大会5日目
決勝最終日となる本日は、海風の予報でしたが風の入りが遅く、定刻より2時間陸上待機した後、49erは2レース、49erFXは1レースを実施しました。
49erFXは海上で2時間程待った後、20度方向からの5ノットの弱い風でレースを行いました。
風がいつも以上に弱いのでスタートが重要な展開となり、市橋・後藤は積極的に下スタートにトライするも失敗し、アウトサイドへ展開しにくいポジションでのレース展開となりました。その後徐々に風速が落ち、第1下マークでコース変更となってコースの距離が縮められ、順位を大きく上げられず19位でフィニッシュとなりました。
続いて2レース目を行おうとしましたが、風速は更に落ち、最終予告の16時も迫っていた為、49erFXはAPAが上がり全てのレースが終了しました。
市橋・後藤は49erFXでの初海外レースでしたが得意の軽風だったこともあり、物怖じせずスタートやレースに臨むことができ、日々新たな課題が見つかり得るものがたくさんあったレガッタとなりました。今回レースで実践することで課題が更に明確になったので、自分達の強みと弱みを把握し次のステップへと繋げて欲しいと思います。
49erも決勝最終日は風待ちから始まり、ふわふわっと入ってきた北東風で2レース行われました。
終始風はクラス規則の下限ギリギリの5kt前後でのレースとなり、嶋倉・上園田は2レースともスタートで失敗、そのまま集団に飲み込まれて厳しいところから抜け出せないままレースを終える事となりました。
決勝シリーズは全5レース全て軽風となり、軽風は集団から抜け出せないとどうしても上位を取るのは難しく、最後まで厳しい戦いとなりました。
日本では比べる相手がいないクラスですので、今大会を通して非常にたくさんのことを学ぶことができたと思います。また、今回ゴールドフリートに残り良い場面もあり課題も見つかりました。
来年のジュニアワールドではメダル争いができるよう今回の経験を糧として次のステージへチャレンジして欲しいと思います。
5日間ご声援ありがとうございました。
また男女共に引き続き、8月8日〜8月20日にオランダ ハーグで行われる世界選手権に参加予定です。シニア選手とのレースになり今レガッタよりハイレベルな戦いが予想されます。
引き続きご声援よろしくお願い致します。
【選手コメント】
49erFX 市橋愛生選手:目標であったトップ10入りはできませんでしたが、今大会は軽風シリーズだったこともあり、自分たちのボートスピードにさらに自信を持つことができました。
大会前から課題としてあったスタートはレースでもう一つ順位をあげるための課題として今大会でもあがったので、今後もスタートに重点を置きながら練習に励みたいと思います。
49erFX 後藤凛子選手:今大会で自分達の強みと弱みが明確になったと思います。微風コンディションの中では他艇とも戦えるスピードを持っていることがわかりました。しかし、スタートがうまくいかず、大きく順位を崩してしまう場面もありました。この課題を克服し、次のレベルへ進めるよう、引き続き練習に励んでいきます。
49er 嶋倉照晃選手:オーバーパワーのコンディションでは、増量の成果もあり安定した帆走ができていましたが、微風域では、トリムやバランスの繊細さなどに課題が見つかりました。
49er 上園田心太浪選手:今回のJr.WORLDは2回目で昨年と違うペアで挑んだ初の海外遠征でした。今回のレースを通して、自分たちの弱みや、強みを見つけることができました。特に風が強いコンディションではトップ集団にしっかりと絡むことができましたが、微風になるといい走りをすることができず、順位を落としてしまいました。
大会成績
49erクラス【参加艇数56艇】
30位嶋倉 照晃・上園田 心太浪(早稲田大学・佐賀県セーリング連盟)
9-23-17-1-13.1RDG-13.1RDG-(29RET)-7-7-18-22-23-26-27
49erFXクラス【参加艇数48艇】
15位市橋 愛生・後藤 凛子(早稲田大学・青山学院大学)
9-2-(DSQ)-4-14-2-25-10-7-19
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会4日目
レース4日目は、決勝初日となり男女共にゴールドフリートでのレースを行いました。昨日北側にあった低気圧は遠ざかり、本日は南寄りの8-10ノットの風で予定通り3レース行われました。
49erFXクラスの海面は190度でマーク設定され、陸風でレースを行いました。陸に近い左サイドから安定したブローが入る傾向が多く、下スタートを決めることができたチームがポートのレイラインまで伸ばし、そのまま第1マークをシングルで回航するシチュエーションが多くみられました。市橋/後藤も下スタートにトライしますが艇団の中で上手くボートコントロールができずスタートに苦戦しました。しかし、積極的に混戦の中でスタートをトライしており新たな課題を見つける事ができ、成長に繋がっています。
