期間:2022年11月17日(木)~23日(水)7日間
開催地:和歌山ナショナルトレーニングセンター(和歌山セーリングセンター)
第2期HOPE育成プログラムの第10回目を11月17日(木)~23日(水)の期間、和歌山セーリングセンターにて開催しました。9月から取り組んでいる「スタートルーティーン」に加え、今合宿は「スタート後のアップウインドの考え方」という新たなテーマを設定し、講義と海上トレーニングに取組みました。
【クリーンスポーツ研修会】講師:岩間さん(JADA)
JADA(日本アンチ・ドーピング機構)より講師の方を迎え、スポーツの価値向上、クリーンスポーツの実現のために、アンチ・ドーピングのルールや、アスリートの役割と責務などを中心に学びました。国内の大会でもドーピング検査が行われる大会もあり、アスリートは体内に取り入れる物すべてに責任を持つ必要があることを再確認しました。
【メンタルトレーニング】講師:高士トレーナー
今回は、これまでの海上トレーニングのテーマである、スタートルーティーンの活用について学びました。実施したスタートルーティーンを振り返り、今回は3つの種類で分析しました。そして分析結果をPDCAサイクルにあてはめ、回していくことにより、より質の高い海上練習を行うことが可能となります。
【フィジカル講習・トレーニング】講師:吉松トレーナー・喜納トレーナー
初日は定期的に行っている体力測定を実施しました。加えて、毎朝のトレーニングと出艇前のウォームアップについても引き続き実施して頂いています。また、講習ではトレーニング変数を使ってトレーニング強度を算出する仕方などを学びました。
【インティグリティ講習】講師:宮本委員長、市川コーチ
アスリートのSNSとの向き合い方についての講習を受けました。
アスリートとして自身の活動を周知してもらう上で、どのようにSNSを活用していったらよいか学ぶとともに、SNSを通じて実際に起こったトラブル事例についてもしっかりと共有を行い、自身の投稿について責任を持たなければならないこと、本人の思いもよらぬところで情報が流出する可能性があるので常に感度を高く保っておく必要があることなどについて学びました。正しくSNSと付き合っていくことで、多くのサポートを得ることの出来る選手になっていってほしいと思います。
【スタートルーティーン講習】講師:市川コーチ
前々回、前回のHOPE合宿で集中的に取り組んだ「スタートルーティーン」について、振り返りと分析を行い、今後の合宿において取り組むべきスタート課題などを明確化して、選手とコーチの間で共有しました。ヨットレースにおいて重要となる、情報を正確に素早く収集する能力、整理してスタートポジションやコースに反映させる能力などについては、今後の活動の基盤ともなる能力になってくるので、特に時間をかけて重点的に取り組みました。
海上練習においても、課題や取り組むべき練習内容を明確化したことと、コーチと選手で共通認識を持つことで、密度の濃い練習を取り行うことが出来ました。
【ルール講習】講師:吉本さん(JSAFルール委員会)
ルール講習では、前回に引き続き審問の証言の質を上げることに取り組みました。今回は規則違反のボーダーラインを意識して、模擬審問や日本語と英語で審問要求書を3分で書くトレーニングをしました。ルールの理解を深めるために、逆にどこまで攻めることができるのかということについて、更に学んでいく予定です。また、世界選手権で起こった実際のインシデントも参考にしながら、証言の重要性を再認識しました。
【栄養講習】講師:武田さん
今回の講習は減量がテーマでした。いつも同じ状態で同じ機器を使って測定すること、筋肉量が減ってしまわないように最低限必要な量を摂取すること、食事量の調整などを学びました。
すぐにでも使って行けそうな知識が多く、選手達からも多くの質問が飛んでいました。
【海上練習】
470 2艇、49er 1艇、49erFX 1艇、ILCA6 2艇にわかれて海上トレーニングを行いました。
各チーム、スタートルーティーンを中心に、各自で考えた課題を克服するべく練習を行いました。今回は6~8kt程度の風域で毎日練習ができたため、反復によるアウトプットの向上が良くわかる合宿となりました。
12月からは、沖縄県の座間味島での合宿になります。いつもとは違う環境と海面で更なるレベルアップを目指します!