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総括



Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report & Photo by オリンピック強化委員会・斉藤愛子



総括レポート

今年のプレオリンピックは来年8月のリオデジャネイロ オリンピック本番を見据え、選手はそれぞれの目標をもって臨みました。

南系の風が多いことと、湾内はとくに地形の影響を受けることから、現場で実際にレース練習を重ねる中で、ストラテジーと海面情報を覚えること、とにかくリオの風になれることに集中しました。


レーザーラジアル級
最も早く現地入りをしたのはレーザーラジアルの土居愛実(慶応義塾大学)とコーチのArthur Brettでした。オランダのMarit 選手(ロンドンの銅メダリスト)と海上トレーニングをしながら、レースエリアでの練習にストラテジーを取り入れていくことに時間を費やしました。30日を超える現地滞在だったため精神的にきついところもありましたが、第1レースでトップをとったところから、少しずつですが、これまでよりも1つ上のグループで勝負できるようになってきました。土居は11月の世界選手権で国枠をとらなければなりませんが、今の力がきちんと発揮できれば問題なくクリアできるレベルに上がっています。


470級女子
ラジアルの1週間後の7月26日に現地入りしたのが470女子の吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)、さらに28日には男子の土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)も到着しました。

女子470担当の中村健次コーチは下記のように総括します。
「選考レースが7月に終了し、2016年リオデジャネイロ オリンピックまでの目標設定、やるべきことを明確にし、代表決定後最初のレースとなる今回のプレ大会に臨んだ。意識すべき点は、『レースに入るまでの気持ちの入れ替え、レースでの集中、失敗しても気持ちを切り替えポジティブに取り組む、スタートでの成功率アップ、チーム力アップ、中風域以下のスピードアップ』とした。
総合10位の結果からすると不本意にも見える。しかし、チームとしてオリンピック本番までの1年間でなすべきことを試すレースと捉えていた。レース中ミスをしても以前よりもネガティブな雰囲気を残さず、次のレースに入れたのを見て、選手の意識が変わりつつあると実感している。オリンピックまでの1年間、課題を克服し、本番では楽しい気持ちをもって結果が出せるように、『失敗と成功』を繰り返しながら成長していきたい」。


470級男子
男子470の土居・今村組は、スピード練習はオーストラリアチームと行い、レースは自分達で組み立てるという流れでした。加えて、萩原正大さん(国立スポーツ科学センター)作成のGPSデータを見てレースエリアの情報を自分達なりにつかみ、ルスラナコーチや鈴木國央コーチの実測する潮や風の値を参考にし、場面、場面で作戦があたり、のびのびとレースができたと思います。

470男女はこの後、12月にコパブラジル大会に参加し、来年も5月、6月、7月に現地練習を計画しています。中村コーチいわく、「複雑な地形によって変化する風、潮流がレースに及ぼす影響を確認できているが、まだまだ情報が不足しているのが現状であり、今後の課題である。選手は可能な限り現地で練習をすることでリオ海面の癖を『体得』する必要があり、コーチ・スタッフは情報収集・整理から、選手の体得した情報の『強化』をすることが、選手のレースに臨む自信に繋がると考える」。今後も現場での練習をしっかり行います。


49er級
強いチームだけが参加した49er級でしたが、石川裕也コーチは大会を振り返り牧野幸雄・高橋賢次組(トヨタ自動車東日本)について、「全レースを通すと、スピードやコースが少しずつ改善されてきていることで、悪い順位は少なくなってきましたが、スタートのポジション取りに苦しむ場面が多く、上位に抜け出すことがなかなかできませんでした。どのチームも本番に向けて、さらに海面の特徴をつかんでくる中で、狙い通りのプランを実行するためのスタートのポジション取りは重要になってきます。スタートの精度を上げて、良い順位のレースをどれだけ増やしていけるかが、本番に向けての課題となりました。今回は10位まで10点差でメダルレース進出を逃しましたが、あと1年で一つひとつ課題をクリアしていければ、上位入賞も可能な手応えも感じとれましたので、これからが頑張りどころです」と分析します。
49erは11月の世界選手権(アルゼンチンのブエノスアイレス)で3つの国枠を争うという狭き門にチャレンジします。今シーズンの結果からすると、ドイツ、ポーランド、日本、アルゼンチン、スウェーデン、クロアチアが主に争う相手となります。


49erFX級
女子の49erFXは昨年から活動を始めたばかりの松苗幸希・原田小夜子組(ガルフネット)が7月の欧州選手権に続いてリオにもチャレンジしました。1回でもシングルを走ることが目標という、いきなり高いレベルの選手の中で戦うことになりましたが、とにかく、ボートハンドリングにもっと時間をかけて、練習の質も1段あげてほしいと思います。
ボートハンドリングに自信がなければ、レースでポジション取りもできないし、大会途中でニュージーランドに指摘されたように、スキフ独特な接戦での位置取りを覚えなければ、競り合いに加われずに圏外で走るようになってしまいます。11月の世界選手権では3枠しかない国枠を争うというミラクルに近いチャレンジとなりますが、3月のアジア枠では敵がシンガポールだけに絞られますから、それまでに基本を徹底してマスターすることが課題です。初種目のFXですから、基本をマスターしたチームがトップ10に入れるレベルです。とくに15ノットまでの風域で徹底して練習すれば、リオ本番ではサプライズなレースもありえるでしょう。


RS:X男子
RS:X男子の富澤慎(トヨタ自動車東日本)は現地に入ってから痛めた首が回らなくなり、思ったように練習ができませんでした。
「富澤にとっては、得意とする軽風域が多い今大会でしたが、事前調整でのコンディショニングミスで良い状態でレースに入ることができず、序盤のレースで本来のパフォーマンスを発揮できなかったことが悔やまれます。今回だけに限らず、ここのところ大会序盤に苦戦している傾向にあるので、照準を定めた大会に向けてのピークの持っていき方、調整の仕方を見直す必要があります。代表が内定しているだけに、本人にとっても今回は悔しかったはずですが、本番までの残り1年の活動をどうするか見つめ直す上では、良い経験だったかもしれません。北京大会の10位を上回る入賞を目指して、取組んでいきたいと思います」(石川裕也コーチ)。
RS:Xは五輪本番では供給艇を使いますが、リグ、ブーム、フィンは自分のものを使ってもよくなりました。富澤は道具の準備も考えながら、中風域でのボートスピード、チューニングの情報をしっかり整理して、12月のコパブラジルを含めて470男女と同様にリオでの練習を増やしていきます。


RS:X女子
RS:X女子は10月の世界選手権(オマーン)で国枠取りがかかっており、枠をとった選手が代表になります。須長由季(ミキハウス)は今回、リオ仕様で体重を落としてきましたが、陸の影響を受ける風に対してのストラテジーが今ひとつのみこめず、中途半端になってしまったレースがあり、惜しかったです。


