470 junior World
2010年 470ジュニア世界選手権
Report by 栗田 直美
Photo by 平井 淳一
日 程:2010年12月17日~月22日
開催地:カタール・ドーハ
出場選手:
●男 子
今村 亮・内野 航太(日本経済大学)
土居 一斗・外薗 潤平(日本経済大学)
●女 子
伊徳重 エリカ・安田 真世(日本経済大学)
後藤 沙希・西山 宏美(関西大学)
帯同コーチ:山田 寛
栗田 直美(ジュニア・ユース育成強化委員会)
大会サイト:http://www.juniorworlds.470.org
2010年470級ジュニア世界選手権はカタールの首都ドーハで開催されます。
カタールはとても小さい国(秋田県とほぼ同じ)ですが、
ご存じのように2006年にアジア大会が行われた場所です。時差はJST-6時間です。
470級ジュニアワールド
日本から選考レースを勝ち抜いた大学生男女4チームが出場
明日17日からレース始まる
私たちは、15日の現地時間朝5時過ぎに空港に到着しました。初海外という選手もいましたので、長旅の疲れを癒すために昨日は体の調整と現地視察をしました。
体調を崩した選手もいましたが、時差ぼけで悩まされる選手はいませんでした。やっぱり若者は違いますね!!
今日16日は、まずは朝の散歩から始まりました。朝食後ハーバーに向かい、9時から受付が始まりました。受付もスムーズにいき、いよいよチャーター船の受け取りです。
選手&コーチたちが船の周りに集まり、船についての注意事項を聞きました。帆走指示書にも書いてあるのですが、スプレッダー・マストステップの位置・サイドステイのピンの位置などは変えてはいけません。風が強くなって、ピンをつめたくても動かしてはいけません。ここまでしてみんな同じ条件にそろえるのもすごいです。今回は本当に各選手の腕の見せ所ですね。
今日は、とりあえず船を選び、チューニングをして2時間ほど練習をしていいということになりました。日本チームは、みんなで協力しながらチューニングをして海に出ました。短い練習時間でしたので、感覚のチェックをしました。一つだけ問題がありまして、外薗が体調を崩して今日は安静のためホテルに残っていました。クルーが1人足りないということで、なんと私栗田が2年ぶりにクルーをすることに…。(2年前もなぜか同じジュニアワールドの直前練習でした)
チャーターということで選手たちは悩んでいましたが、あとは自分の感覚を信じるしかないと思います。条件は皆同じですからね。
夜はオープニングセレモニーです。ブッフェ形式ですが、今回は参加者が少ないということもあって各テーブルにいろいろな国の選手が集まって座るようになっていました。これを機会に他の国の選手と会話を楽しんでいる日本選手もいました。こうしたことは国際大会では大事なことです。日本経済大学の土居はNOVAで学んだ英会話を頼りにイタリア選手に積極的に話しをしていました。さらに彼はひとりで他の国の選手の所に行き、声をかけて交流を深めていました。気づいたらウクライナの帽子をかぶっていました。
明日はレース初日。10時30分に予告信号が上がります。今回はチャーターということもあって船の数が足りないので、男子が3レースした後、海上で女子と交代をします。
レースを前にした選手たちに今回の目標を聞きました。
今村・内野組:メダルレールに出場することです。
土居・外薗組:優勝することです。
徳重・安田組:メダルをとることです。
後藤・西山組:メダルをとることです。
選手それぞれが高い目標を持って、レースに挑みます。
皆様の応援宜しくお願いいたします。
本大会では、全艇にTracTracのシステムが装備され、トラッキング(航跡)データがライブで公開されますープニングセレモニー&ディナー。他国と交流できるように同チームが重ならない席順が割り当てられました
日本チームのほとんどは初海外遠征です。好奇心旺盛に遠征をたのしみ、明日からはじまるレースに挑みます
チャーター艇はすべて新艇です。全艇同一条件でおこなうため、マストのセッティングは変更できません
1日目
女子 2チーム 得意の風域で3、4位の好発進
