期間:2023年5月24日(水)〜5月27日(土)4日間
開催地:境港公共マリーナ(鳥取県境港市・JOC強化拠点)
今回のプログラムは、HOPE BASICの5回目とHOPE ADVANCE/RACINGの4回目を合同で、2023年5月24日~27日、鳥取県境港市の境港公共マリーナにて開催しました。境港の素晴らしい環境の中、集中したトレーニングを行うことができました。
【講習会】
今合宿はBASIC、ADVANCE/RACINGが合同開催であった為、それぞれの講習を分けて実施しました。
【セーリング講習】講師:市川さん、山田さん
BASIC講習:スタートについて
風の吹いてくる方向によってのラインの有利、不利からラインの見方、さらにはボートをどのようにコントロールするかをスライドを使用しながら説明しました。
ADVANCE/RACING講習:チューニングについて
船を速く走らせる要素の中には様々ありますが、チューニングをしっかりと風速に合わせることで、ボートスピードを速くすることができます。マストの立て方を始め、セッティングを変えた際に、どの様な変化をするのかを講習で学び、実際に海上でどのようにフィーリングの変化があるのかも確かめることができました。
【海上練習】
今回は470、420、49er、FX、ILCA6、IQFOILのグループに分かれて練習しました。気象予報では弱めの予想もありましたが、晴れてくると毎回シーブリーズが入ってきて、微風から順風まで様々な風の中練習を行うことができました。各クラス基本動作を中心に練習を行い、ハンドリングやボートバランスの改善を行いました。また、セーリング講習の内容を実際の海上練習にて落とし込みを行い、BASICはスタート技術の確認、ADVANCE/RACINGはチューニングによるボートスピードの改善にトライしました。
【フィジカルトレーニング】鈴木さん・西田さん、岩田さん
今回はBASIC、ADVANCE/RACINGの2つのグループに別れてフィジカルトレーニングが行われました。BASICはセルフケアの方法からバランストレーニング、サーキットトレーニングへと進み、ADVANCE/RACINGはウェイトトレーニング、サーキットトレーニングへと強度をカテゴリーごとに分けて行いました。内容、強度についても疲労度、種目別特性を考えクラス毎にメニューを調整して実施していただきました。
【ルール講習】吉本さん、市川さん
最初にBASIC、ADVANCE/RACINGと別れて講習をスタートしました。BASICは抗議書の書き方を学び、その後抗議書をオンラインにて提出しました。ADVANCE/RACINGは実際に海上で起きたインシデントの振り返りを行いました。オンラインでの抗議書提出はコロナ禍により一般的になっており、我々はこの方法に早く慣れ、迅速に抗議書を提出しなければなりません。その後、各クラス合同で多くの模擬審問を行いどちらがより「確からしい」証言を行ったかを多数決で問いましたが、やはりADVANCE/RACING選手の方がより「確からしい」証言をしており、これまでの繰り返し行ってきたルール講習の成果が見受けられました。このように「確からしい」証言によって実際のレースでプロテストされた時、自分を守ることができますので、引き続き学びを増やしていきたいと思います。
【メンタル講習】高士さん
今回はBasicのみの開催とし、モチベーション作りをテーマに講習を受けました。今回の合宿で実際に取り組んだことを整理して次の目標を立てることをテーマとし、今回の合宿中の感情の動きをグラフ化して振り返り、その時のモチベーションがどうだったかを考えました。モチベーションと一言に言っても様々な種類があり、自分の中から湧き出てくるようなモチベーションが大切だということがわかりました。最後に今回の合宿の振り返りをして次の合宿ではどのような「Action」をするか一人一人発表して講習は終わりました。
次回5月合宿は江ノ島にて、今回同様Basic/Advance/Racing合同でのHOPE合宿となります。選手はオリンピックウィークにも出場するので、普段の合宿とは違った、よりレーシングな部分でのアドバイスができるようサポートしていきます。
Report by オリンピック強化委員会
Photo by 平井淳一