大会6日目(最終日)

オープン決勝が大会5日目と最終日にそれぞれ3レース行われた。

大石・吉井組はシルバーフリートで上位を目指し、奮闘した。予選初日と同様に風は175度、5〜8ノットと弱く、波に翻弄され、ボートスピードを上げることができないままシングルをとれなかった。しかし、最終日240度方向から12ノットの風が吹くと、1レース目の1マークをトップで回航し意地を見せた。この風ではボートスピードもよく、フィニッシュは5位、7位、5位とすべてシングルの活躍をした。前半の予選の内容が悔やまれる大会となった。

U17の青山・桑野組、安永・中鉢組は、後半の6レースはスタートも良くなってきて、20位前後を走る健闘ぶりをみせたが、その後の展開や、マーク際で内側に入れずに順位を徐々に落としていく展開が目立った。難しいコンディションの中、常にボートスピードを維持する技術が不可欠であると実感していた。今回できた課題を克服し、一年後に再度挑戦する時にはオールシングルで表彰台を目指すことを期待する。

総合成績は、オープンはニュージーランドがスペインを押さえて金メダルを獲得したが、2、3、4位をスペインが独占。womenも1、2、3位、U17でも1、2位とスペインが表彰台を独占、前回大会から続くスペインの怒涛の活躍は留まることを知らない。日本がどのように選手を育成強化し、表彰台にのぼることができるのか、本格的に取り組む必要があると改めて実感した。

Report & Photo by 青山 義弘

大会サイト(http://2018worlds.420sailing.org/en/default/races/race)

日本人選手の成績

男 子

35位29-27-(42)-41-25-35-29-25-34-21-33-29 安永 昂生/中鉢 賢匠(U-17クラス、福岡県セーリング連盟)

64位(36)-34-36-26-29-32-25-30-25-5-7-5 大石 駿水/吉井 稀世輝(霞ケ浦高等学校)

女 子

30位16-19-35-30-32-33-(BFD)-26-29-20-25-26 青山 知央/桑野 明日佳(U-17クラス、葉山町セーリング協会)

▲最終日 大石、吉井組。コーチとのブリーフィング
▲安永、中鉢組の最終日のリーチング
▲レース終了後 青山、桑野組

大会4日目

予選シリーズを終えて、選手たちのコメントをお伝えします。(帯同スタッフ/青山 義弘)

吉井 稀世輝
「4日目を終了して結果を見ると、自分が思っていた結果とはほど遠いものになってしまいました。1日目から潮を計算したコースを引くことができませんでした。ボートスピードがなく自分の中で考えコースをうまく展開できず、このような結果になったと思っています。あと2日、シルバーフリートで残りのレースで安定した順位をとれるように頑張りたいと思います」

大石 駿水
「海面になかなか慣れなくてクローズ,ランニングともに上手く走ることができませんでした。せめて何か掴めるように後の2日間頑張りたいです」

安永 昂生
「レベルの高い大会でいつも通りのレースの展開に持っていけない中、どうすればいいかを考えて走りました。クローズは海外の選手より速かったけれけど、フリーで全く歯がたたずに抜かれました。相手との位置関係ばかり見てブローを見ずに走ってしまい、全体の風の振れに乗り遅れることがありました。残り2日、より良い順位を残せるよう頑張ります」

中鉢 賢匠
「初めてアメリカでヨットをやってみて、日本と違って波が高く、ヨットの進み具合も悪く、潮の流れも早くてとても難しいです。また、日本人選手ではなく海外選手との戦いとあって気持ちの入り方も全然違いました。これからも頑張ります」

青山 知央
「1日目から波や潮に悩まされ、初日は決して良くはありませんが10位台の後半を保つことができ、悪くはないスタートを切ることができました。しかし3日目からは波や潮、ブローに上手く対処ができず『基本』が崩れ始め、順位は落ちる一方になり、今より順位を上げるにはどうすればいいのか、ということをより考えなければいけなくなり、とても厳しいレース展開になってしまいました。しかし、応援、サポートして頂いている方々への感謝のためにも最後まで集中して取り組み、順位を上げていけるよう頑張ります。応援よろしくお願いします」

桑野 明日佳
「アメリカは風や波の強弱が激しく、とても困難な状態でのレースとなりました。全身全霊でレースに挑みましたが、自分たちの目標とはほど遠い結果となりました。やはり、感情などが高まってしまい、基礎的な部分が頭から遠のいていつもの自分を発揮できなかったとこの4日間で感じました。残り2日間、今までの反省点を意識し、結果を残せるよう頑張ります」

Report & Photo by 青山 義弘

大会サイト(http://2018worlds.420sailing.org/en/default/races/race)

日本人選手の成績

男 子

37位29-27-(42)-41-24-35 安永 昂生/中鉢 賢匠(U-17クラス、福岡県セーリング連盟)

70位36-34-36-26-29-32 大石 駿水/吉井 稀世輝(霞ケ浦高等学校)

女 子

32位16-19-35-30-32-33 青山 知央/桑野 明日佳(U-17クラス、葉山町セーリング協会)

