Day6
2015 RS:X World Championships
2015年 RS:X世界選手権大会
Report & Photo by
宮野幹弘(JSAFオリンピック強化委員会スタッフ)
伊勢田愛選手、日本代表に内定!
▲リオデジャネイロ代表内定選手の富澤と伊勢田
大会最終日
世界選手権最終日、これまで男子12レース、女子11レースが消化しています。
今日は朝のブリーフィングで「風待ちをするかもしれない」と話があったのですが、11過ぎくらいから風が入り始め、風向30~50度、風速8~14ノット、今大会初のプレーニングで最終レースがスタートしました。
日本の女子選手はとても良いスタートを切り、コース取りに迷いがあったものの須長選手は8位でフィニッシュしました。伊勢田選手は13位でフィニッシュし、国枠獲得及び日本人最上位の選手となりRS:X女子代表選考会に勝利しました。
男子は、富澤選手がポートで最高のスタートをしたものの、ファーストタックをミスしてしまい順位は上がらなかったのですが、スピード、角度ともに他国の選手と互角に戦っていました。
今大会は、オリンピックの国枠、代表選考がかかっている国も多く、とても高いレベルの大会でした。その中で女子選手3人がゴールドフリートに入り、昨日のレースでは4位でフィニッシュするなど、日本の選手たちはとても高いレベルの選考会ができたと思います。
今回この世界選手権に参加した日本人女子選手は、4年の間、非常に頑張ってきたと思います。全員が頑張ってきたことを知るだけに、今は、とても複雑な気持ちです。
選手の皆さん本当にお疲れ様でした。今まで応援してくださった皆様ありがとうございました。
伊勢田選手は今大会で課題も残りましたので、今後の練習でその課題を克服し、メダル獲得に向け富澤選手とともに頑張っていきます。これからも応援よろしくお願いします。
●伊勢田選手コメント
「応援してくださった皆様ありがとうございました。今まで日本で1番になったことのない私ですが、選考に勝つことができました。皆さんの応援の言葉が強い気持ちを持たせてくれたからだと思います。
この大会で1日1日成長したことを自分でも感じています。まだまだ課題だらけですが、オリンピックまでに課題をなくし上を目指したいと思います。
これからも応援よろしくお願いします。本当に応援サポートありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです」
●大会最終日成績
RS:X 男子
ゴールドフリート
○富沢 慎(トヨタ自動車東日本株式会社)
29位 10-6-10-(27)-15-21-19-(41)-20-24-27-34-15
シルバーフリート
○倉持 大也(関東学院大学 3年生)
15位 24-28-(33)-27-31-29-13-8-(42OCS)-14-19-5-32
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
36位 37-34-34-33-(39)-39-32-24-26-(39)-36-34-34
RS:X 女子
ゴールドフリート
○伊勢田 愛(福井県体育協会)
21位 13-(18)-17-7-13-13-(29)-16-19-15-4-13
○小嶺 恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
25位 13-(23)-10-11-11-6-13-22-(29)-24- 28-14
○須長 由季(ミキハウス)
27位 12-9-(22)-19-14-10-21-(26)-22-20-22-8
シルバーフリート
○大西富士子(ホマレ電池、FAREEAST所属)
4位 18-15-16-(31ocs)-11-21-11-14-3-5-(20)
●大会Webサイト:http://www.rsxclass.com/worlds2015/
▲女子の小嶺恵美
▲女子の須長由季
▲女子の大西富士子
▲男子の工藤輝
▲男子の倉持大也
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day5
2015 RS:X World Championships
2015年 RS:X世界選手権大会
Report & Photo by
宮野幹弘(JSAFオリンピック強化委員会スタッフ)
大会5日目
▲伊勢田、2位で下マーク回航
今日も風は弱いものの安定した風が入り、風向30~45度 風速6~8ノットの中、定刻どおり男子から3レースが行われました。
男子の富澤は3レースともにスタートで苦戦し、成績を伸ばすことはできませんでした。シルバーフリートの日本人選手はレースを重ねるたびにスタートがよくなり、シルバーフリートながらシングルを走れるようになってきました。
その後の女子のレースは風向40~50度、風速8から10ノットの中、3レースが行われました。
伊勢田が2レース目で1上を9位で回航。フリーで抜かれてしまいましたが、とても良い走りができていました。3レース目では伊勢田が1上を1位で回航。1下は2位で回航しそのまま行くかと思われましたが、最後の下りでプレーニングしてくる中国の2選手に抜かれてしまい4位でフィニッシュ。スタートがよくなって思うようなレース運びができ、今までのレースに比べしっかり周りが見えたことが、大きく順位を上げた要因でした。
今日で男子12レース、女子11レースが終了。明日はメダルレースの後にフリートレースが行われます。
●選手のコメント
倉持大也(関東学院大学 3年生)
「今大会は自分が得意とする風域が多かったにもかかわらず、スタートのスピードについていけず後手に回ることが多くなり、順位を安定させることができませんでした。この差を埋めるにはトップスピードまで一瞬でもっていくテクニックが必要だと感じました」