栄養管理サポート
今回は減量が必要な須長由季、体重維持が重要な土居愛実をはじめ、その他の選手も体調管理という観点から栄養管理サポートを実施しました。
選手が滞在するホテルに隣接するアパートを借り、管理栄養士の武田さんがスタッフの分も含めて毎日20名前後の夕食を作ってくれました。3グループが時間差で食卓を囲んでは食べるという慌ただしいところもありましたが、買い出しから調理まで担当していただいた武田さん、ポルトガル語で市場や肉屋、魚屋で必要なものを購入してくれたアンドレさんにお世話になり、リオにある日本食材店からは米の配達までやってもらいました。
野菜が豊富で、豆腐やオクラ、ヤマイモまで現地で調達でき、最後まで食欲を落とすことはなく、スタッフに感謝です。来年の本番では今年の経験を生かし、しっかりサポートできる体制を作りたいと思います。


ストラテジー
ストラテジーに関しては、今回、国立スポーツ科学センター(JISS)から萩原さんがサポートをしてくれました。
「湾内は、風、潮流ともに特徴的な海面です。おそらくオリンピック本番では、ほとんどの国がエリアの特徴を把握している中での勝負になるので、日本チームも乗り遅れないような取り組みが必要です。日本チームとして、風や潮流に関して、最低限の情報を集めて、まとめておく必要があると感じました。選手、コーチがリオの海域の特徴を肌で感じることが重要だと思いますので、日本チームとして、リオ現地での事前練習の時間を十分に確保することに期待します」と萩原さんから報告いただきました。

本番では6海面を使い、そのうち湾内には3海面があります。エリアによっては前日に雨が降ると使えない等、予定が決まっていても朝になってから急に変更されたりすることも想定せねばなりません。広いエリアをカバーするためにはチームとして各クラスからの情報を共有していくことが重要です。今回はブラジルの地元のセーラーから話を聞き、それに実際に吹いた風で判定したことを加え、リオのセオリーとしてまとめました。このセオリーを12月、来年の練習で使って判断し、本番ではより有効な情報として使えるように整備したいと考えています。


本番へ向けてその他の準備
今回のレース会場は、大会開始の2週間前から会場の整備が始まり、3日前まではとても大会ができるとは思えない状態でした。それでも、当日になると何とか形にはなりました。
スペースがたっぷりあるのはありがたかったのですが、敷地の中は歩いて掲示板を見に行くのに470のボートパークからは10分かかり、レーザーやラジアルは坂道の上からスロープまで艇を運ぶのに5分、サポートコンテナはあるけれど、陸の孤島みたいに離れていました。巨大な計測テントは最初の3日を終えたらあとは利用されないまま。また、来年の会場レイアウトは今年とは異なります。こういうことを考えると、本番へ向けての準備はかなり難しいと思われます。

本番の選手村は50km離れており(直線だと34km)、片道1時間はかかるということです。セーリングだけマリーナに近いホテルを用意するという話だったのが、実は、ホテルが建設されなくなったので、セーリングはアスリートビレッジから通うという話もあります。来年の本番ではホテル代が倍以上になるところもあり、各国とも悩んでいます。今年の日本チームのホテルはハーバーから徒歩10分という好位置だったのですが、本番になって毎日選手村から通うのでは疲労がとれなくなるおそれもあり、よりよいコンディションをキープするために課題は山積です。


勢いのあるSailing Team Japan を目指します
今年のプレ大会を終えて、選手、コーチの意識の中に、リオでの戦い方というのが構築され始めたことは良かったと思います。これから各クラスで代表が決まり、現地練習が増える中で、まとまった勢いのあるSailing Team Japan を目指します。

9月中旬には青島でのワールドカップでナクラ17のアジア枠予選が終わり、470男女、RS:X男子に続き、日本代表の全体像が見えてくるようになります。470が軸になりますが、レースがうまい選手が勝つであろうと予測されるリオですから、表彰台を目指す470男女に加えて、メダルレースに残るサプライズを起こしてくれる他クラスに期待したいと思います。



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▲7月22日に横浜から送ったコンテナが到着。

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▲コンテナから引き出したレーザーラジアルを運ぶ土居愛実

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▲Marina da Gloria は改築工事中で、仮設の施設でテストイベントを実施した。

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▲7月からレース海面に2カ所、ウエザーブイが設置された。

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▲JPNコンテナには昨年から5艇をリオにコンテナごと保管していた。

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▲栄養サポートでの食卓。3グループに分かれての交代制。

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▲調理を一人でこなす武田さん。野菜が多く、バラエティーに富んでいました。さすが。

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▲8月9日にはJPNリーファーもリオに到着。

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▲ブイの数が半端でない。明日は我が身(江の島)と思うばかり。

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▲アンドレさんはJPNチームのマインダーです。ポルトガル語でのサポート役です。

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▲青い水と黒い水が泡で分割されている時がありました。

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▲パオ・エリアはフラメンゴビーチの沖で、見上げればキリスト像があり、リオらしい場所です。

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▲隣りがオーストラリアチームコンテナでした。艇のメンテナンスをしっかりやっていました。

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▲プレ大会も本番も、艇にはるステッカーは地元のプロが貼ります。素早いし、はがれないです。

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▲艇の計測は小型カメラを使ってサイドタンクの中もチェックします。

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▲リオの名所であるシュガー・ローフ(砂糖のかかったパン)を背景にテレビにインタビューされているのは須長選手。

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▲仮設のスロープ桟橋にレーザーが戻ってきました。風がないから何とかなりますが……広い敷地に狭いスロープ。ここをレーザー、49er、ラジアル女子の3クラスが利用しました。

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▲本部艇は屋形風のボート。リオの各クラブで本部艇として使われている運営艇です。

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▲トラッキング用のGPS発信機は出艇申告と合わせてピックアップ。

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▲陸から見たパオ・エリアのレースです。リージ島と湾口から入る風をどうつかむかが勝負です。

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▲お羊羹の差し入れをいただきました。いつも、ありがとうございます。

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▲リーファーの中で暑さをしのぐ選手達。

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▲ブラジルはイベントが得意。準備をしたかと思ったら、あっという間に撤収作業も始まっていました。

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▲メダルレースは前日の指定された時間内にQゾーンエリアへ艇を運び、レース当日はスタートの3時間前に計測チェックがあります。この場所から「リリース」されると一斉にレースエリアへと向かいます。

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▲リオの市場では野菜が豊富です。きゅうりみたいな瓜をいためてお醤油で食べたらおいしくいただけました。

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▲市場には果物も豊富で、味見をさせてくれます。ホテルの朝食のフルーツも実は市場で仕入れていました。


(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)







Day8



Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


8月22日(大会第8日 最終日)

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▲メダルレースはフランスがトップフィニッシュ。前日トップのクロアチアは総合3位へ後退しました


