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Day7



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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課題克服に取り組む瀬川


大会最終日

長かったレーザーワールドも最終日を迎えました。ここまで毎日、見事にハイクアウトコンデションでした。

最終日も期待を裏切らない、ハイクアウトコンデションでレースを行いました。
今日はゴールドフリートが2レースを行いました。
シルバーフリートはゼネリコを繰り返し、2レース目はタイムリミットとなり、1レースのみとなりました。

優勝はNick Thompson(GBR)。安定したスコアで決めました。昨年に続き2連覇となります。

日本チームは瀬川、北村が5-6と頑張りました。スタートもよく有利な右海面へタイミングよく向かい、ダウンウインドも順位を下げずにレースができました。
「クローズが今までになくいいスピードになりましたが、ダウンウインドやその他のところで課題が明確になりました。オランダで練習します」(瀬川)
「スピードがなくまったく戦えませんでした。ゴールドフリートに残れるように努力します」(北村)
「一から出直します」樋口

各選手のコメントにあるように世界の壁を痛感した様子です。この悔しさを常に持って日々を過ごせば、結果はついてくるでしょう。今後の頑張りに期待です。

日本の選手たちはこのままオランダへと向かい、デルタロイドレガッタに参加します。暖かい海風が続いたメキシコから一転、まだ寒さが残るオランダでのレースとなります。きっと風も異なり、今回とは違った展開のレースになるでしょう。こちらでも多くの課題を見つけ、克服すべくレースをしてほしいと思います。

この場を借りて、選手に代わり御礼を申し上げます。1週間の応援、ありがとうございました。


●レーザースタンダード【参加44カ国/112艇】
シルバーフリート
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 17 36-36-28-30-(37)-35-32-23-15-4-34-22-5
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 33位 49-43-46-46-(50)-32-42-47-21-31-25-38-6
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 39位 (52)-48-35-41-48-52-38-49-33-39-40-42-34

大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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世界の壁に跳ね返された樋口

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3マークを4位で回航する北村

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Nick Thompson(写真中央)

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ペリカンが出艇をお見送り

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day6



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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上マークはいつも大混戦


大会6日目

レーザーワールドも残すところ2日となりました。

選手たちに疲れが見られるかと思いきや、日本選手も他の国の選手もいつもと同じく元気に出艇していきます。時間通りに吹いて来るいい風で、テンポよくレースが行われています。
選手はレース後のリカバリートレーニングに時間を割くことができます。また、リラックスの時間も十分に取れます。毎日毎日、シーブリーズを吹かせてくれるメキシコの太陽と青い空に感謝です。

今日の日本チームはミスが目立ちました。
後半になっていいところの目立っていた瀬川ですが、今日はあまりいいところがありませんでした。スタートで失敗し、クローズで順位を上げても沈をし、昨日までいいスタートをしていたのに今日は出遅れたり……。北村も周囲の状況確認を怠り、簡単なポート・スターボのケースで720度の回転を行いました。

4年ぶりにレーザーの世界選手権(シニア、スタンダード)を見ましたが、いい風、いい波、いいセーラーたち、長い長いコース、7日間と長いレーススケジュール。これぞレーザーワールドといったレースが続いています。

優勝争いはNick Thompson(GBR)が今日10-1として2位との点差を19点に広げました。明日2レースありますが、カットレースが18位と他艇よりも安定しているため、優勝が近づいてきました。

明日は長いレースの最終日、最後まで諦めずにハイクアウトしてほしいと思います。


●レーザースタンダード【参加44カ国/112艇】
シルバーフリート
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 20 36-36-28-30-(37)-35-32-23-15-4-34-22
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 33位 49-43-46-46-(50)-32-42-47-21-31-25-38
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 40位 (52)-48-35-41-48-52-38-49-33-39-40-42

大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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沈をしてしまった瀬川

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720度のぺナルティーを行う北村

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day5



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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▲ダウンウインドで順位をキープできるようになった瀬川


大会5日目

決勝初日の5日目もいつもと同じ風です。最初、弱めだった風も案の定1レース目の上マークへ向かう途中で右海面から15ノットを超える風が入ってきました。

日本チームはシルバーフリートでの戦いです。
瀬川が15-4と検討しました。特に2レース目は今回のレガッタで初めてダウンウインドで順位をキープしました。現地入りしてから続けたダウンウインドのトレーニングがようやくここにきて表れてきたようです。

気になる決勝はロンドンオリンピック銀メダリストのPavlos Kontidesが1-1をとって総合5位まで上がってきました。レーザーワールドともなると決勝でレースをまとめるのが難しいですが、1-1というのはさすがです。彼は勢いがつくと止めることができません。日本チームも彼のような勢いを身につけてほしいと思います。
現在総合トップは昨年のワールドチャンプNick Thompsonです。昨年同様、大崩れしないレースを続けてきます。

長いレーザーワールドも残り2日、どのようなドラマが待っているのでしょうか?


