大会4日目(最終日)

昨日と同じような気候で、最終日の朝を迎えました。海上のコンディションも昨日とほぼ同様です。
150度、8ノットでマークがセットされましたが、大きなタンカーが通過するために40分ほど待ってから第1レースがスタートしました。

第1レースは少し風が上がり、右にシフトしてきました。しかし2レース目が始まるころには、また8ノット程度に戻りました。
ここで日本選手は頑張りました。

スタートで須田、服部が抜け出し、有利な展開で上マークへアプローチし、1下マークで服部はフリートを大きく離して2位、須田は3位で回航しました。2上マークへの途中で風がなくなり、左右からの風に悩まされながら、須田は順位を落としてしまいますが、服部は2位でフィニッシュしました。
4.7も抜井が、ジワジワと上げてくるレース展開で2連続シングルを取りました。

最終成績は、須田がラジアル女子クラスで銅メダルを獲得しました! 軽風下での自信にあふれたセーリングが印象的なレースでした。

▲ラジアル女子クラスで銅メダルを獲得した須田

選手のコメント
服部

『今大会を終えて今までの課題を再確認し、また海外選手との違いを見つけて、自分のものにすることができました。帰国後は、世界選手権で戦えるようにレベルアップを計って頑張ります。ありがとうございました。』

白石
『初の海外遠征で、強風下でオーストラリア選手とのボートスピードの差を感じました。またスタートでは、日本と違ったレベルの高さを感じました。今回の遠征で経験をしたことを生かして、次のレースにつなげたいです。』

河野
『今大会で学んだことは、スタート後のボートスピードの差です。自分のトップスピードをすぐに出せるように練習を積んでいきたいです。世界選手権に向けて、自分の体を鍛えることを意識したいです。』

抜井
『スタートでバウを他艇より出せるようになったのが、今回の遠征の一番の収穫です。特に強風でのボートスピードでの差を感じることが多かったので、帰国後、トレーニングを積んで改善したいと思います。』

須田
『銅メダルを獲得できました。要因は、軽風域で上位を安定して走れたことです。しかし、強風域のクローズではオーストラリア選手にまったく歯が立たなかったので、これからさらにトレーニングや練習を積み、どの風でも走り負けないようにしたいです。』

須永
『レースの4日間を通して、得意の微風ではいいレースをすることができました。しかし、強風ではボートスピード、スタート、基本動作などができていなかったです。今回で改めてわかった課題を改善していきます。』

今回の遠征の共通の課題は、ハイクアウトコンディションでのボートスピードですい。
スタートのポジション、スピード等は非常に良かったのですが、スタート後のスピード勝負で負けてしまいます。ここを少しでも改善できれば、良い結果が出てくると思うので、海上、陸上問わずトレーニングをして、今回の遠征の成果を出して行ってほしいです。
今回の遠征をサポートしていただいた皆様、応援していただいた皆様、ありがとうございました。

Report & Photo by 飛内航太

成 績
レーザーRadial級【37艇参加】

14位18-20-16-11-17-8-14-16-15-2 服部 陸太(鎌倉学園高等学校)
19位23-21-13-19-23-24-19-29-20-17 白石 誉輝(神奈川県立深沢高等学校)
21位25-34-29-15-29-3-23-26-28-12 須田 英実子(滋賀県立膳所高等学校ヨット班)※女子ラジアルクラス3位、銅メダル獲得
26位37-29-35-21-31-2-30-31-25-15 須永 笑顔(横須賀学院高等学校)

レーザー4.7級【34艇参加】

13位21-(23)-18-9-17-8-11-14-9-8 抜井 理紗(大阪教育大学付属高等学校池田校舎)
20位18-27-20-15-18-16-16-16-17-23 河野 大陸(別府市立鶴見台中学校)

