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2010年 第23回全日本420級選手権大会

ポート:JOC ジュニアアスリート
担当コーチ 重 由美子

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日 程2010年9月3日(金)~5日(日)
開催地:東京都若洲ヨット訓練所
参加艇:18艇

1009_420-08.jpg420全日本初日 14knt9月3日~5日、第23回420級全日本選手権大会が、東京若洲ヨット訓練所にて開催されました。
例年は、11月に行われている本大会ですが、今年は、2011年世界選手権大会が2010年12月27日からアルゼンチンで行われる関係で、代表選手を早期に決定する必要があったため、特別に9月開催となりました。
 東京で開催される大会の場合は、チャーター艇がない関係から例年参加艇が10艇を満たしていなかったのですが、今年は、JSAFからのチャーター艇の支援をいただき、参加艇が18艇とすることができました。また、JSAFから420級世界選手権大会へ参加するユースチームの男女各1位を補助対象としていただいた関係で、世界にチャレンジしようと、九州の強豪校も多数参加し、本年度インターハイ男子デュエット1・2・3位高、女子1位・4位高が参加し、それに加え、本年420級世界選手権8位、過去にISAFユースワールドで2位を獲得した一般の齋藤選手も参加し、ハイレベルな戦いが見られました。

1009_420-09.jpgユース男子 優勝 福岡第一高等学校チーム1009_420-10.jpgユース女子優勝 チーム 初日は、7から10mの風が吹き、うねりも入り絶好の420日よりで、玄海の齋藤・國政チーム、福岡第一の村田・田中チームのトップ争いとなりました。上位陣の安定したプレーニングもさることながら、420級は、FJ級と比べ、横幅が広く、安定していて艤装もシンプルで、船型もプレーニングに適しているため下位チームも強風で波が高い中、日頃420級に乗っていない選手が多く、代も変わり高校2年生以下のチームにもかかわらず、思った以上に帆走することができ沈艇も少なく、強風を楽しむことができました。今回参加した女子選手の一人は、日頃、シングルハンドに乗艇していて420級に乗るのがこの日で3回目なのですが、この日の強風を乗り切り、強風のプレーニングがとても楽しかったと笑顔で帰ってきていました。
 ただ、この日は、パンピングフラグが上がり、パンピング、ウーチング、ロッキングが許されていたのですが、効果的な動作を続けて帆走していたチームは皆無に等しく、上位陣も体力、技術ともにトレーニングの必要性を感じました。このフラグが上がるルールになってからは、ダブルハンドもシングルハンドと同様に、強力な体力が必要になってきます。
 2日・3日目は、微風から中風となり、選手はすべての風を体験し、また、強い潮を計算しなければなりませんでした。
 中・微風では、ワールド経験者の元津・日野チームが前日と打って変わって頭角を現してきました。また、OPワールド優勝経験のある若林チームも初めての420で、また、古い船、セールにもかかわらず、少しづつ順位を上げ、抜群の感覚で最終日は、4位を2回という好成績をあげてきました。今後も是非、420を続けて行ってほしいものです。

1009_420-11.jpg優勝した、斉藤・國政組 優勝は、最終レースで1位を取った方が優勝という壮絶なトップ争いを繰り広げた上、一般の玄海の齋藤・國政チームが一枚上手で、同点で優勝を飾りました。齋藤選手は、クルー経験のない國政選手を叱咤・激励指導しながらの苦労の末のトップでした。齋藤選手が一般選手のため、JSAF補助対象選手は、福岡第一の村田・田中チームとなりました。
 女子の優勝は、世界選手権に行くため必死に練習を積んできた葉山の角田・古屋チームが、努力の結果、軽量チームながら強風でも男子に引けをとらない走りで総合でも8位に入り、総合9位以内に入らないと女子1位でもJSAF補助対象選手としないという条件をクリアし、願いをかなえることができました。
 世界のユースセーラーは、現在、420級と29er級に取り組んでいて、世界選手権もハイレベルな戦いが繰り広げられていますが、420級は、世界にチャレンジするという夢を持つだけでなく、クラスルールも建造規格も厳格に、艤装もシンプルにまとめられていて、安価で、また、その構造から、初心者から上級者までより安全に技術を習得し、プレーニングの世界を楽しめ、体重のアローワンスも幅広く高校から入った初心者の新入生にも基本を学ぶ艇として最適と考えます。その先に、世界を知り、チャレンジするという夢が芽生えることは言うまでもありません。
 本年度はまだ、420級東日本選手権・西日本選手権・JSAFブロック合宿で420に試乗する機会が残っています。是非、みなさんのご参加をお待ちしています。

 最後になりましたが、3日間の大会で、仕事を休んで、強烈な炎天下の中、真摯に運営していただき、また、参加艇が少なく資金も少ない中、たくさんの人と運営艇で選手に満足のいくレースを心がけていただいた東京の運営スタッフの方々、チャーター艇を準備していただいたJSAFの方々に心から御礼申し上げます。


1009_420-12.jpg初日:16〜18knt1009_420-13.jpg第3レース:痛恨の沈

1009_420-15.jpg第9レース:スピンランで逃げる葉山チーム1009_420-14.jpg最終日 第9レーススタート


1009_420-16.jpg420全日本参加チーム
1009_420-17.jpg霞ヶ浦高等学校1009_420-18.jpg玄海セーリングクラブ

1009_420-19.jpg葉山町セーリング協会1009_420-20.jpg福岡第一高等学校

1009_420-21.jpg中央区ヨット連盟1009_420-22.jpg中村学園三陽高等学校

1009_420-23.jpg長崎ジュニアヨットクラブ1009_420-24.jpg早稲田大学高等学校

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