Day6
Day5
Day4
Day2
Day1
RS:YWC2016
RS:X Youth World Championships 2016
2016.11.26
2016年 RS:Xユース世界選手権
Report & Photo by 萩原 正大
大会6日目 最終日
▲帰国後の猛練習を誓う松浦
▲伸び代たっぷりの三浦。十分な乗り込みが必要です
国内での事前準備、環境作りが重要
大会最終日、メインイベントのメダルレースを前に、昨日と同様の軽風コンディションの中、フリートレースが行われました。全フリートレースが終了して、いよいよメダルレースです。選手をコーチボートに乗せて、近くでトップ選手の走りを観察しました。
今大会、総合的に見て圧倒的に強かったのは、イスラエルチームでした。最終的には、男子の1位と3位、女子の1位と2位を獲得し、それ以外にもトップ10に何人か入っていました。彼らの強化体制は、4日目のレポートにも記載したとおり、教育とリンクさせたクラブ型の強化体制です。彼らは、このシステムをとても良いものだと自分たちでも感じているようです。日本国内でも似たような取り組みができないか工夫が必要です。
日本チームの反省は、より上位を獲得するための国内での事前準備および環境作り(みんなで集まった練習する機会を増やすこと)にあるといえます。ただ、メダルレースを観察した際には、それぞれの選手にとって有用な情報(トップ選手の特徴、スタートシークエンスの動き方など)が得られました。本遠征が、今後の選手達の競技力向上の一助になると信じています。
最後まで、ご声援いただきありがとうございました。明日早朝にキプロスを出発して帰国いたします。
●選手のコメント:
以下、今大会の反省、他国選手の特徴、帰国後の課題の三点について、選手の発言を紹介します。やや長文になりますがご容赦下さい。
三浦「今回はRS:Xで経験した初の大きな大会で、プレーニングのときの波の越え方、フォーム、自分のフィジカルが海外の選手と大きく違うことを実感しました。体格がそれほど良くない選手でもプレーニングは速く、(体格も必要ですが)きちんとしたフォーム、セールトリムができれば戦えることがわかりました。スタート後につぶされてタックせざるをえなくなって、自分が延ばしていきたい方と反対に行かされてしまうレースが多かったことが反省点です。スタートの走り出し、スタート後のストラップパンピングが正確にできないとすぐに走れない位置になりました。上りでは走りで置いて行かれ、下りではジャイブでおいて行かれてしまいました。
メダルレースを見て、トップ選手は一回一回のパンピングで身体を大きく使って、全身で漕いでいました。下りではプレーニングを続ける大きなパンピングをしていました。これからは、ウェイトトレーニングしてフィジカルの強化、プレーニングのフォームを直し、全身を使って大きく漕ぎ続けることができるようにします」
松浦「今回RS:Xで初の海外での試合でした。目標にしていた5位以内を取れなかったのが悔しいです。安定した順位を取れていないことが反省です。どの風でも前を走り、準備もしっかりして、ミスをなくし、次のISAFワールドの権利を取り、次こそは上位を走りたいと思います。
今日のメダルレースを見て、上位の人のスタートは判断力や走りには迷いがなく、考え方をいくつも持っていると感じました。自分に足りない部分が見つかって良かったと思います。
日本に帰って、まず自分の考えを見直して、今回失敗した所を改善し、3月の選考会に向けて頑張ります。応援して下さった皆さん、ありがとうございました」
●最終結果:
○男子【72名/18カ国】
三浦 64位→(33-31-31-(34)-33-31-23-(27)-21-18-20-12-27)
○女子【24名/11カ国】
松浦 13位↘(13-13-(19)-16-11-16-15-11-(DNF:26)-7-9-15-24)
●大会サイト:http://www.rsxclass.org/youthworlds2016/
▲メダルレース観察中の2人
▲男子優勝のイスラエル選手。身長は大きくないのですが、強風でも順位を落としませんでした
▲女子2位のイスラエル選手。体格に恵まれ強風では断トツのボードスピードでした
▲女子3位のロシア選手。ロシアも練習拠点をもtっており、そこにに選手が集まって練習しています
▲メディアも色々と工夫して撮影しています
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X Youth World Championships 2016
2016.11.25
2016年 RS:Xユース世界選手権
Report & Photo by 萩原 正大
大会5日目
▲シングルフィニッシュ(松浦)
拠点作りが必要
本日の予報は風速4~5m/s(8~10ノット)。しかし、選手、コーチ、運営陣は、昨日の予報の大ハズレを頭に浮かべ、今日もどのような風になるか分からないと首をかしげていました。
レース時間が近づき、今日の風速は……予報通り8ノット前後と、今レガッタ初の軽風レースとなりました。「日本チームの良い所を見せよう」と、レーススタート前に選手たちと話をしました。
