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Day5


Sailing World Cup Qingdao 2016
2016.9.26

Sailing World Cup Qingdao 2016


Report & Photo by 中村健一・飯島 洋一


5日目メダルレース

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▲3位で赤いビブを着てレースに臨む市野・長谷川組


最終日メダルレースです。
470クラスの市野・長谷川組が3位でメダルレースを迎えました。

非常に短いソーセージコースで、潮の影響もあり、スタートが非常に重要なレースでした。
スタート2分前までは下スタートを選択していましたが、中国チームのほとんどが下狙いだったこともあって急遽上スタートに切り替えたものの、うまくポジションを取ることができず第二線スタート。
上位1、2、4位のチームが左エンド近くまで伸ばすコースを取っていましたが、コース中盤でクリアレーンを取ることに時間を使った市野・長谷川は上マークを8位で回航。その後6位まで順位を上げるものの、上位陣が順当に上位でフィニッシュした結果、総合4位となりました。

緊張感の中でのレースは彼らを大きく成長させたと思いますが、戦い方に関して考えねばならないことを学んだレースでもありました。
チャーターボートで参加し健闘しましたが、メダルには一歩届きませんでした。コーチとしてもワールドカップでメダルを取る難しさを学んだレースでした。表彰式を見て、「壇上に選手を立たせてあげたかった」という悔しい思いが改めてこみ上げてきました。


●470(参加16艇)
○市野 直樹・長谷川 孝(和歌山セーリングクラブ、横浜ゴムMBジャパン株式会社)
 総合4位 (11)-6-3-9-10-3-3-2-12M 48点
○神木 聖・疋田大晟(ヤマハ発動機株式会社)
 総合13位 10-3-(13)-11-13-8-11-6 62点

●レーザースタンダード(参加33艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 総合24位 15-14-20-8-28-29-14-(30) 128点
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 総合22位 26-11-25-14-21-14-(28)-16 127点
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 総合27位 (RET)-22-9-22-22-17-25-25 142点

●大会サイト:http://www.sailing.org/worldcup/regattas/39526.php


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▲スタートで出遅れてしまった

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▲レースを終えた安堵の笑顔の中に、悔しさがにじみます

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day4


Sailing World Cup Qingdao 2016
2016.9.25

Sailing World Cup Qingdao 2016


Report & Photo by 中村健一・飯島 洋一


4日目

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▲難しい顔で艤装をする疋田


レーザー
レーザーはメダルレースに進むことができず、北村22位、樋口24位、瀬川27位でレースを終えました。

9月の青島は思いのほか良い風が吹き、予定通りの8レースを終了することができました。今回のレースで改めて気が付いたのはダウンウインドのスピード差でした。日本人選手はいい時はいいのですが、コンデションが変わったり混戦の中では本来のスピードが出せていません。今後、どんなコンデションでも安定したスピードが出せるようにトレーニングを積んでいかなければいけません。

470
昨日同様10〜15ノットのいい風でレースが行われました。序盤、潮はあまりありませんでしたが、最終レースではやはり川のような激しい潮でした。

市野・長谷川チーム
第7レース
メダルをかけて臨んだレースは、スタートも決まり上マークを3位で回航。その後、潮をうまく攻略したコースでトップになるましたが、最終下で思っていないような強い風が入り、3位でフィニッシュ。

第8レース
これまでで一番いいスタートが決まり、集団をリードして上マークをトップ回航。下マークへに行く際、セオリー通りの走りをしていましたが、無情にも反対の集団がブローで伸びて6位まで順位を落としました。しかし、ダウンウインドの競り合いで競り勝ち、2位でフィニッシュ。

神木・疋田チーム
第7レース
スタートが第ニ線となり、苦しい展開となりました。レースを重ねるごとにスピードは良くなっていましたあ、スタートのミスが大きく響き11位フィニッシュ。

