大会を終えて

20ノットオーバーの強風から始まり、フルパワー、中軽風、超微風とほぼ全風域でのレースができた大会で、どのクラスもオールラウンダーが力を発揮しました。3か所に分散して開催するスペインのソフィア杯とは異なり、10種目が1か所に集まってのオリンピッククラスの大会は東京五輪以来で、パリ五輪の地元のフランスチームがメダル11個を獲得し、総合力を発揮したのが目立ちました。コロナ禍では交流が比較的早くから復活していた欧州勢がパリ種目への新種目への切り替えと準備が早く、現時点では1歩リードしています。また、2028年ロス五輪が決まって、ターゲットエイジのユースセーラーを中心に強化を進めてきたアメリカも複数の種目で上位選手を出すようになりました。また、アジア勢では、コロナ禍で国へ戻れなくなってしまい欧州に長期滞在を強いられて練習を重ねてきたインドチームが複数のクラスで上位に顔を出すようになりました。コロナの影響はプラスにもマイナスにも働いたわけで、それぞれがやれることをやってきた結果が今なのだと思います。日本は帰国時の隔離がなくなり、やっと普通に海外遠征ができるようになりましたので、大会にでて見えた課題をひとつひとつ克服しながら進むしかありません。岡田・吉岡組は関コーチとともにトップチームとの差をよく考え、詳細に分解して克服する手段を考えていることがメダルレースへ残る結果につながりました。メダルレースを全力で戦い、3位でフィニッシュした選手達の笑顔に、更なる進歩を見たいと思うものがありました。

iQFOiLは引き続き、イタリアのガルダ湖で開催の欧州選手権に参加します。ILCA7は今月下旬にメキシコで世界選手権が開催されます。今大会は自分達の立ち位置が見えた貴重な大会となりました。

日本選手の最終成績：

男女混合470級／22カ国55艇／日本から2艇参加
9位 岡田 奎樹（トヨタ自動車東日本）・吉岡 美帆（ベネッセホールディングス）
27位 高山 大智・盛田 冬華（ヤマハ発動機）

女子49erFX級／22カ国45艇／日本から1艇参加
27位 田中 美紗樹・永松 瀬羅（豊田自動織機）

女子ILCA6級／32カ国68艇／日本から1艇参加
47位 冨部 柚三子（福井総合病院）

男子ILCA7級／47カ国136艇／日本から1艇参加
81位 瀬川 和正（鳥取県スポーツ協会）

男子iQFOiL級／19カ国63艇／日本から1艇参加
43位 穴見 知典（ライテック）

女子iQFOiL級／19カ国38艇／日本から3艇参加
22位 新嶋 莉奈（エリエール）
28位 山辺 美希（サガミ）
31位 大西富士子（ホマレ電池）

日本から男女混合Nacra 17級、男子49級、男子・女子Formula Kite級には参加がありません。

各クラスの最終成績：https://sof.ffvoile.fr/results/

大会公式掲示板（ONB）

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