工藤 輝(愛媛県セーリング連盟、FAREAST所属)
「予選、フリート合わせて4日間で全12レース、すべて微風という過酷なレースに参加でき、良い経験ができました。スタートにずっと悩まされていましたが、コーチのサポートもあり、最後はスタートを出るという感覚、パンピングでスピードが伸びる感覚がわかりました」
●大会5日目成績
RS:X 男子
ゴールドフリート
○富沢 慎(トヨタ自動車東日本株式会社)
30位 10-6-10-(27)-15-21-19-(41)-20-24-27-34
シルバーフリート
○倉持 大也(関東学院大学 3年生)
13位 24-28-(33)-27-31-29-13-8-(42OCS)-14-19-5
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
37位 37-34-34-33-(39)-39- 32-24- 26-(39)-36-34
RS:X 女子
ゴールドフリート
○伊勢田 愛(福井県体育協会)
20位 13-18-17-7-13-13-(29)-16-19-15- 4
○小嶺 恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
27位 13-24-10-11-11-6-13-22-(29)-24-28
○須長 由季(ミキハウス)
29位 12-9-22-19-14-10-21-(26)-22-20- 22
シルバーフリート
○大西富士子(ホマレ電池、FAREEAST所属)
4位 18-15-16-(31ocs)-11-21-11-14-3- 5
●大会Webサイト:http://www.rsxclass.com/worlds2015/
▲小嶺の下マーク回航
▲激戦
▲フィンの計測の様子
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day4
2015 RS:X World Championships
2015年 RS:X世界選手権大会
Report & Photo by
宮野幹弘(JSAFオリンピック強化委員会スタッフ)
大会4日目
▲JPN35伊勢田、最終レグの戦い
前半戦予選フリートが終了し、昨日は1日休んで、今日から決勝フリートが始まります。
朝から風がなくAPが掲揚されます。1時間ほどして風が入り始め、APが降下。風向320~350度、風速7~8ノット。風向は安定していなかったものの女子ゴールドフリートがスタート。
好スタートを切った小嶺が1上をシングルで回りましたが、インシデントがあり解消している間に抜かれてしまい13位でフィニッシュ。
2レース目は伊勢田が1上の順位が悪かったものの、右への振れにしっかり合わせて16位まで順位を上げました。
各国ともに選考がかかっているので、とてもレベルの高い戦いの中、上位に入れるようになってきたことが大きな進歩です。明日も今日と同じ予報が出ているので、各選手ともに1つでも順位を上げることができるように頑張ってもらいたい。
男子は風向20度から40度、風速7から9ノットの中で3レース行われました。
富澤は2レース目のスタートに失敗し、プレーニングに入ることができず、カットレースを作ってしまいました。他の2レースが悪くなかっただけに悔やまれます。
●女子選手のコメント
須長由季(ミキハウス)
「ゴールドに入って厳しい戦いですが、これ以上下がることはないので、最後まで諦めず攻めていきたいと思います!」
伊勢田愛(福井県体育協会)
「今日は1本目で焦ってしまい、下りで自分の走りができず回りに惑わされ、結局スピードも角度も悪くまくられることになりました。2レース目では気持ちを切り替えて冷静に判断できたと思います。明日はミスをしないよう冷静にいきたいと思います」
小嶺恵美(一宮グループ、ジェイウィルパートナーズ)
「ゴールドフリートより厳しい中でのレースで、インシデントなどがあり順位を上げられなかった。明日は周りをしっかり見てレースをしていきたい」
●大会4日目成績
RS:X 男子
ゴールドフリート
○富沢 慎(トヨタ自動車東日本株式会社)
30位 10-6-10-27-15-21-19-(41)-20
シルバーフリート
○倉持 大也(関東学院大学 3年生)
16位 24-28-(33)-27-31-29-13-8-(42OCS)
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
32位 37-34-34-33-(39)-39- 32-24- 26
RS:X 女子
ゴールドフリート
○小嶺 恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
24位 13-(24)-10-11-11-6-13-22
○伊勢田 愛(福井県体育協会)
28位 13-18-17-7-13-13-(29)-16
○須長 由季(ミキハウス)
30位 12-9-22-19-14-10-21-(26)
シルバーフリート
○大西富士子(ホマレ電池、FAREEAST所属)
5位 18-15-16-(31ocs)-11-21-11-1
●大会Webサイト:http://www.rsxclass.com/worlds2015/
▲JPN72小嶺、フィニッシュ
▲男子の大混戦上スタート。JPN11は富沢
▲JPN910 頑張れ工藤
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day2
2015 RS:X World Championships
2015年 RS:X世界選手権大会
Report & Photo by
宮野幹弘(JSAFオリンピック強化委員会スタッフ)
RS:X女子 国枠を獲得!
