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Day6




2016 Laser U-21 World Championships

2016 レーザーU-21世界選手権大会


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Report & Photo by 冨部 柚三子



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小屋選手は最も吹き上がった3日目第5レースでリタイアせずに完走したことを表彰されました


最終日はノーレース

最終日となった6日目の朝は、高気圧におおわれてまったく風がありませんでした。
運営もシーブリーズを待つと判断をし、9時前にはAP旗と予告時刻の1時間後ろ倒しを意味する数字旗1が掲揚されました。
それでもシーブリーズは上がりきらず1時間ずつ数字旗が増えていくも、13時にAP+A旗が掲揚され本日のレースは中止されました。

これで今年のU-21世界選手権は終了です。
トップ3の選手は下記の通りです。

レーザー スタンダード
1位 Jonatan VADNAI (HUN)
2位 Joel RODRIGUEZ (ESP)
3位 Nik Aaron WILLIM (GER)

レーザー ラジアル
1位 Monika MIKKOLA (FIN)
2位 Vasileia KARACHALIOU (GRE)
3位 Maite CARLIER (BEL)

今大会で、日本選手は軽風下のレースでは強風のレースよりも良いスコアを取ることができました。各自、明らかになった課題を日本に持ち帰って、さらにレベルアップして今後の大会に挑戦してほしいと思います。

●最終成績
男 子(144艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 27位 (47)-2-18-31-11-1-48-(73:BFD)-7-17
女 子(57艇)
○小屋 英美里(Y.M.F.S.ジュニアヨットスクール葉山)
 50位 51-49-54-(55)-36-44-53-45-33-51


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スタンダードの入賞者 優勝したハンガリーの選手はU-19カテゴリー

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ラジアルの入賞者


(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day5




2016 Laser U-21 World Championships

2016 レーザーU-21世界選手権大会


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Report & Photo by 冨部 柚三子



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第9レースの軽風コンディションでいつもより前を走ることができた小屋選手


軽風の1日、安定した走りの樋口選手

本日は朝こそ曇っていたものの、レース海面に着くころには晴れて、6〜8ノットの穏やかなコンディションとなりました。風向は290〜330度で、相変わらず振れ幅は大きいのですが、ゆっくりと左右にシフトしていました。

男子ゴールドフリートの樋口選手は、決勝1レース目となった第9レースでは、スタートのミスからエリア全体に入ったガストを逃してしまい、上マークを40番台で回航しました。しかしリーチングレグで風のある外側から20艇近くをゴボウ抜きし、フィニッシュまでには7位に順位を上げました。

続く第10レースでは入念に風を確認し、コースを修正したことで1上を17位で回航しました。その後の展開も抜かりなく、そのままフィニッシュして、総合成績を前日から18位上げ、27位としました。

樋口選手コメント
「軽風ではリーチング、ダウンウインド共に他艇に負けない走りができています。スタート後の最初のガストの取り方を注意します」

レースは明日で最終日を迎えます。今大会一の軽風の予報です。最後まで集中してレースに臨みます。

●本日の成績
男 子(144艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 27位 (47)-2-18-31-11-1-48-(73:BFD)-7-17
女 子(57艇)
○小屋 英美里(Y.M.F.S.ジュニアヨットスクール葉山)
 50位 51-49-54-(55)-36-44-53-45-33-51


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暫定成績(8月15日朝の時点)トップのハンガリーと2位のスペインの選手は18歳以下です。スペインのJoel選手は昨年のチャンピオンで2連覇がかかっています


(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day4




2016 Laser U-21 World Championships

2016 レーザーU-21世界選手権大会


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Report & Photo by 冨部 柚三子



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第6レース、5マークに向かってダントツで快走する樋口選手


樋口選手第6レース、トップフィニッシュ!

昨日、消化できなかった第6レースを本日に持ち越し、合計3レースを行いました。

昨日までの風向よりさらに右の風が入り、レースエリアは左奥に陸を抱えるポジションとなりました。陸が近いため、風は短時間で20度近く振れました。そのためスタートシークエンスに入っても風の振れですぐにAP旗が上がり、最初のスタートまでに1時間もかかってしまいました。

第6レースは275度の設定で、8ノットの風が吹いていました。
樋口選手は、ピンサイドの混雑を避けたポジションから勢い良くスタートし、右のシフトを取りにすぐにタックしました。そのコースがまさしくゴールデンコースと言って良いほど、ポートでグングンと前に出ると、狙った右のシフトでほぼすべての艇の上ポジションをとりました。そして他艇とミートすることなく1位で上マークを回航しました。その後も落ちていく風の中でリーチング、ダウンウインドとスピート良く走り、艇団と風をよく見た快走で、そのままトップでフィニッシュしました。