第8レース
上寄りの第一線スタートで右展開するも、左が大きく伸びて中盤で上マークを回航。その後、マークごとに順位を上げて7位でフィニッシュしました。

市野・長谷川チームは明日のメダルレースで優勝をかけたレースとなります。
神木・疋田チームはメダルレースには残れませんでしたが、今後につながるいい経験ができたと思います。
明日はいい報告ができるよう、しっかりサポートします。


●470(参加16艇)
○市野 直樹・長谷川 孝(和歌山セーリングクラブ、横浜ゴムMBジャパン株式会社)
 総合3位 (11)-6-3-9-10-3-3-2 36点
○神木 聖・疋田大晟(ヤマハ発動機株式会社)
 総合13位 10-3-(13)-11-13-8-11-6 62点

●レーザースタンダード(参加33艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 総合24位 15-14-20-8-28-29-14-(30) 128点
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 総合22位 26-11-25-14-21-14-(28)-16 127点
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 総合27位 (RET)-22-9-22-22-17-25-25 142点

●大会サイト:http://www.sailing.org/worldcup/regattas/39526.php


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▲WC初参加の神木

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▲前について行けない北村

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day3


Sailing World Cup Qingdao 2016
2016.9.24

Sailing World Cup Qingdao 2016


Report & Photo by 飯島 洋一


3日目

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▲もう一つ上に行きたい市野 直樹


レーザーの海面は朝から200度のいい風が入って、スムーズにレースが行われました。

10~15ノットの絶好のコンデション下、レースエリアがハーバーの目の前となったため、防波堤の返し波も影響し、波の悪い中でレースが行われました。
日本の選手はダウンウインドで順位を上げることができず苦戦を強いられました。波が汚く、テクニックの差が大きく影響するコンデションで、クロアチアやキプロスのメダリストは大きく後続艇を引き離してレースをリードしていました。

470は10~15ノットのコンディション下で2レースが行われました。潮は相変わらず非常に強く、風が強くなってもセオリーは外せないシフトのある難しいレースでした。

第5レースの市野・長谷川は、良いスタートを決めるも風のシフトで自艇のポジションを上げられず、その後もシフトにうまく合わせることができませんでした。中盤グループでの戦いをせざる得ない厳しいレースで、10位となりました。
神木・疋田は下一からの左展開。やはり潮の影響で中盤での戦いとなり、13位でフィニッシュ。

第6レースの市野・長谷川は上一から最高のスタートを切って右展開、集団をリードするものの、最初のシフトで左に大きくコース変更したことで上マークはシングル後半で回航。その後、マークごとに順位を上げて最終上でトップになるも、下マーク手前でのタクティクスで失敗し3位フィニッシュとなりました。

神木・疋田は真ん中スタートで失敗し、第2線から右に寄せる展開となりましたが、苦しい展開ながらも潮をしっかり攻略して順位を上げて8位でフィニッシュしました。

市野・長谷川チームは、今大会ミスが多く何とか今の順位に留まっている感じです。明日は自分らしさを出していいセーリングをしてほしいと思います。
神木・疋田チームはスタートで苦戦しています。世界戦レベルのレースが初めてということですが、物怖じせず攻めてほしい。ダウンウインドで少し遅れ気味になるので、今後の強化項目として意識して取り組んでほしいと思います。

日本チーム、明日は勝負所です。頑張っていきます。


●470(参加16艇)
○市野 直樹・長谷川 孝(和歌山セーリングクラブ、横浜ゴムMBジャパン株式会社)
 総合6位 (11)-6-3-9-10-3 31点
○神木 聖・疋田大晟(ヤマハ発動機株式会社)
 総合12位 10-3-(13)-11-13-8 45点

●レーザースタンダード(参加33艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 総合19位 15-14-(20)-8-28-30 85点
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 総合20位 (26)-11-25-14-21-15 86点
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 総合23位 (RET)-22-9-23-22-18 93点

●大会サイト:http://www.sailing.org/worldcup/regattas/39526.php


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▲苦戦はするものの得るものも多い大会となった長谷川 孝

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▲上マークに張り付く選手たち。強い潮に選手は苦しめられています

