レース6日目

レース6日目、ようやく青空が戻ってきました。
風も昼を過ぎてから徐々に上がり始め、メルボルンらしい風と波の中で2レースが行われました。

今日は最終レースに南里が風のシフトを読んで、下からいいスタートを切り全艇の前を切っていくという夢のようなスタートを見せてくれ、上マークをトップで回航していきました。しかし、その後、右のプレッシャーに乗り遅れ12位まで順位を落としてしまいました。

各クラスとも良いところもありましたが、それよりも課題が明確になった大会となりました。
まだ、世界選手権までには時間があります。課題を一つずつクリアし、本番に臨んでほしいと思います。

大会サイト(https://www.auslasernationals.com.au/2020-australian-laser-championships/)
大会成績(http://sailingresults.net/?ID=80313)
▲上マークをトップで回った南里
▲これだけ吹くとゲートマークは迫力満点です
▲ラジアルの2マーク回航。優勝はオランダのマリット(リオ・オリンピック金メダリスト)でした

Report & Photo by 飯島洋一

レース5日目

レース5日目、今日も青空は戻りませんでした。しかし、風は昨日とは変わって十分にあります。出艇時は6〜8ノットだったのが、帰着する頃には14ノットになっていました。

昨日まで手堅く走っていた土居はスタートがうまく決まらず、22-24-27と崩してしまいました。

スタンダードクラスは北村が安定してトップグループを追いかけますが、もう一つ壁を超えきれないという印象があります。

さすがに1日3レースを行うと、疲労の色が隠せません。選手は皆、着艇後一目散に帰路に着いていました。明日は最終日、15:30以降のスタートはなく、2レースが行われる予定です。

本レース後、ユース選手は同じビクトリア州のソレントでのオーストラリアユース選手権、シニアの選手はここサンドリングハムでセイルメルボルンに出場します。一つでも多くの収穫を得て、次のレースに臨んでほしいと思います。

大会サイト(https://www.auslasernationals.com.au/2020-australian-laser-championships/)
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▲今日も朝から曇り空のメルボルン
▲壁を超えたい北村
▲パースに3カ月間留学中の遠藤もオーストラリア選手権に参加です

Report & Photo by 飯島洋一

レース4日目

天気が回復するとの予報とは裏腹に、今日も朝から寒い曇り空のメルボルンでした。風は朝からなく、風待ちで海上待機となりました。3時頃に南寄りの風が入り始め海上に出ますが、山火事の影響で視界は悪くマークは全く見えません。
6〜8ノットで各クラス1レースのみが行われました。

ラジアルクラスの土居は決勝でBFDになる選手が多い中で10位と無難に走り、総合5位まで順位を上げてきました。「今日は風が安定していなくて難しかった」とは土居選手の感想です。

スタンダードクラスは鈴木が7位で上マークを回航し、5位まで順位を上げました。ダウンウインドでもしっかりと順位をあげてきたのは収穫でした。

4.7クラスは北原が上マークをトップで回航して3位でフィニッシュするもののまたしてもUFD。レーザーに乗り始めて日が浅いせいか、どうしてもスタートの加速でうまくスピードコントロールができず、前へ出て行ってしまいます。

明日は山火事の煙がなくなり、青い空の下でレースができることを祈ります。

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▲ゲートマークを5位で回航する鈴木
▲3位で下マークに向かう北原

Report & Photo by 飯島洋一

レース3日目

レース3日目、朝から寒い曇り空のメルボルンでした。気温は15℃。ダウンジャケットを着ている選手も、チラホラ見られました。

ラジアルの土居は今日も9-15-2と無難にまとめてきました。10位以内の選手の得点は数点の差しかなく、明日からの決勝でもまとめていけば一気に順位が挙げられる位置につけています。

スタンダードの選手たちはこれだけ吹いてくるとTOP20になかなか入ることができません。
しかし、このメルボルンの波、風の特徴を捉えるべく1レース、1レースを丁寧に取り組んでいます。彼らは2月の世界選手権が本番です。それまでたくさんの失敗と挑戦を続け、2月には素晴らしい走りを見せてほしいと思います。

