Day6
2014 Laser Radial Youth World Championships
2014年 レーザーラジアル級ユース世界選手権大会
Report:岡 美江 Photo : 藤谷 匠(オリンピック強化委員会)
大会最終日
▲レースを終えて左から槇原、西尾、藤本、紅葉、岸の各選手。
定刻どおりにスタートしました。
1レース目、マークは60度で風速は8ノット~12ノット。
女子の岸、紅葉ともにスタートが良く、その後も艇団についていくスピードを保ちました。しかし、1マークを20番前後で回航したものの、フリーで抜かれたり沈をしてしまったりで、なかなか納得の走りができないようでした。
男子の西尾は下1からスタートし、1マーク、5位。藤本はスタートを上から出て1マークを9位で回りました。しかしアビーム、フリーで後ろのケアができず大幅に順位が落ち、14位と19位でフィニッシュしました。
2レース目、晴れてくるとともに徐々に風速が上がりました。マークは40度に変更され、風速は14~18ノット。今大会で1番の強さです。
男子はスタート時に3回のゼネラルリコールを繰り返し、黒色旗のためリコールした15艇ほどがフリートから抜けてしまいました。槇原は4回目でオールクリア。風が上がってきたため厳しいレース展開となりました。
男子の優勝はスペインのJoel Rodriguez選手。ポルトガルで開催されたISAFユースワールドに続いての優勝です。
女子の優勝はフィンランドのMonika Mikkola選手。ラジアルユースワールドの大会2連覇を成し遂げました。
今大会の日本選手は、スタートから出遅れて自分の思ったコースが引けないレースが多かったように思います。また、順位をキープするために集団を見て判断することができなかったことが、上位艇との大きな差となりました。
今大会でユースを卒業し大学へと進む選手、来年もラジアルユースワールドに挑戦する選手がいます。今回の経験を活かし、今後も世界に挑戦し、上位を目指してほしいと思います。最後になりましたが、大会期間中応援していただきありがとうございました。
●成 績(最終成績)
○男 子
槇原 豪(広島県立広島高等学校)
128位 4-25-(46)-(47)-42-41-36-29-35-36-27
西尾 勇輝(和歌山県立桐蔭高等学校)
70位 (35)-10-28-25-24-13-18-(36)-30-14-22
藤本 拳(湘南工科大学附属高等学校)
68位 (41)-25-24-19-33-32-5-8-15-19-(38)
○女 子
岸 祐花(相模原中等教育学校)
34位 1-11-(39)-15-23-14-27-31-33-27-(36)
池田 紅葉(横浜創学高等学校)
30位 6-7-32-5-25-16-3-34-30-(38)-(37)
●大会サイト:http://www.dziwnowlaserworlds2014.com/
▲西尾、1マーク5位で回航。
▲藤本、1マーク9位で回航。
▲紅葉、岸が並んで回航。
▲毎日お昼は海上でおにぎりを食べていました。
▲オーストラリアのサポートボートにはカンガルーが乗っていました。
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day5
5日目
今日から決勝戦
▲3時間の延期になりました。決勝戦、男子は藤本と西尾がシルバーフリート。槇原がブロンズフリートとなりました。
女子は岸、紅葉ともにゴールドフリートです。
昨日までは海面が男子と女子で分かれていましたが、今日からは男・女ゴールドと男子シルバーが同じエリア。男子ブロンズと女子シルバーが同じエリアでレースが行われます。
今日は朝から風がなく、AP旗と数字旗3があげられたため、11時予告の予定が3時間後の14時に変更となりました。そのため、今までレースを行っていた海面と異なる選手がおり、海面の情報共有を行ったり談笑したりと、リラックスすることができました。
1レース目、50~60度で10~13ノットの風が入ってきました。スタートラインから1マークまでの距離は約1600mでレースが始まりました。
女子のスタートは、位置はよかったもののスタート後のスピードがなく「5秒で被される」と紅葉。しかし、得意のフリーやアビームで少し順位を上げることができました。