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day2


Sailing World Cup Qingdao 2016
2016.9.23

Sailing World Cup Qingdao 2016


Report & Photo by 飯島 洋一


2日目

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▲上位でゲートを回った樋口


今日は海風の入りが比較的早く、予定通り11時に出艇となりました。昨日と同様に潮が速く、本部船は風向とはまったく違う方向を向いています。弱かった風も徐々に上がり、最終的には10ノット程度になりました。

レーザー
第3レースは瀬川、第4レースは樋口がシングルフィニッシュをしました。
第4レースは2回目の上マークは樋口7位、北村8位、瀬川9位で回航したのですが、樋口がうまいタイミングで混戦を抜け出すことができました。皆、レースごとにいいところはあるのですが、最後まで続きません。特にダウンウインドはリオ・オリンピック銀メダリストのトンチとは大きく差があります。


470
第3レースは2艇ともに下スタートを狙うも、スタートを失敗して第2線からの厳しいレースとなりました。潮が非常に早いうえに、遅れたラインからのセオリー通りの展開ができず、上マークは2艇とも後半で回航。2上で風が10度触れたことでマーク変更。市野・長谷川は右に、神木・疋田は左に展開し、右が大きくゲインし市野・長谷川は3位フィニッシュ。神木・疋田は順位を上げることができず13位フィニッシュとなりました。

第4レースは市野・長谷川が上でいいスタートを切ったものの、ジブのピークロープが切れて帆走ができない状態で上マークを下位で回航。さらにマークタッチをして大幅に艇団から遅れ、下マークに行くまでにピークを直して挽回するも、9位フィニッシュ。
神木・疋田はスタートで競り負け、左に大きく出すも潮のセオリーとは真反対で大きく遅れ上マークを回航。その後の順位は変わらず11位フィニッシュでした。

潮が非常に早いため、ストラテジーをどのように考え、戦っていくのかが鍵となっていますが、日本チームはうまくリズムに乗っていないように見えます。

トラブルも多く、レースではあり得ないことも起こっているので、スタート前の準備の段階でしっかり確認が必要ということを改めて学んだと思います。明日も確認をして、いいレースにしていきたいと思います。


●470(参加16艇)
○神木 聖・疋田大晟(ヤマハ発動機株式会社)
 総合11位 10-3-(13)-11 24点
○市野 直樹・長谷川 孝(和歌山セーリングクラブ、横浜ゴムMBジャパン株式会社)
 総合5位 (11)-6-3-9 18点

●レーザースタンダード(参加33艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 総合16位 15-14-(20)-8 37点
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 総合20位 (26)-11-25-14 50点
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 総合22位 (RET)-22-9-23 54点

●大会サイト:http://www.sailing.org/worldcup/regattas/39526.php


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▲完全に真横を向く本部船

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day1


Sailing World Cup Qingdao 2016
2016.9.22

Sailing World Cup Qingdao 2016


Report & Photo by 飯島 洋一


1日目

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▲風待ちをするレーザーの艇団


いつものように風がない青島の朝を迎えました。

12時スタート予定でしたが約1時間ほど陸上待機をし、海風が出てくるのを待って出艇しました。風は5~6ノット、レースエリアの右から左へ強い潮が流れています。この潮も1レース目が終わるころにはなくなり2レース目のフィニッシュの頃には逆から流れていました。

典型的な青島らしいコンデションで、日本チームは苦戦を強いられました。

レーザー級は瀬川が第1レースの上マークを4位、第2レースの上マークを8位とし、2レースとも上位で回航しました。しかし第1レースはイエローフラッグのぺナルティを2つ受けてしまいDNF。第2レースもケースや風の読みを外して大きく順位を落としました。