男子 2チーム 中位の滑り出し
レース初日は微風コンディションのなか、男子2、女子1レースを消化しました第1レース、風下寄りからうまくスタートした今村・内野組は8位フィニッシュ土居・外園組は微風のなかで厳しい戦いに。第2レースは順位を落とす展開で9位にいよいよレース初日を迎えました。
今日は男子が最初にレースをして、終了次第、海上で女子と交代をします。
9時になって、受け取る船の番号が発表されました。選手&コーチは「いざ艤装へ!!」と思って急いで行ったら、またしても大会側が注意事項と一斉に船の所に行くようにと選手たちをロープの向こう側に並べさせました。どこまで平等にするのでしょうか…。
チャーターといっても、ほとんど動かすことができないのでセッティングをして男子チームとコーチ陣は海に出ました。女子は陸上待機です。
●男子第1レース
海面は風が左に振れ、軸が定まりません。AP旗が掲揚され、10:45に予告信号が掲揚されました。
風はWNW4~5ノットくらいです。気温は22度と少し肌寒いくらい。コースはアウターコースです。スタートはゼネリコで、10:50に2回目の予告が掲揚され4分前にブラックフラッグが掲揚されました。ブラックということもあって、他の選手が警戒している中、日本チームはまずまずのスタートをしました。風が左に振れて行っている中、今村・内野組(日本経済大学:以下今村組)は左に展開していき、第1マークを9位で回航。土居・外薗組(日本経済大学:以下土居組)は最初左に行っていたのですが、途中でタックを返さないといけない状況になり、右海面で展開することになり、第1マークを22位とかなり出遅れてしまいました。今村組はブローを掴みながら順位を落とすこともなく9位でフィニッシュをしました。土居組は回航ごとに順位を上げ2上は16位で回航をし、そのままの順位でフィニッシュできるかと思われましたが、最終下マーク付近のジャイブのタイミングが早くて、集団に上からやられてしまい、残念ながら25位でフィニッシュしました。
●男子第2レース
風はWSW2~3ノットと弱まる風の中、12:26に予告信号が掲揚されました。
風は少しずつ右へ振れ始めていました。その状況の中、今村組はスタートで上1を狙って待っていたのですがうまく出ることができず出遅れてしまいました。しかし、出遅れながらも右海面のブローをしっかり掴み、第1マークを12位で回航しました。一方、スタートは前に出ることの出来た土居組はうまくブローに乗れず、真ん中でウロウロしているように感じました。第1マークは21位とまたしても出遅れてしまいました。このレースは風がどんどん落ちてしまい、風も振れてしまい2上直前でノーレースとなりました。
仕切り直しは風の弱い中、スタートをしたのですがゼネリコで、2回目のスタートの途中でAP旗が掲揚されました。
気温が上がり、風もWNWと右にふれ3~4ノットと少しだけ強くなりました。14:05に予告信号が掲揚されブラックフラッグが一発目から掲揚されました。今村組は真ん中からスタートをしました。土居組はスタート前20秒くらいにジャイブをして並び直し、出遅れてしまいました。今村組はウロウロしながら左へ伸ばしたのですが、風は右へ振れているため最初右へのばした土居組の集団が前を通って行きました。第1マークは土居組が8位とシングルで回航、今村組は30位と出遅れてしまいました。風は弱まる中、右へと振れて土居組はスピンランで順位を上げるのですが、クローズで順位を落とし最終的に9位でフィニッシュ。今村組は順位を上げたものの、残念ながら24位フィニッシュでした。
続いて、15時過ぎにやっと女子と交代です。
女子のレースが始まる頃には、風は落ちてしまい2ノットくらいだと思います。しかし、この風は日本女子選手にとっては得意風域ですのでコーチ側は「チャンス到来」と言っていました。
●女子第1レース
