大会6日目(最終日)

大会最終日を迎えました。
レーススケジュールに合わせたかのように、東の風が12~14ノットが入り始めてきました。本日は3レースが行われ、日本選手は全員同じ海面でのレースになりました。
コンディションが安定するのに少し時間がかかり、予定より1時間ほど遅れてレースが行われました。その間に風は上がり始め、14~18kノットのとても良いコンディションでの最終日になりました。

男子
倉持、池田の両選手と昨日ブリーフィングをすることができたので、今日は昨日話したことがしっかり実施できるかを海上で再度確認してレースに挑みました。倉持選手は本日行われた3レース共にスタートが決まらず、思うようなレースはさせてもらえませんでした。池田選手は、スタートする場所が悪いレースもあったものの3レースともに好スタートを切ることができ、いろいろミスはありましたが、2日前のレースより遥かに良いレースができていました。
2選手ともにミスはありましたが、昨日話したことが完全ではありませんが行うことができたので、この精度をもっと上げるように練習をしていければと思っています。

女子
昨日、体調が悪かった新嶋選手ですが、昨日の調子が嘘のように今日はスタートが決まり、2レース目にはシングルを走っていました。最終マークで順位を落としたものの、とても良いスピードでレースができていました。小さいミスはあるものの、周りをよく見てレースを展開し、2日前のレースから順位を上げることができました。

コロナ禍の中で新しい艇種になり、海外の情報も確認できない状態でした。8月末に行われた世界選手権では通用しないことがわかり、3選手ともにいろいろな変更や改善を行って今大会に挑みました。
男子については、スラロームでシングルを走ることができ、コースレースでも前回より改善された走りができたことがゴールドフリートにつながったのだと思います。
女子選手も、スラロームについてはもっと練習をせねばなりませんが、コースレースについては改善され、わずかではありますが結果につながったと思います。

RS:XからiQ FOILに艇種が代わり大変ではありますが、少し前進できたと思います。まだまだ行わなければいけないことが山積する中、しかもパリ五輪までは時間がありませんが、経験を積んでしっかり身につけられるようにしたいと考えています。
大会期間中、多くの応援をありがとうございました。

大会サイト(https://iqfoilclass.org/europeans2021/)

大会成績

【男 子】

ゴールドフリート

65位池田健星(三重県セーリング連盟・J-willパートナーズ)
5-7-17-17-56-63-(69)-57-64-(67)-31-48-50

73位倉持大也(福井県スポーツ協会)
19-13-29-13-69-(73)-(73)-70-63-70-64-65-64

シルバーフリート

116位穴見智典(ライテック・カレラワークス)
23-21-31-17-28-34-37-45-(48)-(51)-44-34

【女 子】

48位新嶋莉奈(慶應義塾大学・NTTぷらら)
33-25-27-19-23-35BFD-46-(48)-35-33-44-(52)-29-15-21

66位渡邊純菜(株式会社太陽コミュニケーションズ)
31-37DNF-37DNF-37DNF-29-27-(66)-63-(65)-59-62-62-54-53-51

▲池田フィニッシュへ
▲新嶋下マーク回航
▲メダルレースの計測

Report & Photo by 宮野幹弘

大会5日目

本日もあまり予報が良くないことから、11:00からコーチ・スキッパーズミーティングが行われました。その後、APが掲揚されました。

今日は、選手達と今回のレースについての振り返りを行いました。
セッティング、スタート、レース全般について自分自身のいつもと同じボードスピードは出せているのか? もし出せていないとするのそれはなぜなのか? スタート後なぜ集団についていくことができないかなどの話をしました。
その後も風がない状態が続き、そのまま17:00にAP-Aが掲揚され、本日のレースはありませんでした。

このクラスになってからレースができない日が多くなっていますが、風が入ってくると1日6レースを消化しており、現段階で2日間しかレースをしていませんが、男子10レース、女子12レースが終了しています。
RS:Xの時とは違って、選手たちは体力的に大変なようです。

大会サイト(https://iqfoilclass.org/europeans2021/)

大会成績

【男 子】

66位池田健星(三重県セーリング連盟・J-willパートナーズ)
5-7-17-17-56-63-(69)-57-64-67

73位倉持大也(福井県スポーツ協会)
19-13-29-13-69-(73)-73-70-63-70

114位穴見智典(ライテック・カレラワークス)
23-21-31-17-28-34-37-45-(48)

【女 子】

55位新嶋莉奈(慶應義塾大学・NTTぷらら)
33-25-27-19-23-35BFD-46-(48)-35-33-44-(52)