リオ五輪テストイベントの最終日は13時からナクラ17、フィン、470男女の4つのメダルレースが行われ、日本は470男女に出ました。

南からの風が10ノット前後入る中、メダルレースのPao de Acucarエリアは左から強めの風が入り、右はラルにつかまると身動きとれないようなムラがありました。男子の土居・今村組は7位でレースを終え、総合9位で最終順位は変わりませんでした。優勝を競っていたトップのクロアチア、イギリスが大失敗をし、堅く走ったオーストラリアが優勝しました。

45分後にスタートした女子も、トップのイギリスがスタートでペナルティーを受け、右へ行かざるを得なくなったのが大失敗となり、3位で入ったアメリカが逆転優勝しました。吉田・吉岡組は途中まで2位を走る快走でしたが、2上へのレグで右ラルにつかまりかけて6位。総合は10位となりました。

今回のテストイベントは軽風・中風に終始し、来年の本番を目指して各国とも軽風対策が始まっています。地元のヒーロー、ヒロインが活躍するブラジル勢を見ていると、江の島でも日本の選手が活躍するよう、可能性のある選手をどんどん強化していかなければならなりません。来年の本番レースでブラジルの49erFX女子チームが金メダルを取るようなことになれば、その時はビーチが地元の大観衆で埋まることでしょう。

総括レポートは後日、掲載いたします。


●日本選手の成績:
470男子【22カ国】(本日メダルレース)
○土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
 9位 11-5-5-(UFD23)-14-1-7-5-7-M7

470女子【18カ国】(本日メダルレース
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 10位 (UFD19)-10-6-4-14-4-UFD19-6-12-M6

RS:X男子【28カ国】最終成績
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 20位 20-19-19-(STP25)-STP20-STP25-15-16-5

RS:X女子【20カ国】最終成績
○須長 由季(ミキハウス)
 16位 17-(20)-12-9-18-15-14-16

Laser Raadial 女子【28カ国】最終成績
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 14位 1-(21)-16-16-13-17-17-8-16

49er男子【20カ国】最終成績
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 15位 12-12-11-(14)-8-13-10-14-13-12

FX女子【19カ国】最終成績
○松苗幸希・原田小夜子(ガルフネット)
 18位 18-19-16-17-11-13-8-13-(DNF20)-16

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

成績http://www.sailing.org/olympics/rio2016/results/index.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会スケジュールhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/about/schedule.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会情報はリオプレ五輪のサイトと、ISAFサイトとの両方で、それぞれ区分けされて掲載されています。必要な情報の場所がわかりにくいので、ISAFを中心に見てください。



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▲土居一斗/今村公彦はリコール解消でリスタート。追い上げて7位フィニッシュしました

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▲風下で好スタートした女子の吉田 愛/吉岡美帆

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▲吉田/吉岡は総合10位でテストイベントを終えました

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▲470女子優勝はアメリカ。アメリカ女子はウルマンセイルの創設者、デイブ・ウルマンがコーチを務めています

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▲ナクラ17級はオーストラリアが優勝。ガッツポーズでフィニッシュラインを切りました

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▲フィン級はイギリスのジルズ・スコットが逆転勝利。リオ五輪の金メダル候補筆頭です

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▲ビーチでおこなわれたメダルセレモニー。470級男子優勝はオーストラリア、2位フランス、3位クロアチア

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▲グアナバラ湾の水質問題は残されていますが、リオの人たちはビーチでめいっぱい泳いでいます

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day7



Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


8月21日(大会第7日)

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▲メダルレース進出を決めた470級男女。ともにリオ五輪日本代表に内定しています


今日も朝から風が弱く、回答旗があがりました。
フィン、470男女以外のクラスはメダルレースに進んだ10艇以外は撤収モードで、会場内はすでに片づけムードです。

470男女はPonteエリアでのレースを予定していましたが、昨日の雷雨で陸のゴミが海へ流れ、加えて無風でレースができず、エリアをNiteroiへ変更しての実施となりました。
しかし、Niteroiは風が吹かず、1レースが実施されたのみ。これで470男女の予選レースは終了です。

その1レースは弱い風の中で行われましたが、男子は9位、女子は10位でメダルレースに残りました。「2レースの予定が1レースだけになってしまい、特点計算ができていませんでした。でも、何とか残りました」(吉田)
明日が最終日です。470女子のメダルレースが最終レースとなります。


●日本選手の成績:
470男子【22カ国】(本日1レース)
○土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
 9位 11-5-5-(UFD23)-14-1-7-5-7

470女子【18カ国】(本日1レース
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 10位 (UFD19)-10-6-4-14-4-UFD19-6-12

RS:X男子【28カ国】最終成績
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 20位 20-19-19-(STP25)-STP20-STP25-15-16-5

RS:X女子【20カ国】最終成績
○須長 由季(ミキハウス)
 16位 17-(20)-12-9-18-15-14-16

Laser Raadial 女子【28カ国】最終成績
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 14位 1-(21)-16-16-13-17-17-8-16

49er男子【20カ国】最終成績
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 15位 12-12-11-(14)-8-13-10-14-13-12

FX女子【19カ国】最終成績
○松苗幸希・原田小夜子(ガルフネット)
 18位 18-19-16-17-11-13-8-13-(DNF20)-16

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

成績http://www.sailing.org/olympics/rio2016/results/index.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会スケジュールhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/about/schedule.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会情報はリオプレ五輪のサイトと、ISAFサイトとの両方で、それぞれ区分けされて掲載されています。必要な情報の場所がわかりにくいので、ISAFを中心に見てください。



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▲2度のUFDにも関わらずトップ10に入りメダルレースへ進む吉田 愛/吉岡美帆

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▲レーザーラジアル級はリトアニアのGintare Volungeviciute Scheidtが優勝

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▲圧倒的な速さを見せた49re級優勝のニュージーランド。かつてのトム・スリングスビー(レーザー級ロンドン五輪金メダル)、ベン・エインズリー(フィン級ロンドン五輪金メダル)のような絶対的なパワーを見せつけました

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▲レーザー級はFrancesco Marrai(ITA)が優勝

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▲49er級FXはブラジル女子が逆転優勝を決め、地元メディアが殺到しました。

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▲日本セーリング連盟 河野博文会長(日本オリンピック委員会副会長)もメダルレースを観戦

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▲飛び立つ飛行機のすぐ前をフィン級がえい航されています

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day6



Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


8月20日(大会第6日)

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▲大会6日目トップフィニッシュを取り順位を総合9位へ上げた470級の土居一斗/今村公彦


夜のうちに寒冷前線がリオの南側を通過し、昨夜は雷雨に見舞われました。
西からの風も強まり大荒れかと思いきや、短時間で嵐は終わり、今日は朝から天気が回復する中、RS:Xのメダルレースと全エリアでのレースが行われました。