男子との交代が終わるとすぐに予告信号が掲揚されました。大会側は意地でも「1レースはやってやる」という勢いでした。女子は16艇と少ないため、スタートラインも見やすく徳重・安田組(日本経済大学:以下徳重組)は頭を出してしっかりとスタートしました。後藤・西山組(関西大学:以下後藤組)は、スタートに間に合わず出遅れてしまいました。徳重組はブローを掴みながら展開していました。後藤組は出遅れてしまったので左に伸ばしました。第1マークは徳重組が5位、後藤組は9位とまあまあの滑り出しです。2艇ともしっかりと風を掴みながら回航ごとに順位を上げていきました。他国の選手と比べて体重が軽いからなのか、日本チームの船はスイスイと前に出て行きました。徳重組は最初の下マークを回航後、即タックをして右へ伸ばしていきトップとも近づきました。そして、最後のスピンランでうまくブローを掴みトップに立ちました。しかし下マーク直前でのジャイブの位置により抜かれてしまい、結局3位でフィニッシュ。そんな中、後藤組はクローズでもスピンランでも順位を上げ、下マークを回航するときには4位まで上がっていました。後藤組はそのまま4位でフィニッシュしました。それにしても最初のスタートの遅れが惜しかったです。
女子は2チームとも初戦から好調な滑り出しです。
明日はナショナルデー(国の祝日)で早くも大会はレイデーです。
街の方でパレードやショーがあるのでみんなで行ってきたいと思います。
明後日は、予告信号の時間が9時と早くなりました。明後日は女子が最初にレースをします。
■成 績(大会1日目)
○男 子
今村・内野組(日本経済大学)18位
8-24
土居・外薗組(日本経済大学)19位
25-9
○女 子
徳重・安田組(日本経済大学)3位
3
後藤・西山組(関西大学)4位
4
海に面して高層ビル群。その前には伝統的な木造船が走る中東らしい風景です女子はボートで海へ出て、レースが終わった男子とチャーター艇を乗り換えました
レイデー
本日はナショナルデー(国民の休日)のため、大会はレイデーです。
街でパレードが行われていたので、その様子を撮影しました。
18日は祝日ナショナルデーのためレイデイに。陸海空の軍隊パレードに大観衆が集まりましたラクダの警備隊。市民は軍隊の行進に大興奮でしたが、日本人にはピンときません
ホテルの食事はバイキング形式です。大食いの選手たちは大満足のようです海上ではトラディショナルな帆船がセールをあげてパレードしていきます
後藤と私がシューティングゲームでゲットしたコーヒーカップです。ラクダがいなかったので、看板の前で写真だけ撮りました。
手にペインティングをした後の4人の手。ペインティングが乾いて手に模様が残った様子。
2日目
女子 後藤・西山組 4レースを1-2-1-1
総合首位に躍進!!
男子は明日に延期
ボートスピードが抜きでている後藤・西山組。得意の微軽風でぐいぐい前に出てきます第1レースでは上マーク最後尾2番手から2位まで上がった徳重・安田組。現在4位と同率5位トップの直後に後藤は「次もやります!」と頼もしいひとこと。本日ハットトリック達成ですいよ今日は、大会2日目で女子からレースが行われました。
予告信号の時間が早なったため、朝7時にホテルを出発しました。
ハーバーに着くと、風は無く国旗が垂れ下がっていました。でもこの風はまたしても日本女子チームにとっては“チャンス到来”なんです。実際、選手は「やったー。風弱いよ。」と思ったようです。
艤装も終わり、予定通り出艇していきました。と、その前に今日は徳重・安田組が初日のレースで3位でしたのでメインセールに赤色のシールを貼りました。
●女子第2レース
SSW3ノットの風で9時に予告が掲揚されました。2艇ともまずまずのスタート。後藤組はうまくブローを掴みながら1上をなんと2位で回航。徳重組はその流れについていけず15位と出遅れてしまいました。ところが、風がどんどん落ちていく中、日本チームの追い上げはものすごいものでした。後藤組は1下に行くランニングでトップの船を下突破しトップになりました。徳重組は2上までうまくブローを掴むことができ、また軽量を生かし、なんと4位までジャンプアップしました。そのあとの2下までもいい走りをして2位まであがり、そのまま2位でフィニッシュしました。後藤組はトップになった後もしっかりとした走りで1位でフィニッシュしました。このレースなんと日本チームワン・ツーです!!
