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2010 スナイプ級西半球および東洋選手権大会

ポート:ジュニア・ユース育成強化委員会
白石 潤一郎

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日 程2010年8月30日~9月3日(日)
開催地:カナダ・エリー湖
    オンタリオビーチ
    バッファーローカヌークラブ
日本代表望月 航(中央大学4年)/メルムスマン
     杉浦 慎太郎(中央大学2年)/クルー
参加艇40艇
大会公式サイトhttp://www.buffalocanoeclub.com/
成績表http://www.buffalocanoeclub.com/_literature_68618/Snipe_2010_Results


 今回のスナイプ西半球選手権には、ジュニア・ユース育成強化委員会として、初めてスナイプチームを派遣しました。今大会は南米、中米、北米各国及び日本の代表で競われる大会です。アメリカ大陸に於けるスナイプ級は、日本で言うアジア大会にあたる「アメリカ大陸大会」の正式種目に採用されているため、非常にレベルの高いフリートが形成されています。
 12日間の遠征でしたが、2名の選手は精一杯レースを戦い、世界を舞台にレースをすることの厳しさと楽しさをフルに経験しました。結果として、成績は26位と振るいませんでしたが、ジュニア・ユースの時期に世界に出てレースをする「重要性」を改めて認識させられました。
以下、望月・杉浦両選手のレポートを紹介します。

望月・杉浦両選手レポート
●レース初日
 カナダは、日本と気候がまるで違い、乾燥しており、朝晩はとくに冷え込み、日本の秋を先取りしてしまっている気分です。体調管理が重要です。レース前日は、大会のプログラムに組まれた「ナイアガラの滝バストリップ」でした。スケジュールに組まれるところが、カナダならではというか、おもしろいです。また、開会式の後は会食パーティが開催されました。このどちらにおいても、各国の選手たちと親善交流することができました。海外選手とコミュニケーションを取ることで「世界大会に来た」ということを改めて実感しつつ、話している中で、自分の知らない外国の事情を知ることができました。
  24日にカナダに来て、事前練習や、昨日のプラクティスレースで、チャーター艇の調整もうまくでき、艇のボートスピードも、悪くなく仕上がっていました。

  今日の第1レースは、スタートが決まり、途中まで良いビジョンでコースを展開できたのですが、最後のレグ3分の1ほどで、ブローに乗りきれず、10番台で1上を回航。フィニッシュも13位でした。
 第2レースは、スタート直前に風向が右に振れ、アウター寄りでスタートした私たちは、そのまま左海面をひた走り(風が左に振れ戻ると予想したが…)、左一本のコースを引きました。しかし、ブローは右から入っており、そのような展開をした私たちに晩回のチャンスはありませんでした。完全にブローを見逃し、不確かな確信を持ったことが敗因です。
 今回、世界レベルでの初めてのレースで感じたのは、「基本に忠実に」レースをすることの難しさです。言うのは簡単ですが、実際にそれをこのレべルで行うことは、かなりの神経を使い、そして集中しなければ実行できませんでした。また、コースを組み立てる前には、他艇に劣らない、もしくはそれ以上のボートスピードも必要で、案の定、この大会でコンスタントに前を走る選手はその両方を確実にこなしていました。
 しかし、私たちも、それをできるようになるためにこの遠征に来ているので、残りの7レースで、少しでも成長できるように全力で走ってきたいと思います。ライトウインドのボートスピードは悪くない(むしろ調子がいい)ので、トップホーンを鳴らす勢いでがんばります。

●レース2日目
 今日は、予定通り3レースを消化しました。3レースとも、スタート後に逃げのタックから始まってしまいました。ただ、第3R、第5Rはスタート後、1上の途中までは良いビジョンで走っていたのですが、残りレグ3分の1くらいで、シフト、ブローに入りきれず、良くても10番台での回航となってしまいました。
 やはり、1回のシフト、ブローを逃すだけで、シングルに入ることができなくなります。また、オーバーパワーになった時に、ボートスピードが落ちてしまい、その海面に応じたセールの作り方、走り方にすぐに変えていくことが必要でした。
 帯同している先輩方から、いろいろとアドバイスをいただいたので、明日以降は、上位選手の動きもよく見て、いろんな角度からレースを展開してみたいと思います。
そして、明日こそ、シングルに入ります!