課題が見つかった第7、8レース

そのままの勢いで次のレースに臨みたかったものの、なかなかそうはいきませんでした。

レースエリアは次から次へと来る雲で晴れたり曇ったりする上に、風速も大幅に変わります。第7レースのスタートのタイミングで風は16ノットまで上がりました。このコンディションではスタート後に艇団から抜け出す走りができません。右海面に黒い雲があり、タックしたいにもかかわらず、スタートポジションが混雑を避けたピンサイドだったために、艇団に阻まれて左海面に連れていかれてしまいました。
このレースは右海面の黒い雲がレースエリアに来たときに、海面が真っ白になるほどの雨が降り、風も30度右へ振れ、一気に30ノットまで吹き上がりました。シフトの傾向がわかっていたにもかかわらず、その方向に延ばすことができなかったために、もったいないレースでした。

また、第8レースでは危惧していたことが起こってしましました。スタートシークエンスで振れによる延期を繰り返し、3回目にブラックフラッグでスタートした際、ピンサイドの艇団が高い位置につけていました。混雑を避けて樋口選手は真ん中から本部船サイドにポジションを取っていたのですが、アウターマークを確認できずにラインをオーバーしてしまいました。最終レースは多くの艇がラインをオーバーしていて、樋口選手を含め20艇がブラックフラッグによる失格となりました。


この4日間のレースを見ていると、選手の「つまづきやすいところ」と、「今後の課題」が良くわかります。この大会で1つでも多くの「つまづきやすいこと」が解決され、より多くの「今後の課題」を日本に持って帰れるよう、サポートしていきたいと思います。

本日で予選レースは終了です。明日より2日間、4レースの決勝レースが行われます。一段レベルの上がった艇団で、コツコツと成果を出していってほしいです。

●本日の成績
男 子(144艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 45位 (47)-2-18-31-11-1-48-(73:BFD)
女 子(57艇)
○小屋 英美里(Y.M.F.S.ジュニアヨットスクール葉山)
 50位 51-49-54-(55)-36-44-53-45


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▲レース海面へ早めに出艇する小屋選手

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▲本日の朝は気持ちの良い快晴でした

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day3




2016 Laser U-21 World Championships

2016 レーザーU-21世界選手権大会


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Report & Photo by 冨部 柚三子



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スタートする樋口選手(右から4番目)スタート15秒前に他艇に下に入られそうになるもブロックし、しっかりとルームを作ってスタートしました


男子 樋口選手、11位でフィニッシュ

本日も樋口碧選手はブルーフリートでした。
9時からD旗が掲揚され、11時のスタートに向けて1時間近くダウンインドを走りレース海面へ向かいました。

レースエリアには220度または230度の8〜10ノットの風が交互に入っていましたが、スタート時刻が近づくにつれてエリア全体に風が入るようになり、15ノット前後まで上がり安定しました。

上マークが230度に設定され、イエローフリートは1回のゼネラルリコールでスタートしましたが、ブルーフリートはゼネラルリコールを繰り返しました。
およそ10艇がブラックブラッグにより失格になるも、樋口選手は初日からの取り組みにより混戦の中でもしっかりラインを確認してスタートすることができました。

樋口選手、1上は左海面に出そうとするものの、ボートスピードの差で艇団から抜け出すことができません。しかし昨日の課題だったシフトに合わせることを意識したコース取りで1上を24位で回航すると、続くリーチング、ダウンウインドで7艇を抜きました。
また2上では右への風軸の変化に合わせて右海面へ展開し、9位へジャンプアップしました。フィニッシュまでに2艇に抜かれてしまったものの、11位でフィニッシュしました。

樋口選手コメント
「2上に行く時に空が晴れたので、次の雲が右からくる(上空の雲は西から東へと流れているため)ことを予想して右海面に行きました。一時2位の位置まで上がれたのですが最後に少し左に振り、そうはいきませんでした。」


女子、タフなコンデションのレース

女子のフリートは5艇がゼネラルリコールによるブラックフラッグで失格になるも、風軸が右へ変化したことで待機しており、男子のレースを終えてもまだスタートしていませんでした。
その後、250度の風軸で設定された海面でスタートしましたが、風は見る見る上がり、30ノットの強いガストが入るようになりました。タフなコンデションでしたがそのままレースを続行し、女子も第5レースを終えました。

続く第6レースは風がさらに吹き上がり、30ノットオーバーのガストが入ったため、本部船にAP+A旗が上がり、明日に延期されました。
これにより明日は3レースが予定され、予選シリーズは最終日を迎えます。

●本日の成績
男 子(144艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 30位 (47)-2-18-31-11
女 子(57艇)
○小屋 英美里(Y.M.F.S.ジュニアヨットスクール葉山)
 53位 51-49-54-(55)-36


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▲女子は5艇がBFDで失格。この他に16艇がDNCで合計21艇がレースを帆走しませんでした

