最終日
2012 420 World and Ladies World Championships
2012年 420級世界選手権
Report & Photo:中村 健一(JOC ジュニアアスリート担当コーチ)
Edit : オリンピック特別委員会 広報
大会 閉幕 無念の惨敗
今後の育成強化に大きな課題
【8月5日:ウィーン発】
本戦2日目は一日風が無く、ノーレースでした。最終日の今日も朝から風が安定せず、夕方15時頃から吹きだした4~8ノットの風で1レースを行いました。
日本チームはそれぞれが良いスタートでレースを展開しているものの、コースタクティクスが非常に難しく、この日はどちらかのエンドに出たチームが上位を占める形となり、手堅く走ることが裏目に出る展開となりました。
最終レースを終え陸に上がったのが、すでに19時を超えており、閉会式が21時30分と3時間以上遅れての閉会式となりました。
男子優勝はGRE Alexandros Kavvas Georgios Kavvas 組でした。この15.16歳の兄弟チームは今後もさらに活躍することは間違いありません。
女子優勝はSIN Rachel Lee Cecilia Low組でした。シンガポールは1位、3位4位と上位を独占しました。3位の両選手は15歳で末恐ろしい実力を持っています。3チームでの競争でさらに強くなることでしょう。
今回、日本チームは惨敗に終わりました。世界の流れは既に中学生がターゲットとなっています。我々も今後強化を図っていく中で、このことを十分考慮しながら新たな形を考えていかなければならないことを強く感じました。
日本チームは日本に帰国し、それぞれの舞台で戦っていくことと思いますが、今回の経験を活かし精進努力することを願います。 お疲れ様でした。
●大会Web:http://www.420sailing.org/event-v2.asp?eventid=91106
【日本代表選手成績】第2日目5レース終了時
●男子 予選(3グループ)108艇
420 Open Silverグループ(37〜72位)
63位 神木 聖(関西学院大学)・尾崎 玄弥(甲南大学)組
31-27-20-19-9-24-24-5-26-21
420 Open Bronzeグループ(73〜108位)
78位 樋口 太郎(日章学園高等学校)・原竹 優弥(西南学院高等学校)組
27-25-11-15-32-31-20-20-1-6
●女子
予選(2グループ)71艇
420 Ladies Silverグループ(37〜71位)
53位 角田 きあら(横須賀学院高等学校)・土屋 百茄(福岡第一高校)組
30-13-31-17-25-30-11-16-18-9
420 Ladies Silverグループ(37〜71位)
49位 新谷 つむぎ(横浜創学館高等学校)・馬渡 凪沙(七里ガ浜高等学校)組
28-25-26-13-12-10-16-21-22-14
4日目
世界に揉まれる強風の3レース
男子 樋口・原竹組 ブロンズグループでトップフィニッシュ
【8月2日:ウィーン発】
大会5日目。レイデーも終わり、気持ちを切り替えて本戦に臨みました。3グループに分かれての戦いです。
今日の予報は2~3ノットでしたが、海上は12~22ノットの強風で、3レースが行われました。
強風を苦手としている女子チームは苦戦を強いられ、思うように順位を上げることができませんでした。男子はそれぞれ1レースですが、良いレースを見せました。安定性はないのですが、今後につながる上達ぶりを見ることができてとても良かったと思います。
レースもいよいよ終盤に入ります。各チームとも苦しい局面が続いていますが、一つ一つのレースを大切にして結果の残るレースにすることが次に繋がることだと思います。
彼らの力が100%出し切れるよう明日もがんばります。
●大会Web:http://www.420sailing.org/event-v2.asp?eventid=91106
【日本代表選手成績】
●男子 予選(3グループ)108艇
420 Open Silverグループ(37〜72位)
61位 神木 聖(関西学院大学)・尾崎 玄弥(甲南大学)組
31-27-20-19-9-24-24-5-26
420 Open Bronzeグループ(73〜108位)
76位 樋口 太郎(日章学園高等学校)・原竹 優弥(西南学院高等学校)組
27-25-11-15-32-31-20-20-1
●女子
予選(2グループ)71艇
420 Ladies Silverグループ(37〜71位)
54位 角田 きあら(横須賀学院高等学校)・土屋 百茄(福岡第一高校)組
30-13-31-17-25-30-11-16-18
420 Ladies Silverグループ(37〜71位)
42位 新谷 つむぎ(横浜創学館高等学校)・馬渡 凪沙(七里ガ浜高等学校)組
