのみの実施となりました。

メダルレースが実施できないというケースを初めて目にしましたが、これもセーリング競技の宿命だと思います。選手と一緒に女子のメダルレースを見に行きました。トップ選手のセーリングを見て、良い刺激を受けることができました。

成績は、男女ともに優勝したイスラエルの選手たちの活躍が際立ちました。
女子はU17の選手で、先月開催のヨーロッパ選手権(イタリア)に続き、優勝を果たしました。
イスラエル以外では、フランス、オランダの競技レベルが高く、個の力でみると、男子ではアルゼンチン、イタリア、ベラルーシが、女子ではロシア、イギリス、香港の選手が目立っていました。

日本選手は、全体的に課題が多く残る結果となりました。これらの課題を選手と一緒に整理して、12月末のISAFユースワールドに向けてトレーニングを積む必要があります。

大会期間中、ご声援ありがとうございました。明日、帰路につきます。

●選手コメント
○男子:池田健星(神奈川県立逗子高等学校)
「今大会でたくさんの課題が見つかりました。今までとはまったくレベルが違うと実感させられました。その課題をきちんとノートにまとめ、帰国してからその解決策を考えて、世界の誰よりも練習し、来年の世界選手権につなげたいと思います。」

○女子:渡辺純菜(山口県立光高等学校)
「参加艇数が多いレースで、スタートの良し悪しがその後のレース展開やコース引きに大きく影響を与えました。このスタートという課題が増えたので、地元に戻ってその課題をクリアし、またこのような機会があるときには、今回よりももっと前を走ります。」


大会Webサイトhttp://www.rsxclass.com/youthworlds2015/

●レース成績
○男子:池田健星 48位(98艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/men-results-2/

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▶男子リザルト


○女子:渡辺純菜 32位(38艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/women-results-2/

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▶女子リザルト


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▲来年はメダルレースに…と池田

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▲メダルレースを見て刺激を受けた渡辺

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▲ ユース男子の表彰式(左から2位、1位、3位、4位、5位)

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▲ユース女子の表彰式(左から2位、1位、3位、4位、5位)

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▲観覧艇にはこんなお洒落な船が使われていた

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day4



決勝レース2日目

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▲スタートの池田


昨日と同様のコンディション(13ノット前後)の中、3レースが行われました。

本日もスタートに苦しむ1日となりました。課題を意識することだけで、解決することは難しい状況です。日本選手と海外トップ選手との違いとして、以下のような部分が挙げられます。
・スタート前のマニューバリングの状態からトップスピードになるまでの時間が短い
・プレーニング状態を持続する時間が長い(ストラテジーと帆走技術に優れている)
・とにかく確実に第一線でスタートを切り、スタートを失敗することが極めて少ない

昨日のレポートにも記載しましたが、とにかくスタートを無難に切ることが、日本選手にとって重要だと感じました。普段、少数で、かつ決してレベルの高くない集団の中で、スタートの練習を行うだけでは、この課題をクリアすることはできません。
選手に必要なことは、艇の性能を最大限に引き出すためのトレーニング(ハンドリング、スピート)と、集団での駆け引きに勝つための賢さを身につけることが大切だと感じます。

明日は、最終日となります。メダルレースの他に、フリートレースも1レース予定されているので、本レガッタの課題を克服するための様々なトライアルを行い、たくさんの経験を積んで帰国したいと思います。

●選手コメント
○男子:池田健星(神奈川県立逗子高等学校)
「スタートは昨日ほど悪くはなかったのですが、コース取りや艇速が悪く、またも終盤の方を走る結果となってしまいました。コースはオフショアでとてもガスティかつシフティなので、より上マークに近いほうを走らなければなりませんでした。それに対して自分は奥にあるブローを欲張りすぎてしまい、最終的に反対側からもブローが来ていてヘダーの風を何度も走ってしまうことが多々ありました。一つのことしか見ることができていないので、もっと視野を広く持とうと思います。海外の選手はハーネスにしっかりと体重が乗って艇速をつけているのですが、自分はまだ波や風が来た時に体重が抜けてしまうことがあります。今日の敗因はこの二つなので、明日はできるだけこれらを修正して最後の1レースに臨みたいと思います。」