本日の1レース目は第1マークでジェネカーのトラブルにより出遅れ、25位でフィニッシュとなりましたが、続く2,3レース目はスタートに苦戦するもののリカバリーを早く行い、シフトに合わせたレース展開ができ10位、7位でフィニッシュしました。
明日最終日も更に経験値を上げる為に積極的なスタートを行い、次のステップに向けて引き続き取り組んで欲しいと思います。
49erクラスは風の振れに惑わされる日となりました。陸からの軽風で、第1マークまでは3レース中2レースでシングル回航しましたが、30°近く振れる風と強弱の激しいコンディションにうまく対応することができず全てのレースでフィニッシュまでに大きく順位を落とすこととなりました。
今日スコアをまとめられた選手はほぼいませんが、その中でも上位陣は悪い状況からいち早く抜け出し、悪くない順位に纏めた選手が総合順位を上げてきました。
49erは特に場所によって変化する風速や風向の影響でボートスピードが大きく変化するため、大きな流れから外れると取り返しがつかない差ができてしまいます。
今回男子チームも日本ではできないたくさんの経験を積むことができており、日々成長しています。明日最終日も軽風予報ですが最後まで少しでも上位を狙って頑張ります。
明日は大会最終日となり2レース予定です。
それぞれの課題をもう1度振り返り最終日に臨みます。
大会成績
49erクラス【参加艇数56艇】
28位嶋倉 照晃・上園田 心太浪(早稲田大学・佐賀県セーリング連盟)
9-23-17-1-13.1RDG-13.1RDG-(29)RET-7-7-18-22-23
49erFXクラス【参加艇数48艇】
15位市橋 愛生・後藤 凛子(早稲田大学・青山学院大学)
9-2-(DSQ)-4-14-2-25-10-7
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会3日目
レース3日目は、ノルウェー付近の低気圧が昨日に比べて近づいている影響により激しい雨と雷雨が正午まで予想され、定刻より1時間延期となり予選最終日が始まりました。
先発組だった49erクラスは前線の通過を待ち出艇しましたが、出艇と同時に突風と土砂降りに見舞われ、すぐにハーバーバックとなりました。
その後天気は安定してレースを行いましたが、風が安定せず2度の中止を含めて約4時間海上待機となりました。長い海上待機の後、徐々に風も安定し始め10〜16ktの順風で3レースを行いました。
本日の1レース目は、スタート直後に他艇との接触があり、その際に相手艇に大きな損傷を与えてしまったことから、そのレースのリタイアを余儀なくされました。
続く2レース目は良いスピードとレース展開でシングルでコースを回り、2,3レース共に7位でフィニッシュし、ゴールドフリート進出を決めました。
予選シリーズを通してたくさんのことが起こり選手達はかなり疲れていますが、明日からの決勝シリーズでは少しでも上位を目指します。
49erFXクラスは男子チームのレース終了を17時頃まで待ちましたが、本日はノーレースとなりました。49erFXクラスはノーレースの為順位の変動は無く、男子チーム同様ゴールドフリート進出が決まりました。
明日から2チーム共にゴールドフリートでの戦いになります。
予選シリーズと違いワンランクアップしたレベルでの戦いになりますが、新しい課題を見つけ成長できるチャンスなので積極的にレースに臨んで欲しいと思います。
大会成績
49erクラス【参加艇数56艇】
23位嶋倉 照晃・上園田 心太浪(早稲田大学・佐賀県セーリング連盟)
9-23-17-1-13.1RDG-13.1RDG-(29)RET-7-7
49erFXクラス【参加艇数48艇】
11位市橋 愛生・後藤 凛子(早稲田大学・青山学院大学)
9-2-(DSQ)-4-14-2 ※本日ノーレース
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会2日目
レース2日目、49erFXは午前から西よりの5-8ノットの風で3レース行いました。
晴れたり急な雨が降ったりと天気が不安定で、スタートするものの上マークで2回ノーレースとなりました。その後風向が定まるまで時間が掛かり、12時半頃本日の1レース目が始まりました。
不安定な風の中でも市橋/後藤組は大きく振れる風の変化に対応し、総合11位となりました。5レース目は他艇よりも早く雨雲に向かい良いブローを掴んで上マークを1位で回航する場面もあり、積極的なレース展開をしています。
明日も引き続き攻めの姿勢で予選最終日に臨んで欲しいと思います。