三浦の思い切ったポートスタート、松浦のシングルフィニッシュといったいいところが見られた今日のレースですが、トップ集団とはまだまだ大きな差があり、強化方法や練習環境の工夫が必要だと感じました。とくに、他国のコーチと話をして感じたのは、普段の練習環境の差が非常に大きいということです。
ユース強豪国(イスラエル、フランス、イタリア、香港等)では、選手たちはウインドサーフィンクラブもしくはナショナルチームに所属して、日常的に選手が集まった環境で練習を行っています。また、ほぼ毎日海上で指導者をつけて練習ができる環境にあるといえます。日本国内で同様の態勢を作ることは難しいと思いますが、少なくともどこか集まれる拠点を設けて、合宿を増やして強化を進めなければ、海外に対抗することは難しいと考えます。指導の仕組み作りや、それに関わる協力者を増やすことが重要な課題です。
●選手のコメント:
三浦「スタートは上手くいったが、やはり課題は基礎的な帆走技術にある。最終レースもスタートを集中して、ボードの走らせ方を意識する」
松浦「最終レースは悔いのないように走りきる」
●結果:
○男子【72名/18カ国】
三浦 64位→(33-31-31-(34)-33-31-23-(27)-21-18-20-12)
○女子【24名/11カ国】
松浦 13位↗(13-13-(19)-16-11-16-15-11-(DNF:26)-7-9-15)
●大会サイト:http://www.rsxclass.org/youthworlds2016/
▲コーチボートで休憩中(松浦)
▲キプロスの海にて(松浦)
▲スタート前のチェック(三浦)
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X Youth World Championships 2016
2016.11.24
2016年 RS:Xユース世界選手権
Report & Photo by 萩原 正大
大会4日目
▲がんばれ松浦!
昨日(Day3)は、レイデーでしっかりと休息を取りました。
本日の予報は、これまでの2日間と比べてやや風が弱いはずでした。しかし、蓋を開けてみれば、今レガッタで最も強い風(約12~3m/s:25ノット)となりました。それに伴って波も大きく、スピードをコントロールして、ボードをいかに安定させて帆走するかという技術差が出るコンディションとなりました。
三浦と松浦が初めて経験するような大波の中、強風でのハンドリングに苦戦して、帆走中のセールボードトリムや、タック、ジャイブなどのトランジションが安定しません。
帆走技術はともかく、適切なレースエリアを選択できたかというポイントについてはほぼ正しい考え方を持っていますが、時々刻々と変化する風の状況を考慮して、判断を修正していくことがまだできません(もちろんボードスピードで劣っており、良いポジションにいられないことも関係しているが)。
本日のレースでの「帆走技術」と「レース戦略・戦術」の部分を反省して、明日のレースに備えます。
●選手のコメント:
三浦「試練の毎日。ボードを安定させるための方法を考えて順位を1つでも上げたい」
松浦「もっと丁寧に帆走し、フィニッシュまで順位を落とさないようにしなければならない」
●結果:
○男子【72名/18カ国】
三浦 64位↗(33-31-31-(34)-33-31-25-27-20)
○女子【24名/11カ国】
松浦 17位↘(13-13-(19)-16-11-16-16-16-(DNF:26))
●大会サイト:http://www.rsxclass.org/youthworlds2016/
▲強風大波の試練(三浦)
▲本部船のアンカリングも大変です
▲大波によりコーチ・運営ともに近くのマリーナに避難しました
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X Youth World Championships 2016
2016.11.22
2016年 RS:Xユース世界選手権
Report & Photo by 萩原 正大
大会2日目
▲強風で悪戦苦闘している三浦
試練が続きます
予報通り20ノット・オーバーのレース・コンディションとなりました。昨日よりも早い時間帯から風が吹いており、会場に着くころには、すでにレースエリア全体が白波に覆われていました。波も高く、普段の練習環境が波の影響の少ない2選手(三浦は山口県・光、松浦は琵琶湖)にとっては、試練が続きます。
本日は昨日よりも風が強い割に、左右のシフトが大きかったことが特徴でした。
スタート時にどちらのレグを先に走るか、タックポイントの見極め、アップウインド・ダウンウインド共にマークにアプローチするレグの選択などが、勝敗を分けるレースとなりました。
海外選手よりも明らかに強風域での練習量が少ない日本選手は、国内で強風の練習量を増やす工夫が必要です。後半戦は、少し風が弱くなる予報が出ていますので、トップ集団と戦えるよう気合を入れ直します!
