岡田奎樹、外薗潤平組 銅メダルを獲得!

470男子の岡田奎樹、外薗潤平組がメダルレースで1位をとり、総合で3位にあがり、銅メダルを獲得しました。男子の表彰台は久々で、見事な逆転レースでした!

▲フィニッシュ直後の岡田・外薗組

最終日は東からの風が残り、なかなか海風に変化しないなか、1時間半遅れで1番目のレーザーのメダルレースがスタートしました。その時はハーバーの横が1マークになっていました。次に行われたラジアル女子のメダルレースもまだその風が残っていて、左展開でしたが、後半からは海風の要素が入り始め、右からも風が見えてくるようになりました。土居選手は10位から上がることができませんでした。3番目にフィンのメダルレース、4番目に470男子のメダルレースが始まってからは風が不安定になりました。

470男子はスタートで手違いがあったのか、1上の途中でN旗が揚がり、仕切り直しましたが15時を回ってからは海風要素がさらに強くなり、コースは右、2つの風がぶつかり、それでも海風が勝ったような状況でした。1上をトップで回った岡田・外薗組は2位のベルチャ―組(オーストラリア)を意識しながらも、落ち着いたコース取りでトップをキープし、フランス、ドイツが崩れたので総合3位に上がりました。

引き続き予定されていた470女子のメダルレースですが、一度はスタートしたもののN旗が揚がり、16時30分のレース終了のタイムリミットになり、オープニングシリーズの成績で決まりました。吉田・吉岡組は5位のまま大会が終了しました。

この大会には日本から18艇が参加し、3種目で6艇がメダルレースに進みました。470男子が3位で銅メダルを獲得することができました.

マルセイユは2024年パリ五輪のセーリング開催地です。
パリを視野に入れて、ファイナルへの権利が獲得できた選手がチャレンジしましたが、苦しいレースとなりました。経験を積むという意識をもってファイナルに参戦しましたが、壁は高かったという印象です。それでも、この選手たちは全員8月のオーフス世界大会(デンマーク)に続いて、SWC江の島にも挑戦します。少しでも世界の頂点に近づくことを目指し、経験を経験で終わらせず、今後の結果につなげるように努力してほしいと思います。

日本の深夜まで待って、メダルレースに出場した日本選手の活躍をインターネットで見ていただいた皆さま、応援ありがとうございました。470男子は4艇がメダルレースに残る大活躍で、今後も切磋琢磨しながら東京での金メダルを目指す集団に成長してほしいと思います。1週間に及ぶワールドカップでしたが、応援をいただきありがとうございました。次はオーフスです。練習を積んで、再度、挑戦です。

Report by 斎藤愛子

▲表彰台の2人
ワールドカップファイナルのフォローの仕方 SAPのトラッキング他 成 績

日本選手の成績

470級男子〈参加10か国18艇/日本から5艇〉メダルレース
3位岡田 奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗 潤平(九州旅客鉄道)
7位磯崎 哲也(エス・ピーネットワーク)・高柳 彬(日本経済大学)
8位土居 一斗・木村 直矢(アビームコンサルティング)
10位市野 直毅(島精機製作所)・長谷川 孝(横浜ゴムMBジャパン)
14位高山 大智・今村 公彦(Yamaha Sailing Team 'Revs')

470級女子〈参加13か国20艇/日本から3艇〉メダルレースできず
5位吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
15位宇田川 真乃・工藤 彩乃(Yamaha Sailing Team 'Revs')
20位林 優季・西代 周(明海大学・職)

Laser級男子〈参加12か国25艇/日本から1艇〉
25位瀬川 和正(米子産業体育館)

Radial級女子〈参加16か国24艇/日本から2艇〉メダルレース
10位土居 愛実(アビームコンサルティング)
22位冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)

RS:X男子〈参加10か国19艇/日本から3艇〉
12位富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
17位倉持 大也(福井県スポーツ協会)
19位尾川 潤(島精機製作所)

RS:X女子〈参加10か国19艇/日本から4艇〉
11位伊勢田 愛(福井県スポーツ協会)
13位須長 由季(ミキハウス)
15位小嶺 恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)
18位大西 富士子(ホマレ電池)

▲メダルを手にする岡田・外薗組
▲メダルレースに向かう土居選手。見送りは兄の土居一斗選手

470男子4艇、女子1艇、ラジアル1艇がメダルレース進出!