470男女
Copacabanaエリアの470男女は12時半から3レースを行いました。
最初は15ノット近い風が吹いていましたが、徐々に落ちて最後は10ノット前後になりました。西からの風が強まる間に行われた第6レースでは土居・今村組がトップフィニッシュを飾りました。
「吹きあがる前は左が良かったので、左を攻めてトップに出ました。その後は右の方が強くなってきましたが」(今村)。
Copacabanaエリアはリオ一番の有名なビーチの沖ですが、キリスト像のそびえたつコルコバードの丘(山です)が壁となって西風が岸寄りに集まりやすくなっています。土居・今村は残りの2レースを7-5とまとめて、9位になりました。

女子の吉田・吉岡組は4-2-6とフィニッシュしましたが、2位のレースが2度目のUFDとなり、英語をひとつ数えなければなりません。それでも10位にとどまり、残りのレースも踏ん張っていきます。
「いいスタートでしたが、フィニッシュ後にUFDとわかりました。一番出ていたから、やっぱり出ていたかと思いました。6位から2位まで少しずつ上がっていけたので、それは良かったと思います」(吉田)
明日の2レースをしっかり戦って、メダルレースへ確実に残ってほしいです。


49er
Escola Navalエリアでは49erが4レースを行いました。湾の入り口に近く、南西の風がちょうど湾内で集まる場所です。
朝から15ノットを超える風入り、一番いい場所でのレースとなりました。牧野・高橋組は大きな失敗はないのですが、かといって思い切りよく突っ込めるわけでもなく、無難なレースぶりです。
「全部右が良かった。1回、デンマークが左1本でダントツになりましたが、ほとんど、全艇が右海面で戦っていました。僕らは次のワールドで国枠を狙っていかねばなりません。何とかしなきゃと考えてばかりです」(牧野)


FX級
RS:Xのメダルレースを男女の順で終えた後のPao de Acucarエリアでは、FXが3レースを行いました。
今日の2レース目となった第9レースでは2周目に入った頃から風が左右から入り始め、レース海面でぶつかるようになり、無風の場所ができてしまいました。
NZL、BRA、SWEの3艇は上マークを回ってから帯状の風に乗ってダウンウインドを走り、3艇だけがフィニッシュ。残りの艇は上マーク付近で止まり、10分のタイムリミットにかかってしまいました。
「無風になった時にうまくシングルまで上がったのですが、フィニッシュラインに着いたらもうタイムリミットになっていました。トップが入ってしまったから、しようがないです」(松苗)
さまざまな珍道中をくりひろげる松苗・原田ペアですが、今日はスタート前に沈してマストが海底にささり、ヘドロがついて起き上がってきました。周囲のコーチボートが心配して様子を見守っていましたが、起こす時には気合の声かけ、起きたら拍手喝采でした。でも、セールからヘドロが落ちてきて頭にかぶってしまい、がっかりでした。
「アルゼンチンの女子が私達と同じくらい小柄なのに吹いても速いのです。ワールドの前には早く現地へいって、一緒に練習したいですね」(松苗)


レーザーラジアル級
ニテロイで2レースを終えたラジアル女子は明日からメダルレースとなります。
土居は第8レースで8位をとり、定位置を抜け出しましたが、次のレースではまた16位と、上位陣に割って入れません。スタートした時は12ノットくらいありましたが、後半は弱くなり、Mrs. Scheidt (LTU)が僅差でトップを堅守しています。
「Gintare(シェイド夫人)はアプウインドでのコース取りがうまく、最初悪くても確実に上がってきます。凄いです。私は昨年よりも上のグループで戦えるようになり、20番代から10番代に入るようになりました。ロンドンの時は30位だったのですが、オリンピックはメダルレースに残らなければと思っています。次はトップ10に入れるように、また1段上を目指してがんばります」(土居愛実)


470男女を残して、他の5種目はレースが終わりました。
明日はスキフ男女、レーザー、ラジアル、ナクラがメダルレースです。470はPonteで2レースを予定です。風が弱そうで心配です。


●日本選手の成績:
RS:X男子【28カ国】最終成績
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 20位 20-19-19-(STP25)-STP20-STP25-15-16-5

RS:X女子【20カ国】最終成績
○須長 由季(ミキハウス)
 16位 17-(20)-12-9-18-15-14-16

Laser Raadial 女子【28カ国】(本日2レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 14位 1-(21)-16-16-13-17-17-8-16

470男子【22カ国】(本日3レース)
○土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
 9位 11-5-5-(UFD23)-14-1-7-5

470女子【18カ国】(本日3レース
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 10位 (UFD19)-10-6-4-14-4-UFD19-6

49er男子【20カ国】(本日4レース)
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 15位 12-12-11-(14)-8-13-10-14-13-12

FX女子【19カ国】(本日3レース)
○松苗幸希・原田小夜子(ガルフネット)
 18位 18-19-16-17-11-13-8-13-(DNF20)-16

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

成績http://www.sailing.org/olympics/rio2016/results/index.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会スケジュールhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/about/schedule.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会情報はリオプレ五輪のサイトと、ISAFサイトとの両方で、それぞれ区分けされて掲載されています。必要な情報の場所がわかりにくいので、ISAFを中心に見てください。



1508_2015_Rio_ISR-55.jpg1508_2015_Rio_ISR-55.jpg
▲RS:X級男子優勝の中国のAichen Wang。メダルレース前に優勝を決めました。中国はニュージーランドの金メダリスト、トム・アシュレイがコーチについています

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▲女子優勝はフランスのCharline Picon

1508_2015_Rio_ISR-57.jpg1508_2015_Rio_ISR-57.jpg
▲RS:X級メダルレースの後に行われた49er級FX

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▲ラルスポットの多いレース海面となり、トップ艇団だけがブローに乗ってフィニッシュしたため松苗/原田は第9レースをDNF。このレースはトップ3艇以外がDNFとなりました

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▲レーザーラジアル級の首位は、ロバート・シェイド(BRA)の奥さんでもあるGintare Volungeviciute Scheidt(LTU)

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▲大会を14位で終えた土居愛実。第8レースを8位でフィニッシュするも目標のメダルレースには届きませんでした

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▲フィニッシュは2位。しかし、2度目のUFDで総合10位となった吉田/吉岡。「2回目の英語(失格)は痛いけれど、UFDの次のレースでも攻めるスタートができている。(失格を)引きずらずにレースできているのは良いことです」(吉田)

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▲シュガーローフマウンテンを背景にスタートする470級男子

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▲帰着後の土居/今村。リオに来て約1カ月。オーストラリアとの合同練習を経て大会に挑んでいます。テストイベントの後は、オーストラリアに遠征して再び合同練習に入ります


(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day5


Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


8月19日(大会第5日)

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▲リオに期待された風は吹かず。大会5日目まで軽風シリーズになっています。写真は外海に出て最も遠いエリアでおこなわれた470級


リオでは初めての北風レースでした。
ブラジル南部を前線が通過する影響で、今日は朝から北風が10ノット前後と強めに吹き、海風に変わったのは16時過ぎの1時間だけでした。17時を過ぎると風が弱まり、西側の山で雨雲が発達しました。19時を過ぎて土砂降りのサンダーストームが通過し、8月に入ってから初めての雨でした。


