期間:2025年12月20日(土)~12月28日(日)9日間
開催地:沖縄県・座間味村

第5期HOPE育成プログラム(第12回HOPEユース・HOPE合同合宿)を、12月20日(土)から28日(日)までの9日間、沖縄県・座間味村にて実施しました。本合宿は、2028年・2032年オリンピックにおけるメダル獲得を見据え、HOPE選手・HOPEユース選手の競技力および人間力の向上を目的として開催されました。

本土では本格的な冬を迎える時期となっていますが、沖縄・座間味島では今合宿も比較的温暖な気候に恵まれ、風向や気温ともに安定した練習環境のもとで、海上・陸上の両面から集中的なトレーニングを行うことができました。11月合宿で培った基礎を土台にしつつ、ユースワールド大会を終えた選手たち、年明けからの海外遠征を控えた選手たちが集まり、自分を見つめ直しながら新たな課題に取り組む位置付けの合宿となりました。

【海上トレーニング】
本合宿では、420、ILCA6、ILCA7、iQFOiL、470、49er、49erFXの各艇種を使用し、クラス別に海上練習を実施しました。HOPE選手とHOPEユース選手は、それぞれのレベルや目的に応じてグループ分けを行い、連日密度の高いトレーニングを行いました。

毎朝の気象ブリーフィングを踏まえ、その日の風向・風速、うねり、地形特性を意識した練習メニューを設定。中風から強風までのコンディションをベースに、帆走練習、スタート練習、コース練習などを中心に、各選手が課題意識を持って海上練習に臨みました。コーチ陣は海上で選手と同乗、またはサポートボートから適宜フィードバックを行い、技術面・判断面の双方に対して個別性の高い指導を行なっています。

沖縄の冬期特有の強風と大きなうねりの中での練習は、選手にとって高い負荷がかかる一方、より負荷のかかる環境・国際大会を想定した実戦的な経験に繋がります。リスクを恐れずに挑戦する心、メンタルの強化・安定にも繋がるようなトレーニングが行えるのもここ座間味の環境を生かした練習と言えます。

▲49er/49erFXチームの練習風景。豊田自動織機チームの田中/永松ペアも一緒に座間味合宿を行なっています
▲49erチームの嶋倉/上園田ペア。2028五輪に向けたキャンペーンも本格化しつつあります
▲ILCA7の黒田選手。こちらも2028五輪に向けて座間味〜オーストラリアと集中合宿に取り組んでいます
▲470の占部/田畑ペア。大学ヨット部とHOPEの活動を両立して取り組んでいます
▲ダウスト選手。ILCA6、29er、420と幅広く活動を続けています
▲ハードな海上練習になる座間味ですが、時折こうして自然の美しさも体験させてくれます

【フィジカルトレーニング】
陸上トレーニングでは、HOPE選手・HOPEユース選手それぞれにトレーナーがつき、目的別・レベル別のフィジカルトレーニングを実施しました。毎朝の体調・体重チェック、ウォーミングアップから始まり、合宿期間を通してコンディション管理の重要性を日々学びながら、それぞれの艇種・競技特性に合わせた個別強化メニューを取り入れ、フィジカル強化を行なっています。疲労が蓄積する後半においても、トレーナーと選手がコミュニケーションを取りながら、必要なケアを施しながら安全性と効果を両立したトレーニング環境を整えられています。

▲毎朝のウォーミングアップの様子
▲49erFXチームの市橋/後藤ペア。トレーニングの様子
▲49erチームの嶋倉/上園田ペアも重量メニューのトレーニングに連日励んでいます
▲占部選手・豊澄成光選手選手のトレーニングの様子
▲フィジカルレベルや海上練習の負荷に合わせて、トレーナさん監修のメニューを日々それぞれ行っています

【専門講習】
アンチドーピング(クリーンスポーツ)講習
日本セーリング連盟・アンチドーピング委員会の三羽様より、アンチドーピング講習を行なっていただきました。HOPE育成プログラムでは年に1〜2回を目処に本講習を行なっており、クリーンスポーツの意義、また選手が普段摂取する食事やサプリなどの栄養補助食品などについて知識を深め、オリンピックや国際大会へ向けた意識を高めて貰っています。

メンタル講習(*オンライン実施)
合宿期間中、HOPEユース選手・HOPE選手それぞれでメンタル講習を実施しました。競技生活におけるプレッシャーとの向き合い方や、目標設定、失敗からの立て直し方などをテーマに、選手それぞれが2025年の振り返りや2026年に向けた目標設定などを行いました。
HOPE育成プログラム内で定期的に行なっているメンタル講習では、選手自身が自らを客観的に捉えながら、競技に対する姿勢を見つめ直す貴重な機会となっています。

ルール講習(*オンライン実施)
レースに直結する重要な要素として、セーリングルール講習を実施しました。具体的なレースシーンを想定しながら、判断に迷いやすいケースや、実際に起こりやすい事例を取り上げ、理解を深めました。単なる知識習得に留まらず、「なぜその判断が必要なのか」を考えることで、海上での即応力向上につなげています。

▲フェリーの運休で那覇ステイとなってしまったiQFOiLチーム。吉本ジャッジからの対面講習の様子

理解度確認テスト(ルール&気象)
合宿終盤には、12月合宿定例となるルールおよび気象に関する理解度確認テストを実施しました。このテストの点数はHOPE選手の認定継続条件・昇格条件にもなっている非常に重要なものであり、また各選手がこれまでの講習で学んだ内容をどの程度理解できているのかを明確にすることも目的としています。結果はコーチ・スタッフ間で共有され、今後の指導方針や個別フォローに活かしていきます。

アスリート委員会講演会(吉田愛さん)
日本セーリング連盟のアスリート委員会から吉田愛さんをお招きし、オリンピックに向けたキャンペーンについてHOPE・HOPEユースの全選手を対象に講演会を行なっていただきました。
実際にオリンピックキャンペーンを通して経験した貴重な意見や知識を共有していただくとともに、選手たちからも今抱えている課題や疑問などについて、質疑応答形式の講演会を行なっていただきました。

本合宿は、第5期HOPE育成プログラムの締めくくりとなる合宿として、技術・フィジカル・知識・メンタルの各側面から総合的な強化を図ることができました。11月合宿で得た成果を発展させ、より高いレベルでの実践と自己理解を深める9日間となりました。

2026年1月からは、新たなメンバーを迎えて第6期HOPE育成プログラムがスタートします。選手だけでなく我々コーチ・スタッフ陣も本合宿で得た経験と課題を次期プログラムへとつなげ、引き続き世界を舞台に戦える選手を育成して参ります。選手の皆さん、そしてコーチ・スタッフの皆さん、長期間にわたる合宿、本当にお疲れ様でした。

▲合宿参加選手の集合写真

Report & Photo by オリンピック強化委員会

日本スポーツ振興センター

本合宿は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施されています。