○女子:渡辺純菜(山口県立光高等学校)
「今日はコース引きと波の対処が悪く、下位でのマーク回航が多かったです。コース引きの面では、振れが大きいコンディションにもかかわらず、ピンエンドまで走ってしまったため、結果的にヘダーを長く走ってしまいました。コースが上手く引けないのは、スタートにも問題があると思うので、もっと一戦からトップスピードで出られるように、攻めの姿勢を持っていきます。
また、プレーニングでは、前から波が来た時に、一人だけ下ってしまい、マークから離れたところを走ってしまったので、もっと丁寧に走らせるように意識します。残すところ1レースとなりましたが、明日はとにかくスタートを一線で出るように心がけ、早くトップスピードになれるようにします。」


大会Webサイトhttp://www.rsxclass.com/youthworlds2015/

●レース成績
○男子:池田健星 48位(98艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/men-results-2/

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▶7月17日男子リザルト


○女子:渡辺純菜 32位(38艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/women-results-2/

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▶7月17日女子リザルト


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▲悪戦苦闘しながら経験を積む池田

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▲フィニッシュへ向かう渡辺

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▲現在暫定2位のアルゼンチン選手

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day3



決勝レース1日目

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▲1レース目で良いスタートを切った渡辺


本日から決勝シリーズが始まりました。
女子は1フリートですが、男子は予選シリーズの結果でフリート分けされ、池田は上位群のゴールドフリートで戦います。

今回のレガッタでは池田・渡辺ともに課題がはっきりしています。それは、スタートをどれだけ安定させるかということです。RS:Xクラスになって、艇の性能や帆走技術がTechno293クラスとは異なるため、スタートのタクティクスが変わってきます。

たとえば、スタート時にはぎりぎりでプレーニングするような(ダガーを使用した方がVelocity Made Goodが良い)状況でも、トップ選手はトップマークまでのコース取りを考えて、プレーニングでスタートして、有利になりそうな(ガストが入って来そうな)エリアに向けて帆走し、トップマークまでプレーニングを維持します。一見リスクがありそうですが、トップ選手たちは、スタート後の次の風の状況を確実に捉えていきます。

今回スタートで苦戦している池田・渡辺は、どうしてもスタートでフレッシュな風を走れずに、たとえ有利なエリアに向かったとしても先行艇の影響を受けるため、上位に入ることができません。

また、本レガッタは、アップウインドでプレーニングを使用するか否かの境界である風速13ノット前後のコンディションが多く、そのため、ガストを見極めてプレーニング帆走していくストラテジー能力と、フルパワーではない(アンダー)状況でプレーニングさせるための帆走技術の両者が備わって、ようやく上位を獲得できるという難しい状況です。少なくともトップ10に入るためには、上記の2つが必要不可欠となります。

明日も、本日と同様のコンディションが予想されていますので、本日の反省を1つでも克服できるように意識して、レースに臨みたいと思います。

●選手コメント
○男子:池田健星(神奈川県立逗子高等学校)
「人生で初めて大勢の中のプレーニングスタートを経験し、苦戦を強いられました。まだ慣れていないというのもありますが、今後の課題がはっきりとしました。また、スタートを失敗した際はコース取りで挽回せねばならないはずが、リフトする風をほとんど掴めず下位を走る結果になってしまいました。明日は、プレーニングスタートで走り出すタイミングや、キープをする位置などをしっかりと考えた上でスタートをし、しかも風がガスティかつシフティなので、スタートする直前までしっかりと風上をみて良いコースを引こうと思います。」

○女子:渡辺純菜(山口県立光高等学校)
「1レース目はスタート直後のスピードで前に出ることができましたが、2、3レース目では、いつものように他の選手よりスタートラインから下がった所でキープしてしまい、スタート後は他艇から離される一方でした。良い所からスタートすればその後の走りもまったく違ったので、明日はよく考えてスタートのミスが減らせるレースにします。」


大会Webサイトhttp://www.rsxclass.com/youthworlds2015/

●レース成績
○男子:池田健星 46位(98艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/men-results-2/

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▶7月16日男子リザルト


○女子:渡辺純菜 32位(38艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/women-results-2/

