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Day6



ISAF Youth Sailing World Championships

ISAFユースセーリング世界選手権大会


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Report & Photo by
鈴木 國央JSAFオリンピック強化委員会 ナショナルコーチ


大会6日目

大会最終日は、予定通りに全クラスで1レースのみが行われました。コンディションは昨日までとは変わり、10ノット前後の軽風で、強弱を伴い激しくシフトします。

420男女
420男女はシフトを外してしまい、それぞれ20位、23位と捨てレースを作ってしまいました。結果、男子の松尾・三浦は11位、女子の伊神・桑野は24位でこの大会を終えました。

29er女子・RS:X男女
大会最終日は本レガッタの中で最も風が弱く、およそ8~13ノットの中、各クラス1レースずつ行われました。
風速域が変わると上位選手の顔触れも少し変わってきます。
29er女子(辻、竹本)は良いスタートを切り、第1マークまでのコース選択が良かったため、トップ5の艇団でレースを展開します。その順位をフィニッシュまで維持できなかったのですが、自分たちがミスをしない限り、海外のトップ選手たちと戦える状況を味わえたことは一つの収穫だと思います。
RS:X男女は、とにかくレベルの高い中で、いかに有利なサイドで良いスタートが切れるか、が課題です。(萩原)

今日で大会が終了しました。
大会を通して、とくにスタートが自分の思った通りに出られないことが多いと感じました。スタートがうまく出られないから思った通りのコースが引けず、逃げのコースを引いてしまい、なかなかプラン通りいかなかった選手も多かったと感じます。今大会を通して、今後の課題が明確になったので、帰国してから次の大会に向けて精一杯できることをし、ステップアップしてほしいと思います。(岡)

日本チーム選手の多くは、海外選手たちのフィジカル面や体格面に差を感じたかもしれませんが、「戦う気持ち」や「勝つためのずるさ」などの部分も、海外選手から見習わねばならない部分だと思います。

本大会は予想外の強風シリーズとなり、フィジカル面、テクニック面、精神面での差が、日本人選手と外国選手の大きな違いであると感じました。選手自身も、もっとフィジカルのトレーニングに取り組まないといけないと感じたと思います。私自身、オプティミストの世界選手権から見てきている選手が外国人選手も含めて多くおり、オプティミスト時代には小さかった選手が肉体的にも精神的にも大きく成長している姿を目の当たりにしています。成長期に過度なトレーニングを行う必要はないですが、それ以降はとにかく筋量が必要になると思います。

来年のISAFユースセーリング世界選手権は同時期にオマーンで開催されます。今後選手の選考を行い、次世代選手特別強化合宿などを通じ、ベーシックスキルの強化に取り組んでいきたいと思います。

応援ありがとうございました。

大会Webサイトhttp://www.isafyouthworlds.com/home.php


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▲伊神・桑野

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▲下ゲートを回航する矢野

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▲松尾・三浦

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▲菅沼汐音

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▲西尾勇輝

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▲池田健星

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▲辻・竹本

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▲矢野・藤木

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▲渡辺純菜

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▲参加選手全員が集合です

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day5



ISAF Youth Sailing World Championships

ISAFユースセーリング世界選手権大会


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Report & Photo by
鈴木 國央JSAFオリンピック強化委員会 ナショナルコーチ


大会5日目


明けましておめでとうございます。

元旦のレイデイは、皆でイーグル・スクエアーに行き、その後はショッピングモールで買い物をするなどしてゆっくりと過ごしました。

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▲ランカウィのイーグル・スクエアー

そのレイデイを終えて迎えた5日目もこれまでと同じように強風が続いています。

420男女
午前中に行われた420女子は、プレーニングでの帆走が課題です。
クローズホールドでプレーニングを維持できずに、集団についていくことができないため、集団から少しずつ遅れていきます。また、スピードを維持できても、パワー不足でメイントリムができず、上らせることができません。日本チーム全体の課題だと感じました。

午後は全体的に風が落ち、これまでに増してシフトの激しいコンディションとなりました。

420男子の松尾・三浦は最初の大きなシフトに入ることができずに、大きく順位を落として19位。第8レースではしっかりとシフトを走り、8位となりました。420男子はアメリカが優勝を確定しました。

29er女子・RS:X男女
全体的に風速が少し落ちて、10~15ノット程度でレースが行われました。
29er女子チーム(辻・竹本)は、よいスタートを決めて途中まで10位前後でレースを展開しますが、フィニッシュまで持ちこたえることができません。


RS:X女子(渡辺)は、スタートから終始レースを思うように運ぶことができず、悪戦苦闘の毎日です。

RS:X男子(池田)は、スタートが抜群に良いわけではありませんが、フィニッシュまでに何とか順位を上げることができました。

明日は最終日、残すところ1レースとなりました。しっかりと自分たちの持っている力を発揮して、実りのあるレースになることを期待します。

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▲RS:X女子の渡辺。海外選手の実力を実感しています

明日の最終日は、全クラス1レースのみが予定されています。日本チームにはすべてを出し切ることと、これからの課題に向けて取り組むことを期待いたします。


大会Webサイトhttp://www.isafyouthworlds.com/home.php


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▲コーチは双眼鏡でレースを観戦します

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day3



ISAF Youth Sailing World Championships

ISAFユースセーリング世界選手権大会


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鈴木 國央JSAFオリンピック強化委員会 ナショナルコーチ


