大会6日目(最終日)
朝からどんよりとした曇り空で、風がなく、14時過ぎまで陸上待機になりました。まず、フィンがキャンセルになり、次にラジアル女子が海へ出ることなくキャンセルになりました。
470男子が僅かな風の中で出艇し、15時を過ぎた頃からメダルレースが始まりました。
スタートのシークエンスに入って延期旗があがり、スタートした後に40度のシフトが入りN旗があがり、16時近くになりやっとスタートできました。1、2位はほぼ確定していたので、3位を争うスウェーデンとフランスとの間に駆け引きがありましたが、フランスが逃げ切り3位をキープしました。日本からは高山・今村組が出場し、8位でフィニッシュ、総合10位でレースを終えました。
16時30分のリミットぎりぎりでスタートした470女子は、男子がフィニッシュラインへ向かう途中でスタートしました。2グループのメダルレースが同時に進行するのは初めてのことでした。
女子はイギリスが1位、フランスが僅差の2位でメダルレースに残ったため、フランスに大逆転の可能性のあるスタートでしたが、その可能性をつかんだフランスが逆転しました。イギリスは2位、3位はスペインでした。吉田・吉岡組はスピードがいまひとつで苦しい展開となり、8位に終わり、10位からあがることはできませんでした。
2019年シリーズはこのマルセイユでのファイナルで終了です。
2020年シリーズ8月25日から江の島で開催されるセーリングワールドカップが第1戦となり、その後マイアミ、ジェノアと転戦し、2020年6月に江の島でファイナルが行われます。
日本から16艇が参加した今回のファイナルでしたが、日本チームは表彰台に上がることができませんでした。
470は世界選手権があるため、1番艇は日本へ送り返してしまっているため、予備の2番艇か3番艇での参加ということもあり、うまく調整ができない中で微風からサバイバルまでのオールコンディション下で競うことはきつかったかもしれません。スピードに自信がなく、同じサイドでの勝負を避けてしまったり、整備しているつもりでも艇の劣化に気がつかず、強風で破損したりトラブルになったりしたこともあり、470男子日本チームが集団で前を走るという活躍ができませんでした。しかし、各チームの課題には取り組むことができ、レース感を忘れないという点はクリアできました。オーストラリアのベルチャ―を筆頭に男子は3強、女子はイギリスのミルズ、フランスのルコント―の2強が他よりも抜けています。8月の世界選手権は江の島なので、この後1カ月半は江の島で乗り込み、世界選手権でしっかりと結果につなげていきたいと思います。
大会サイト(http://evenements.ffvoile.fr/wcsf2019gbr.aspx)
成績(サイトリンク)
トラッキング(サイトリンク)
成績
470級 男子【日本から5艇参加/18か国/29艇】
1位Belcher / Ryan (AUS)
2位Xammar Hernandez / Rodoriguez Garcia-Paz (ESP)
3位Machetti / Dantes (FRA)
10位高山大智・今村公彦(YAMAHA Sailing Team Rev’s)
17-15-6-(22)-8-5-18-6-8-19-M8
11位岡田奎樹(トヨタ自動車東日本)・外薗潤平(九州旅客鉄道)
5-14-(DNF)-6-13-11-17-25-10-5
16位磯崎哲也・高柳彬(エス・ピー・ネットワーク)
9-7-21-16-18-23-2-21-(25)-14
17位土居一斗・木村直矢(アビームコンサルティング)
(21)-11-16-19-15-19-12-10
23位市野直毅(島精機製作所)・長谷川孝(横浜ゴムMBジャパン)
19-21-15-23-26-24-16-(UFD)-26-1
470級 女子【日本から3艇参加/14か国/24艇】
1位Lecontre / Retornaz (FRA)
2位Mills / Mcintyre (GBR)
3位Mas Depares / Cantero Reina (ESP)
10位吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
4-18-2-2-(19)-17-3-7-16-12
16位宇田川真乃・工藤彩乃(YAMAHA Sailing Team Rev’s)
19-17-15-16-18-16-8-(DNF)-7-6
23位林優季・西代周(明海大学・職)
21-22-13-18-22-22-18-15-(DNC)-DNC
レーザーラジアル級女子【日本から1艇参加/6か国/8艇】
1位Andrulyte (LTU)
2位Drozovskaya (BLR)
3位Vorobeva (CRO)
4位冨部柚三子(福井県スポーツ協会)
2-6-3-4-(7)-6-2-7-2
Nacra17級 男女混合【日本から1艇参加/15か国/24艇】
1位Bissaro/Frascari (ITA)
2位Gimson/Burnet (GBR)
3位Tita/Banti (ITA)
17位梶本和歌子(橋本総業ホールディングス株式会社)・川田貴章(ミキハウス)
6-(22)-15-15-16-(UFD)-16-14-14-15-18
RS:X級 男子【日本から2艇参加/13か国/29艇】
1位Camboni (ITA)
2位Benedetti (ITA)
3位Giard (FRA)
10位富澤慎(トヨタ自動車東日本)
18-17-(20)-11-5-16-10-11-5-M5
26位池田健星(明治大学・KAYA)
27-13-11-(28)-26-23-24-22-22
RS:X級女子【日本から4艇参加/9か国/26艇】
1位de Geus (NED)
2位Sills (GBR)
3位Tartaglini (ITA)
16位伊勢田愛(鳥取県地域振興部)
17-1-2-(23)-20-20-20-21-12
17位須長由季(ミキハウス)
21-6-19-18-14-17-(22)-12-9
19位小嶺恵美(愛媛県競技力向上対策本部・ジェイウィルコーポレーション)
(23)-11-10-14-19-17-11-18-23
22位新嶋莉奈(慶応義塾大学)
2-22-18-20-18-20-18-24-(DNF)
49er級男子【日本からの参加なし/8か国/14艇】
1位Alonso / Alonso (ESP)
2位Bildstein / Hussl (AUT)
3位Schneiter / Cujean (SUI)
49erFX級女子【日本からの参加なし/5か国/10艇】
1位Bossard / Compan (FRA)
2位Melzacka / Loboda (POL)
3位Schofegger / Boustani (AUT)
Laser級男子【日本からの参加なし/7か国/7艇】
1位Coccoluto (ITA)
2位Lo (SGP)
3位Zelko (SLO)
Finn級男子【日本からの参加なし/9か国/12艇】
1位Coccoluto (ITA)
2位Lo (SGP)
3位Zelko (SLO)
▲男子はクリアスタート
▲高山・今村組、8位でフィニッシュ
▲メダルレースを終えて帰着した高山・今村組、悔しさがにじみだす
▲優勝したベルチャ―・ライアン組(オーストラリア)
▲470級女子リコールありでスタート。10ノットの風が入った
▲女子1下マーク、吉田組は8位で通過
▲吉田・吉岡組は8位でメダルレースフィニッシュ
▲女子で優勝したルコント―選手がインタビューを受ける間、お母さんの足にまとわりつく息子さんのギャビくん
▲大会終了。艇をコンテナに積み込み、日本へ送ります
▲陸では巨大スクリーン(画面中央)にSAP動画が映し出される
▲ビーチから近いフィニッシュラインだったが、観客動員数は物足りない
Report & Photo by オリンピック強化委員会