公益財団法人日本セーリング連盟(以下、「JSAF」)オリンピック強化委員会(以下、「オリ強」)は、以下に定める方針、方法等により2020年東京オリンピックセーリング競技日本代表選手を選考する。オリ強は、選考された選手(チーム)をJSAF理事会に推薦し、その承認を経てJSAFはその選手(チーム)を公益財団法人日本オリンピック委員会(以下、「JOC」)に推薦する。また、オリ強は、セーリング競技日本選手団として登録する役員についても、下記1.記載の基本事項を遵守できることを条件とし最適配置を総合的に判断した上、JSAF理事会に推薦する。
オリ強は、JSAF会員及び国民の期待に応えるため、公平な選考を行うことに万全を尽くす。
オリンピック代表選手として選考される者、および日本代表選手団として登録される役員がJSAF理事会に推薦されるための基本条件は以下とする。
(1)日本国および遠征先の国における法令遵守ができる者
(2)オリンピック憲章及びJOCのルールを遵守できる者
(3)JSAFの定める規程を遵守できる者
オリ強は、オリンピックでのメダル獲得または入賞以上の競技力を有している選手(チーム)の中で最高位の者を選考してJSAF理事会に推薦することを基本方針とする。その水準に満たないクラスの選手(チーム)については、ワールドセーリングが発表している各クラスにおけるオリンピック出場国数以内(Quota、以下、「オリ出場国数」)の成績を、2019年クラス別世界選手権または2020年同世界選手権のいずれかの大会で収めていることを推薦の条件とする。この条件を満たさないクラスについては、選考大会の状況・結果および選手強化活動の実績をオリ強からJSAF理事会に報告し、オリンピック代表としてJOCに推薦するかどうかの判断は2020年2月までに開催されるJSAF理事会の決定に委ねるものとする。なお、2020年2月までに選考大会が終了していないクラスについても、同年同月までに開催されるJSAF理事会で方針を決定する。
以下の「2020年東京オリンピック日本代表選考実施要項」による。
(1)ダブルハンドクラスにおける乗員の変更について
最初の選考指定大会開始後および日本代表選手決定後の乗員の変更は原則認めない。ただし、やむを得ない理由(交通事故等よる重大な怪我、競技活動が不可能な重篤な病気など)があり乗員変更申請が提出された場合に限り、オリ強がヒアリング等を実施し変更を認めるかどうか総合的に判断する。
(2)日本代表補欠(以下、補欠)選手(チーム)の認定
オリ強は、日本代表選手(チーム)が何らかの理由でオリンピック出場が危ぶまれる事態が発生した場合に備え、日本代表選考にて第2位の選手が上記2.日本代表選手(チーム)推薦に関する選考方針の「オリ出場国数」以内の成績を残した場合に限り、補欠選手(チーム)として認定する。補欠選手(チーム)における競技活動の継続方法等については、対象選手(チーム)と協議する。
(3)代表選手の強化について
オリ強は、日本代表選手(チーム)が選考された後、当該選手(チーム)と協議の上、速やかにオリンピックまでの強化計画を明確にして、必要なサポート体制(強化遠征、セーリングパートナー等)を構築するよう務める。
(4)本公示に関し、想定外の事態が発生した場合、或いは内容の追加・修正が必要となった場合は、オリ強で対応を決定し公示または同等の方法で告知する。
規定された各選考指定大会の総合成績を、本要項に定める方法に基づき「選考得点」および「ボーナス得点」に換算して、全選考指定大会におけるそれら合計得点が高い選手(チーム)を上位として選考する。ただし、以下の「5.特別推薦および・・・」に定める特別推薦が適用される場合を除く。
①方法1
本規定は、470男子、470女子、49er、49er FX、RS:X男子の各クラスに適用する。
2019年に行われる選考指定大会において、本要項に基づき2020年東京オリンピック日本代表を選考する。
ただし、2019年クラス別世界選手権大会において、いずれの日本選手(チーム)とも2020年東京オリンピック出場国数(Quota、以下、「オリ出場国数」)以内の順位を獲得できなかったクラスについては、2019年中の選考得点が無効となり、2020年クラス別世界選手権大会を代表選考大会として、オリ出場国数以内に入った日本最上位選手(チーム)を、2020年東京オリンピック日本代表として選考しJSAF理事会に推薦する。なお、オリ出場国数以内の順位をとれなかったクラスについては、上記選考要綱第2項(日本代表選手(チーム)選考に関する基本方針)によるものとする。
②方法2