このあと、風が無くなり船を会場にアンカーリングして、選手だけ陸にバックしました。
お昼ごはんを食べた後に、風が入りはじめ、AP旗が降りました。また、選手を救助艇に乗せて海上へ。
●女子第3レース
ESE4ノットの風で13:47に予告信号。後藤組は真ん中からいいスタートを切りました。徳重組はいまひとつ頭を出し切れません。後藤組は快調な走りで1上を3位で回航。徳重組はまたしても流れについていけず14位と出遅れてしまいました。後藤組は得意のランニングで順位を上げ2位になりました。徳重組もランニングで順位を上げるのですが、今日は抜け出られません。後藤組はまたしてもブローをうまく掴み2位でフィニッシュ。徳重組は順位を上げたものの12位でフィニッシュしました。
「徳重組は、全体的にリスクの高いコースをとっている」(山田寛コーチ)
●女子第4レース
ESE4.8ノットの少し強めの風で14:38に予告信号。最初のスタートはゼネリコで2回目のスタートはブラック掲揚でスタート。2艇ともスタート後の海外の選手の角度についていけず、後藤組はすぐにタックを返してフレッシュウインドをとりました。徳重組は海外の選手は走りにくいところで我慢して走ったことによってスピードが止まってしまいました。後藤組はうまくブローを掴むことができ、第1マークをトップで回航。徳重組は、最初に遅れてしまい、うまくブローがつかめず、中でウロウロしてしまい14位と出遅れ。後藤組はそのまま自分たちの走りでトップをキープして1位でフィニッシュしました。本日2回目のトップフィニッシュです。徳重組はランニングで順位をあげるのですが、上マークまでのコースがうまくいかず順位を落としてしまい、最後追い上げたのですが9位でフィニッシュしました。
「午後からのレースはマークまでの距離が短いので、徳重たちはまずはスタートで頭を出そう。」(栗田直美のアドバイス)
ここで本日の女子のレースは終了かと思ったのですが、時間が15時を過ぎており今から陸に戻って男子と交代をしてレースをするより、風があるうちに女子のレースをやってしまおうとなったようで、本日4本目の第5レースが引き続き行われました。
男子の今日のレースは明日に延期となりました。(長い陸上待機お疲れ様でした)
●女子第5レース
E4.4ノットの風で15:40に予告信号。最初のスタートはゼネリコ。2回目のスタートはブラック掲揚でスタートをしました。徳重組はアウターぎりぎりの所からスピードを出せない状態でスタートをしてしまいました。後藤組は海外の選手の角度についていけずタックを返していきました。後藤組はいいブローのなかで走ることができ1上を3位で回航。徳重組は今日はどうしても流れについていけず13位でまたしても出遅れてしまいました。そんな中、後藤組は弱まる風を味方にし、1下でトップになりました。しかも2位に差をつけて回航。これからは後藤組の独走状態になり、2上を回航する頃には2位と100m以上の差をつけていました。後藤組は本日3回目のトップフィニッシュです。徳重組は最後ランニングで順位をあげ9位でフィニッシュしました。
私は、今回3度目のジュニアワールド帯同ですが、日本チームがトップフィニッシュを3回もとったのは初めて見ました。
後藤組に今日の勝因を聞きました。
「スタートはよくもなく悪くもなく、フレッシュウインドをすぐ掴むようにしました。風の振れはあまりなかったからブローに合わせ、他艇との位置関係も見ながら全体をみて走らせました」(後藤)
ちなみにこのチーム、2人で101kgです。
一方、徳重組です。
「正直悔しいです。海外の選手と比べると船の角度が違うので、もう少し角度を重視してもいいと思います」(徳重)
このチームは2人で105kgです。
徳重組はだいぶ落ち込んでいましたが、まだ5位にいるのだからこれからだと思います。
明日も風は弱い予報です。男子が先にレースを行います。明日の男子日本チームはどんな走りを見せてくれるのでしょうか。