朝から南系の風が吹いていましたが、なかなか強まらず、メダルレースはスタート時刻が遅れました。オープニングシリーズの最終日の470男女、レーザー、レーザーラジアル、フィンも延期信号が上がり、13時頃からやっとレースがスタートできました。

470男子は4艇がメダルレースに残る快挙です。
今日の3レースをやりながら、10位ぎりぎりの線でねばっていたチームもありますが、歯ぎしりのバトルをものにして、残りました。風は10ノット前後でしたが、マルセイユ湾特有の波も立ち、左が強いと思いきや右も入ってくるという不規則で難しい海面です。

女子も吉田・吉岡組が5位で残りました。順位を崩すことも多いのですが、最後にはきっちりあがってくるところが強いです。3位まで僅差です。

ラジアル女子の土居選手もぎりぎり10位でメダルレースに進みました。「今日はレースエリアが変更になって、470よりもさらに遠くの場所で、風が乱れてたいへんでした」(土居)

明日は11時からレーザー男子、ラジアル女子、フィン、470男子、女子の順です。5種目あって時間通りに進行するかは風次第ということになるでしょう。インターネットで中継されます。リンク先は下記です。

http://www.sailing.org/news/87072.php#.Wxw5GIr7TIV

日本選手はほとんどがトップ狙いです。有終の美を飾ってほしいものです。

Report by 斎藤愛子

▲第9レース、3位フィニッシュの470男子の市野・長谷川。メダルレース進出
▲混戦を走る470女子の吉田・吉岡
ワールドカップファイナルのフォローの仕方 SAPのトラッキング他 成 績

日本選手の成績

470級男子〈参加10か国18艇/日本から5艇〉本日3レース
5位岡田 奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗 潤平(九州旅客鉄道)
7位磯崎 哲也(エス・ピーネットワーク)・高柳 彬(日本経済大学)
9位土居 一斗・木村 直矢(アビームコンサルティング)
10位市野 直毅(島精機製作所)・長谷川 孝(横浜ゴムMBジャパン)
14位高山 大智・今村 公彦(Yamaha Sailing Team 'Revs')

470級女子〈参加13か国20艇/日本から3艇〉本日3レース
5位吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
15位宇田川 真乃・工藤 彩乃(Yamaha Sailing Team 'Revs')
20位林 優季・西代 周(明海大学・職)

Laser級男子〈参加12か国25艇/日本から1艇〉本日3レース
25位瀬川 和正(米子産業体育館)

Radial級女子〈参加16か国24艇/日本から2艇〉本日3レース
10位土居 愛実(アビームコンサルティング)
22位冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)

RS:X男子〈参加10か国19艇/日本から3艇〉
12位富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
17位倉持 大也(福井県スポーツ協会)
19位尾川 潤(島精機製作所)

RS:X女子〈参加10か国19艇/日本から4艇〉
11位伊勢田 愛(福井県スポーツ協会)
13位須長 由季(ミキハウス)
15位小嶺 恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)
18位大西 富士子(ホマレ電池)

▲メダルレース進出を決めた吉田・吉岡
▲470女子の宇田川・工藤

今日は12時過ぎから吹き始めた海風が10ノット前後まで上がり、各クラスとも3レース(ナクラは4レース)を終わらせることができました。

RS:X男女は今日でオープニングシリーズが終了し、明日のメダルレースが最終になります。伊勢田は11位、富澤は12位で、残念ながらメダルレースに残ることができませんでした。

470男女とレーザー、ラジアルは今日3レースを行いました。明日も3レースを予定しており、日曜日がメダルレースです。
ラジアルの土居は上位で手堅くまとめて、7位になりました。
470女子の吉田・吉岡は3位です。
470男子はトップをいく常勝オーストラリアのベルチャ―組にせまる勢いで3位に岡田・外薗、4位に磯崎・高柳、そして8位に市野・長谷川がつけています。

明日は12時から3レースです。今日と似たような天候になりそうです。

Report by 斎藤愛子

▲第6レース、トップフィニッシュの吉田・吉岡
▲第5レース、2位フィニッシュの岡田・外薗
▲第6レース、3位フィニッシュの磯崎・高柳
▲第5レース、4位フィニッシュの高山・今村
ワールドカップファイナルのフォローの仕方 SAPのトラッキング他 成 績

