期間:2025年2月16日(日)〜3月2日(日)
開催地:ニュージーランド・オークランド / Torbay Sailing Club

ニュージーランド / オークランドにてHOPE育成プログラムの海外合宿が行われました。ニュージーランドはオリンピック種目の殆どのクラスで世界トップレベルに位置する強豪国であり、また日本からほど近い南半球に位置する為、北半球のオフシーズンにレベルの高いレースや練習に参加出来るメリットもあります。今回はHOPE育成プログラム初の取組みとしニュージーランドにおける合宿の開催を企画し、選手に高いレベルでのアウトプットの機会を提供すると共に、ニュージーランドセーリングチームを始めとする地元の方々との関係性を築くことを目的としました。結果としては派遣対象は現地でも多くの艇の活動を見込めた49er級のみとなりましたが、現地には選手と共にコーチ、トレーナースタッフが派遣され、現地での状況の視察や関係性の構築を積極的に実施した合宿となりました。

【現地練習】Torbay Sailing Club
ニュージーランドの選手に加えて、香港チームも冬季キャンプを行いに同時期にニュージーランド入りしており、素晴らしい環境の中トレーニングを行いました。普段他の選手と比べることができない中で、レベルの高い選手たちとの練習は良い刺激となりました。

【フィジカルトレーニング】
今合宿には寺田トレーナーに帯同していただき、選手のトレーニング、コンディショニングなどレースを想定して負荷を考えながら行っていただきました。現地のナショナルトレーニングセンター隣接のジムへ行き、フィジカルトレーニングを行いました。また、現地選手やコーチにフィジカルトレーニングについての話の聞きこみなども行いました。

【レース】
合宿期間中行われた2大会に参加し、冬季トレーニングの成果を確認しながら、3月末から始まるシーズンに向けて調整を行いました。今回参加している選手はほぼ全員が格上の相手となり、素晴らしい環境の中でレースを行うことができました。
1大会目はNew Zealand 49er Nationalsが2日間行われ、中風〜強風の陸風で行われました。スタートやボートスピードなど、日本で集中的に取り組んできたことについて一定の成果が得られていることを確認できましたが、今大会会場特有の激しい強弱と風の振れに翻弄され、順位を落とす展開が多くなりました。また、普段行うことが難しいレース特有のマーク際での駆け引きやポジション取りなどもレースを追うごとに思い出しながら修正していきました。
2大会目は、Oceanbridge Sail Aucklandに参加しました。この大会はYachting New Zealand主催で行われ、江ノ島オリンピクウィークのように、オリンピッククラスからジュニアユースまで幅広く参加することができます。レースエリアも同型艇種のユース選手と同じにすることで、レベルの高いレースを間近で感じたり、帰着後にはシニア選手と交流の場が設けられていたり、連盟のトップコーチがレース海面にいて、アドバイスを求めることができたりとレースでありながら交流を目的にしているような面が強いと感じました。選手は前週のレースを経てレース期間に取り組むことを明確にし、トップフィニッシュをするなど短期間で一定の成果を得られました。

今合宿を通して様々な方と交流し、選手、コーチ・スタッフ共にたくさんのことを学ぶことができ、実りのある合宿となりました。来季以降もこうした取組がよりハイレベルに実施できるよう、今後も準備を進めて参ります。
3月末から国際大会や、レースシーズンが始まります。引き続きご声援の程よろしくお願いいたします。

Report & Photo by オリンピック強化委員会

日本スポーツ振興センター

本合宿は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施されています。