470の第1レース、市野:長谷川チームは、4位で上マークアプローチするも、予想以上の潮の流れでマークタッチとなり、ました。参加艇数が少ないこともあって、ペナルティ履行後は1番後ろからの追い上げで13位フィニッシュ。
神木:疋田チームは、左展開で逆が伸びたため、上マークはペナルティをした市野チームの一つ前で回航、そこからしっかり追い上げて12位フィニッシュ。

470の第2レース、日本チームで下一スタートポジションの取り合いの末、両艇とも出遅れスタートとなり右展開。幸いに右が伸びて市野:長谷川が1マークをトップ回航。神木:疋田は7位で回航。その後、レースが進むにつれて風が落ち、さらに潮が反対に流れ出したことで市野:長谷川チームは潮を読み違い6位でフィニッシュ。神木:疋田チームは逆に潮を上手く読んで3位フィニッシュとなりました。

今回のワールドカップは、参加艇数が非常に少なく、男女合わせた同時スタートで行われています。参加艇のほとんどが地元の中国チームであり、青島の潮に対するストラテジーができて思い切ったコースを取っているので、日本チームは翻弄された1日でした。明日は少し風が入る予報なので、良いレースを期待しています。


●470(参加16艇)
○神木 聖・疋田大晟(ヤマハ発動機株式会社)
 総合4位 10-3 13点
○市野 直樹・長谷川 孝(和歌山セーリングクラブ、横浜ゴムMBジャパン株式会社)
 総合9位 11-6 17点

●レーザースタンダード(参加33艇)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)
 総合13位 15-14 29点
○北村 勇一朗(関東学院大学)
 総合17位 26-11 37点
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
 総合29位 RET-22 56点

●大会サイト:http://www.sailing.org/worldcup/regattas/39526.php


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▲リオ・オリンピック銀メダリストのトンチ選手の前を走る瀬川

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▲上マークを回航する前に風を見る樋口

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▲第2レースで3位フィニッシュの神木・疋田チーム

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▲第2レースで1上トップ回航の市野・長谷川チーム

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

SWCQ2016


Sailing World Cup Qingdao 2016
2016.9.21

Sailing World Cup Qingdao 2016


Report & Photo by 飯島 洋一


●開催地:青島・中国 Qingdao, China
●大会日程:
 9月18日~20日 受付、計測
 9月21日~24日 オープニングシリーズ
 9月25日     メダルレース
●出場選手:
470
○市野 直樹・長谷川 孝(和歌山セーリングクラブ、横浜ゴムMBジャパン株式会社)
○神木 聖・疋田大晟(ヤマハ発動機株式会社)
レーザースタンダード男子
○瀬川 和正(鳥取県立米子産業体育館)
○北村 勇一朗(関東学院大学)
○樋口 碧(神奈川県セーリング連盟)

●帯同コーチ:
○中村 健一(日本セーリング連盟)
○飯島 洋一(日本セーリング連盟)
○飛内 秋彦(ヤマハ発動機株式会社)
○高木 克也(ヤマハ発動機株式会社)

●大会サイト:http://www.sailing.org/worldcup/regattas/39526.php


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▲北京オリンピックから海の様子は変わらずとも、陸の様子は大きく変わりました


セーリング競技のワールドカップ中国大会が昨年に引き続き青島で開催されます。青島市は2008年北京オリンピックのセーリング競技の開催地、懐かしく思うセーラーも多いかと思います。

8年前、オリンピックが開催された時はまだ、工事途中だったハーバーもきちんと整備されました。巨大で高級感のあるショッピングセンターも隣接し、一大観光地となっているようです。高層ビルが立ち並び、中国の勢いを感じる街と変わりました。

本大会に日本のリオ・オリンピック代表選手は参加することはできませんでしたが、東京を目指す若い選手が中国にやってきました。数日間こちらで練習をしましたが、陸の状況は大きく変わっても、海上は8年前と同じ弱い風、強い潮(最大2ノット)、ウネリガあるという選手泣かせのコンデションです。このコンデションで日本人選手は経験を積み、2020東京につなげてほしいと思います。
日本からの応援をよろしくお願いします。


(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)