日本選手の成績

470級男子〈参加10か国18艇/日本から5艇〉本日3レース
3位岡田 奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗 潤平(九州旅客鉄道)
4位磯崎 哲也(エス・ピーネットワーク)・高柳 彬(日本経済大学)
8位市野 直毅(島精機製作所)・長谷川 孝(横浜ゴムMBジャパン)
13位高山 大智・今村 公彦(Yamaha Sailing Team 'Revs')
14位土居 一斗・木村 直矢(アビームコンサルティング)

470級女子〈参加13か国20艇/日本から3艇〉本日3レース
3位吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
13位宇田川 真乃・工藤 彩乃(Yamaha Sailing Team 'Revs')
20位林 優季・西代 周(明海大学・職)

Laser級男子〈参加12か国25艇/日本から1艇〉本日3レース
25位瀬川 和正(米子産業体育館)

Radial級女子〈参加16か国24艇/日本から2艇〉本日3レース
7位土居 愛実(アビームコンサルティング)
23位冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)

RS:X男子〈参加10か国19艇/日本から3艇〉本日3レース
12位富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
17位倉持 大也(福井県スポーツ協会)
19位尾川 潤(島精機製作所)

RS:X女子〈参加10か国19艇/日本から4艇〉本日3レース
11位伊勢田 愛(福井県スポーツ協会)
13位須長 由季(ミキハウス)
15位小嶺 恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)
18位大西 富士子(ホマレ電池)

▲下マーク回航に入るレーザーラジアル
▲メダルレース出場を逃した富澤、次回大会での雪辱を果たします

本日、レースなし

午前10時頃から雨が降り出したマルセイユでしたが、10時45分に延期信号があがりました。13時過ぎるまで強い雨が降ったりやんだりの繰り返しで、13時40分に全クラスのAPが下り海上に出ましたが、15時30分まで待って、レースができずに陸へ戻りました。

明日は3レースを予定しています。雨に打たれて、疲労だけが残った1日でした。

Report & Photo by 斎藤愛子

▲風待ちする日本チーム
ワールドカップファイナルのフォローの仕方 SAPのトラッキング他 成 績

日本選手の成績

470級男子〈参加10か国18艇/日本から5艇〉
4位岡田 奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗 潤平(九州旅客鉄道)
6位磯崎 哲也(エス・ピーネットワーク)・高柳 彬(日本経済大学)
8位土居 一斗・木村 直矢(アビームコンサルティング)
10位市野 直毅(島精機製作所)・長谷川 孝(横浜ゴムMBジャパン)
13位高山 大智・今村 公彦(Yamaha Sailing Team 'Revs')

470級女子〈参加13か国20艇/日本から3艇〉
3位吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
14位宇田川 真乃・工藤 彩乃(Yamaha Sailing Team 'Revs')
20位林 優季・西代 周(明海大学・職)

Laser級男子〈参加12か国25艇/日本から1艇〉
25位瀬川 和正(米子産業体育館)

Radial級女子〈参加16か国24艇/日本から2艇〉
6位土居 愛実(アビームコンサルティング)
24位冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)

RS:X男子〈参加10か国19艇/日本から3艇〉
11位富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
17位倉持 大也(福井県スポーツ協会)
19位尾川 潤(島精機製作所)

RS:X女子〈参加10か国19艇/日本から4艇〉
11位伊勢田 愛(福井県スポーツ協会)
13位須長 由季(ミキハウス)
14位小嶺 恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)
17位大西 富士子(ホマレ電池)

▲海外チームの車も、tokyo2020モードです

2日目は明け方に雨が降り、朝から雲の多い天気で始まりました。定刻どおり12時のスタートで、6~7ノットの弱い風でのレースとなりました。ラジアル女子だけはエリアをずらしながら風がある場所を探して、13時頃からやっとレースとなりました。

全体としては10ノットには届かない弱い風で、風にむらがあって、どの海面も大きな順位の変動がありました。
470男子の磯崎・高柳組は「コース取りが中途半端でした…」(磯崎)といまひとつの出来でした。
4位に上がった岡田・外園は、「出遅れましたが、今日はシフトよりも風速を重視して風を見るようにし、風があるところをつないでいくようにしたら、うまく行きました。自分が右側で伸びた時もありましたし、左エンドで市野さんがトップにいったときもあり、難しい海面でした。運もよかったです」(岡田)