■山田寛コーチ 総評
「人よりよいブローを取ろうとすると無駄な動きが多くなり、流れに乗っていけなくなり、落とされていく。チャンスはあるかもしれないけど、もしかしたらチャンスはないかもしれない。だから、みんなの流れに乗っていくことが大切なのです」
■成 績(大会2日目)
○男 子
今村・内野組(日本経済大学)18位
8-24
土居・外薗組(日本経済大学)19位
25-9
○女 子
徳重・安田組(日本経済大学)5位
3-2-(12)-6-9
後藤・西山組(関西大学)1位
(4)-1-2-1-1
○女子順位
1位:日本(後藤・西山組) 2位:ドイツ 3位:ドイツ 4位:ポルトガル
5位:日本(徳重・安田組) 6位:マレーシア 7位:ドイツ 8位:ドイツ
9位:ウクライナ 10位:オランダ
スタート時間を早めた大会3日目は長い1日に。女子だけが4レースをおこないました
最終レースが終わり帰着する頃には日が沈みはじめていました。選手は急いで帰途につきます
3日目
3日目
風弱く 男女ともレースできず
ゼネリコとなったブラックフラッグのスタートでリコールしてしまった今村・内野組(写真右)いよ今日は男子が先に出発です。ところが朝から風が全くありません。午前中は陸上で風待ちをして昼から海に出ました。海上は思った以上に風は弱く、だんだんと風は無くなり海上待機です。
ランチを食べながら待っていたら、少しずつ風が入ってきてやっとレースが始まりました。
と思ったら、2回目のブラック掲揚のスタートでゼネリコになり、今村・内野組がブラックにかかってしまいました。この後、風が無くなり今日のレースはできないまま終了しました。今村組は明日の最初のレースは参加できません。
(女子は陸上待機中にAPAとなりました)
明日は今までよりよい風が吹く予報です。男子が先発です。彼らの走りに期待しましょう。
●男 子 3日目までの総合成績(15カ国・32艇)
1AGER DANIEL ZEPUNTKE/DUSTIN BALDWEIN 2-1
2AFRA SOFIAN BOUVET/JEREMIE MION 5-7
3AITA Franncesco FALCETELLI/Gabriele FRANCIOLINI 10-5
4AGRE Vasileios PAPOUTSOGLOU/Ioannis ORFANOS 16-3
5AITA Leonardo DUBBINI/Stefano BALESTRERO 15-4
6AGER Florian DZIESIATY/Lasse GLZOW 9-10
7AITA Simon SVITZKOSUTA/Jas FARNETTI 4-16
8AGRE Andreasandonios BAKATSIAS/Alexandrostriadafillos BAKATSIAS 3-20
9AITA Davide VIGNONE/Matteo RAMIAN 7-17
10 POL Piotr OGRODNIK/PAWEL CHOROBA 19-6
18 JPN 今村 亮/内野 航太(日本経済大学) 8-24
19 JPN 土居 一斗/外薗 潤平(日本経済大学) 25-9
●女 子 3日目までの総合成績(8カ国・16艇)
1AJPN 後藤 沙希/西山 宏美(関西大学) (4)-1-2-1-1
2AGER Victoria JURCZOK/Josephine BACH 1-(13)-1-2-3
3AGER Annika BOCHMANN/Anika LORENZ 6-3-5-(BFD)-4
4APOL Madeleine ZIELINSKA/Nadia ZIELINSKA (14)-10-3-5-2
5AJPN 徳重 エリカ/安田 真世(日本経済大学) 3-2-(12)-6-9
6AMAS Khairunnisa MOHDAFENDY/Ameira ZULKIFLI 2-(15)-8-7-5
