2020年東京オリンピックを目指す日本代表候補選手「日の丸セーラーズ」が7月17日、江の島で練習を報道陣に公開しました。世界トップクラスの実力を誇るセーラーたちの練習を海上で間近に見られるチャンスとあって、多くの報道陣が江の島に集まり、関心の高さを示しました。

▲470級女子の吉田・吉岡組(奥から)の共同インタビュー

公開練習には、470級は女子の吉田愛・吉岡美帆組、男子の磯崎哲也・高柳彬組、岡田奎樹・外薗潤平組など計15艇、RS:X級は男子の富澤慎など計20艇の総勢50人が参加しました。

柔道やレスリングなど他の競技では公開練習は珍しくありませんが、セーリングでは初めての試みということもあってか、参加した報道陣は事前の想定を上回り、新聞、テレビ、通信社、雑誌など42社、約100人。

梅雨の合間に広がった青空の下、コーチボートやゴムボートなど計12台に分乗し、2回に分けて、レース練習を間近から取材しました。

海上取材の後はボートハウス2階の大会議室でインタビューが行われ、テレビカメラ10台以上が居並ぶ前で、日本代表候補選手が次々取材に応じました。〝一番人気〟は吉田・吉岡組で、共同取材の後もテレビ各局の個別インタビューに引っ張りだこでした。

8月に470級世界選手権を控えるだけに、吉田は「今年一番の目標は世界選手権。うまく調整できている」と自信をのぞかせれば、吉岡は「代表になることが前提。どんな風が吹いても、戦えるようにしたい」と意気込みを語りました。

3月にスペイン・パルマで行われた代表選考第1戦で出遅れ、470級男子の選考順位4位で世界選手権に臨む磯崎は「普段の練習から、あまり成績とかプレッシャーを気にしないようにしたい」と心構えを話しました。

代表選考順位2位の岡田は「(調整の)ピークを勝負に持っていける人が強い。僕たちも世界選手権に合わせて(調子は)上がってきている」と意欲をにじませると、外園は「平常心を大切にしていきたい」。五輪代表の座をつかむ。どの選手も頭にあるのは、その一点のようでした。

今回の公開練習では、海上での取材に先立ち、セーリングになじみがない報道関係者のために、ヨットの種類や歴史、レース方法などセーリング競技の基礎知識を講習。ヨットハーバーの見学ツアーも実施されました。

参加した報道関係者からは「参加して良かった」「勉強になった」との声が聞かれるなど、好評だったようでした。

▲江の島のボートハウス2階大会議室を埋めた報道陣
▲2004年アテネ五輪の銅メダリスト、関一人さんが470級の艇体や艤装を説明
▲海上取材に先立ち、各艇種の説明も行われた
▲テレビの取材を受けるナクラ17級の飯束・畑山組(左から)
▲ゴムボートに分乗し、海上での取材へ
▲共同インタビューに応じる470級男子の磯崎・高柳組(奥から)
▲470級男子の岡田・外薗組(左から)も報道陣に囲まれた
▲テレビの共同インタビューを受けるRS:X級男子の富澤

Photo by オリンピック強化委員会 広報