フィン級の東京オリンピック代表選考会が9日から14日まで、神奈川県葉山町沖の相模湾で開催され、瀬川和正(鳥取県立米子産業体育館)が全12レースで1位となる圧倒的な強さを見せて、東京オリンピック代表に内定しました。

瀬川選手は当初、レーザー級で代表選考に挑戦していましたが、昨年2月に落選が決定。オリンピックが1年延期されたこともあり、代表が内定していなかったフィン級での再挑戦を即断しました。

しかし、同じ1人乗りディンギーとはいえ、フィン級はレーザー級よりも大型で、体重と筋力が求められます。早速、フィン級に合わせて肉体改造に取り組み、体重はレーザー級のころの83キロから10キロ以上増量。それと同時に、筋力アップにも取り組みました。

瀬川選手は「まず、体重を増やすことでした。しかし、フィン級ではフィジカルもすごく求められるので、体重を増やしながら、筋力もつけるというのが非常に大変でした」と振り返りました。

フィン級では特定の条件下で、パンピング(セールをあおるように動かすこと)が規則で認められています。瀬川選手は、代表選考会の勝因にパンピングを挙げました。「下りのスピードが優れていたので、上りは2番で回っても、下りでしっかり巻き返せるし、優位にゲームを進めていけました。これが勝てた要因だと思います」。

 

代表内定を勝ち得たことには「(レーザー級の時から)応援してくれた人たちに、いい報告ができる。いろいろやってもらったのに結果を残せていなかったのが非常に歯がゆかったので、ひとまず安心。ホッとしました」と、表情を緩めた瀬川選手。

海外での代表選考対象レースが次々に中止となり、結果的に一発勝負となりましたが、見事に代表の座を勝ち取りました。あと2カ月余りに迫ったオリンピックに「もう少し体重を増やしたい。まだまだ、自分のパフォーマンス、セーリングスキルを上げていきたい」と課題を話しました。

瀬川選手を最後に、東京オリンピックのセーリング競技 日本代表選手がすべて内定しました。

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Report by オリンピック強化委員会 / Photo by 平井淳一

8ノット前後の弱めの南風の中で最終2レースを行いました。
瀬川選手は他艇に先行されても、得意のダウンウインドで順位をあげ、2レースとも1位でまとめました。「パーフェクト!」で代表選考会を勝ち抜きました。

5日間の選考大会を運営いただき、無事にレースを終え、代表を選ぶことができました。
オリンピック本番での瀬川選手の活躍を期待します。

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Report by 齋藤愛子 / Photo by 平井淳一 / Movie by 中嶋一成

待望の風が吹きました。
14-16ノットの強風で、フルハイクと強烈なダウンウインドの動きで、ダイナミックな走りを披露しました。

強風になると、タフな瀬川選手がジワジワと前に出ました。落ち着いて、起こったことに対応していました。強みはダウンウインドの走りで、アップウインドでつけられた差も一気に逆転する快走を見せました。

今日の2レースを終えて合計10レースの得点で、瀬川選手は最終日を待たずに2位との差を逆転できないところまで広げました。東京大会の代表については、明日の最終レースの後に正式に発表されます。

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Report by 齋藤愛子 / Photo by 平井淳一 / Movie by 中嶋一成

定刻どおりに、北東の10ノット前後の風でスタートしました。
曇り空に、時々日差しが出てくる梅雨前のような雲行きでした。

R7は瀬川が1上をトップ回航したものの、ダウンウインドで西尾が逆転、2上で再度瀬川が逆転すると、そのままフィニッシュまでリードを保ちました。

R8はやや弱めの風でしたが、北東からの風に強弱がつき始めました。
瀬川は2上まで西尾をマークしながら走りました。それでも、2上マークに近づいた時に風をとりに離れた瀬川と西尾。風は瀬川のほうに入りリードを広げました。また、2回目のダウンウインドで、藤村は江の島側のコースをとり、風のシフトと強めの風をつかんで、よいスピードと角度で先行艇を抜き、2位に入りました。

明日は2レースの予定ですが、天気が崩れて風がどうなるか心配です。選考も終盤に入りました。

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Report by 齋藤愛子 / Photo by 平井淳一 / Movie by 中嶋一成