●選手のコメント:
三浦「毎日が試練です。大きな波に対応するイメージが少しずつ持てるようになってきましたが、イメージを再現するための体格、筋力、スキルが不足していることがハッキリしました」
松浦「自分の不注意、そして周りをよく見ることを疎かにしてしまい順位を落としてしまったので、これ以上順位を落とさないように気をつけてレースをします」
●結果:
○男子【72名/18カ国】
三浦 66位↘(33-31-31-(34)-33-31)
○女子【24名/11カ国】
松浦 14位→(13-13-(19)-16-11-16)
●大会サイト:http://www.rsxclass.org/youthworlds2016/
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X Youth World Championships 2016
2016.11.21
2016年 RS:Xユース世界選手権
Report & Photo by 萩原 正大
大会1日目
▲「明日は5位以内をめざす」と松浦
連日いい風が吹きます
リマソールは、毎日いい風が吹きます。今日もレースが始まるころには、10m/s近くの風がエリア全体を覆い、男女ともに3レースずつ、極めて順調に消化されました。
プレーニング・コンディションでは、風の強と自身の体格に適したチューニングで十分にセールを引き込み、どれだけボードを安定させて帆走できるか、といったところで差が出ます。また、オンショアで波の影響も大きいコンディションであることから、たとえ同じチューニングであっても、適切なセールの位置を保ちながら、ボードスピードを維持して、波に対応するという、ハンドリング(スキル)の部分で、トップ選手と大きな差が表れます。
いずれも一朝一夕で獲得できるような能力ではありませんが、少しでも改善できるように試みていくほか方法はありません。明日も強風が吹くとの予報が出ています。風の強さに負けないくらいの強い気持ちを抱いて戦います!
三浦「自分が行きたい方向にいけるようにスタートを決める。しっかりプラスを走る」
松浦「細かなミスを無なくす。スタートの思い切った飛び出し。5位以内に入る」
●結果:
○男子【72名/18カ国】
三浦 64位(33-31-31)
○女子【24名/11カ国】
松浦 14位(13-13-19)
●大会サイト:http://www.rsxclass.org/youthworlds2016/
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X Youth World Championships 2016
2016.11.20
2016年 RS:Xユース世界選手権
Report & Photo by 萩原 正大
●開催地:リマソール・キプロス Limassol · Cyprus
●出場選手:三浦 圭・松浦 花咲実
●帯同コーチ:萩原正大
●大会サイト:http://www.rsxclass.org/youthworlds2016/
▲開会式の行進を控えた三浦(右)と松浦
明日からレースです
ヨーロッパと中東の間にあるキプロスのリマソールで、2016年RS:Xユース世界選手権が開催されます。
昨日、開会式が地元の多大なる協力により盛大に行われました。本日は、プラクティスレースが行われ、明日からいよいよレースがスタートします。
大会前の練習から20ノット近くの風が安定して入っており、プラクティスレースも時間通り行われました。大会中も風には恵まれそうで、順調にレースが進行していくと思われます。
チャーター艇の配達が遅れたため、日本チームはの事前準備の時間が少なくなってしまいましたが、何とかレースに間に合わせることができました。レースに向けて、選手の意気込みを記載いたします。
三浦「スタートで出遅れないように注意して勝負していきたい。ゴールドフリートに残る」
松浦「スタートでしっかり前に出る。勝負所を見極めて5位前後の順位を安定して取る」
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)