大会2日目
▲3位で下マークを回航する女子の小嶺
今日で予選フリートが終わり、ゴールドフリートになるかシルバーフリートになるか決まります。
予報では昨日よりも風が入る予定でしたがさほど上がらず、7から9ノット、昨日よりも風の弱いパンピングコンディションで3レース行われました。
日本の女子選手は、小嶺、伊勢田が1レースでシングルを取り、須長、伊勢田、小嶺の3人がゴールドフリートに残りました。この結果、リオデジャネイロオリンピックの国枠を獲得することができました。
明日はレイデイなので1日休み。明後日からゴールドフリートに残った3名が代表権をかけて決勝フリートを戦います。男子の富澤は、コース取りに苦しむレースとなりました。
●大会2日目を終えた選手のコメント
須長 由季(ミキハウス)
「今日は、昨日よりも風が弱く苦戦しました。今日のようなコンディションでの実力はまだまだだと感じました。後半戦はもっとシビアな戦いになると思うので、気を引き締めて頑張りたいと思います」
伊勢田 愛(福井県体育協会)
「今日で予選は終わり、ゴールドに残らないと話にならないという日でした。予選レースのメンバーを見たら半分は速い人がいて、不安もありました。しかし、自分自身が走ればいいんだと思い、昨日のダメだったところ(スタート、下り)を修正し、スタートは少し良くなりました。 下りもまだまくられますが、徐々によくなっており、決勝フリートではもっと自分の良い走りをしたいと思います」
小嶺 恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
「ファーストマークまではシングルを走れているのですが、フリーの走らせ方が悪くて抜かれてしまうことが多く、決勝フリートではもう少し考えながら走りたいと思います」
富沢 慎(トヨタ自動車東日本株式会社)
「今日は、スタート後の展開が思うようにいかず、後追いの形になりました。また、マイナーチェンジされたセールは、カムが外れやすく毎レース悩まされました」
倉持 大也(関東学院 3年生)
「今日もスタート後のポジション取りが悪く、順位を落とす結果となってしまった。スタートをさらに意識し、いいポジションでレース展開ができるようにしていきたい」
工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
「昨日よりも少し風は落ち、パンピングがメインとなるレース展開になりました。結果としてはいい順位は取れず悔しいのですが、レースを重ねるごとに少しずつパンピングの感じや、微風のセッティングもわかってきました。これからは軽風が予想されているので、この2日間で学んだことを活かし、結果を出したいと思います」
●大会2日目成績
RS:X 女子
○小嶺 恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
25位 13-(24)-10-11-11-6
○伊勢田 愛(福井県体育協会)
28位 13-(18)-17-7-13-13
○須長 由季(ミキハウス)
30位 12-9-(22)-19-14-10
○大西富士子(ホマレ電池、FAREEAST所属)
37位 18-15-16-(31ocs)-11-21
RS:X 男子
○富沢 慎(トヨタ自動車東日本株式会社)
30位 10-6-10-(27)-15-21
○倉持 大也(関東学院大学 3年生)
59位 24-28-(33)-27-31-29
○工藤 輝(愛媛県セーリング連盟・FAREAST所属)
76位 37-34-34-33-(39)-39
●大会Webサイト:http://www.rsxclass.com/worlds2015/
▲女子の伊勢田、6位でフィニッシュ
▲男子のスタート1分前
▲休憩中
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day1
2015 RS:X World Championships
2015年 RS:X世界選手権大会
Report & Photo by
宮野幹弘(JSAFオリンピック強化委員会スタッフ)
大会初日
▲女子のスタート
●フリート分け
女子:イエローフリート:大西・小嶺選手
ブルーフリート:須長・伊勢田
男子:イエローフリート:工藤
ブルーフリート:富澤・倉持
風があまり上がらないとの予報でスタートが延期されるかと思ったが、スタート前の30分ほどから風が入り始め、スケジュール通りレースが行われた。