最終結果(http://sailingresults.net/site/event/80253/overall_1.html?Tkn=214849)
大会サイト(https://www.sailingyouth.org.au/competitor-information/)
▲後続フリートを大きくリードする服部
▲最終レースで2位獲得の服部!!
▲苦戦した白石
▲今回の遠征で協力しあった選手達。左から抜井、須永、須田、白石、河野、服部

大会3日目

朝のコーチミーティングで、『今日はシーブリーズが吹くからレースをスムーズに進行できる』との情報がありました。
陸上は相変わらず日差しが強かったものの、海に出ると南極からのシーブリーズがそよそよと入り始め、体感温度は低めでした。
8~10ノット、160度のコンディションでレースはスタートしましたが、最終レースまでには右にシフトして200度になり、風速は12~14ノットになりました。
本日の1レース目は軽風のレースでしたが、ラジアルの女子2選手が良いレースをしました。
須田と須永が1上マークは4位、6位と回航し、下マークでは須田が2位、須永が3位とダウンウインドで順位をジャンプアップさせています。2上もこの順位を守り切り、そのままフィニッシュしました。
各選手のターゲットウインドの中でいいレースをできました。

4.7チームも徐々に順位を上げてきています。

選手のコメント
須永

『得意の風域で、ボートスピードと角度が良く、他のフリートより先行したレースを展開できました。明日も良いスタートを切り、自分のコースを引いて、少しでも順位を上げたいです。』

須田
『ターゲットウインドの中でスピードとコース取りがはまって、上位でフィニッシュできました。明日は、どんな風が吹いてもスタートでしっかり攻めて、前で走れるようにしたいです。』

明日は最終日になりますので、力を出し切って、さまざまなことを吸収してもらいたいと思います。

Report & Photo by 飛内航太

成 績
レーザーRadial級【37艇参加】

15位18-20-16-11-17-8-14-16 服部 陸太(鎌倉学園高等学校)
20位23-21-13-19-23-24-19-29 白石 誉輝(神奈川県立深沢高等学校)
21位25-34-29-15-29-3-23-26 須田 英実子(滋賀県立膳所高等学校ヨット班)
28位37-29-35-21-31-2-30-31 須永 笑顔(横須賀学院高等学校)

レーザー4.7級【34艇参加】

14位21-(23)-18-9-17-8-11-14 抜井 理紗(大阪教育大学付属高等学校池田校舎)
19位18-27-20-15-18-16-16-16 河野 大陸(別府市立鶴見台中学校)

大会サイト(https://www.sailingyouth.org.au/competitor-information/)
▲2位須永、3位須田でフィニッシュ!!
▲満面の笑みでフィニッシュの須田
▲良いレースをして安堵の須永
▲徐々に成績を上げてきた4.7チーム

大会2日目

本日も日射しが強い朝から始まりました。
出艇時は風が弱く、昨日の長い風待ちが頭をよぎりましたが、予報通り南から良い風が入ってきました。何回か大きなシフトで、南から西への振れがありましたが、何とかレース時は安定して3レースを消化しました。

ラジアルクラスも、4.7クラスも今日は見どころがありました。
ラジアルクラスは、服部が3位で上マークを回航してフィニッシュは11位でした。抜かれはしましたが、風が強いコンディションの中で、トップ集団に絡めたことはいい傾向かと思います。
他の選手もスタートはしっかり出られており、スタート後のポジションも耐えることができています。

4.7クラスはスタートはうまく出られています。何回かいい展開もあり、抜井がシングルを取りました。

両クラス共にボートスピードが足りない感じがします。明日もシフティーでガスティーなコンディションが予想されますが、少しでも修正していいレースができるようにします。

Report & Photo by 飛内航太

成 績
レーザーRadial級【37艇参加】

16位18-20-16-11-17 服部 陸太(鎌倉学園高等学校)
19位23-21-13-19-23 白石 誉輝(神奈川県立深沢高等学校)
28位25-34-29-15-29 須田 英実子(滋賀県立膳所高等学校ヨット班)
33位37-29-35-21-31 須永 笑顔(横須賀学院高等学校)