陸でも海でも風待ちをした後、13時20分に第4レースをスタート、続けて第5、第6レースを13ノット前後の風で行いました。フィンセーラーの馬力の見せどころでした。

やや強めの風になるとフィンはアップウインドではハイクアウトで艇のバランスをとり、ダウンウインドでは連続でパンピングをします。アップウインドよりもダウンウインドのほうが息切れしてしまうような動きで、2上に行く間に給水し、2回目のダウンウインドに備えます。今日は瀬川選手の馬力に軍配が上がった感じでした。

今日は河野博文JSAF会長がレースの応援に来てくださり、フィンのマッチョ軍団の走りを熱心に、「ずっとパンピングなんだなぁ。」と、見入っていました。

明日は10時から2レースを予定しています。6レースを順調に終え、明日から後半に入ります。

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スタート!
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風上マークへのアプローチ
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混戦! 風上マーク
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風下マークへ
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スタート直後

Report by 齋藤愛子 / Photo by JSAF / Movie by 中嶋一成

10時スタートの予定でしたが、朝から風が弱く、陸上待機の後、11時に第1レースがスタートしました。風は230度前後から7-8ノット。100kg級のフィンの選手達がハイクアウトし出すくらいの強さです。

R1は緊張してのスタートでしたが、オールクリア。前半は西尾選手がリードし、瀬川選手が続く走りでした。2上で瀬川が前に出ると、そのままトップをキープし、瀬川、西尾、國米、藤村の順でフィニッシュしました。

引き続き行われたR2も同じような条件でしたが、R3になるとO旗が上がりダウンウインドでの走りがダイナミックになりました。瀬川選手は1上で出遅れてもダウンウインドで挽回し、後半を逃げ切るパターンで、初日のトップに出ました。

瀬川選手から西尾選手に第3レースで抗議が出て、西尾選手が失格となりました。

明日も10時スタートで、3レースを予定しています。1上マークを4艇が1分以内で回航していく接戦でしたから、明日も期待したいと思います。

■フィン級のミニ情報

フィン級は東京で最後となる種目ですが、1952年ヘルシンキ五輪から採用された1人乗り艇。近年ではシングルハンド男子ヘビーの種目として採用され、100kg級の大柄男子の活躍するクラスです。イギリスやハンガリーのトップ選手は身長2m、体重100kgといった体格の上、フィジカルと持久力が問われるタフなクラスです。これまでの日本は予選を勝ち抜いてオリンピックへ出る選手がいませんでしたが、東京では開催国枠を使って出場します。

国際フィン協会はレース運営でフィンをサポートするために、日本からもテクニカルスタッフを世界選手権へ派遣することを支援してくれ、2015年から藤井さんが計測に参加してきました。藤井さんは国際計測員にもなり、今大会もテクニカルで計測を担当していますが、東京五輪本番もテクニカルスタッフとして運営に携わります。

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Report by 齋藤愛子 / Photo by 平井淳一 / Movie by 中嶋一成

開催地:神奈川県・葉山町
大会日時:2021年5月9日~14日
5月9日:13時 受付・計測、終了後、艇長会議ブリーフィング
5月10日~14日:10時スタート、毎日2~3レース、合計12レース予定
5月14日:レース終了後、代表発表

出場選手:
JPN-3 藤村裕二(所属なし)
JPN-6 國米創(Eyevan)
JPN-7 西尾勇輝(和歌山県立医科大学・SECOM)
JPN-9 瀬川和正(鳥取県立米子産業体育館)

セーリング10種目の最後のひとつ、フィン級の代表選考が始まりました。
東京五輪が延期になる前、2019年12月にオーストラリアのメルボルンのレースが1回目の選考大会でしたが、2020年3月末に予定されていた2回目の選考大会(スペイン・パルマ)がコロナの影響で直前に中止、その直後に東京大会が1年延期となり、フィン級の最終選考大会も2021年3月の大会を想定していました。しかし、その大会も2021年10月に延期となった時点で、国内での選考大会へと変更になりました。

そして迎えた、本大会。
葉山へ集まった4艇は、5月9日に計測を終え、艇長会議で明日からスタートするレースの準備を行いました。ずっと待たされてきた選手たち、ピリピリと緊張するというよりは、やっとレースが始まるという期待感がにじみ出ていました。

直接対決のみの厳しい争いになります。1レース、1点が重要な接戦を最終日まで応援していただけますようお願い致します。

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Report & Photo by 齋藤愛子