残念だったのは昨日1−2としてトップになっていた4.7の北原です。
1レース目に吹いてる中、女性選手で不利な状況下、男子選手に混じって20番くらいでフィニッシュしましたが、残念ながらUFD。続く第2レースもボートコントロールがうまくいかず、飛び出して行ってしまいました。今日、北原は2つの英語をつけてUFD−BFD−20となりました。

明日はスタートにターゲットを絞ってレースです。
明日は晴れる予報で、いつものサンドリングハムに戻ります。日本人選手の善戦に期待します。

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▲上マーク付近は大混戦
▲寒い、寒いと背中を丸める日本の4.7級の選手

Report & Photo by 飯島洋一

レース2日目

レース2日目、昼前から強くなり出した風により本日はレースが行えず、AP/A旗が掲揚され、明日へ延期となりました。

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▲強風が吹くレースエリア
▲AP/A旗が掲揚され、レースは後日に延期となりました

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レース1日目

レース初日、山火事の影響でフィリップ湾は霧がかかったように霞んでいます。シーブリーズが徐々に強くなっていくオーストラリアらしい天気でした。風は10ノット近くまで上がる時もありましたが、すぐに落ちてしまいました。

今日、光ったのは4.7の北原でした。
本部船寄りでいいスタートした北原は、スピードにのってどんどん後続艇を引き離します。北原がフィニッシュした時には後続艇はまだ5マークにたどり着いていないほどの独走でした。2レース目は2位で上マークを回るといいスピードで先行艇に迫りますが、下マークをすぐ近くで行われているラジアルの上マークと間違え、先行艇を捉えることができず、惜しくも2位でフィニッシュ。

ラジアルの土居は6-6と軽風で大きく右、左に触れるコンディションの中、無難にまとめ10位でした。

明日は近づいてくる低気圧の影響で強風が吹く予報です。メルボルンらしい強風でいい経験を積んでほしいと思います。

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▲トップフィニッシュでニッコリの北原
▲無難にまとめた土居
▲スタンダードクラスのゲートマーク回航。山火事の影響で霞んでいます

Report & Photo by 飯島洋一

2020 Australian Laser Championshipsがオーストラリア・メルボルンで開催されます。暖かいオーストラリアで力試しをするため、若い選手達が寒い日本を飛び出してきました。

開催地:オーストラリア・メルボルン
日程:1月1日~1月8日
1月1日〜1月2日受付・計測
1月3日〜1月7日レース
1月7日閉会式
*ラジアルクラスのみグループ分け

日本の参加艇
レーザースタンダード級【参加69艇】

南里 研二(百五銀行)
鈴木 義弘(早稲田大学)
北村 勇一朗(サコス株式会社)

レーザーラジアル級【参加126艇】

土居 愛実(アビームコンサルティング)
冨部 柚三子(福井県スポーツ協会)
遠藤 海七希(湘南学園高等学校)

レーザー4.7級【参加79艇】

北原 頌子(雙葉中学校)
師尾 しおり(The British International School, Puxi)

大会サイト(https://www.auslasernationals.com.au/2020-australian-laser-championships/)
大会成績(http://sailingresults.net/?ID=80313)

会場のサンドリングハムヨットクラブは、2020レーザー、レーザーラジアル世界選手権の開催地でもあります。そのため、オリンピックを目指す選手たちがトレーニングの一環として参加しており、レーザー、ラジアル共に100艇を超えるエントリーとなっています。また、本大会はシンガポール、マレーシアなどのアジア諸国のトレーニングレースとして人気が高く、多くのアジア人がエントリーしています。
日本からもオリンピックを目指す選手の他、高校生や中学生がエントリーをしています。

強風が吹くメルボルンですが、選手たちは失敗をおそれず、どんどん沈をして上達してほしいと思います。

▲メルボルンの町並みをバックにトレーニングに励む南里選手

Report & Photo by 飯島洋一