7AGER Karoline PEPIN/Sabine BECKE 10-4-6-3-(12)
8AGER Tina LUTZ/Susann BEUCKE 9-(11)-4-4-7
9AUKR Anna KYSELOVA/Liubor CHUNIKHOVSKA 8-5-9-(BFD)-8
10 NED Afroditi KYRANAKOU/Shannen MARCK 5-9-10-8-(15)
午前は陸上で、午後は海上で風待ちするも吹かず。21日も男子からおこなわれます出艇前、チャーターボートの入念なチェックをする外薗潤平。挽回する気合は十分です
休息日になってしまった女子は元気いっぱい。栗田コーチは、ややお疲れモード2022年サッカーワールドカップ開催を告知する巨大ポスター。カタールはスポーツに力を入れています
4日目
女子・後藤組 首位をキープして6位の徳重組とともにメダルレースへ
後藤組にメダルの期待
男子・今村組 奮起の6位に上昇 メダルレースへ
上マークを2番手で回航する今村・内野組。本日3度のシングルを決めてメダルレース進出ですブラックフラッグの失格を落ち着いた走りで帳消しに。6位まで急浮上した今村・内野組オーバーパワーの風域に苦戦しながらも暫定トップの後藤・西山組。最終日は金メダルをかけて戦いますスタート、第1マークまでのアップウインドで波に乗り切れいない徳重・安田組。現在6位です大会4日目。4~6mのよい風の中、男子4レース、女子2レースが行われました。
●男 子
男子は、最初のレースに今村組が昨日のブラックにより参加はできなかった(BFD・33点)のですが、その名誉挽回と言ってよいほど残りの3レースはとても良いレースをしてくれました。
第4レースはスタートで1線から出られず、逃げてしまったのですが、上マークを2位で回航しました。そのまま順位をキープして最後は1艇に抜かれてしまいましたが3位でフィニッシュ。
第5レースは後ろから見ていても、リコールではないかと思うくらいグッドスタートをしました(実はこのとき、ブラックが掲揚されていました…ドキドキ)。果たして4位で上マークを回航。その後もうまく順位をキープしていましたが、最後の下マークまでの間に抜かれてしまい6位でフィニッシュしました。
第6レースは2回目のスタートでブラックが掲揚されました。今村組はその中またしてもよいスタートを切って出ていきました。上マークは7位とちょっと遅れましたが、ランニングで順位を上げていました。しかし、最後はまた抜かれてしまい8位でフィニッシュ…。
土居組はスタートはよいものの、そのあとの展開がうまくいかず前を走ることができず、総合順位を23位まで大きく落としてしまいました。
今日の成績により、なんと今村組は6位までジャンプアップしました。彼らは明日は目標だった“メダルレース”に出場します。
今村組に今日の勝因を聞きました。
「今日はスタートがよくて、スタートをしてファーストタックのポイントがとてもよかったからだと思います」
そして、明日の意気込みは?
「銅メダルを狙います!!」
そうです。点差は8点です。行けます。
●女 子
女子が海上で交代をした後から、また少し風が強くなりました。今日の成績次第でメダルの行方が気になる後藤組は、軽量コンビ(101kg)にとってはやっぱりきつかったようで、スタートは出ることができても海外の選手についていくことができません。なんとか、8-7と大きく崩すこともなく明日のメダルレースは2位と同点で総合トップのまま出場します。徳重組も今日の風はオーバーの風できつかったようで、スタートはすごくよいのですが、後の展開がうまくいかなかったことと海外の選手についていけなかったことにより、1つ順位を落として総合6位となってしまいました。
女子は、2艇とも明日のメダルレースに出場します。今回はメダルがかかっています!!