RS:X男女
RS:X男女は定刻に出艇し、Pao de Acucarで1レースを行いました。
シュガーローフの山を背景にスタートするのは、違和感がありますが、風は途中から弱まり、パンピングの多いレースでした。
男子の富澤は1上までのコースがよく、3位で回航。その後も頑張ってパンピングして、5位でフィニッシュしました。RS:Xは今日でオープニングシリーズが終わり、明日は上位10艇のメダルレースです。20位の富澤はレース終了となりました。
「今回は首のケガから始まり、歯車がかみ合わず調子が狂いました。リオへ来てから練習が2日しかできず、リオの難しさを痛感した大会でした。12月も練習に来て、オリンピック本番に向けて現地でレースする時間をとっていきたいです」(富澤)

女子の須長も16位で大会を終えました。
「今日はスタート前の走りで右の方が風が良いと思ってしまい、その後、左から入って来ているのを見落としていました。思い込んでしまったところがあり、素直にレース海面を見られていなかったと思います。ストラテジーができていないので、もっとレースに数多く出なければならないと思いました」(須長)


470男女
沖の海面は16時頃から1時間だけ南風が吹き、その機を捉えて1レースを行いました。
470男女はあわただしい中でのレースで今ひとつの展開でした。今日のエリアはPAIで、45分ほど曳航されていく一番遠いエリアです。風にむらがあり、風のある場所をつないでいくのが難しい海面でした。


レーザーラジアル級
レーザーラジアルも沖のCopacabanaエリアで1レースができました。
1上へのレグで土居は風のない側へ行ってしまい、ほとんどビリの状態で1上マークを回りましたが、徐々に挽回して17位でフィニッシュしました。
「1上が悪すぎました。前の顔ぶれはいっしょなので、15位前後が定位置になってきました。何とかしたいです」(土居愛実)


FX級
16時過ぎてから出艇したFXはEscola Navalエリアで1レースを行い、松苗・原田は7位でした。5位で回った後、何とかキープし、少しずつ、進歩している様子が見えました。


明日は前線通過の後で南西の風がやや強い予報です。
RS:Xはメダルレースに入り、他の種目は各エリアに分かれてのレースです。レース数が足りていないクラスは3ないし4レースを実施します。後半に入り、風待ちばかりでしたが、明日は15ノットでレースができることを期待します。


●日本選手の成績:
RS:X男子【28カ国】(本日1レース)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 20位 20-19-19-(STP25)-STP20-STP25-15-16-5

RS:X女子【20カ国】(本日1レース)
○須長 由季(ミキハウス)
 16位 17-(20)-12-9-18-15-14-16

Laser Raadial 女子【28カ国】(本日1レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 15位 1-(21)-16-16-13-17-17

470男子【23カ国】(本日1レース)
○土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
 9位 11-5-5-(UFD23)-14

470女子【18カ国】(本日レースなし)
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 10位 (UFD)-10-6-4-14

49er男子【20カ国】(本日1レース)
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 13位 12-12-11-(14)-8-13

FX女子【19カ国】(本日1レース)
○松苗幸希・原田小夜子(ガルフネット)
 17位 18-(19)-16-17-11-13-7

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

成績http://www.sailing.org/olympics/rio2016/results/index.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会スケジュールhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/about/schedule.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会情報はリオプレ五輪のサイトと、ISAFサイトとの両方で、それぞれ区分けされて掲載されています。必要な情報の場所がわかりにくいので、ISAFを中心に見てください。



1508_2015_Rio_ISR-47.jpg1508_2015_Rio_ISR-47.jpg
▲ジュリーは五輪を模して各国1名と決まっています。日本からはJSAFルール委員会の増田開さんが参加しています

1508_2015_Rio_ISR-48.jpg1508_2015_Rio_ISR-48.jpg
▲ナクラ17級のスタートではISAFワールドカップ・ウエイマス大会で行われた旗によるカウントダウンが採用されました。5分前から時間を知らせる数字の旗が合図になります。今後、ISAFの主流になるのかは分かりませんが、オリンピック本番を意識したスタート方式です

1508_2015_Rio_ISR-49.jpg1508_2015_Rio_ISR-49.jpg
▲ナクラ17級のスタート。中央のスペインはボルボオーシャン世界一周レースで〈Mapfre〉のスキッパーを務めたイケール・マルティネス。いま、世界のトップセーラーは、オリンピックとアメリカズカップ、ボルボオーシャンレースを重複して活動しています。ものすごいエネルギーです

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▲軽風に強い首位のオーストラリア(ジェイソン・ウォーターハウス/リサ・ダーマニン)。これまで同国のトップであり、前回アメリカズカップでオラクルチームに所属していたダレン・バンドックは出場していません

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▲富澤 慎は最終レースで5位を獲得。軽風のパンピング・コンディションは得意な風域です。今回は首の故障もあり大会を20位で終えました

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▲470級男子の土居一斗/今村公彦は14位で10位に後退

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▲470級女子の吉田 愛/吉岡美帆は14位を取って総合10位へ。外海で行われた470級は波が高いが風は弱い、というハンドリングのむずかしい海面でした

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day4



Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


line-555.png

Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


8月18日(大会第4日)

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▲49er級FXの松苗幸希/原田小夜子。中盤までトップに迫る快走をみせました


いつもは昼前に弱まる山からの北風が、今日は13時を過ぎてやっと弱くなってきました。定刻で海上へ出てレースができなかった昨日までの反省から、今日は陸上待機から、15時前に出艇となりました。

グアナバラ湾はこの北風がなくなると、海からの風が入ります。マリナ・ダ・グローリアの会場の横にはサン・デュモン空港があり、この滑走路から南側へ離陸が始まると出艇の合図となり、D旗が上がってレースエリアに向かいます。
予報は湾内よりも外の方が風が強くなるはずでしたが、14時になっても外は南から2mしか吹かず、中の方が6ノットから8ノットとレースができる風域でした。


レーザーラジアル級
外で予定されていたラジアルはPonteに変更して1レースを行いました。
「スタートが16時を過ぎていたので、Ponteは潮の入りが左右で差がなく、インナーは右、アウターは左が良かった。1レグ目は右へ行って5位で1上を回りましたが、アウターへ行った時も右へ出して、左奥から入った風をとれずに順位を落としてしまいました」(土居愛実)


RS:X男女
RS:XはEscola Navalのエリアで男子2レース、女子1レースを行いました。
「1レース目はレース海面の半分が黒、半分が青い水だったので、みんな右へ行きました。2レース目になると全体が青い水になったので、左右差がなくなり、風を中心に走りました。左へ行きましたが、ほとんど変わらなかったです」(富澤)

