全日本470級選手権が11月11日に開幕し、江の島ヨットハーバー沖で12日から15日までレースが行われました。好天に恵まれ、予選、決勝の計11レースを消化。上位10艇によるメダルレースも2レース実施されました。

 

東京オリピック男子代表に内定している岡田奎樹(トヨタ自動車東日本)外薗潤平(JR九州)組が第1日から安定した走りで首位を守り、2年ぶり3度目の優勝を果たしました。

岡田・外薗

女子代表に内定している吉田愛、吉岡美帆組(ベネッセ)は5位でしたが、同時に開催された全日本女子470級選手権では2位を大きく離す圧倒的な強さ。2人のコンビでは2年連続5度目の優勝となりました。岡田組、吉田組とも、新型コロナウイルス感染拡大のブランク、影響を感じさせないレース内容でした。

 
吉田・吉岡

表彰式では、日本セーリング連盟の河野博文会長が「コロナ禍の中、関係者の尽力で開催することができた」と述べました。引き続いて行われた表彰式では、岡田・外薗組と2位に入った市野直毅(JFE商事)松尾虎太郎(早稲田大)組、3位の土居一斗、木村直矢組(アビームコンサルティング)が表彰台に上がりました。女子も吉田・吉岡組と2位の鴻上ひかる・坂井友里愛組(日本大)、3位の伊藤七瑠・和田萌組(法政大)が表彰されました。

表彰式のプレゼンターは、株式会社リビエラリゾートの小林昭雄代表取締役社長、株式会社ゴールドウインの鈴木昭彦理事役員、株式会社ベネッセコーポレーションの山﨑昌樹取締役副社長が務められました。
手の消毒やマスク着用など、新型コロナウイルス対策が求められた大会でしたが、表彰式では、来賓、役員、選手の全員が口元を覆うシールドを着用。メダルの授与も通常ならプレゼンターの皆さまが選手の首にメダルをかけてあげますが、コロナ禍の今回はプレゼンターの皆さまが手袋をして、メダルを置いたトレーを選手の前に持っていき、選手がメダルを手に取って、自ら首にかける方式で行われました。

吉田・吉岡

オリンピック代表内定選手が国内トップクラスの大会に出場するのは久しぶりとあって、表彰式に引き続いて開かれた記者会見はテレビカメラ6台など、多くのメディアが取材しました。

優勝した岡田奎樹選手は「やってきたことを確認したかったが、8割ぐらいはできていた。2割はコミュニケーションなどで課題が見つかった」と総括。クルーの外薗潤平選手は「優勝できて、ホッとしている。練習してきて成長している」と振り返りました。

長男の琉良(るい)ちゃんを抱いて表彰台に上がった女子の吉田愛選手は「いい風の中でちゃんとたくさんレースができた」と話し、クルーの吉岡美帆選手は「緊張感のある、大きい大会を経験できて良かった」と手応えを口にしました。
男女の代表内定チームにとって、今回の全日本470級選手権はそれなりに収穫があったようです。

Report & Photo by オリンピック強化委員会 広報