2艇の選手に明日の意気込みを聞きました。
「金メダルを持って帰ります!!」(後藤・西山組)
「精一杯がんばります!!」(徳重・安田組)
頼もしいです。落ち着いて走ってください。
明日は、メダルレース以外のレースの予告が10:00です。女子のメダルレースは13:00、男子は13:30です。
日本女子がメダルを獲得するかもしれません。皆さん応援宜しくおねがいします。
●男 子 大会4日目までの総合成績(15カ国・32艇)
1. FRA SOFIAN BOUVET/JEREMIE
5-(7)-2-5-1-1 14p
2. AUT DAVID BARGEHR/LUKAS MAHR
12-(19)-1-1-2-3 19p
3. ITA Simon SVITZKOSUTA/Jas FARNETTI
4-16-8-(19)-3-10 41p
4. GER DANIEL ZEPUNTKE/DUSTIN BALDWEIN
2-1-(BFD)-26-11-4 44p
5. ITA Davide VIGNONE/Matteo RAMIAN
7-(17)-12-14-8-5 46p
6. JPN 今村 亮/内野 航太(日本経済大学)
8-24-(BFD)-3-6-8 49p
7. NED Dirk BENNEN/Remy OOMENS
11-18-(BFD)-9-5-7 50p
8. GRE Vasileios PAPOUTSOGLOU/Ioannis ORFANOS
(16)-3-13-11-13-12 52p
9. FRA GABRIELSTOCZEK BERNARD/ACHILLE NEBOUT-JAVAL
13-13-(BFD)-12-16-2 56p
10. FRA SACHA PELISSON/NICOLAS ROSSI
17-21-3-(23)-4-11 56p
23. JPN 土居 一斗/外薗 潤平(日本経済大学)
(25)-9-17-25-15-16 82p
●女 子 大会4日目までの総合成績(8カ国・16艇)
1. JPN 後藤 沙季/西山 宏美(関西大学)
4-1-2-1-1-(7)-6 15p
2. GER Victoria JURCZOK/Josephine BACH
1-(13)-1-2-3-4-4 15p
3. GER Annika BOCHMANN/Anika LORENZ
6-3-5-(BFD)-4-1-3 22p
4. GER Tina LUTZ/Susann BEUCKE
9-(11)-4-4-7-2-2 28p
5. POL Madeleine ZIELINSKA/Nadia ZIELINSKA
(14)-10-3-5-2-10-7 37p
6. JPN 徳重 エリカ/安田 真世(日本経済大学)
3-2-(12)-6-9-9-8 37p
7. NED Afroditi KYRANAKOU/Shannen MARCK
5-9-10-8-(15)-6-1 39p
8. UKR Anna KYSELOVA/Liubov CHUNIHOVSKA
8-5-9-(BFD)-8-5-5 40p
9. GER Karoline PEPIN/Sabine BECKE
10-4-6-3-12-12-(13) 47p
10. MAS Khairunnisa MOHD AFENDY/Ameira Izla ZULKIFLI
2-(15)-8-7-5-15-12 49p
調子は悪くありませんが、マイナス方向に展開してしまい苦戦する土居・外園組
本日は男子4、女子2レースを消化。女子がフィニッシュする時間と同時に夕日が沈んでいきました
最終日
女子 後藤・西山組 銅メダル獲得!
470ジュニアワールド 日本初の快挙!
メダルレースで6位フィニッシュ。銅メダルを獲得した後藤/西山男子メダルレースに進んだ今村/内野はスタートの遅れを挽回できず10位に徳重/安田はスタートラインでポーランドと接触。マストがセールに刺さりました大会もあっという間に、最終日となりました。
注目は午後から行われるメダルレースです。
今日は、会期中で一番風が強い日でした。(平均5~6m、マックス7mくらいです)
午前中は、残念ながらメダルレースに残れなかった土居組がレースをしました。今日の土居組のレースは今までで一番よかったと思います。順位は4位(総合19位)でしたが、しっかりとした走りで何か掴めたのではないかと感じました。
一旦、陸に上がってメダルレース用の船が発表されました。
メダルレースが始まる頃には、風は安定して強いブローが入っていました。メダルのかかっている後藤組は強風は苦手ですが、二人の目はやる気マンマンです!! スタートも2位の船との位置関係を考えながらスタートしましたがうまく出られませんでした。しかし、しっかりと前についていこうと必死で走り抜きました。途中までは銀メダルでしたが、最後の上マークで1艇抜かれてしまい、6位フィニッシュ。総合3位の銅メダルを獲得しました。メダル獲得はとてもすごいことです。二人ともよくがんばりました。