●レース3日目
 今日も予定通り3レースを行いました。なかなかシングルで走れません。
 上位選手がしっかりとシフトやブローに合わせてコースを展開しているのに対し、自分達はタックのタイミングが速くて、それらに乗り遅れたり、逆に無駄に距離を走ってから返しているために、マイナスを多く走り、ずるずると落ちていっています。
  ただ、今日の最終レースはスタートが決まり、スタート前からのプランを実行できたのはよかったです。(結局反対サイドに風がシフトし、10番台でのフィニッシュでしたが…)また、その10番台も一瞬でも気を抜くと、一気に20番台へと落ちてしまうので、そこが世界レベルのレースだなと実感しています。
  明日は最終1レース予定です。最後に収穫あるレースをしてきます。そして、ホーンを鳴らします。

●レース4日目
 今日は最後の1レースを行いました。スタートはいつも逃げタックになってしまっていた今大会の中で一番決まりました。だったのですが、スターボを伸ばしていた間に、後ろを切っていった艇団に前に行かれ、1上から20番台での回航でした。フィニッシュは後ろから数えたほうがよいくらい、後ろだったのですが、リコール艇が多く、結局22位でした。
 今日は全体的にボートスピードが良くなく、上りのレグで順位を上げることができませんでした。スタート後の走り以外は、上り角度が稼げず、ゲージをどんどん広げられていきました。

 今大会を振り返って、コースの展開や、オーバーパワーでのボートスピードが特に大きな課題として残りました。一回でもシングルを走りたかったのですが、やはり世界のレベルは高かったです。
 悔しさが大きく残ったレースでしたが、とてもよい経験が出来ました。日本に帰って、もっと練習して、次こそこのようなレベルの大会で、前を走りたいと思います。
 また、多くの方々のご支援があって、この大会に参加できました。皆様、どうもありがとうございました。

望月 航・杉浦慎太郎(中央大学ヨット部)


 スナイプ級の世界選手権並びに西半球選手権、ヨーロッパ選手権は性別、年齢に関係なくクオリファイレースを勝ち上がって来た各国代表が同じ土俵でレースを行います。レース日程が進むにつれ徐々に風速が上がり、最終日は10mオーバーの強風でした。両選手にとって国内レースではなかなか体験できないシビアな状況下での大会になりました。遠征期間12日間の間、移動・食事・会場での行動を共にし、日々強くなって行く頼もしい彼らを見ていました。不慣れな海外での生活、レースでかなり疲労したかもしれませんが、海外の屈強な選手達と戦って、さらに飛躍する為の大きな何かを得たはずです。二人の頑張りにエールを送り、ますますの活躍を期待します。

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●2011.8.62011年 レーザー4.7級世界選手権 レポート
●2011.8.32011年 レーザーラジアル級ユース世界選手権 レポート
●2011.8.22011年 470級ジュニア世界選手権 レポート
●2011.7.252011テクノ293級 ウインドサーフィン U-17クラス世界選手権 レポート
●2011.7.25レーザースタンダード・ジュニア世界選手権 レポート
●2011.7.18ISAF ユースワールド2011 レポート
●2011.7.10東日本大震災 JSAFチャリティーフラッグ&ステッカーキャンペーン レポート
●2011.7.4ボードクラス 関西水域・ユニバーシアード派遣前 強化合宿 レポート
●2011.7.4ボードクラス 関東水域 強化合宿 レポート
●2011.6.23レーザーラジアルユース・4.7世界選手権代表選手強化合宿 レポート
●2011.6.10ダッチユースレガッタ2011 レポート
●2011.5.172011 ISAFジュニアユースワールド日本代表選考会 レポート
●2011.1.292010年 九州水域ジュニア・ユース強化合宿 レポート
●2011.1.142010年 ユースナショナルチーム候補合宿 レポート
●2011.1.11オーストラリアユースチャンピオンシップ レポート
●2011.1.72011年 420級世界選手権大会 レポート
●2010.12.242010年 470級ジュニア世界選手権 レポート
●2010.9.162010年 スナイプ級西半球および東洋選手権大会 レポート
●2010.9.162010年 第23回全日本420級選手権大会 レポート
●2010.9.8関西・四国・中国水域強化合宿 レポート
●2010.8.28関東水域強化合宿 レポート
●2010.8.28第1回 ユースオリンピック大会 レポート
●2010.8.2420級世界選手権大会 レポート
●2010.7.27レーザーラジアル ユースワールドチャンピオンシップ レポート