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day2




2016 Laser U-21 World Championships

2016 レーザーU-21世界選手権大会


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Report & Photo by 冨部 柚三子



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一度出艇するものの、風が不安定でハーバーバックとなりました


大きなシフトに悩まされたる1日

今日のキールは朝からどんよりした雲に覆われていましたが、不思議と気温は暖かく感じられました。

本日は樋口選手がブルーフリートです(女子は1フリートでレースを行っています。)

いつも通りの時間に海上に出たものの、風が4~5ノットと安定せず、昼にはハーバーバックとなりました。陸上待機の指示があり、2度目の出艇は14時でした。

海上では240度から10ノット前後の風が吹いており、男子スタンダードのゴールドフリートはその風でスタートしました。
続くブルーフリートは、スタートシークエンス中に風がどんどん右に振ってしまい、レースは延期され、40分近く待機することになりました。
そして16ノット前後の風の中、275度で設定され直したコースでブルーフリート、女子フリートがスタートしました。

風はレグの中で大きく振れるのですが、1度の大きなシフトを逃すと上位に食い込むことがなかなかできません。
スタートがうまくいってのシフトに合わせて走ることができなかった選手は、思うようなコースが引けず苦戦しています。

16時過ぎにスタートして2レースを消化すると、ハーバーに戻る時間は20時近くになりました。緯度が高く日の長い海外ならではのレースです。選手たちは限られた時間で体のコンディションを整え、明日のレースに臨みます。

●本日の成績
男 子(144艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 39位 (47)-2-18-31
女 子(57艇)
○小屋 英美里(Y.M.F.S.ジュニアヨットスクール葉山)
 53位 51-49-54-(55)


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スタートを攻める小屋選手。なかなか第一線でスタートさせてもらえません

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day1




2016 Laser U-21 World Championships

2016 レーザーU-21世界選手権大会


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Report & Photo by 冨部 柚三子



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▲5マークからトップのフランスの選手を追いかける樋口選手


樋口選手、第2レース2位フィニッシュ!

大会初日は予定通りに11時から2レースが行われました。

天気は朝の快晴から徐々に厚い雲に覆われ、レースが始まる頃には暖かい日差しはなくなっていました。
風は220〜240度の間を不規則に大きくシフトするコンデションで、レースでは大きな振れに合わせたコースをとることが重要となりました。

1レース目は樋口選手、小屋選手ともにスタートで思い切りが足りず、艇団の中を走り大きな振れに合わせて走ることができませんでした。

続く第2レースでは樋口選手が本部船側から良いスタートを決め、スターボードのリフトを長時間走ることができました。その後も風と艇団に合わせた走りができ、このレースの1上を4位で回航しました。
また、2上では冷静に右からの振れを掴み、さらに2位まで順位を上げると、そのまま危なげない走りでフィニッシュラインを切りました。

樋口選手コメント
「第1レースではスタートラインを確認することができずに出遅れてしまいました。2レース目ではリコールが怖かったのですが、気持ち良くスタートできました。明日のスタートは両方成功できるようにスタートラインの確認をしっかりします」

●本日の成績
男 子(144艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 46位 47-2
女 子(57艇)
○小屋 英美里(Y.M.F.S.ジュニアヨットスクール葉山)
 49位 50-45


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▲2位でフィニッシュして表情の緩む樋口選手

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

U-21WC




2016 Laser U-21 World Championships

2016 レーザーU-21世界選手権大会


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Report & Photo by 冨部 柚三子


●開催地:ドイツ・キール Kiel, Germany
●大会日程:
8月8日~10日:受付・計測・プラクティスレース・開会式
8月11日~16日:レース( 1日2レース、12レース予定)

出場選手:
男 子
樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
女 子
小屋 英美里(Y.M.F.S.ジュニアヨットスクール葉山)

●帯同コーチ:冨部 柚三子


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計測を受ける樋口選手


今大会は先に行われた4.7ユース世界選手権に引き続き開催されます。
エントリーは男子38カ国147名、女子29カ国59名で、男子は2フリートに分かれて予選レースを4日間行います。
日本からは男子1名、女子1名が参加します。

キールは朝晩の気温が10度前後まで下がり、ジャケットが必須です。
日が出れば暖かくなりますが、天候の変化が著しく、1日の中で必ずと言って良いほど雨が降ります。
海上に出るとスプレーも冷たく、真冬並みのウェアを準備しました。

2日間の準備期間では良い風が吹き、240〜280度のシフティーでガスティーな風が吹きました。
明日からのレースでも同様の風向でのレースが予想されます。

それぞれが課題としていることをしっかり解決して、目標とする成績を達成できるよう全力で取り組みます。
応援をよろしくお願いいたします。


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開会式の様子

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▲ハーバーは1972年ミュンヘンオリンピックのセーリング会場です。当時の種目はFinn、Flying Dutchman、Star、Tempest、Drachen、Solingの6種目でした


(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)