RS:X女子は2レース目をスタートしようとした時に風が落ち、右へ変化し始め、3度目のスタートを試みた時点でノーレースになりました。


FX級
Pao de Acucarで2レースを行ったFXは、第5レースで松苗・原田組が右海面を攻めて良い風をつかみ、1周目をトップで走る快走でした。2上へ行く時に順位を落としてしまいましたが、マークアプローチでニュージーランドのリーバウでタックし、ちょっとしたインシデントがありました。スキフ特有のクロスの仕方を実戦で覚えていかなければなりません。

470男女は一度も海へ出ずに、今日のレースはありませんでした。


明日は全クラス、全海面でレースとなります。RS:Xは明日が最後のフリートレースでメダルレースとなりますが、4レースを予定しています。予報は明日も軽風です。


●日本選手の成績:
RS:X男子【28カ国】(本日2レース)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 21位 20-19-19-(STP25)-STP20-STP25-15-16

RS:X女子【20カ国】(本日1レース)
○須長 由季(ミキハウス)
 16位 17-(20)-12-9-18-15-14

Laser Raadial 女子【28カ国】(本日1レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 14位 1-(21)-16-16-13-17

470男子【23カ国】(本日レースなし)
○土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
 9位 11-5-5-(UFD23)

470女子【18カ国】(本日レースなし)
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 7位 (UFD)-10-6-4

49er男子【20カ国】(本日レイデー)
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 13位 12-12-11-(14)-8-13

FX女子【19カ国】(本日2レース)
○松苗幸希・原田小夜子(ガルフネット)
 18位 18-(19)-16-17-11-13

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

成績http://www.sailing.org/olympics/rio2016/results/index.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会スケジュールhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/about/schedule.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会情報はリオプレ五輪のサイトと、ISAFサイトとの両方で、それぞれ区分けされて掲載されています。必要な情報の場所がわかりにくいので、ISAFを中心に見てください。



1508_2015_Rio_ISR-40.jpg1508_2015_Rio_ISR-40.jpg
▲他クラスに先行しておこなわれた49er級FXのスタート

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▲リオに来るのは昨年のテストイベントに続いて2度目。「RS:Xはレース海面が決まっていて外海ではやりません。でも潮がキツく陸の影響を受ける風で特徴的。レース海面の癖を読み解くのが鍵になる」と須長由季

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▲リオに来て3日目に練習中に首を痛め、しばらく動けなかったという富澤 慎。パンピングに力が入らず苦戦していましたが、ようやく首の故障も回復しました。「結果よりも来年に向けてしっかり海面を調査をしたい」(富澤)

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▲ブラジルでもニュースになっている五輪海関係競技の汚染問題。町や下水設備の遅れているファベーラと呼ばれる貧民街から流れ出る生活排水がグアナバラ湾に流れ込んでいます。水の巡回しないマリーナの奥は特にひどい匂いで、水に浸かりたくありません。しかし、一定の水域を過ぎ、沖に出るにつれで水は澄んでいきます。出着艇するマリーナ周辺は改善してもらいたいですが、レース海面は支障ないように思えます

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▲これは海のゴミを拾う専用船。前方についた網でざっくりとゴミを拾い上げます。1日中ゴミを拾っていました。「去年に比べたらゴミはかなりなくなりました。ビニール袋みたいなゴミが浮いていないわけではありませんが、この程度は日本でもあります」(須長)。「ゴミのことはレース中意識していません。北京五輪の前に大発生していた藻に比べたらマシです」(富澤)

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▲RS:X級の富澤慎と須長由季。風待ち中、お互いに詳細なレースに関する情報を交換し合っていました

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day3



Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


8月17日(大会第3日)

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▲リオ五輪テストイベント3日目。470級男女は内海面の中央でおこなわれました


今日も南東からの風が10ノット前後という予報でした。13時スタートに合わせて11時過ぎに遠いエリアから順に出艇していきました。RS:Xは2日間で予定の6レースを実施しており、今日はレイデーでした。


470級男女
Escola Navalのエリアでは470女子が先のスタートでアウターループ、男子が後のスタートでインナーループでした。
昨日、UFDをとった女子の吉田・吉岡組は、今日は果敢なポートスタートも見せて上位を走りました。リオの傾向を考えながらレースをするのが楽しそうな走りをしています。
潮と風とが不規則で、ほんの僅かの場所の差が致命傷になるような上マーク付近でした。
潮が湾に入り始めると青い水が押し寄せて来るのがよく見え、選手もそれを意識したコース取りになりましたが、Escola Navalのニテロイ側は航路からはずれて潮の弱いところがあり、左が伸びるようになりました。少しだけ右に出てから左へ返したのが手遅れで順位を落としてしまいましたが、それも勉強のひとつとなりました。

470男子の土居・今村組は第3レースの1上でトップでしたが、1下マークで反対側のゲートマークを回り、すぐにタックして右海面へ行ったものの、反対マークを回った艇に下から前方へ先行されてしまいました。
「ゲートマークを回る時から、次のアップウインドで行くサイドを取らなければいけなかった。スタートでは下エンドから出てタックして全艇の前を通れたので、同じように考えたのですが、結局、外しました。2レース目も3位でフィニッシュしましたがUFDでした」(土居一斗)


レーザーラジアル級
予報では外のエリアで風は強いはずでした。しかし、実際には風が弱く、PAIに行ったラジアルは海上待機の末、PAIから湾内のEscola Navalへ戻り、470男女が終わった後にレースを行いました。
15時に本部艇から湾内へ戻るように指示があり、16時過ぎからやっと1レースできました。
「レースエリアの左側は南から北へ1分間に50m、右側は1分間に北から南へ7m。当然、右海面が有利ですけど、全員がそれは知っていて、右海面の中での風のシフトの取り方がポイントです。誰も左海面には行かなかった。トップのLTU(リトアニア)は実にいいコースを取っていました」(土居愛実)。


49er&FX級
Pao de Acucarでは49erがテンポよく4レースを行いました。左右から入る風と、場所によって異なる潮の向きや速さに惑わされる難しいエリアでのレースとなりました。
「上マークは渦の中にあって、ゴーっと音をたてているのですが、少し離れた右側は何もなくて、スムーズな海面なのです。風は左から来るし、どこへいったらいいのかわかりにくく、上位陣も外す艇が多かったです。ダウンウインドもジャイブポイントがわかりずらかった」(牧野)

このエリアには49erの後にFXが沖のニテロイから戻ってきて、16時過ぎから1レースを行いました。5~8ノット、220度の設定でしたから、スタートしてから右海面展開で、ダウンウインドも即ジャイでフラメンゴビーチ側での争いになりました。こうなるとハンドリングとスピード差が出てしまい、松苗・原田組は後を追いかけるレース展開になりました。


明日はRS:X男女がEscola Naval、ラジアルはPAI、470男女はNiteroi, FXはPao de Acucarで13時からです。49erは6レースを終了したので、レイデーになります。


●日本選手の成績:
RS:X男子【28カ国】(本日レイデー)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 23位 20-19-19-(STP25)-19-STP25

RS:X女子【20カ国】(本日レイデー)
○須長 由季(ミキハウス)
 15位 17-(20)-12-9-18-15

Laser Raadial 女子【28カ国】(本日1レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 15位 1-(21)-16-16-13