470女子は吉田・吉岡組が無難にまとめて、3位に上がりました。

ラジアルの土居選手は上位で踏ん張りを見せていますが、僅差の点数で順位が変わるため、1点が重たいところです。

Report & Photo by 斎藤愛子

▲赤いビブを着て走る土居
ワールドカップファイナルのフォローの仕方 SAPのトラッキング他 成 績

日本選手の成績

470級男子〈参加10か国18艇/日本から5艇〉本日2レース
4位岡田 奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗 潤平(九州旅客鉄道)
6位磯崎 哲也(エス・ピーネットワーク)・高柳 彬(日本経済大学)
8位土居 一斗・木村 直矢(アビームコンサルティング)
10位市野 直毅(島精機製作所)・長谷川 孝(横浜ゴムMBジャパン)
13位高山 大智・今村 公彦(Yamaha Sailing Team 'Revs')

470級女子〈参加13か国20艇/日本から3艇〉本日2レース
3位吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
14位宇田川 真乃・工藤 彩乃(Yamaha Sailing Team 'Revs')
20位林 優季・西代 周(明海大学・職)

Laser級男子〈参加12か国25艇/日本から1艇〉本日2レース
25位瀬川 和正(米子産業体育館)

Radial級女子〈参加16か国24艇/日本から2艇〉本日2レース
6位土居 愛実(アビームコンサルティング)
24位冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)

RS:X男子〈参加10か国19艇/日本から3艇〉本日3レース
11位富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
17位倉持 大也(福井県スポーツ協会)
19位尾川 潤(島精機製作所)

RS:X女子〈参加10か国19艇/日本から4艇〉本日3レース
11位伊勢田 愛(福井県スポーツ協会)
13位須長 由季(ミキハウス)
14位小嶺 恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)
17位大西 富士子(ホマレ電池)

▲クローズで順位を上げる瀬川

開催地:マルセイユ・フランス
開催期間:6月5日〜6月10日

日本からの参加(6種目18艇):

470男子〈5艇〉
磯崎 哲也(エス・ピー・ネットワーク)・高柳 彬(日本経済大学)
高山 大智・今村 公彦(YAMAHA Sailing Team‘Rev’s’)
土居 一斗・木村 直矢(アビームコンサルティング)
市野 直毅(島精機製作所)・長谷川 孝(横浜ゴム MBジャパン)
岡田 奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗 潤平(九州旅客鉄道)

470女子〈3艇〉
吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
林 優季・西代 周(明海大学 職)
宇田川 真乃・工藤 彩乃(YAMAHA Sailing Team ‘Rev’s’)

Laser男子〈1艇〉
瀬川 和正(米子産業体育館)

Radial女子〈2艇〉
土居 愛実(アビームコンサルティング)
冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)

RS:X男子〈3艇〉
富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
倉持 大也(福井県スポーツ協会)
尾川 潤(島精機製作所)

RS:X女子〈4艇〉
小嶺 恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)
伊勢田 愛(福井県スポーツ協会)
大西 富士子(ホマレ電池)
須長 由季(ミキハウス)

ワールドカップファイナルのフォローの仕方 SAPのトラッキング他 成 績

ワールドカップの最終戦

2024年のパリ五輪のセーリング競技会場となるマルセイユで、パリに決定してから初めての国際大会が始まりました。フランスはオリンピック競技だけでなく、単独世界一周レースや大西洋横断レースなどの拠点となる、世界一のセーリング国家です。

フランスのセーリング連盟の会長はソウル五輪の金メダリストであり、パリ2024へ向けての思いは選手だけでなく、セーリングに携わっている方々すべての目標として始動しました。SWCファイナルは、ワールドカップというよりも、フランスの意気込みを世界へ発信する開会式となりました。

セーリングワールドカップは昨年10月の蒲郡大会、1月のマイアミ大会、4月のフランス・イエール大会と続いてきました。この3大会を合計した上位20艇(レーザーとラジアルは25艇)が集まり、今回のマルセイユでファイナルのウイナーを決定します。過密なスケジュールの中、49erとFXはエントリー数が少ないためにキャンセルされましたが他の8種目は選手が集まり、レーザーと470女子はフルエントリー、とくに470女子は13カ国を数える盛況ぶりです。

34カ国から156艇、212人が参加

大会は6月3日から受付け・インスペクションが始まり、6月5日がレース初日です。RS:Xとナクラは9日(土曜日)がメダルレース、470とレーザー、ラジアルは10日(日曜日)がメダルレースとなります。