●レーザースタンダード【参加44カ国/112艇】
シルバーフリート
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 12 36-36-28-30-(37)-35-32-23-15-4
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 35位 49-43-46-46-(50)-32-42-47-21-31
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 38位 (52)-48-35-41-48-52-38-49-33-39

大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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▲何かを掴みたい北村

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▲得意のダウンウインドで順位を上げたい樋口

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day4



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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▲こちらに来てクローズホールドのスピードが良くなった瀬川


大会4日目

予選最終日の4日目も、いつもと同じ風です。レース前は220度くらいの風がレース中に強くなり、右にシフトします。

今日も瀬川が上マークまでは頑張りますが、ダウンウインドで踏ん張りが利かず、順位を下げてしまいます。2レースとも上マークは20番前後で回航です。

瀬川はスタートの加速を少し修正し、今日はいいスタートをして最初のタイミングでタックをして、行きたい方向に伸ばすことができました。第1関門クリアといったところでしょうか。続いて第2関門のダウンウインドです。明日からシルバーフリートのレースになりますが、少しでも突破口が開けるようにチャレンジしてほしいと思います。

樋口、北村の若手もスタートで飛び出しますが、スピードについていけません。そのために、シフトを掴むのも後手、後手となり、気がつくと定位置になっています。

明日から決勝が始まりますが、日本チームは残念ながら全選手がシルバーフリートでのレースとなります。


●レーザースタンダード【参加44カ国/112艇】
Yellow Fleet
 瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 72 36-36-28-30-(37)-35-32-23
Blue Fleet
 北村 勇一朗(関東学院大学)
 94位 49-43-46-46-(50)-32-42-47
 樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 95位 (52)-48-35-41-48-52-38-49

大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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▲悩む北村

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▲アップウインドを走る樋口

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▲リーチングを走るレーザーの集団

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day3



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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▲上マークを走り抜けていくロバート・シェイド(レーザーワールドチャンプ9回)


大会3日目

今日も海風でした。
最初220度、10ノットだった風はレースが始まると同時に上がって右へシフトし、いつもの風向(240度)になり、14ノット近くまで強くなりました。日本チームはこの状況を理解し右に展開しますが、スピード勝負で負けてしまい、不利な場所に追いやられタックを繰り返します。

トップグループの選手は無難にスタートし、スピードで前に出てきます。コースなどお構いなしです。そしてダウンウインドで波に乗り続け、気持ちよさそうにサーフィングを続けます。日本の選手はやるべきことがまだまだたくさんあるようです。
「(今日の結果は)スタートが良くなく、スピードがなかった。明日はスタートくらいはビシッときめたいと思います」(北村)

5月3日に現地入りしてから連日いい風が吹いています。毎日同じ風、同じ波、そして速いセーラーたち。これ以上ない練習環境です。この最高の環境で少しでもトップセーラーのセーリング、取り組みを学んでほしいと思います。


●レーザースタンダード【参加44カ国/112艇】
Yellow Fleet
 瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 80 36-36-28-30-(37)-35
Blue Fleet
 北村 勇一朗(関東学院大学)
 96位 49-43-46-46-(50)-32
 樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 97位 (52)-48-35-41-48-52

大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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▲レースの流れに乗れない瀬川

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▲スタートで出遅れてしまった北村

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day2



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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今一つ前を走れない北村


大会2日目

今日は海風らしい右へ左へと周期的に大きくゆっくりシフトする風でした。風速は10~15ノットで、ほぼ昨日と同じコンデションです。若干の向かい潮があるため、珍しく今日の2グループ、2レース計4レースはオールクリアでのスタートでした。

日本の選手たちはこの右に左にゆっくり、大きく振れるこの風に乗ることができ、瀬川、樋口が昨日よりも前でフィニッシュをしました。しかし、瀬川は20番くらいを走っているもののダウンウインドで順位を下げてしまいます。
「クローズのスピードは良くなっているので今までよりも景色のいいところで上マークを回れます。でもダウンウインドで順位をキープできません」(瀬川)

