大会4日目 最終日
大会最終日は初日・2日目と同じように霧があり、陸でコンディションが良くなるのを待って出艇しました。風向は4日連続で東風となり、前日までと同じように上マーク付近で不安定になるため、マーク際でのタクティクスが非常に重要となりました。
カットレースを2つ作ってしまって後がない堤・後藤ペアでしたが、最終レースまで攻めの姿勢を崩さず、冴えたコース取りで今大会初のトップフィニッシュをするなど、4日間で1番良いレースができました。
また、選手たちは現地の香港の選手と日に日に仲良くなり、陸でも海でも素晴らしい体験ができました。この短期間で凄まじい成長を見せた選手たちの今後が楽しみです。
【選手コメント】
堤 悠人選手:「初めてスキフのレースの中で自分の意思通りのレースの組み立てができたレガッタでした。その分自分に足りていなかったコースタクティクスにおいて貴重な経験が培われ、いい学びの機会だったと感じます。」
後藤 大志選手:「ガスティかつシフティな海面でスキフには難しいコンディションでしたが、ペアでよくコミュニケーションをとり、堅実なレースができました。今回の成功体験を糧に、今年のユースワールドや世界選手権でも好成績を残したいです。」
大会成績
29er級【参加艇数18艇】
3位堤悠人・後藤大志(慶應義塾湘南藤沢高等部・横浜市立南高等学校)
4-3-4-5-(DSQ)-5-3-2-4-3-(UFD)-1-3-2
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会3日目
大会3日目は今シリーズ初めて良い風が吹き、4レース中3レースは12〜18ノットの最高のコンディションでレースを行いました。このくらいの風域になると、体格の良い堤・後藤ペアはボートスピードで遅れをとることがほとんどなく、これまでで1番良いレースができました。レース海面は昨日までと同じく上マークが陸にかなり近い為、スタート付近で15ノットを超える風が吹いていても上マーク付近はムラが激しく、トラピーズに乗れないほど風が落ちたり、急激に風が上がったりと沈艇が続出していました。
堤・後藤ペアは有利海面である左海面からトップ争いをしながら走ってきますが、上マーク付近のタクティクスがあと一歩詰めが甘く、順位をキープできないことが目立つ日となりました。
また、最終レースは風速が2〜15ノットとレース続行が怪しまれるようなコンディションとなり、第2マークをトップで回った選手が、フィニッシュではトップと1レグ差をつけられて5位になるなど波乱のレースとなりました。堤・後藤はそのような大変なコンディションでも順位を落とすことなく3位でフィニッシュしましたが、スタートでUFDの失格となり、もったいないレースとなりました。
明日が最終日となり総合3位が狙える位置につけているので、残り3レース実力を出し切ってもらいたいと思います。
大会成績
29er級【参加艇数18艇】
4位堤悠人・後藤大志(慶應義塾湘南藤沢高等部・横浜市立南高等学校)
4-3-4-5-(DSQ)-5-3-2-4-3-(UFD)
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会2日目
大会二日目も霧に翻弄される1日となりました。
29erがレースをする海面は霧が濃く、1時間ほど待ちましたが回復する見込みがないという事で海面を移動してレースを行いました。良い風が吹く予報が思ったよりも風が上がり始めるのが遅く、今日の最終レースを行う頃になってようやく12ノットほどの風が吹き始めました。
昨日に引き続き苦手な軽風レースでしたが、ポジションを守りながら素晴らしいスタートを切ることで、良いレース展開ができています。第6レースでは第2マーク直前まで1位を走る素晴らしいレース展開をしていたところ、第3レグで風を見誤り、結果順位を落としてしましましたが、レースごとに成長が見てとれるようになってきました。
第5レースでは、第1マーク回航時に相手艇とインシデントがあり、プロテストを出されました。堤・後藤両選手とも初めての審問という事で緊張しながらも通訳なしで自分の主張を行い、初審問を終えました。結果は失格となりましたが、初めての審問を海外で経験できたことは選手たちにとってまたとない経験になったと思います。
明日以降は中風以上が予想されるので得意の風で良いレースを期待します。
大会成績
29er級【参加艇数18艇】
5位堤悠人・後藤大志(慶應義塾湘南藤沢高等部・横浜市立南高等学校)
4-3-4-(5)-(DSQ)-5-3
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会1日目
大会初日の今日はレースができるほど風は吹いているものの霧が濃く、100m先が見えなくなるほどの視界となったため海上で1時間ほど待機となりました。その後29erがレースするエリアの霧が晴れそうにないということで急遽レース海面を移動してレースを行うことになりました。
狭いエリアに移動したため岸に近く、上マークは陸地から200m程しか離れておらず、コースの左海面は風にムラがあるコンディションとなりました。風の強弱が激しく、風の強いところを走り続ける事ができた選手が上位を占めていた印象です。
堤・後藤ペアは1日を通して良いスタートを決めて早く右展開をすることができ、苦手としている軽風域を上位でまとめることができました。風の強弱があるコンディションが予想されていたので、レース前から周囲を観察する量を増やし、レース中も周囲をよく見ながらスマートなレースができました。
上位2チームの香港チームは1ランク上の戦いをしており、レース途中から距離をはなされてしまっていますが、少しでも食らいついていけるよう明日以降も頑張ります。
大会成績
29er級【参加艇数18艇】
3位堤悠人・後藤大志(慶應義塾湘南藤沢高等部・横浜市立南高等学校)
4-3-4-5
Report & Photo by オリンピック強化委員会
大会前日
2024 29er Asian Championship, Hong Kong Race Week 2024が1月30日〜2月4日まで香港のRoyal Hong Kong Yacht Clubにて開催されます。
香港の気温は比較的暖かく過ごしやすいですが、ほぼ毎日曇りもしくは雨で晴れることが珍しいような天気が続いています。
レース期間は香港の季節風である北東〜東からの風が吹き、毎日10〜15ノットほどのコンディションが予想されています。レース海面は陸地が近く標高が高いため、風速の強弱と風向の大きな変化を見逃さないことが重要になりそうです。
大会名:2024 29er Asian Championship
開催地:香港・Royal Hong Kong Yacht Club
大会期間:2024年1月31日(火)〜2月4日(日)
参加選手:29er級
堤 悠人(慶應義塾湘南藤沢高等部)
後藤 大志(横浜市立南高等学校)
エントリーは18艇で、17艇が香港の選手たちとなります。
香港はユース世界選手権において2年連続で入賞した女子選手や世界選手権で上位に入る選手がいるので、日本選手にとって良い経験になると思います。
大会前日は計測と短時間の練習を行いました。
チャーターボートで少しトラブルがありましたが、レース前日までには修理等完了し準備万端でレースを迎えることができそうです。
Report & Photo by オリンピック強化委員会