34カ国から156艇、212人の選手が集まりました。
フランスの25艇が最多エントリーとなりますが、18艇参加の日本が17艇のイギリスを抜いて2番目に多いエントリーとなりました。

東京五輪を2年先に控えて、日本選手の活動も活発になりました。日本選手の過半数にとっては8月のオーフスへ向けてのステップアップの大会となりますが、上位を狙う種目もあります。
470女子の吉田・吉岡組(ベネッセホールディングス)は3回のワールドカップのすべてで表彰台に上がり、ファイナルでも頂点を目指します。
メダルレースに残ったこともあるRS:X男子の富澤選手、女子の大西、須長両選手もフリートのサイズが小さいファイナルでは上位が期待できます。
16カ国24艇が参加するレーザーラジアルは今大会で最も上位選手の数が揃ったクラスです。土居愛実選手は激戦の中を勝ち抜くことができるかが注目されます。

470男子、ラジアル女子が好発進

地中海性気候の穏やかなマルセイユの朝はいつも風がありません。
6月5日の初日も11時スタート予定のクラスは10時前に回答旗が揚がり、陸上待機となりました。12時を過ぎた頃に出艇となり、13時から南風10ノット前後で各クラススタートしました。
マルセイユは湾の中でのレースとなりますが、南から入る海風の通り道が決まっており、レーザーのレース海面では左右差が大きいために、トラペゾイドのコースを使わず、上下コースで2クラスを時間差でレースします。
470のエリアは男女10分差でトラペゾイドのコースを使います。
リオ五輪のFOP責任者でもあったリカルド氏が、地元スタッフ、WSスタッフを仕切って今大会のPROを務めています。

13時から始まったレースですが、レーザーが2レースを終えた後、ラジアルが海面に出る頃には山の上に雲が出て、海風が弱まってしまいました。
RS:X男子は3レースを終了しましたが、女子は不安定な風の中でのレースになりました。
470男女は2レース目に風が弱まりましたが予定されていた全レースを消化しました。

日本チームは470男子の磯崎・高柳組が2位、ラジアル女子の土居選手が3位の好発進です。「今日は、崖近くのコースで難しい海面でした。その中である程度うまくシフトに合わせることができたと思います。明日も同じような風向なので、今日の反省を生かして序盤戦にカットを作らないように頑張ります」(磯崎)

明日からはスタート時刻が12時に変更になりました。気圧配置が安定してきたので、午後から吹き始める風でスタートする予定です。

Report & Photo by 斎藤愛子

日本選手の成績

470級男子〈参加10か国18艇/日本から5艇〉本日2レース
2位磯崎 哲也(エス・ピーネットワーク)・高柳 彬(日本経済大学)
9位土居 一斗・木村 直矢(アビームコンサルティング)
10位高山 大智・今村 公彦(Yamaha Sailing Team 'Revs')
11位岡田 奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗 潤平(九州旅客鉄道)
16位市野 直毅(島精機製作所)・長谷川 孝(横浜ゴムMBジャパン)

470級女子〈参加13か国20艇/日本から3艇〉本日2レース
6位吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
14位宇田川 真乃・工藤 彩乃(Yamaha Sailing Team 'Revs')
19位林 優季・西代 周(明海大学・職)

Laser級男子〈参加12か国25艇/日本から1艇〉本日2レース
24位瀬川 和正(米子産業体育館)

Radial級女子〈参加16か国24艇/日本から2艇〉本日2レース
3位土居 愛実(アビームコンサルティング)
21位冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)

RS:X男子〈参加10か国19艇/日本から3艇〉
14位富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
18位倉持 大也(福井県スポーツ協会)
19位尾川 潤(島精機製作所)

RS:X女子〈参加10か国19艇/日本から4艇〉
10位伊勢田 愛(福井県スポーツ協会)
13位須長 由季(ミキハウス)
17位大西 富士子(ホマレ電池)
18位小嶺 恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)

▲1位と1点差で総合2位につけた470男子の磯崎哲也・高柳彬チーム
▲470男子総合12位の岡田奎樹・外薗順平チーム
▲苦戦を強いられたRS:X級男子の富沢
▲第2レース10番前半でレースを展開するレーザーの瀬川
▲ラジアルの土居愛実選手の頑張りは食に支えられています
▲470女子の工藤選手がメインセールに貼っているのは「日の丸セーラーズ」のステッカー
この大会への遠征は、競技力向上事業助成金を受けて実施されています。