男子の藤本は1マークからシングルをキープ。スタートが良く、スピードは周りの選手と比べて速い時もあったようです。サイドマークでは5位になりましたが、集団に対してのポジショニングが悪く、少し順位を落とし8位でフィニッシュ。
2レース目、岸はフリーのコースで集団やマークを見ておらず、1マークからの順位を少し落として34位でフィニッシュ。「明日は、吹いていても半分以上!」と岸。紅葉は「総合で30番以内!」を目標に明日のレースに臨みます。
今日は男女ともにスタートが課題となりました。
スタートで出られないためにファーストタックの場所が悪く、行きたいコースを走ることができません。そのため、マイナスを走っているときが多くなってしまいました。
明日はレース最終日です。今回の反省を生かし、自分の納得のいく悔いのないレースにしてほしいと思います。
●成 績(5日目)
○男 子
槇原 豪(広島県立広島高等学校)
127位 4-25-46-(47)-42-41-36-29-35
西尾 勇輝(和歌山県立桐蔭高等学校)
61位 (35)-10-28-25-24-13-18-24-30
藤本 拳(湘南工科大学附属高等学校)
61位 (41)-25-24-19-33-32-5-8-15
○女 子
岸 祐花(相模原中等教育学校)
35位 1-11-(39)-15-23-14-27-31-34
池田 紅葉(横浜創学高等学校)
26位 6-7-(32)-5-25-16-3-(34)-31
●大会サイト:http://www.dziwnowlaserworlds2014.com/
▲レース後の岸。
▲藤本、7位で回航。
▲日本チームが大会サイトのメディアチームからインタビューされました。
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day4
4日目(予選最終日)
▲下一番でいいスタートをした西尾。
今日は朝から10~13ノットの風が吹き、定刻通りにスタートしました。昨日のレースがキャンセルとなったため、今日は3レースが行われました。
1レース目、280度から安定した風が入っていました。風に対して波が高く、クローズホールドではポート側が波に当たり、走らせるのが難しいようでした。
男子の藤本、槇原はスタートが出遅れて厳しいレース展開となりましたが、フリーやクローズホールドのコースで順位を少しずつ上げることができました。西尾は下1番でとてもいいスタートをし、1マークは2位で回航したものの、周りを見てコースを引くことができず24位でフィニッシュ。とても悔やまれるレースとなりました。
2レース目、徐々に風が落ちてきました。
女子の岸は、スタートでへこんでいたため出遅れました。1マークの回航順位はよくなかったものの、フリーで7人も抜くことができ、何とか順位を挽回し14位でフィニッシュ。紅葉も16位でフィニッシュしました。
男子は厳しい戦いとなりました。西尾は1マークを6位で回航。しかし、最後までキープすることができず、13位でフィニッシュ。シングルで走れる実力を持っているものの、なかなか最後までキープできません。
3レース目、さらに風が落ち、フィニッシュする頃には6ノットになっていました。
藤本はサイドマークを7位で回航。ずっとシングルをキープし、5位でフィニッシュ。
紅葉はスタートを失敗したものの、3位でフィニッシュ。総合でシングルを狙える位置につけています。
明日からいよいよ決勝戦です。男子はゴールド、シルバー、ブロンズの3フリート。女子はゴールド、シルバーの2フリートに分かれて行われます。気持ちを新たに切り替え、明日からの2日間の決勝に向けて頑張ってほしいと思います。
●日本選手の目標
藤本 拳 「スタートを成功させます!!」
槇原 豪 「ブロンズで1位になります!!」
西尾勇輝 「シルバーで1位になります!!」
池田紅葉 「ゴールドに入ってその中で半分以上に入ります!!」
岸 祐花 「シングルに入ります!!」
●成 績(4日目)
○男 子
槇原 豪(広島県立広島高等学校)
116位 4-25-46-(47)-42-41-36
西尾 勇輝(和歌山県立桐蔭高等学校)
59位 (35)-10-28-25-24-13-18
藤本 拳(湘南工科大学附属高等学校)
74位 (41)-25-24-19-33-32-5
○女 子
岸 祐花(相模原中等教育学校)
26位 1-11-(39)-15-23-14-27
池田 紅葉(横浜創学高等学校)
18位 6-7-(32)-5-25-16-3