大会3日目

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▲3位でフィニッシュラインに向かう420男子の松尾・三浦


大晦日のランカウィは、昨日までと同じように強い風が吹きました。

午前中に行われた420男子の松尾・三浦は、昨日スピードが出なかったことから、少しセッティングを見直してレースに臨みました。干潮時刻と重なったスタートは、向かい潮が強く、スタートは少し混乱していましたが、上手く抜け出し上マークをシングルで回航。その後、順位を上げて3位でフィニッシュ。第6レースも8位でフィニッシュしました。

午後に行われた420女子の伊神・桑野は、集団について行けずシフトと反対のコースが目立ち、順位を上げることができませんでした。

SL16(マルチハル)は昨日ようやく艇の艤装品が揃い、今日からレースがスタートしました。SL16以外のクラスは、今日で前半戦が終了し、明日の元旦はレイデーです。

皆様、良い新年をお迎えください。

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▲RS:X男子の池田健星

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▲今大会の最大フリートとなったラジアル男子のスタート

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▲420のコーチボートは巨大カタマランです

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day2



ISAF Youth Sailing World Championships

ISAFユースセーリング世界選手権大会


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Report & Photo by
鈴木 國央JSAFオリンピック強化委員会 ナショナルコーチ


大会2日目

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▲29erの辻・竹本


本日のレースは、予定より30分早めて行われました。季節風がよく吹き、16~20ノットのコンディションです。昨日午後からレースを行った420女子、29er男女から順に各海面でレースを行いました。

420男女
420女子の伊神・桑野は強風の中で速く走らせることができません。シフトが激しいために、掴みたい風に入るにはスピードが必要になりますが、スピードを出すにはフィジカルとハンドリングと体格が必要になります。

午後から行われた420男子の松尾・三浦は、シフトを上手く掴めず、上マークを上位で回航できません。ダウンウインドとそれ以降のレグで順位を上げたのですが、上位集団を捉えることができませんでした。

29er女子・RS:X男女
29er女子とRS:X男女のレースエリアでは、昨日より少しだけ風速が落ちて、およそ13~18ノットの中でレースが行われました。

風が落ちたとは言え、両クラスともにプレーニングコンディションで、トップ5の顔ぶれは大きくは変わりません。彼らは、当然のようにトップスピード(プレーニング状態)でスタートを切り、エリアの有利なサイドに展開していきます。各クラス3レース連続して行われましたが、あるレースは左サイドが有利になり、あるレースは右サイドが有利になりと、風の傾向を読み取る能力も求められます。
明日も同じような予報が出ています。すぐには帆走スキルが改善できないにしても、戦う(攻める)気持ちを持って、レースに臨むことを期待します。

29er女子の辻/竹本は、強風の中スピードは足りませんが、10艇近く沈艇が出た第4レースは沈をせずに走りきり12位。つづく第5、6レースでは上マークを15番以内で回航したのですが、沈をしてしまいました。スキフは1日3レースが行われるため、他の艇種と同じように、フィジカルが必要になります。

29er・レーザーラジアル
昨日とコンディションは変わらず、シフティーで吹いたレースとなりました。男子の29erが午前に行われ、ラジアルは午後からのスタートです。

コース引きの難しい海面ですが、29erはニュージーランドが全レースでトップをとっていました。日本チームは、有利なエンドで出ようという攻めのスタートを試みるもののなかなか気持の良いスタートが切れません。まずはスタートを意識し、明日、今年最後のレースを笑顔で帰れるように頑張ってもらいたいと思います。

ラジアルの女子選手は他国の選手と比べて体が小さい分、ハイクアウトやコースなどを常に他の選手以上に考えねばなりません。「スタートはうまく出られている。しかし、すぐにつぶされてしまう」と菅沼。本人も言っているように、スタート後のスピードが課題だと感じます。
スタートしてからの1分間を同じ場所で耐えられるかで、その後のコース展開がまったく変わってきます。良いところは継続して、どこを補って他国の選手に対抗するかを考えながら、残りのレースも頑張ってもらいたいと思います。

明日の3日目が終われば、レイデーが予定されています。予報は強風です。正念場となります。

大会Webサイトhttp://www.isafyouthworlds.com/home.php

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day1



ISAF Youth Sailing World Championships

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鈴木 國央JSAFオリンピック強化委員会 ナショナルコーチ