女子イエローフリートはスタート後に風が振れて中止になったが、その後は風向35度から45度、風速7から9ノットと安定した風の中で男女3レースがお行われた。
日本勢は男女ともにスタートがうまく切れなかったものの、風に合わせコースが引けたのではないかと思う。女子の須長は得意のフリーで順位を上げることができ、小嶺は最終レースシングルを走ることができた。男子の富澤は3レースともにシングルに絡む展開でレースができた。
●選手のコメント
須長 由季(ミキハウス)
「今日は3レース目に沈をし大きく順位を下げてしまいましたが、前半2レースは手ごたえがあったので、明日は今日の反省点を活かしもっと上位でフィニッシュできるようにしたいと思います」
大西 富士子(ホマレ電池・FAREEAST所属)
「レース全体でミスが多くて順位を上げることができなかったので、明日はミスがないように、しっかり丁寧にレースをこなしていきます」
小嶺 恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
「スタートは悪くないので、守る走りではなく、もう少し自分を信じてレースを組み立てたいと思います」
●大会Webサイト:http://www.rsxclass.com/worlds2015/
▲下マークへ向かう女子フリート
▲男子の富澤の下マーク
▲男子のスタートの直前
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X WC
2015 RS:X World Championships
2015年 RS:X世界選手権大会
Report & Photo by
宮野幹弘(JSAFオリンピック強化委員会スタッフ)
▲プラクティクスレースの富澤慎
●開催地:オマーン・マスカットOman Muscat
●日本チーム参加選手:
男 子
○富沢 慎(トヨタ自動車東日本株式会社)
○倉持 大也(関東学院大学・3年生)
○工藤 輝 (愛媛県セーリング連盟、FAREAST所属)
女 子
○須長 由季(ミキハウス)
○大西 富士子(ホマレ電池、FAREEAST所属)
○伊勢田 愛(福井県体育協会)
○小嶺 恵美(一宮グループ・ジェイウィルパートナーズ)
●参加国:
男子84名/39カ国
女子61名/29カ国
●帯同スタッフ:
宮野幹弘(セーリング連盟オリンピック強化委員会委員、45rpmスタジオ株式会社)
萩原正大(セーリング連盟オリンピック強化委員会委員)
●大会Webサイト:http://www.rsxclass.com/worlds2015/
2015年のRS:X世界選手権は、2010年にアジアビーチゲームズが行われたオマーンのマスカットで行われます。
本大会は、日本女子選手にとって、国枠を獲得する日本人最上位の選手が2016年リオデジャネイロオリンピックの代表選手内定となるとても大事な大会です(今大会国枠数6カ国)。他の国々もこの大会で代表選手が決まるところが多く、いつも以上に緊張感がある大会になっています。
事前練習の海面のコンディションは北東のオンショア8~13ノットの風が12時ごろから入り始め、気温は28度くらいから34度くらいです。1日3レース行うにはとてもハードなコンディションといえます。
世界選手権に参加する女子選手の意気込み
須長由季(ミキハウス)
「普段とは違う大会ですが、やるべき事はやってきたので、気負わずすべての力を発揮できるように集中していきたいと思います。国枠獲得、選考がかかっている大切な大会ですが、オリンピック前年ということでどこの国もレベルを上げてきているので、その中で自分がどこまで戦えるのか勝負をしたいと思います」
大西富士子(ホマレ電池、FAREEAST所属)
「今まで練習してきた結果をしっかりと出し切れるよう、ミスのないようにレースに挑みたいと思います」
伊勢田愛(福井県体育協会)
「今までやってきたことを全部出し切って、焦らず自分の走りをしたいと思います。応援よろしくお願いします」
小嶺恵美(一宮グループ、ジェイウィルパートナーズ)
「最終選考に出場できることに感謝して頑張ります」
▲試合前の会場の様子
▲会場は空港から車で1時間ほどのところにある高級リゾート地
▲練習後、プールでクールダウンする選手たち
▲JPN11は富澤慎のセールナンバー
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)