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▶7月16日女子リザルト


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▲スタート前の渡辺

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▲スタートで出遅れた池田だが、明日は挽回したい

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▲「本日の反省を明日へ繋げる」と池田

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▲女子暫定1位のロシア選手

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day2



大会2日目

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▲サイドマークへ向かう池田


本日は、レース予定時刻になっても風が定まらず、風の強弱やシフトが大きい中でレースが行われました。

池田、渡辺ともに、RS:Xクラスにおけるワールドレベルのスタートに苦戦を強いられました。とにかく課題はスタートです。明日のリザーブデイで気持ちを切り替えて、明後日からの決勝レースに臨みます。

●選手コメント
○男子:池田健星(神奈川県立逗子高等学校)
「今日も課題がスタートとなってしまいました。スタートラインより下の方に流れてしまっているので、しっかりと周りをみて自分の位置を把握していこうと思います。」

○女子:渡辺純菜(山口県立光高等学校)
「昨日に比べると、スタートは良いポジションで切れたとは思いますが、ファーストタックの位置が悪くてかぶされてしまうことがあったので、次のレースからは、スタートした後に前に出られるようなパンピングをし、フレッシュな所を走り続けられるようにします。」


大会Webサイトhttp://www.rsxclass.com/youthworlds2015/

●レース成績
○男子:池田健星 31位(98艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/men-results-2/

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▶7月14日男子リザルト

○女子:渡辺純菜 31位(38艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/women-results-2/

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▶7月14日女子リザルト


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▲スタートに苦戦中の池田。明後日からの挽回にかける

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▲次のレースの作戦を練る池田

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▲レース間の休息での渡辺の表情

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▲「明日も頑張ります」と渡辺

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day1



大会1日目

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▲池田は第2レースを5位でフィニッシュ


本大会は1日3レースが予定され、2日間の予選シリーズ、リザーブデイ、2日間の決勝シリーズ、メダルレース(フリートレースも実施)の最大13レースとなります。エントリー数により、男子は、2フリートに分かれてレースが行われます。

本日は、朝から天気予報どおりの風(風速10~16ノット)が吹き、男女ともに計3レースが実施されました。

池田、渡辺ともに、安定してスタートすることが課題です。トップマークまでのプランニングを十分に行えても、スタートの良し悪しでその後の展開の明暗が分かれます。

明日も同様のコンディションが予想されますので、本日の反省を明日に繋げていきたいと思います。

●選手コメント
○男子:池田健星(神奈川県立逗子高等学校)
「スピードやコース取り自体は悪くないですが、スタートの位置や出るタイミングがよくないので、そこを改善していきたいです。」

○女子:渡辺純菜(山口県立光高等学校)
「角度を良くしようという気持ちが強すぎて、逆にスピードが悪くなってしまったので、一番スピードが出る良い角度を走り続けます。また、スタートした時、他の選手に比べてトップスピードになるまでが遅いので、トップスピードになるまでの時間を考えてポジション決めをしていきます。」


大会Webサイトhttp://www.rsxclass.com/youthworlds2015/

●レース成績
○男子:池田健星 23位(98艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/men-results-2/

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▶7月13日男子リザルト

○女子:渡辺純菜 32位(38艇中)
成績サイト:http://www.rsxclass.com/youthworlds2015/result/women-results-2/

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▶7月13日女子リザルト


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▲「明日も頑張ります!」と渡辺

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

RS:X YW



●開催地:ポーランド・グディニア Poland Gdynia
●出場選手
 男子:池田健星(神奈川県立逗子高等学校)
 女子:渡辺純菜(山口県立光高等学校)
●帯同コーチ:萩原正大
大会Webサイトhttp://www.rsxclass.com/youthworlds2015/


2015年RS:Xユースワールドは、ポーランドのグディニアで開催されます。

日本からは、男女1名ずつの計2名が出場します。
本日、すべての準備を終えて、いよいよ明日からレースが始まります。
選手コメントを下記に掲載しますので、ご覧下さい。

●男子:池田健星(神奈川県立逗子高等学校)
「RS:Xという艇種になってから初めての世界選手権ですが、挑戦者の気持ちで何も恐れずレースをしたいと思います。そして、学んだ事を次のレースへと活かせるようにしていきたいです。」

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●女子:渡辺純菜(山口県立光高等学校)
「RS:Xでは初めての海外レースですが、あせらず、安定したレース展開にしていきます。また、いろんな選手の走りを参考にして、自分の課題をクリアしていきたいと思います。」

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(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)