●大会サイト:http://www.dziwnowlaserworlds2014.com/
▲3位フィニッシュ後の紅葉。
▲最終レースを7位でフィニッシュした藤本。
▲槇原の2マーク回航。
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day3
3日目
今日から予選の後半戦
▲快晴から一変、ストームが来ました。
朝から風がなく、出艇が延期されました。13時ごろ風が入り、出艇に向けて最終調整を行いました。しかしその後、1時間後にストームが来るというアナウンスがあり、全選手マストを倒しテントへ避難。徐々に空気が冷たくなり、15時頃から激しい雷雨に見舞われました。しばらく続き、17時頃にAPA旗が掲揚され、本日のレースが行われないことが決まりました。そのため日程が変更になり、明日の予選最終日は3レース行われることになりました。
今日は待ち疲れしてしまったのでゆっくり休みをとり、明日のレースで精一杯力を発揮し、全員が予選での目標をクリアできるようにしたいと思います。
●成 績(3日目)
○男 子
槇原 豪(広島県立広島高等学校)
91位 4-25-46-(47)
西尾 勇輝(和歌山県立桐蔭高等学校)
78位 (35)-10-28-25
藤本 拳(湘南工科大学附属高等学校)
85位 (41)-25-24-19
○女 子
岸 祐花(相模原中等教育学校)
18位 1-11-(39)-15
池田 紅葉(横浜創学高等学校)
13位 6-7-(32)-5
●大会サイト:http://www.dziwnowlaserworlds2014.com/
▲テントの中で雨宿りです(右から、岸、紅葉、槇原、西尾、藤本)
▲出艇を控え、フィッティングする槇原。
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day2
予選2日目
▲濃霧で100m先も見えません。
朝は風が吹いていたものの濃霧のため出艇が延期され、午前11時頃にようやく出艇しました。昨日の微風とは変わり、12ノットの風が吹き、波も出てきていました。
1レース目、男子の西尾は1マークまで10番付近にいたものの、2上でマークを見失い、28位でフィニッシュしました。女子は風が強くてスピードが出ず、自分たちの思ったようなレース展開ができず、逃げのコース展開となって順位を伸ばせませんでした。
スタートしてから徐々に霧が濃くなり、フィニッシュするころには100m先がやっと見えるほどの視界になっていました。1レース終了後にAPHが掲揚され、選手は陸へ戻りました。陸で昼食をとり、日陰で体を休めたり談笑したりすることで気分転換ができ、いい時間となりました。
2レース目、視界も良くなり風が少し落ちた中でレースが行われました。
男子の藤本はスタートで失敗したもののスピードでカバーし、19位でフィニッシュ。1レース目、2レース目ともにスピード、コースが良く、1マークの順位から大幅に順位を上げています。
女子の岸は攻めのスタートをしましたが、スピードが思ったように出ず15位でフィニッシュ。紅葉はスタート、スピードが良く自分の思った通りのレース展開ができ、5位フィニッシュ。今日の1レース目を除くとすべてシングルでまとめています。
西尾は、1レース目の濃霧でマークが見えなくなったことをレースコミッティーに救済を要求しましたが、全艇が同じ条件ということで救済は却下されました。
本日で4レースが終了し、カットレースが1つ入りました。明日から予選の後半戦です。点数も拮抗しているので、1レース1レースに集中して大事にしていきます。
●成 績(2日目)
○男 子
槇原 豪(広島県立広島高等学校)
91位 4-25-46-(47)
西尾 勇輝(和歌山県立桐蔭高等学校)
78位 (35)-10-28-25
藤本 拳(湘南工科大学附属高等学校)
85位 (41)-25-24-19
○女 子
岸 祐花(相模原中等教育学校)
18位 1-11-(39)-15
池田 紅葉(横浜創学高等学校)
13位 6-7-(32)-5
●大会サイト:http://www.dziwnowlaserworlds2014.com/
▲今日、誕生日の藤本18歳になりました。
▲レース前の紅葉、4レース目は5位でした。
▲岸のスタート。
▲出着艇のチェック。
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day1
いよいよレース初日!!