レーザー4.7級【34艇参加】

17位21-23-18-9-17 抜井 理紗(大阪教育大学付属高等学校池田校舎)
22位18-27-20-15-18 河野 大陸(別府市立鶴見台中学校)

大会サイト(https://www.sailingyouth.org.au/competitor-information/)
▲少しずつリズムを掴んできた服部
▲10番台前半で上マークを回航する白石
▲強風で苦戦する須永

大会1日目

本日は気温が高く、日射しが強い1日でした。
昨日までの強風は収まり、振れ回る風にレースがなかなかスタートしません。結局16時からスタートをして2レースを消化しました。ハーバーには、20時近くに帰着し、7時間以上海上にいました。

風が1周回った後に、北から14ノット程度の良い風が入ってくるようなコンディションでした。最大18ノット程度まで吹き上がり、レーザーらしい風になりました。

日本チームは、強風下で苦戦し、ボートスピードは世界トップクラスのオーストラリアのセーリングに翻弄されてしまいました。
しかし、スタートは良いポジションで出ている選手もいます。明日の課題は、ダウンウインドはアグレッシブに攻めること、スタート後のポジションをキープすることで、この2つを重視してレースに臨みたいと思います。

以下4.7チームからのコメントです。

河野
『自分の理想の位置からスタートできました。明日は、良い姿勢のハイクアウトを長くできるように頑張ります。』
抜井
『まわりが見えていないことがミスにつながりました。明日は、スタート後のポジションをもっと良い位置に持っていけるようにしたいです。』

Report & Photo by 飛内航太

成 績
レーザーRadial級【37艇参加】

19位18-20 服部 陸太(鎌倉学園高等学校)
21位23-21 白石 誉輝(神奈川県立深沢高等学校)
28位23-21 須田 英実子(滋賀県立膳所高等学校ヨット班)
33位25-34 須永 笑顔(横須賀学院高等学校)

レーザー4.7級【34艇参加】

22位21-23 抜井 理紗(大阪教育大学付属高等学校池田校舎)
23位18-27 河野 大陸(別府市立鶴見台中学校)

大会サイト(https://www.sailingyouth.org.au/competitor-information/)
▲レース前の抜井
▲5時間待って吹いてきました
▲中位で回航する服部

開催地:オーストラリア タスマニア州ホバード
日程:1月10日〜14日

1月10日 計測、プラクティスレース、開会式
1月11日 レース1日目
1月12日 レース2日目
1月13日 レース3日目
1月14日 レース4日目

出場選手

男 子
白石 誉輝(神奈川県立深沢高等学校) 服部 陸太(鎌倉学園高等学校) 河野 大陸(別府市立鶴見台中学校)
女 子
抜井 理紗(大阪教育大学付属高等学校池田校舎)
須田 英実子(滋賀県立膳所高等学校ヨット班)
須永 笑顔 横須賀学院高等学校)

帯同コーチ
佐藤 麻衣子
飛内 航太

大会サイト(https://www.sailingyouth.org.au/competitor-information/)

大会前日

今年の2019 Australian Youth Championshipは、オーストラリアのタスマニア州の島ホバードで開催されます。日本からは、ラジアルクラス4艇、4.7クラス 2艇が参加します。

本日、計測と受付を終え、プラクティスレースを1レース行いました。
湾内で行われるため、非常にシフティーでガスティーなコンディションでしたが、300度、16ノット程度で安定したコンディションでした。

その後、開会式も終わり、選手は明日からのレースに備えます。

海外レースに初めて参加する選手もいるので、海上でも陸上でも良い経験をして、今後のセーリングのスキルアップにつなげてもらいたいと思います。

Report & Photo by 飛内航太

▲海外レース初出場の白石
▲出艇前の河野
▲ボートパークの目の前から出艇です
▲上マークアプローチの須田