28-25-26-13-12-10-16-21-22
▲トップ回航▲トップ集団
3日目
予選6レース終了、
男女ともゴールドフリート進出を果たせず
【8月1日:ウィーン発 大会3日目】
今日も朝から風が無く、午後3時まで待ってようやく入ってきた4~8ノットの風で予選最終レースが行われました。
選手たちはこれまでで一番のスタートをしました。しかし、良いポジションでのタクティクスが甘く、タックを多く入れたことで集団にのまれ、その後の展開で順位を挽回することができませんでした。
選手たちは戦いに向かうとてもいい顔になってきました。結果が伴えばよいのですが、これも試練ととらえ後半戦はそれぞれのグループで良いレースを展開してほしいと思います。
明日はレイデーです。しっかり身体を休め、後半戦は攻めていきます。
【前半戦(予選)を終えての選手コメント】
神木 聖
予選レースでは、スピードが悪く苦しい展開になることが多かったです。しかし、スピードが悪くてもスタートやコースを外さなければ順位を安定させることができるので、後半戦はもっと考えながらレースを展開し、レースごとに成長を目指します。
何より、この大会に出場するに当って、支えて下さった大学の方々や、今、教えてくださっているコーチ陣に感謝の気持ちを持って1レース1レースを大切に戦っていきます。
尾崎玄弥
久しぶりのペアで感覚を取り戻すのは難しかったのですが、何とかレースを通じこれまで以上に成長したプレーをすることができました。しかし、ベストなプレーまでには程遠いのですが、コーチ陣のアドバイスや今回ともに戦っているJAPANチームとのミーティングにより日々進化しています。今回の経験は大学でも活かせるので、後半のレースでも多くの事をしっかり吸収しながら、より上位を目指します。
樋口太郎
前半の予選レースでは、良い順位で回航することもたびたびあるのだが、混戦の中でのタクティクスや、詰めの甘さで大きく順位を落とすことがあったので、後半戦では前半戦の課題をしっかり見つめ直し、次に繋がるレースを展開していきます。
原竹優弥
初めての世界選手権で自分の思うようなレースを展開できていません。全体的なスピードはよいのですが、ひとつひとつの動作やポイントで順位を落としています。当初の目標は達成できませんでしたが、明日のレイデーでしっかり身体を休めブロンズフリートで1位を取れるように頑張ります。
角田きあら
順位を上げることができる所で逆に順位を落としてしまっていることが多く、自分に対する甘さが一つ一つの動作に影響していることを感じたので、後半戦の残り6レースでは、今までやってきたことを全ていかすことができるようなレース展開をします。
土屋百茄
日々上達できている感触はありますが、周期風など重要な部分が考えられていないことで、順位を落としてしまっているので、この予選の反省を活かし決勝では全力で悔いのないレースをしていきます。
新谷つむぎ
3日間の予選では、今までの自分の甘さや基本的なことができていないこと、同じミスを何回もしてしまっていることで、目標順位を達成することができませんでした。
決勝では予選の反省をいかして気持ちを切り替えて頑張ります。
馬渡凪沙
レース前半の予選でシルバーフリートとなる結果となりました。
この3日間、自分たちの得意不得意な風が吹いたのですが、その中でシングルを取ることができませんでした。後半戦は、この悔しい気持ちをいかしてレースに臨みます。
●大会Web:http://www.420sailing.org/event-v2.asp?eventid=91106
【日本代表選手成績】
●男子 予選(3グループ)108艇
70位 神木 聖(関西学院大学)・尾崎 玄弥(甲南大学)組
31-27-20-19-9-24
76位 樋口 太郎(日章学園高等学校)・原竹 優弥(西南学院高等学校)組
27-25-11-15-32-31
●女子
予選(2グループ)71艇
58位 角田 きあら(横須賀学院高等学校)・土屋 百茄(福岡第一高校)組
30-13-31-17-25-30
42位 新谷 つむぎ(横浜創学館高等学校)・馬渡 凪沙(七里ガ浜高等学校)組
28-25-26-13-12-10
▲出艇▲ダウンウィンド
2日目
チームJAPAN 上昇の兆し
【7月31日:ウィーン発】
今日は予報どおり朝から風がなく、1時間30分の沖待ちの後、そよそよと入ってきた3~8ノットの風で各グループ2レースが行われました。
昨日の反省を生かして各チームスタートに臨みました。微風でシフトの激しいコンディションで順位の入れ替わりが激しい中、緊張も和らぎ自分らしさが出てきたレースを展開しました。そして、たびたびシングルを帆走する場面が多かったのですが、周期風が読み切れずわずかな読み違いで大きく順位を落としてのフィニッシュとなりました。
上昇の兆しは全チームにありますが、予選は残り1レースです。彼ららしいセーリングができれば、良いレースになると思います。
