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Day5

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Day2

Day1

470WC



470 Class World Champion Ships 2016

2016年 470級世界選手権大会


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Report & Photo by 中村 健次・鈴木國央(JSAFナショナルコーチ)


大会5日目 最終日

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▲雨風をしのぎ、犬と陸上待機


雨と雷の嵐ため、陸上待機から始まりました。
近年はインターネットが普及したため、明らかにレース延期となる場合はネット上で情報が提供されます。選手への負担も減りました。
10時前に延期され、13時ころに前線が行き去り、13時半にAP旗がやっと降下されました。予想以上に前線が発達したようで、嵐が収まるのに時間がかかりました。

出艇してレース海面に向かう途中は5ノット程度の弱い風でしたが、通り過ぎた前線のせいか徐々に風が強くなり風速14ノット平均、西寄りの風向(陸風)の中、男女それぞれ2レースが行われました。女子は3レースを予定していましたが、3レース目は日没に間に合わないと判断されタイムアウト(AP&A旗)となりました。

女子の吉田・吉岡の昨日までの総合成績は11位(10位と7ポイント差)。そこで、メダルレース進出、加えて8位入賞を目指しレースに臨みました。しかし、2レースともにスタートには競り勝ちましたが、スタート直後から水草に何度も引っかかってしまい、上位グループから落ちてしまいました。「運」がなかったとしか言いようがない部分もあります。ただ、大会序盤の軽風域で受け身になったレース展開には課題が残ります。一方、様々なことが発生してもレースを諦めず、前向きに取り組めたことはチームにとって好材料だと思います。

男子の土居・今村は得意なコンディションでしたが、思うようなレースをすることができませんでした。第9レースではコンタクトレンズが流れてしまうトラブルが起こり順位を落としました。また、最終10レースでは、トップスピードで一時集団の先頭まで出ましたが、大きなシフトに入れず、順位を大幅に落としてしまいました。
今大会、海上に浮かぶ水草、苦手な風域など、選手たちにとっては厳しい条件だったと思いますが、オリンピックに向けて克服しなければならない“ヨット力”の違いを感じたと思います。しかしながら、スタートやタクティクス、ダウンウインドなど、オリンピックに向けた課題が見えてきています。男子チームはこの後日本でのボートテストを経て、パルマで行われるプリンセスソフィア、ヨーロピアン、リオ合宿、ウェイマスのワールドカップ、リオ事前合宿を経て8月のオリンピックに向かう予定です。

今大会、男女ともにメダルレースに進むことができずに残念です。しかし、この悔しさを力に変えて突き進むみ、問題点を明確にして解決すること、これが現段階の我々の目標に尽きると思います。

強豪国は直近のオリンピックに力を注いでいますが、同時に若手にも大きな大会を経験させて、誰がタレントかを見極めようとしています。日本も若手選手にチャンスを与えるために、企業、スポンサー、クラス協会、JSAFが一丸となって強化する仕組みを作らなければならない時期が来たと言えます。

大会期間中、応援してくださった皆様にお礼申し上げると共に、次の大会では良い報告ができるよう、選手・コーチともに頑張ります。引き続きの応援をよろしくお願いいたします。


●成 績:1カット(ワーストスコア=カットレース)で表示しています。
470男子(42艇参加)
○土井・今村
 27位 32-7-29-3-31-(UFD)-17-18-26-33

470女子(39艇参加)
○吉田・吉岡
 11位 14-15-6-(25)-2-9-19-18-11
○山口・畑山
 31位 30-33-11-30-30-21-23-(38)-24

大会Webサイトhttp://2016worlds.470.org/en/default/races/race

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長~い1日

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▲女子第8レース、1上マークからサイドマークに向かう吉田・吉岡

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▲女子9レース、上マークアプローチ

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▲女子、AP&A旗で最終レースできず

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)