期間:2025年3月8日(土)〜3月11日(火)4日間
開催地:和歌山県 和歌山セーリングセンターNTC

和歌山セーリングセンターNTCで29erクラスの強化合宿を4日間実施しました。合宿期間中は風にも恵まれ、6〜18ノットの中で基本動作のタック、ジャイブの確認から始まり、コントロールロープの適正な調整タイミングとその効果など選手の理解度を深め、自分で考えその場の状況を判断し行動できるまで取り組みました。

【海上練習】
海上練習では、クローズホールドでの課題として「艇を安定させてフラットで走る」を目標にクルーとスキッパーでどのようなコミュニケーションを行い艇を走らすのか、スピード練習の中でトライ&エラーを繰り返すことで新たな発見を得て成長していきました。特に風に対するコントロールロープの調整と、ヒールバランスに対する意識が高まり、かなり安定したセーリングが確認できました。
ダウンウィンドでは「適正なアングルを見つける」を目標に取り組みました。ジェネカーでのセーリングでは風の強弱によって適正アングルが大きく変わり、アングルが合わない場合の多くはバランスを崩して沈をしてしまいます。練習の中でたくさんの沈を繰り返し、合宿後半では適正なアングルを感覚的に掴んだ時もありましたが、今後もしっかり取り組んでいかなければならない大きな課題として残りました。
スタート練習では風速に合わせて何分前にどの辺に待機し走り出して行くのか、タイミングと走り出しに必要なヒール、セールトリム、ラインの把握など、各風速で何度も何度も練習を行いました。感覚的なことも重要ですが、チームの中でどのような手順で走り出すのか海でも陸でも話し合い自分達の手順を確立していきました。

▲スピード練習中:津川/高村組(JPN1769)とダウスト/後藤組(JPN1768)
▲各チームたくさんの沈を繰り返し成長しました

【陸上】
より良いスタートをするために各チームで風域ごとにどのような手順で行動するか細かく落とし込みを行い、それぞれ発表し更なる改善に努めました。海上では陸上でインプットした手順をアウトプットし、どのような効果が得られたのかを確認し、陸上に持ち帰り討議することを繰り返しました。選手の意識も高まり、積極的に意見を交わすことでいい改善ができました。また、レースが近づいていることもあり、少数でのレース展開の考え方や、相手をどのように抑えるのか等、セーリング講習も実施し知識の向上に努めました。

▲ダウスト選手の発表
▲津川選手の発表

4日間の合宿でたくさんの気づきと自身の成長が確認できた合宿でした。今回の合宿ででた新たな課題に関して、HOPEユース合宿で取り組んでいきたいと思います。

▲参加選手:左からダウスト選手・後藤選手・津川選手(高村選手も2日間参加)

Report & Photo by オリンピック強化委員会

日本スポーツ振興センター

本合宿は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施されています。