● 2020年10月20日(火)~10月26日(月)
● 開催地:和歌山NTC

五輪セーリング競技10種目のうち9種目に関しては五輪代表選手・チームが決定していますが、FINNクラスだけが日本代表選手が決定していません。

当初、2020年5月のFINNクラス世界選手権で代表を決定する予定でしたが、COVID-19感染拡大防止による緊急事態宣言が発令されたために延期されました。その後、世界選手権は10月に開催されることに決定しましたが、渡航制限が納まらず最終的に中止となり、FINNクラスの選考ができない状態が続いていました。そこでJSAFオリンピック強化委員会は2021年4月のパルマ大会でFINNクラスの東京オリンピック日本代表選手を選出することとしました。

一方、コロナ禍で充分な練習時間を確保できない状況が続いていましたが、JSAFの感染防止ガイドラインに沿って万全な体制を確立しているセーリングNTC(和歌山)でFINNクラスの強化練習会を実施することとなり、3名の選手が集まりました。

今回の練習会ではセーリング競技に必要なルール理解(国際ジャッジを招聘)、体力面の現状把握とトレーニング(和歌山県立医科大学げんき開発研究所と協力)、複数艇での模擬レースなど実戦形式で、今やれることでの強化を図りました。

フィジカルチェックでは体組成、乳酸カーブ、有酸素性作業能力の測定を行い、トレーニング効果と持久力トレーニングの運動強度を確認しました。普段のトレーニング強度とターゲットとする強度のギャップに気づくなど、フィットネス向上に有意義な情報が選手やコーチの中で共有できました。

今回は、選考までの残り6カ月をTeam JAPANとして一丸となってクラス全体のレベルのボトムアップに取り組んで行くための1回目の練習会です。今後も東京オリンピックに向けて強化に取り組んでいきたいと思います。

▲フィジカルチェック:現状把握と今後のトレーニングメニューを決める
▲ルール講習:少人数でみっちりルール勉強
▲海上練習:スピードチェック。複数艇での練習は得ることが多く有効です

Report & Photo by JSAFオリンピック強化委員会