68位渡邊純菜(株式会社太陽コミュニケーションズ)
31-37DNF-37DNF-37DNF-29-27-(66)-63-(65)-59-62-62

▲今日は本当に風がない
▲大会5日目終了

Report & Photo by 宮野幹弘

大会4日目

今日はこの3日間と違い朝から風が入り始め、風向は320~340度、風速は10~12ノット。スケジュール通りに選手たちはレースエリアへ向かいました。

レースエリアに着いた頃には風が落ち始め、1時間ほど海上待機。風はさらに落ちてしまいAP-Hが掲揚され、選手はいったんビーチへ戻りました。
14:10にAPが降りて再度海上へ。次第に入り始め風向は310~330度、風速15~18ノットと安定したコンディションの中、コースレースが行われました。

男子はB海面でゴールドフリート6レース、シルバーフリート5レース。女子はA海面で6レースです。RS:Xのパンピングレースより、iQ Foilのプレーニングでの6レースの方が体力的には辛いかもしれません。

これで男子はスラローム4レース、コースレース6レース、女子は スラローム6レース、コースレース6レースが消化されました。

新嶋莉奈選手のコメント
今日は6~8メートルのいい風の中でコースレースを6本消化しました。最初の3本はスタートを怖がってしまい1番上から出ましたが、スタートラインが完全な下有利だったので、フレッシュウィンドを取れたにもかかわらずファーストマークの順位が悪かったです。
その後はスタートを攻めてみようと思い、4本目はスタボの下寄りからスタートしました。いいスタートを切ることができ、ファーストマークはシングルでしたが、ゲートの選択を誤り、逆サイドに行った選手に2上でごぼう抜きされていつものポジションでフィニッシュしました。
5本目もいいスタートを切ることができましたが、タックのポジションを誤りファーストマークから順位はよくありませんでした。
最後のレースは、スタートシークエンスでさらに下振れしたのに気づくのが遅れ、スタートラインを切ることができず、本部船よりからポートに返してスタートしました。
スタートが悪かったのでファーストマークの順位も6本の中で1番悪く、最終的にもまくることができずにカットレースを作ってしまいました。
スイスで課題としていたダウンウインドは改善されましたが、オンショアで安定して風が入ると競った時の上りの角度が悪いと感じました。

渡邊純菜選手のコメント
今日のレースは、全レースとも67位くらいでした。
スタートでは恐怖心があり、集団の中でスタートすることが困難だったので、全レース、上の空いたスペースからスタートしました。
スタート後から他の艇に比べスピードがなく、序盤から置いていかれていました。
艇速はまだまだですが、コースはあまり外れてなかったので、1上までは60位くらいを走っていました。
しかし、下りで沈をしたり、スピードが出せず抜かれてしまうシチュエーションが多く見られました。
今後の課題として、まずは浮いた状態で安定してスピードを出し、波が少しある中の下りでの体の使い方を習得し、常にスピードを出すことが必要と感じており、この部分を改善していきます。

大会サイト(https://iqfoilclass.org/europeans2021/)

大会成績

【男 子】

47位池田健星(三重県セーリング連盟・J-willパートナーズ)
5-7-(17)-17

71位倉持大也(福井県スポーツ協会)
19-13-(29)-13

102位穴見智典(ライテック・カレラワークス)
23-21-(31)-17

【女 子】

59位新嶋莉奈(慶應義塾大学・NTTぷらら)
33-25-27-19-23-(37 DNC)

66位渡邊純菜(株式会社太陽コミュニケーションズ)
31-(37DNF)-37DNF-37DNF-29-27

▲スタート1分前
▲下マーク回航
▲穴見のフィニッシュ
▲本日6レース目、スタートラインへ向かう選手たち
▲レースを終えると19:15分でした

Report & Photo by 宮野幹弘

大会3日目

12:00スタート予定でしたが、本日も風の入りはじめが遅くAPが掲揚。北西に触れ始め12:45にAPが降下されレースが始まりました。
男子と女子の2海面に分かれて行われます。

男子は8フリート、女子4フリートに分かれ、コースは変則のスラロームコース(下図を参照してください)。風向は320~330度、 風速は5~7ノット、マックスで~8-9ノットです。