470男子【23カ国】(本日2レース)
○土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
 9位 11-5-5-(UFD23)

470女子【18カ国】(本日2レース)
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 7位 (UFD)-10-6-4

49er男子【20カ国】(本日4レース)
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 13位 12-12-11-(14)-8-13

FX女子【19カ国】(本日1レース)
○松苗幸希・原田小夜子(ガルフネット)
 18位 18-(19)-16-17

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

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ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会情報はリオプレ五輪のサイトと、ISAFサイトとの両方で、それぞれ区分けされて掲載されています。必要な情報の場所がわかりにくいので、ISAFを中心に見てください。



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▲第4レースのUFDが悔やまれますが、世界のトップと互角の戦いを見せている土居/今村。昨年のテストイベントの成績は18位でした

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▲至近距離で上マークをまわりダウンウインドで迫力の走りをみせる49er級。現在、ニュージーランドがトップです。

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▲7位にアップした吉田 愛/吉岡美帆。昨年のテストイベントでは17艇中10位でした

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▲ブローが入りエキサイティングな走りをみせるナクラ17

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▲出艇前、レーザークラスのスロープ

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▲メディアボートの対応が悪いと嘆いていたら2艇になりました。それでもフォトグラファーで満杯で乗り込んでいます。

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▲470級男子はUSAがトップに。ベテラン選手ですが、ロンドン五輪(12位)後に急成長してきた選手です

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▲牧野幸雄/高橋賢次。49er級は前日の遅れを取り戻すべく4レース連続で実施しました

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▲出艇前の吉田愛、吉岡美帆。「今年いっぱいは順位の目標を決めず、自分たちの課題をひとつずつ改善していきたいと思っています。初日のUFDは攻めていたせい。今回は気後れしないで攻める戦いをしたい」(吉田)

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▲49er級FXの松苗幸希。「未熟なのはわかっていますが、クローズでは走り負けしていない場面もある。それを維持して走らせられるようになりたい。この大会に出場することは貴重な経験になります」

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▲470級が終わった後、海面を移動しておこなわれたレーザーラジアル級。日没近くまでおこなわれました

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▲成績は15位のままのレーザーラジアルの土居愛実

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day2



Aquece Rio – International Sailing Regatta 2015

リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


8月16日(大会第2日)

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▲日没迫る夕焼けの中でおこなわれた49er級。リオデジャネイロの日没は5時40分です


●風の読みで苦労する
今日から全クラスがレースです。
2日目になるRS:X男女はPao De Acucarで3レース、470男女は外のPAI, ラジアル女子はNiteroiでそれぞれ2レースずつ行われました。FXはEscola Navalで13時から3レース、49erは同じエリアで15時半からでしたが、日没となり2レースしかできませんでした。

リオは6時には真っ暗になってしまうので、5時にはレースを終えなくてはなりません。午後からのスタートなので、短時間の中レース運営はたいへんです。

南東の風で、後半は南から南西へと変化しましたが、10ノット前後で強弱があるものの、今ひとつ吹き上がらずに、夕方には弱まる展開でした。天気はよく気温も上がりますが、弱い風でも冷たい時と生暖かい時があり、地形の影響でベンドしたり、ラルができたりで、選手全員が苦労しています。


470級男女
470男子の土居・今村組は強い風が左から入るせいか、左海面が伸びる展開でした。11-5位で総合8位につけています。まずまずの出だしです。
「みんなスタートしてから左へ伸ばしていくのですが、途中、上っているようになり、タックしたくなります。でも、タックしないでそのまま我慢すると、最後に左から入ってきて、そのガストでヘダーになるから返していく感じでした」(今村)
女子の吉田・吉岡組は第1レースUFDで出だしから英語を抱えてしまいましたが、今回はテストイベントですから、臆することなく、課題にチャレンジしてほしいと思います。


FX級
6月江の島オリンピックウィークでテストイベントの出場権を獲得した FXの松苗・原田組は結成1年未満。強豪の中で、ついていくのが精一杯の状況です。
「ちゃんと走っている時はニュージーランドについていける時もありましたが、風の強弱があると、それに合わせ切れないところでスピードが止まり、置いていかれます。2レース目はトラピーズのショックコードが切れてしまい、タックやジャイブのたびにどこかへ飛んでブラブラしているワイヤーを捕まえねばならず、最悪でした」(松苗)
「1上マークへのレイラインでのタックで落水して、半沈しました。ミスを減らさないと……」(原田)。期間中、とにかくミスを減らして、ひとつでも上位へ食いつくことが目標です。


レーザーラジアル級
ラジアルの土居は10ノット前後の風の中で思うように走れず、「もっと、風をちゃんと見なくてはいけないと思います。左右のどちらからも入ってくるので、次の風へのつなぎがうまくできませんでした。インナーループは左海面、アウターループは右海面、エリアの中心に島との間から吹き抜けてくる風があり、岸寄りのエンドはラルっていました」(土居愛実)


RS:X級男女
RS:X男女は、シュガーローフ・マウンテンの横を越えてくる風が強弱、シフトで翻弄される1日でした。潮も満潮前の複雑な時間帯で、エリアの中心に黒い水と青い水の線ができていました。上マークを打つ場所によってマークへのアプローチが異なるし、順位は荒れています。
男子の富澤は出艇間際にセールのバテン止めが破損し、急遽、予備セールへ交換することになりました。予備セールに国旗が貼っていなかったため、「国旗なしのペナルティー(SI 20.2)」でSTPが各レース1点ずつ付きました。
女子の須長は第4レースで9位に入りました。ダウンウインドでどんぴしゃりのジャイブポイントを掴み、ダウンウインドで上がりました。
「今日の海面は難しくて、よくわかりませんでした。順位の変動も多いし」(須長)


49er級
15時半からの49erは2レース目の前に風が南西に振れてしまい、コースを設定し直したため2レース目を終了したのは17時を過ぎ、今日は2レースで終了しました。明日は4レースとなります。

明日も同様の予報です。2日で6レースを終えたRS:Xは明日レイデーです。天気は今日とほぼ同じ予報です。


●日本選手の成績:
RS:X男子【28カ国】
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 23位 20-19-19-(STP25)-19-STP25

RS:X女子【20カ国】
○須長 由季(ミキハウス)
 15位 17-(20)-12-9-18-15

Laser Raadial 女子【28カ国】
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 15位 1-21-16-16

470男子【23カ国】
○土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
 8位 11-8

470女子【18カ国】
○吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
 14位 11-8

49er男子【20カ国】
○牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
 13位 12-12

FX女子【19カ国】
○松苗幸希・原田小夜子(ガルフネット)
 18位 18-(19)-16

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

成績http://www.sailing.org/olympics/rio2016/results/index.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会スケジュールhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/about/schedule.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会情報はリオプレ五輪のサイトと、ISAFサイトとの両方で、それぞれ区分けされて掲載されています。必要な情報の場所がわかりにくいので、ISAFを中心に見てください。