大会1日目

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29erの矢野・藤木


ISAFユースセーリング世界選手権が始まりました。

風は予報どおりに北東から20ノットで、順調にスタートするかと思われましたが、干潮時刻が出艇時間と重なったため船を海に浮かべることができず、延期がありました。

A海面
420男子の松尾・三浦は下マークを3位でゲートにアプローチするも、マークが流れた上に全艇がM旗に気づかず、ゲート不通過のためにキャンセルされました。再スタートのレースでは8位、第2レースは9位となりました。

男子が終了後、陸上で乗り換えを行った後に出艇した420女子は、少し風が落ちた中2レースを行いました。陸に近いためシフトが激しく、順位が大きく入れ替わるレースでしたが、プラン通りのシフトに入ることができませんでした。
明日はガストに対するプランを持つことが課題です。

B海面
RS:X男女と29er女子のレースエリアでは、終日15~20ノット近くの風が吹いており、いずれのクラスともプレーニングコンディションでのレースとなりました。
池田健星は、トップ10に入れそうな局面が何回かありましたが、不利なエリアにはまってしまいました。有利なサイドに展開できる位置から、しっかりと1線でスタートすることが課題だと感じました。

C海面
ラジアル、29er男子のエリアもシフティーな風が吹き、潮が強く感じました。沈をする選手も多く、艇が壊れて帰っていくこともありました。

ラジアルの男子はゼネラルリコールを繰り返し、ブラックに引っかかる艇が出ました。西尾は第一線でトップスピードでスタートラインを切ることができています。明日からも積極的にスタートに臨んでほしいと思います。

男子の29erはスピードはいいものの、高さをとることができずなかなか順位をキープすることができません。スピードを保ちつつ、高さをつけた走りをすること が今後の課題だと感じました。

明日は干潮時刻を避けるために、30分予定を早めてレースが行われます。日本選手の参加していないSL16(マルチハル)は、艇の艤装品が届かず今日まで準備できていませんでしたが、明日からレースが開始される予定です。


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RS:Xの池田

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


ISAF YS



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ISAFユースセーリング世界選手権大会


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鈴木 國央JSAFオリンピック強化委員会 ナショナルコーチ


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▲日本選手団


●開催地:マレーシア・ランカウィ Langkawi Malaysia

●日程:2015年12月27日~2016年1月3日

出場選手
420級男子
○松尾虎太郎・三浦 匠(山口県立光高校)
420級女子
○伊神麻衣・桑野絵里香(三浦学苑高等学校/横浜英和女学院)
RS:X級男子
○池田健星(神奈川県立逗子高校)
RS:X級女子
○渡辺純菜(山口県立光高校)
レーザーラジアル級男子
○西尾勇輝(和歌山県立桐蔭高校)
レーザーラジアル級女子
○菅沼汐音(渋谷教育学園幕張高校)
29er級男子
○矢野伸一郎・藤木一誓(和歌山県立工業高校/和歌山県立向陽高校)
29er級女子
○辻アンナ・竹本朱理亜 (青山学院高等部/和歌山県立星林高校)

JSAF帯同コーチ:鈴木 國央

大会Webサイトhttp://www.isafyouthworlds.com/home.php

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2015年12月27日から2016年1月3日にかけて、マレーシアのランカウィ島でISAFユースセーリング世界選手権が行われます。本大会はユースクラスにおけるオリンピックに向けた競技者の登龍門であり、この大会から過去のオリンピック選手、メダリストを数多く輩出しています。今年は、76の国と地域から、425人の選手が参加します。

過去最多の12人の選手が参加

JSAFオリンピック強化委員会は本大会をユース世代における重要な大会として位置づけています。選考レースを実施し、強化合宿を行い、本大会の代表選手を次世代ナショナルチームとして認定し、今年は日本代表チームとして過去最多の12人の選手が参加しています。

日本の選手たちは、出発前の2日間、和歌山NTCで合宿を行ってから当地に移動しました。合宿ではフィジカル面、栄養面からのコンディショニングについて座学と実習を行いました。日本とマレーシアの時差は1時間しかありませんが、気温差が大きく、選手たちはそれぞれに大会に向けて調整をしてきました。
大会は明日から6日間の予定で、1月3日まで予定され、本日は、プラクティスレースと開会式が行われました。


帯同コーチからのコメント

●萩原コーチ
本日はプラクティスレースが行われました。地形的に、風の強弱や大きなシフトが見られるため、選手たちはその場の風の状況をよく見て判断しなければなりません。コーチたちは限られた場所からのサポートしかできませんので、選手自身で何が必要か、どのようにするか、など自発的に考え、行動する必要があります。明日からいよいよレースが始まります。自分たちの力をしっかりと発揮してもらいたいと思います。

●岡コーチ
今日は、午前中に選手、コーチを含めたブリーフィングが行われ、昼からは全種目プラクティスレースが1レース行われました。
連日の暑さで、日本とマレーシアとの寒暖の差で体調を崩す選手もいましたが、徐々に体調を戻すことができています。
明日からはいよいよ本番です。今日の練習レースで良かった点、改善すべき点が見えてきたと思います。悔いの残らないようにレースをしてほしいと思います。



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▲420級は男女で1艇を使い、交代してレースを行います

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)