各国の選手の顔ぶれを見ると、リオオリンピックの代表選考真っ最中の選手もいれば、代表に決まりトレーニングに励むもの、反対に代表に決まり気の抜けてしまっている選手もいます。そんな中でレーザー界の帝王(オリンピックメダル獲得5個)ともいうべき、ブラジルのロバート・シェイドは年齢を感じさせない華麗なセーリングを見せてくれます。朝のプールで毎日欠かさず行われるウォーミングアップ、余念のない艤装、スタート前に行うルーティン等、選手として多くのことを彼から学べます。日本の選手には、彼のようなトップセーラーからセーリング技術だけでなく、アスリートとしての姿勢を学んでほしいと思います。


●レーザースタンダード【参加44カ国/112艇】
Yellow Fleet
 瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 73位 36-(36)-28-30
Blue Fleet
 北村 勇一朗(関東学院大学)
 96位 (49)-43-46-46
 樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 88位 (52)-48-35-41

大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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スタート時にラインを確認する瀬川

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レース後のスロープは大混雑

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片づけをする瀬川(左)、北村(右)

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Day1



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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▲ダウンウインドで大きく順位を落としてしまった瀬川


大会1日目

レーザーワールド初日は約1時間の風待ちの後、出艇となりました。

海面は弱い風が吹いていますが、イエローグループがゼネリコを繰り返し、風が変化しマークを打ち変えている間に風が上がり12~15ノットのハイクアウトコンデションとなり、2レースを消化しました。風はいったん220度まで左に振れるものの、しっかりとした海風になるといつもの風向240度になっていました。

この風の中、日本チームは苦戦を強いられました。
若手の樋口、北村はまったくといっていいほど前を走らせてもらえません。瀬川はいい時もあるのですがダウンウインドで順位を落とし、事前練習の成果が表れませんでした。

世界選手権では他艇に負けないようにハイクアウトするのは当たり前。その中でコースを考え、ダウンウインドはダイナミックに波に乗り続けていかないとレースになりません。日本選手はこのレースを通じて少しでも成長をしてほしいと思います。

●レーザースタンダード【参加44カ国/112艇(*昨日の参加艇は誤りでした)】
Yellow Fleet
 瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 38位 36-37
Blue Fleet
 北村 勇一朗(関東学院大学)
 47位 49-43
 樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 50位 52-48
(成績はグループ別です)

大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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レベルの高さに驚く樋口

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レース後のバラルタヨットクラブ

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2マークへ向かうトップ集団

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)


Laser WC



2016 Laser Standard Men’s World Championship

2016年 レーザースタンダード世界選手権大会


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Report & Photo by 飯島 洋一


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▲大会が行われるParadise Village


●開催地:ヌエボ バジャルタ(メキシコ)Nuevo Vallarta(Mexico)
●大会日程:2016年5月10日〜18日
出場選手
レーザースタンダード(参加44ヵ国/140艇)
 ○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 ○北村 勇一朗(関東学院大学)
 ○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
●帯同コーチ:飯島 洋一
大会Webサイトhttp://laserworlds2016.org/

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事前レポート
2016年レーザー世界選手権は、メキシコのヌエボ バラルタで開催されます。ヌエボ バラルタのParadise Villageというリゾートホテルのエリア内にバラルタヨットクラブがあります。
Paradise Villageはまさにパラダイスの名にふさわしいプライベートビーチ。大小さまざまなプール、テニスコート、レストラン、ショー、マリンスポーツが楽しめます。挙句の果てにはホテルの敷地内にショッピングセンター、病院があり、名前のとおりのリゾート村になっています。

3月のリオ・オリンピックのアジア予選で涙をのんだ日本レーザーチームですが、東京オリンピックへ向け再出発をする瀬川和正、北村勇一朗、樋口碧の3選手が参加します。

ヌエボ バラルタは毎日のように気温30度を超え、午後から心地よいシーブリーズ(10~15ノット)が入ってくるコンデションが続いています。事前の練習ではこの最高のコンデションの中、しっかりと練習することができました。おそらくレース中もこのシーブリーズの中で、レースが行われると思われます。応援よろしくお願いします。


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▲開会式の様子

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▲今大会にエントリーする左から北村、瀬川、樋口の3選手

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)