期間:2022年6月20日(月)~6月23日(木)
開催地:和歌山ナショナルトレーニングセンター(和歌山セーリングセンター)

今回参加の2チームは7月下旬にイタリアで開催される49erクラスのJrワールドへの参加を予定しており、大会に向けて質の高いトレーニングを行う為和歌山セーリングセンターに集まりました。今回の合宿は470級次世代強化合宿と同時開催となり、陸上での講習、食事、陸上トレーニング等を共に行う事で、お互いを高め合うことができました。

海上トレーニング

ハイスピードでアクロバティックな49erは、他のクラス以上に基本動作のミスが順位に大きく影響します。さらにJrワールドでは日本では経験することのできない大艇団でのレースとなります。Jrワールドで小さなミスが原因で順位を落とすことのないよう、基本動作の練習を中心に行うこととし、2つのマークの間を回り続けるフィギュアエイト、短い距離でのコース練習等を毎日繰り返して実施しました。また、今回は「新たな発見」をする為の試みとして、ポジションの交換や、ペアの組み換え、コーチングスタッフがクルーを行うといった変化を取り入れました。これらの取組によって、既存のペア以外の選手の強みの発見や、自らが更に向上しなければならないポイントの発見につながり、大いに選手達の刺激になったことと思います。

▲船の準備をする上園田
▲出艇前のWarm up
▲艤装を行う選手達。スタッフ陣と相談しながら進めます
▲本動作練習を行う吉井、上園田
▲Jrワールドに挑戦する嶋倉

栄養講習

管理栄養士の武田哲子先生から体重のコントロールの方法、捕食の効果、適切な糖質制限の方法、水分補給のタイミング、微量栄養素の働きとコンディションニングについて講習を受けました。すべての項目において急激かつ大量な摂取や、逆に過剰な制限は効果が薄まってしまい、常日頃から栄養摂取に注意を払い適切なタイミング、量を摂取することがアスリートのコンディショニングとして非常に重要である事がわかりました。

▲今回はリモートで講習が行われました

メンタル講習

和歌山県立医科大学 みらい医療推進センター げんき開発研究所の高士真奈先生よりメンタルトレーニング講習を受けました。講習ではメンタルトレーニングの基礎となる自身の事をよく理解するための自己分析について講習を受けました。誰にでも個性があり、自分の良いところを「強み」、悪いところについては「弱み」として理解して自身をコントロールしていくその方策について学びました。

▲自己分析を行う選手達

陸上トレーニング

49erクラスは高い心肺機能や片腕で体重を支える筋力といった高い運動能力が要求されます。今回も練習後には、吉松、與那嶺両トレーナーの元でウェイトを使ったトレーニング、体幹部トレーニング等が行われました。毎日のトレーニングの中で疲労の蓄積具合を見てトレーニングのメニューを変えて選手への負荷を調整しているところが印象的でした。
選手のコンデションに合わせてトレーニングメニューには都度変更が加えられました。

▲バトルロープを使ってのトレーニング 上園田
▲バトルロープを使ってのトレーニング 嶋倉
▲呼吸法を指導を受ける 遠藤

まとめ

今回参加した選手達はまだJrワールドにも参加が可能な若い選手です。。従って49erの基本的な動作走らせ方、セーラー(アスリート)としての姿勢を学んでいる段階ではありますが、この若い時期にさまざまな講習や陸上トレーニング、同世代の選手との共同生活によって多くの事を学び、日本を代表し、世界に通用する選手に育っていってほしいと願っています。

Report & Photo by オリンピック強化委員会