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▲各マークにはGPS末端が取り付けられていますが、トラッキングデータが公開されているわけではありません

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▲49er級FXの松苗幸希/原田小夜子

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▲ナクラ17級。日本で1チーム活動していますが、テストイベントには出場していません

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▲フィニッシュ後ガッツポーズのPieter-Jan Postma(NED)。初日1-2位で絶好調でした

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▲49e級には2人のアメリカズカップのヘルムスマンが出場しています。ひとりはアルテミスレーシングのネイサン・アウタリッジ(AUS)

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▲もうひとりはエミレーツ・チームニュージーランドのピーター・バーリング。2016年はオリンピックで対決し、2017年はアメリカズカップで対決することになります

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▲49er級の牧野幸雄/高橋賢次。6月に足を骨折してリハビリを続けていた牧野は久々のレースになります

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▲レース海面を警備するブラジル海軍

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▲シュガーロックを背景に走る49erフリート

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day1



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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
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Edit by JSAF広報委員会


8月15日(大会第1日)

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13日から受付けが始まり、15日の夕方に49erFXが無事に計測を終了しました。日本からの7クラスはすべて計測をクリアして、今日からRS:X男女とラジアル女子のレースが始まりました。

初日は南からの風が10ノットあるかないかくらいのコンディションで、陸は30度近くまで気温が上がったリオデジャネイロです。雨が多く、風待ちで待機していた昨年とは異なり、ソフトな海風、1ノットに達する速い潮の中でのレースとなりました。

RS:X男女はEscola Naval (海軍学校)エリアで3レース、ラジアル女子はPonte (橋)エリアで2レースを行いました。7月20日にリオへ来て、すでに1カ月近くになる土居愛実は第1レースでトップフィニッシュを飾る健闘ぶりでした。
「スタートしてから右へ行きたいと思っていて、考えていた通りのコースが引けたのが良かった。スピードはいいので、スタートからうまく出られれば、良い結果につながります。2レース目はスタートでうまく出られず、行きたいサイドへ行けず、風のシフトも難しかった。失敗したなりに考えて上がっていけたところもありますが、とくに2上へのコースがうまくいきませんでした」(土居愛実)

リオで初めてレースをするRS:X男子の富澤は、「得意な風域だったのですが、うまくパンピングができず、スピード負けしていました。また、風よりも潮の速さに少し戸惑いました」と、高いレベルの中で、面食らった初日になりました。

RS:X女子の須長は昨年に続いて2回目のリオですが、軽風対策で減量にも取り組み、第3レースでは12位に入りました。「昨年は初めてのリオで何かエキサイトするものがありましたが、今年は落ち着いて取り組めています。他の競技はバハ地区と聞いていますが、セーリングはリオらしいリオという場所なので、いいですね。ゴミも昨年と比べたら半分くらいになりましたが、沈んでいたゴミ袋が見えなくて、それをひっかけてスピードが止まってしまうことがあり、見えないゴミが敵でした」

明日から全クラスがスタートします。
全6海面を使ってのレースとなり、五輪本番を想定してレース海域はレースに限定されて(FOP=Field of Playと呼ばれます)、一般艇は入れなくなります。ブラジル海軍がコントロールする湾内の航路は11時から18時が航行禁止となり、レースが終了する時間までシャットアウト。湾外と橋の北側で船が待機してレースが終わるのを待つことになります。明日から全種目が出動、今日はサタデーナイトでリオはどんちゃん騒ぎです。


●日本選手の成績:
RS:X男子【28カ国】
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 23位 (20)-19-19

RS:X女子【20カ国】
○須長 由季(ミキハウス)
 16位 17-(20)-12

Laser Raadial 女子【28カ国】
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 9位 1-21

大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

成績http://www.sailing.org/olympics/rio2016/results/index.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

大会スケジュールhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/about/schedule.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert

ISAFオリンピックサイトhttp://www.sailing.org/olympics/rio2016/home.php?utm_source=ISAF+Press&utm_medium=email&utm_campaign=Aquece+Rio+2015+-+Media+Alert


初日の選手たち

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(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Rio ISR



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リオ五輪テストイベント
インターナショナルセーリングレガッタ2015


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Report by JSAFオリンピック強化委員会スタッフ
Photo by 平井 淳一
Edit by JSAF広報委員会


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▲リオの観光名所でもあるシュガーローフマウンテンはレース海面の最大の難所となっている。


●開催地:
リオデジャネイロ・ブラジル Brazil RiodeJaneiro Marina da Gloria(オリンピック競技会場)
●大会日程:
8月13日~14日 受付、計測(種目によって始まる日が異なります。)
8月15日 RS:X男女・ラジアル第1日 
8月16日 470男女・49er男子・FX女子 第1日
(大会全体のスケジュールは13日の夜に発表の予定)
http://www.aquecerio.com/en/sailing/programme

●参加国:
336艇/52カ国(大会受付終了後に正しい数字が出ます)
五輪本番は380名の選手になるため、やや少ない規模でのレースです。

●日本チーム参加選手:
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大会Webサイトhttp://www.aquecerio.com/en/sailing/

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●本番を意識しての準備がスタート
2016年リオデジャネイロ・オリンピックを控えて、セーリングのテストイベントが始まります。
本番を想定してのプレ大会の予定ですが、改修中のMarina da Gloriaは来年2月が完成予定ということで、建物の土台を残して何もない状態です。今回はすべて、仮設のテントとコンテナハウスでの大会となります。
日本は五輪10種目のうち7種目に参加します。全種目1カ国1艇の参加です。すでに代表選考が終わっている470級男女とRS:X男子は本番を意識しての準備が始まりました。

●レースは22日まで
レーザーラジアルは7月20日から、470は7月26日から現地入りして、強豪国の選手と共にオリンピック本番のレース海面で練習を重ねてきました。
リオデジャネイロのGuanabara湾は水質が悪く、場所によっては水がまっ黒です。潮が満ちてくる時には湾の入り口から青い水が押してくるのですが、潮の流れを読むには好都合で、選手がストラテジーを考えるのに役立ちます。
湾から外へ出た海面は吹いてスプレーを浴びても大丈夫ですが、湾内のPao de Acucarエリア、Escola Naval エリア、Ponteエリア(添付チャート参照)は濡れるのも嫌になるくらい、水がドブのにおいです。この海で、最後まで健康に戦うことができるように、準備をしなければなりません。

この大会では、本番での戦い方を考え、何を準備していくかを把握することが目的です。今、考えていることを試し、評価しながら本番で結果が出せるよう、取り組んでいきます。22日まで、日本選手の活躍を応援していただけますよう、よろしくお願いいたします。


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▲仮設テントに運営ブイの準備

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▲RS:Xテント(画面左)はフラメンゴビーチに設営されている。

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▲レースエリア

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▲レーススケジュール

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)