▲レース終了後 青山、桑野
▲安永、中鉢 フィニッシュ後
▲黄緑スピンが大石、吉井

大会3日目

昨日の大会2日目は、風がなく雨模様の天候となり、に陸上でAPAが掲揚されノーレースとなりました。日本選手のホテルはドイツとイタリアチームと同じであり、プールで仲良くなり交流を深めたようで、翻訳機を使いコース取りについて話したりしたようです。

さて、本日3日目は、昨日消化できていないレースを含め各フリートとも3レースが予定されていましたが、風が弱く2レースのみの実施となりました。海面はDとなり初日同様の距離ですが、少し東寄りの海面となりました。

オープンは全員がイエローフリートとなり、1時間では辿り着けない国もありAP旗が掲揚されました。レース3は風向130度、5〜7ノットでスタート。スタートで飛び出せた日本人選手は残念ながらおらず、多くのチームは波にうまく対処できないことで艇速を維持できない結果、コースを思い通りに引けず順位を上げられないという内容でした。

レース4は110度設定でスタートし、1上にトップ艇が届くころには90度にシフトしましたが、その後もすべてのフリートはそのまま3〜5ノットの微風の中でレースは続行されました。その中でも上位10艇は本日の2レースでも安定した走りをする一方、日本の3艇は巻き返すことができませんでした。
明日、残りの予選2レースをしっかりと走り、ゴールドフリートへの望みをつなげたいです。

U17は本日も4番目のスタートとなり、多くのスタートとコースを見るチャンスがあり、それを活かしてスタートのポジションがとれれば1上の順位もよくなると期待しておりました。
その中、安永・中鉢組は2レースとも上マークを12位と6位で回航しましたが、その後のコース取りで順位を落としいくという展開でした。風が20度左にシフトし、潮の流れをみても左海面での展開が有利と選手はわかっていても、ボートスピードを維持できずに行きたい方に行けない状況が続き、上位に入れないというのが本日の反省点です。
スタートで飛び出し、そのまま波で艇を止めることなく走ることができれば、全チームがシングルを狙える実力を持っていると思います。まだ、全フリートで12レースできる可能性があるので、明日から100%の力を出しきることを期待します。

Report & Photo by 青山 義弘

大会サイト(http://2018worlds.420sailing.org/en/default/races/race)

日本人選手の成績

男 子

34位29-27-(42)-41 安永 昂生/中鉢 賢匠(U-17クラス、福岡県セーリング連盟)

68位36-34-36-26 大石 駿水/吉井 稀世輝(霞ケ浦高等学校)

女 子

31位16-19-35-30 青山 知央/桑野 明日佳(U-17クラス、葉山町セーリング協会)

開催地:アメリカ・ニューポート
日程:2018年8月7日~15日

出場選手

男 子
大石 駿水/吉井 稀世輝(霞ケ浦高等学校)
安永 昂生/中鉢 賢匠(U-17クラス、福岡県セーリング連盟)

女 子
青山 知央/桑野 明日佳(U-17クラス、葉山町セーリング協会)

大会サイト

大会1日目

8月6日にアメリカ、ロードアイランド州のニューポートに到着。翌日からチャーター艇7艇を受け取り準備をし、計測も無事に終えました。
昨日9日はプラクティスレースと開会式があり、前回と同様にスペインとイタリアチームが大声でパレードを行っていました。

レースは1日2レース、全12レースが予定されており、本日10日の初日を迎えました。
海面は5つのエリアが用意され、今日は曳航で1時間かかるC海面でのレースとなりました。島や半島に囲まれ一番波のある海面で、その他の海面は岸がもっと近く平水面となります。おそらく、余程の強風でない限り今回はこのC海面でのレースとなり、出艇から曳航まで全員の協力が必要です。コーチボートの機動力は今大会NO.1です。感謝。

コンディションは、230度から4〜5ノット、波は多少あり。波で艇速を維持できれば日本人には有利な状況と言えます。

吹き始めが遅く陸で待機した後、40分ほど遅れての第1レースとなりました。オープンイエローフリート2艇、ブルーフリート1艇の順でスタートしました。風向は安定していましたが、風の振れとブローに対処し同時に艇速を維持できるよう波に対処するのが難しかったようです。

U17は男子2艇、女子2艇がゼネリコの後、1レース目からブラックでのスタートとなりました。1線で出れた艇はいませんでしたが、何とかコースでカバーしフィニッシュしました。
2レース目もスタートはよくありませんでしたが、1上を藤村兄弟が2位で回航、踏ん張って6位フィニッシュとなりました。

明日に期待します。

Report & Photo by 青山 義弘

日本人選手の成績

男 子

29位29-27 安永 昂生/中鉢 賢匠(U-17クラス、福岡県セーリング連盟)

70位36-34 大石 駿水/吉井 稀世輝(霞ケ浦高等学校)

女 子

19位16-19 青山 知央/桑野 明日佳(U-17クラス、葉山町セーリング協会)

▲初日レース風景
▲日本チーム集合写真
この大会への遠征は、競技力向上事業助成金を受けて実施されています。