本規定は、Nacra17、Laser、Laser Radial、RS:X女子、Finn、の各クラスに適用する。
2019年と2020年に行われる選考指定大会において、本要項に基づき2020年東京オリンピック日本代表を選考する。
ただし、2019年クラス別世界選手権大会において、いずれの日本選手(チーム)ともオリ出場国数以内の順位を獲得できなかったクラスについては、2019年中の選考得点が無効となり、2020年クラス別世界選手権大会を代表選考大会として、オリ出場国数以内に入った日本最上位選手(チーム)を、2020年東京オリンピック日本代表として選考しJSAF理事会に推薦する。なお、オリ出場国数以内の順位をとれなかったクラスについては、上記選考要綱第2項(日本代表選手(チーム)選考に関する基本方針)によるものとする。
資料「2020年東京オリンピック代表選考指定大会一覧」による。
それぞれの選考指定大会において、総合順位(Overall place)1位からWorld Sailingにより定められた各クラスのオリ出場国数と同じ国別順位に相当する総合順位の選手(チーム)まで、選考得点を換算して与える。総合順位1位の選手(チーム)は、オリ出場国数と同じ国別順位に相当する総合順位を得点として与え、2位以降はその得点からそれぞれ1ずつ減じた得点を与える。その総合順位内に複数の日本選手(チーム)が入った場合には、それぞれの選手(チーム)に対して本要項に基づく選考得点を与える(以下換算例および例①参照)。なお、複数の日本の選手(チーム)がオリ出場国数と同じ国別順位に相当する総合順位となった場合は、その中の最下位の選手(チーム)の総合順位から起算して得点を与えるものとする(以下例②参照)。
●選考得点の換算例:Nacra17クラス(オリ出場国数20ヶ国)において、ある選考指定大会で国別順位20位となったある国の選手の総合順位が25位の場合の選考得点は、1位:25、2位:24、・・・25位:1、26位以降:0とする。
●選考得点の例①:日本のAチームが1位、Bチームが24位、Cチームが26位だった場合、それぞれAチームに25、Bチームに2、Cチームに0の選考得点を与える。
●選考得点の例②:(オリ出場国数に相当する国別順位20位の日本チームが複数存在する場合):日本のAチームが25位(国別順位20位)、Bチームが26位(国別順位20位)、Cチームが28位(国別順位20位)、Dチームが30位(国別順位21位以降)だった場合、国別順位20位の中の最下位チームであるCチームの総合順位28位から起算して得点を与える。つまり、それぞれAチームに4、Bチームに3、Cチームに1、Dチームに0の選考得点を与える。
以下のとおり、特別推薦(2019年クラス別世界選手権大会総合3位以内)、およびボーナス得点(以下①-④で示す大会総合8位以内への加点)を与える。
①特別推薦として、2019年クラス別世界選手権大会において、総合3位以内となった日本人最上位選手(チーム)を、2020年東京オリンピック日本代表として選考する。特別推薦に該当する選手(チーム)が現れたクラスについては、同大会をもって選考を終了する。
同大会のボーナス得点として、総合4位:15、同5位:12、同6位:9、同7位:6、同8位:3を、選考得点に加えて与える。
②2020年クラス別世界選手権大会のボーナス得点として、総合1位:24、同2位:21、同3位:18、同4位:15、同5位:12、同6位:9、同7位:6、同8位:3を、選考得点に加えて与える。
③2019年クラス別ヨーロッパ選手権大会のボーナス得点として、総合1位:16、同2位:14、同3位:12、同4位:10、同5位:8、同6位:6、同7位:4、同8位:2を、選考得点に加えて与える。
④2019年プリンセスソフィア杯および2019年2020セーリングワールドカップシリーズ江の島ラウンドのボーナス得点として、総合1位:8、同2位:7、同3位:6、同4位:5、同5位:4、同6位:3、同7位:2、同8位:1を、選考得点に加えて与える。
選考得点においてタイが発生した場合は、上記2.選考方法(①方法1および②方法2)に規定する各クラスにおける選考終了年のクラス別世界選手権大会の総合順位(選考得点ではなく)で上位となった選手(チーム)を上位とする。
本要項に基づく特別推薦、選考得点およびボーナス得点については、それぞれの選考指定大会終了後に、公益財団法人日本セーリング連盟オリンピック強化委員会により計算され公示される。代表選手選考結果については、選考結果が出た後、速やかに公示する。
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