女子選手たちはアンダープレーニング下のスタートポジション取りに大苦戦。その後も優先順位のミスなども重なり、思うような走りをすることができませんでした。
このコンディションで一番大事な「スピードを維持して浮いていること」が「マークをタイトに回らねば」に変わってしまい、ボードが失速し止まってしまいます。素早く優先順位を切り替えて、大きな視野を持つことがとても重要なレースになります。
17:00以降に風が触れましたが、270度10ノットと安定し、男子4レース、女子6レースを行うことができました。
男子の池田選手は本日の4レース全てでシングルでフィニッシュすることができました。男子は予選フリートが終わり、明日から決勝フリートになります。(今回のリザルトの得点方法はフィニッシュ順位に2をかけて1を引きます。)

池田選手のコメント
「国際大会では初のスラロームレースでしたが、不安定な風の中、比較的安定したポジションをキープできました。明日からのゴールドフリートのレースで少しでも上位選手と戦えるよう、1本1本集中して臨みます」

倉持選手のコメント
「今日は前半2レースがライトウインド、後半2レースが強めのスラロームレースでした。風が弱い中、強い中、両方に共通してスラロームではファーストマークに対してのスタートラインから出る位置、タイミングなどを少し間違えるだけで順位が大きく下がっていきました。弱い風の中ではハードなパンピングをしながら次の風を見ること、強い風の中ではスタートのタイミングの大切さを実感しました。
同じようなコンディションになったら同じミスはしないように確実に上位を狙っていきたいと思います」

大会サイト(https://iqfoilclass.org/europeans2021/) 成績:男子(PDF) 成績:女子(PDF)

大会成績

【男 子】

47位池田健星(三重県セーリング連盟・J-willパートナーズ)
5-7-(17)-17

71位倉持大也(福井県スポーツ協会)
19-13-(29)-13

102位穴見智典(ライテック・カレラワークス)
23-21-(31)-17

【女 子】

59位新嶋莉奈(慶應義塾大学・NTTぷらら)
33-25-27-19-23-(37 DNC)

66位渡邊純菜(株式会社太陽コミュニケーションズ)
31-(37DNF)-37DNF-37DNF-29-27

▲本日行われた。スラロームコース図
▲出艇風景
▲女子フィニッシュ
▲大会会場風景
▲男子スタート
▲男子最終レース

Report & Photo by 宮野幹弘

大会2日目

風が規定まで達せず、安定もしなかったので、本日もAP旗が掲揚されました。

14:45に少しですが風が入り始めてAP旗が降下し、全員レースエリアへ向かいました。
女子と男子は別海面で、スラロームコースです。

ガスティで安定しないコンディション。
男子は2フリートがレースをしましたが、風が落ちてしまったため、2フリート共にキャンセルになりました。
女子は1フリートだけ行われましたが、その他のフリートは成立せず。
結果、男女ともに本日もレースは成立しませんでした。

大会サイト(https://iqfoilclass.org/europeans2021/)
▲倉持選手のスラロームのスタート その1
▲倉持選手のスラロームのスタート その2

Report & Photo by 宮野幹弘

大会1日目

風が規定まで達せず、安定もしなかったため、大会初日はレースが行われませんでした。

大会サイト(https://iqfoilclass.org/europeans2021/)
▲風待ちの選手たち
▲選手たちの片付けの様子

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開催地:フランス・マルセイユ
大会日時:
10月21日:レジスト及び計測/開会式
10月22日〜10月27日:フリートレース
10月28日:フリートレース/メダルレース/表彰式/閉会式

出場選手:
男子

倉持 大也(福井県スポーツ協会)
池田 健星(三重県セーリング連盟・J-willパートナーズ)
穴見 智典(ライテック・カレラワークス)

女子
新嶋 莉奈(慶應義塾大学・NTTぷらら)
渡邊 純菜(株式会社太陽コミュニケーションズ)

大会サイト(https://iqfoilclass.org/europeans2021/)

大会前日

2021 iQ Foilヨーロッパ選手権は、2024パリ五輪会場のフランス・マルセイユで行われます。
参加選手は男子136人、女子が68人。男子は2グループ、女子は1グループでレースが行われます。日本からは男子3名、女子2名の選手が参加します。

本大会はパリ五輪に向けての初の公式レースとなり、地元フランスをはじめイギリス、オランダなどが強豪国と目されています。この3カ国は選手層が厚く、多くの選手がエントリーしています。

新型コロナ対策としてはフランス政府が発行している衛生パスを会場入り口で係員に掲示し、QRコードを確認して入場します。会場内には医務室も設置されています。

日本選手は無事にレジストレーション&計測を終え、明日からのレースに備えます。
応援のほど、よろしくお願いします。

▲ネットでの計測登録
▲レジストレーション風景
▲大会会場

Report & Photo by 宮野幹弘