期間:2023年2月14日(木)〜23日(木)10日間
開催地:沖縄県座間味(JOC強化拠点)

第3期HOPE育成プログラムの第2回目を2023年2月14日(火)~23日(木)の期間、沖縄県那覇市の西約40kmにある座間味村で開催しました。座間味村は美しい海を求めて国内外から多くの観光客が訪れる慶良間諸島にある島です。毎年、トップセーラーが良い風を求め冬の間、この島を訪れトレーニングを行なっています。
今回はRacing,Advanceの選手がこの海でトレーニングを行いました。

【メンタルトレーニング講習】講師:高士さん
前回に続きセルフトークについて学び、その影響について皆で考えました。セルフトークは無意識のうちに自身や他人に影響を与えている可能性があり、本当にそれが有益かどうか確認しなければいけません。しっかりと有益かどうか判断し、自分なりのセルフトークをオーダーメイドして普段の練習から実践していくことを学びました。

【気象講習】講師:岡本さん
今回は地形がどのように風に影響を与えるか? を学びました。地形が風に影響を及ぼすにはいくつかの条件があり、吹いて来る方向によっては風が発散、収束することもわかりました。そして日本の海岸に当てはめてどのような風が吹くかを考えてみました。選手達はそれらの内容を活かし、毎朝の気象発表で島に囲まれた座間味で吹く風を解説していました。また、今までに学んだ気象の知識を活かして気圧配置によって吹く風を予測して気象予報していた姿には成長を感じました。

【フィジカル講習・フィジカルトレーニング】講師:鈴木トレーナー・高橋トレーナー・石川トレーナー・喜納トレーナー
今回は選手の目標体重について、どのようなトレーニングをすれば良いのか?どのように栄養補給、栄養の摂取をすれば良いのか?講習を受けて学びました。

▲講習を行う鈴木トレーナー

また、フィジカルトレーニングはいつも皆で行う、ランニング等のトレーニングの他に、増量や減量を行う選手達をグループ分けして、増量が必要なグループは高重量のウェイトを使ったトレーニング、現状維持、減量が必要なグループは軽めのウェイトを使ったトレーニングとメニューを分けて行いました。選手のニーズに合わせたメニューのトレーニングをセーリング後に行いました。

▲朝の Warm up
▲グラウンドでのトレーニング

ハードなトレーニングを毎日続けると体にも疲労が溜まってきます。疲労が蓄積すると怪我をする恐れもある為、体に違和感を感じた選手はトレーナーからケアを受けました。

▲トレーニング後のケアの様子

【ルール講習】講師:吉本さん(JSAFルール委員会)
何度もルール講習を受けているアドバンス選手達は実際に審問でのケースの説明について練習をしました。審問の際、判決を下すジュリーは必ずしもケースを目撃しているわけではありません。目撃していないケースをいかに理解してもらうかが、説明では必要になります。より「確からしい」説明ができるように繰り返し練習を行いました。

【海上練習】
470、49er、49erFX、ILCA7、ILCA6、カイトと艇種にわかれて海上トレーニングを行いました。クラス別のコーチが毎日取り組むべき課題を考え、その課題克服の練習メニューに取り組みました。また、今回は2020東京オリンピック49er級代表の小泉維吹さんが強化スタッフとして合宿に参加し、実際に49erFXに一緒に乗艇し、さまざまなテクニックを学びました。また、実際に彼と一緒にコース練習を行うことでコースに対する考え方、風の見方多くの事を学ぶことができました。

【栄養サポート】奥平さん・田島さん
前回同様、栄養の偏りがないように栄養士さんに摂取量を計算して献立を作っていただきました。トレーニングメニュー同様、体重調整を考えて指導をしていただきました。
選手達は白米の摂取量を計算し、必要な分の白米を盛り付けてもらったのですが、選手達は摂取しなければならない白米の量が予想以上に多いことに驚いていました。

▲食事の様子

今回で冬季の沖縄でのプログラムは終了し、今後は和歌山や境港でプログラムを実施予定です。
より取り組む課題を明確化する為、プログラムをAdvance選手向けとBasic選手向けに分けて、境港公共マリーナにて3月18日〜21日(Basic対象)、和歌山セーリングセンターにて3月25日〜4月5日(Advance対象)にて開催します。

選手の皆さん、スタッフの皆さんお疲れ様でした。

Report & Photo by オリンピック強化委員会

日本スポーツ振興センター

本合宿は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施されています。