男子は女子のレースが終わるまで待ち、15時を過ぎてから出艇しました。
出てすぐは無風状態だったものの、これまで吹いてこなかった西風が15〜18ktと安定して入り始め、素晴らしいコンディションになりました。
1レース目は良いスタートから左展開し、1上を4位で回航し、そこから3周するうちに徐々に順位を上げてペア初となるトップフィニッシュを飾りました。
強風コンディションでのトップフィニッシュは素晴らしいと思います。
2レース目は上マークで相手艇のルール違反でメインセールに相手のマストが突き刺さって破れてしまうアクシデントがあり、以降のレースをリタイアしました。
嶋倉は海外で初めての審問でしたが、HOPE合宿で多くの模擬審問を行って学んだことを活かし、しっかりとした説明を行って相手のルール違反と今日出られなかったレースの救済の要求が認められました。
審問が終わる頃には21時半近くになってしまいましたが、よく休んで明日の予選最終日に備えたいと思います。
明日で予選最終日となり、49erは30位、49erFXは25位までがゴールドフリートに進むことができます。
引き続きご声援よろしくお願いします。
大会成績
49erクラス【参加艇数56艇】
31位嶋倉 照晃・上園田 心太浪(早稲田大学・佐賀県セーリング連盟)
9-23-17-1-19RDG-(29)RDG
49erFXクラス【参加艇数48艇】
11位市橋 愛生・後藤 凛子(早稲田大学・青山学院大学)
9-2-(DSQ)-4-14-2
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会1日目
大会初日は南西寄りの8〜14ノットの風の中、予定通り49erと49erFX共に3レースを行いました。
男女共に2フリートに分かれ、1フリート49erは28艇、49erFXは24艇でレースを行っています。
予選を3日間行った後ゴールドとシルバーフリートに分かれて決勝が行われます。
レース海面は左サイドに陸があり陸の影響で左が伸びる場面があったり、左右どちらからもブローが入るような強弱があるコンディションで、まずはブローを取る為にどちらかのサイドにいることが重要なレース海面でした。
49erチームは振れの大きな風に翻弄されながらレースしています。
1レース目は上マークを2位で回航しますが、大きく左にシフトした際に右に展開しており、9位まで順位を落としてしまいました。
スタートは3レースとも飛び出していい走りをしているので、明日は風をうまく捉えていい結果に繋げて欲しいと思います。
49erFXチームは午後からレース予定でしたが、徐々に風が落ち6〜9ノットの中レースが行われました。市橋・後藤組はどちらかのアウトサイドに出ることでブローを他艇より早く掴む事ができ、安定した走りができました。
明日も引き続き予選となり3レース予定です。
大会成績
49erクラス【参加艇数56艇】
30位嶋倉 照晃・上園田 心太浪(早稲田大学・佐賀県セーリング連盟)
9-23-17
49erFXクラス【参加艇数48艇】
9位市橋 愛生・後藤 凛子(早稲田大学・青山学院大学)
9-2-7
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会前日
2023 49er & 49erFX Junior World Championshipが7月21日〜7月28日までドイツのトラフェミュンデで開催されます。
日本チームからは男女1チームずつ参加します。
今大会はTRAVEMÜNDER WOCHE 2023と同時開催されており、様々な艇種のレースが各海面で行われており大会会場は賑わっています。
大会名:2023 49er & 49erFX Junior World Championship
開催地:ドイツ・トラフェミュンデ
大会期間:2023年7月21日(金)〜7月28日(金)(レース期間 7/24~7/28)
出場選手:
49erクラス
嶋倉 照晃・上園田 心太浪(早稲田大学/佐賀県セーリング連盟)
49erFXクラス
市橋 愛生・後藤 凛子(早稲田大学/青山学院大学)
大会会場であるトラフェミュンデの平均気温は18度程度で日本より少し肌寒いコンディションです。天候は不安定で雨雲が近づくと風速が一気に上がり、雨が降っては晴れての繰り返しなのでレース期間中も雲の動きに注意することが大切になりそうです。
本日はプラクティスレースと開会式が行われ、2チーム共海上練習を行い明日からのレースに向けて良い調整ができました。
明日からのレーススケジュールは49erクラスは午前中、49erFXは午後からの予定です。
明日から5日間、ご声援をよろしくお願いします。
Report & Photo by オリンピック強化委員会