予選シリーズ6位で挑んだ徳重組は、スタートのときにポーランド船とのトラブルにより双方失格となり、総合8位で大会を終えました。
一方、男子のメダルレースは今村組が6位で挑みました。今日はスタートでうまく出られず、やっぱりトップ10の中でのレースはそう簡単に前を走らせてもらえません。残念ながら10位でフィニッシュをしました。総合10位。“世界の壁はやっぱり高かった”と思いました。
振り返ると今回のジュニアワールドは軽風から強風までオールマイティな風の大会でした。日本チームの軽風での走りは世界で十分に通用します。あとは、強風での乗り込みですね。
皆さまの応援のおかげでメダルレースに4チーム中3チームも出場することができ、しかも銅メダルを獲得することができました。次世代セーラーの励みにもなります。4チームにはよい経験だったと思います。今後も練習を続けて、世界に大きく羽ばたいてもらいたいと思います。
山田寛コーチにも大変お世話になりました。
ご関係の皆様、本当にありがとうございました。御礼申し上げます。
●男 子 最終成績(12カ国・32艇)
1. FRA SOFIAN BOUVET/JEREMIE
5-(7)-2-5-1-1-4 MED 18p
2. AUT DAVID BARGEHR/LUKAS MAHR
12-(19)-1-1-2-3-12 MED 31p
3. ITA Simon SVITZKOSUTA/Jas FARNETTI
4-16-8-(19)-3-10-16MED 57p
4. FRA SACHA PELISSON/NICOLAS ROSSI
17-21-3-(23)-4-11-2 MED 58p
5. GRE Vasileios PAPOUTSOGLOU/Ioannis ORFANOS
(16)-3-13-11-13-12-6MED 58p
6. NED Dirk BENNEN/Remy OOMENS
11-18-(BFD)-9-5-7-8 MED 58p
7. GER DANIEL ZEPUNTKE/DUSTIN BALDWEIN
2-1-(BFD)-26-11-4-14 MED 58p
8. ITA Davide VIGNONE/Matteo RAMIAN
7-(17)-12-14-8-5-18 MED 64p
9. FRA GABRIELSTOCZEK BERNARD/ACHILLE NEBOUT-JAVAL
13-13-(BFD)-12-16-2-10 MED 66p
10. JPN 今村 亮/内野 航太(日本経済大学)
8-24-(BFD)-3-6-8-20 MED 69p
19. JPN 土居 一斗/外薗 潤平(日本経済大学)
(25)-9-17-25-15-16-26 FIN 108p
●女 子 最終成績(8カ国・16艇)
1. GER Victoria JURCZOK/Josephine BACH
1-(13)-1-2-3-4-4-8 MED 23p
2. GER Annika BOCHMANN/Anika LORENZ
6-3-5-(BFD)-4-1-3-4 MED 26p
3. JPN 後藤 沙季/西山 宏美(関西大学)
4-1-2-1-1-(7)-6-12 MED 27p
4. GER Tina LUTZ/Susann BEUCKE
9-(11)-4-4-7-2-2-2 MED 30p
5. NED Afroditi KYRANAKOU/Shannen MARCK
5-9-10-8-(15)-6-1-6 MED 45p
6. UKR Anna KYSELOVA/Liubov CHUNIHOVSKA
8-5-9-(BFD)-8-5-5-10 MED 50p
7. POL Madeleine ZIELINSKA/Nadia ZIELINSKA
(14)-10-3-5-2-10-7-22 MED 59p
8. JPN 徳重 エリカ/安田 真世(日本経済大学)
3-2-(12)-6-9-9-8-22 MED 59p
9. GER Karoline PEPIN/Sabine BECKE
10-4-6-3-12-12-(13)-16 MED 61p
10. MAS Khairunnisa MOHD AFENDY/Ameira Izla ZULKIFLI
2-(15)-8-7-5-15-12-16 MED 65p
メダルセレモニーで男女のメダリストと。男子はフランスが2連覇です
クリスマスツリーをバックに日本チーム全員集合。がんばりました