●大会Web:http://www.420sailing.org/event-v2.asp?eventid=91106
【日本代表選手成績】第2日目5レース終了時
●男子 予選(3グループ)108艇
68位 神木 聖(関西学院大学)・尾崎 玄弥(甲南大学)組
31-27-20-19-9
70位 樋口 太郎(日章学園高等学校)・原竹 優弥(西南学院高等学校)組
27-25-11-15-32
●女子
予選(2グループ)71艇
52位 角田 きあら(横須賀学院高等学校)・土屋 百茄(福岡第一高校)組
30-13-31-17-25
47位 新谷 つむぎ(横浜創学館高等学校)・馬渡 凪沙(七里ガ浜高等学校)組
28-25-26-13-12
▲神木・尾崎組▲ダウンウィンド
1日目
420級世界選手権
日本チーム、スタートで苦戦
▲女子スタート【7月30日:ウィーン発】
今日はレース初日、9~19ノットの風で各グループ3レースが行われました。
国際大会での洗礼でもあるかのように選手たちは世界の雰囲気に圧倒され、自分の思うようなスタートをさせてもらえませんでした。レース展開の中では非常に良い位置にいる場面も多々あるのですが、上マーク最終アプローチでの選択ミスや、各マーク回航で順位を大きく落とす結果となっています。
各チームとも自分たちの改善点もしっかり把握しているので、明日は良いレースを展開してくれるものと思います。
予選は残り3レース、自分たちのレースができるよう頑張っていきます。
●大会Web:http://www.420sailing.org/event-v2.asp?eventid=91106
【日本代表選手成績】第1日目3レース終了時
●男子 予選(3グループ)108艇
75位 神木 聖(関西学院大学)・尾崎 玄弥(甲南大学)組
31-27-20
66位 樋口 太郎(日章学園高等学校)・原竹 優弥(西南学院高等学校)組
18-21-11
●女子
予選(2グループ)71艇
50位 角田 きあら(横須賀学院高等学校)・土屋 百茄(福岡第一高校)組
30-13-31
57位 新谷 つむぎ(横浜創学館高等学校)・馬渡 凪沙(七里ガ浜高等学校)組
28-25-26
420 World
420級世界選手権 30日より
オーストリア・ウィーンにて開幕
日本代表選手 男子2組女子2組 参戦
▲タオープニングセレモニー【7月29日:ウィーン発】
オーストリア・ウィーンの大会会場であるNeusiedl an Seeに無事到着し、チャーターボート・コーチボートの受取りが完了。昨日オープニングセレモニー、本日プラクティスレースが行われ、いよいよ明日11時より第1レースが行われます。
当地の気温は18~28℃と想像以上に暑く、日本の夏と変わらぬ環境下にありますが、唯一湿気がなくカラッとしているのが救いとなっています。また、気象の変化が激しく、雨が降ったりやんだりで、海上も風の強弱と予想以上にシフティーなコンディションでとても難しいレースになりそうです。
選手は体調も万全でよいレースができる体制にあります。
我々コーチもしっかりサポートし、より良い成績が出せるよう日本チーム一丸となって頑張る覚悟です。
●大会スケジュール
28日 Registration and equipment inspection Opening Ceremony 19:00
29日 Registration and equipment inspection Practice Race15:00
30日 Qualifying series 11:00
31日 Qualifying series 11:00
8月1日 Qualifying series 11:00
2日 Lay day / Reserve day
3日 Qualifying series/Final series 11:00
4日 Qualifying series/Final series 11:00
5日 Qualifying series/Final series 11:00 Closing Ceremony 18:00
●参加艇
○男子137艇〔3グループで予選〕
○女子72艇〔2グループで予選〕
●日本代表選手
○男子
神木 聖(関西学院大学)・尾崎 玄弥(甲南大学)組
樋口 太郎(日章学園高等学校)・原竹 優弥(西南学院高等学校)組
○女子
角田 きあら(横須賀学院高等学校)・土屋 百茄(福岡第一高校)組
新谷 つむぎ(横浜創学館高等学校)・馬渡 凪沙(七里ガ浜高等学校)組
●帯同コーチ(ジュニア・ユース育成強化委員会)
○監督:中村 健一(JOCジュニアアスリート担当コーチ)
○コーチ:庄崎 賀絵(ジュニア・ユース育成強化委員会)
●大会Web:http://www.isafyouthworlds.com/editions/2012/index.php
▲海上練習▲出艇前のミーティング
▲Team JAPAN