▲朝はみんなでウォーミングアップ・ストレッチを行います。
朝、緊張の面持ちで準備をしていた選手たち。しかし、無風のため出艇が延期され、午前11時半にようやく出艇。陸上で待機している間、艤装をチェックしたり、日陰で体を休め談笑したりするなど、選手たちにとってほどよくリラックスできるいい時間となりました。
出艇のころには風向325度、5~7ノットの風が海全体に入ってきました。
1レース目は、男子の槇原が上から好スタートを切り、1マークを2位で回る好調な出だし。フィニッシュは4位でしたが、日本の選手たちを勢いづけてくれるレースとなりました。「1上を2番で回って震えました」とは槇原の弁。
女子の岸はスタートを失敗したもののコース展開で挽回し、トップフィニッシュ。
さらに、女子の紅葉が7位でフィニッシュしました。紅葉はスタートで冷静に判断し、フリーウォーターのあるところからトップスピードでスタートを切り、自分の思った通りのコースを引けたようです。
男子の藤本、西尾はスタートで失敗し46位、35位と出遅れてしまいました。
2レース目は、1レース目とほぼ同じコンディションの中でレースが行われました。
岸はスタートを成功させたものの、クローズのスピードが出ず11位でフィニッシュ。
紅葉はスタートでつぶされていまい、左に展開するはずが右展開に。自分の思った通りのコースが引けなかったものの7位でフィニッシュ。
西尾はスタート後のスピードがなく、苦しい展開となりましたが、10位でフィニッシュしました。
今日はゼネラルリコールが多く、ブラックに引っかかる選手もいました。スタートは慎重に、けれど攻めの姿勢を忘れずにしてほしいと思います。
今日は全員がいい順位で回ることができ、明日につながるレースになりました。明日は今日の反省を生かし、自分らしいレースができるように頑張ってほしいと思います。
明日の目標
男子「1上を15番以内で回るようにスタートをしっかり決める! しっかり周りを見て風を取りに行く!!」
女子の岸「スタートをしっかり決め、シングルにまとめる!」
女子の紅葉「ミスを減らす! スタートを攻める!! 自分の思ったコースを引く!!!」
●成 績(1日目)
○男 子
槇原 豪(広島県立広島高等学校)
30位 4-25
西尾 勇輝(和歌山県立桐蔭高等学校)
58位 35-10
藤本 拳(湘南工科大学附属高等学校)
109位 41-26
○女 子
岸 祐花(相模原中等教育学校)
6位 1-11
池田 紅葉(横浜創学高等学校)
13位 7-7
●大会サイト:http://www.dziwnowlaserworlds2014.com/
▲Dziwnów Yacht Club
▲岸、後続を従えてダウンウインド。
▲プラクティスレースの紅葉。
▲槇原、下マークを2位で回航。
▲第2レース、男子のレッドフリートは3マークでコース短縮になりました。
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RadialYWC
●日 程:7月26日~8月2日
●開催地:ポーランド ジブヌフ Poland・Dziwnow
●大会サイト:http://www.dziwnowlaserworlds2014.com/
▲開会式は特設ステージで行われました。
レーザーラジアル級ユース世界選手権大会が7月26日から8月2日にかけて、ポーランドのDziwnowで開催されます。
今大会は男子167艇、女子82艇が参加し、予選4日間、決勝2日間で競われます。
日本からは藤本拳(湘南工科大学附属高等学校)、槇原豪(広島県立広島高等学校)、西尾勇輝(和歌山県立桐蔭高等学校)、池田紅葉(横浜創学館高等学校)、岸祐花(相模原中等教育学校)の5名が出場します。
日本人選手団は24日に成田、関空をそれぞれ出発し、ドバイを経由して25日にポーランドに到着しました。26日にチャーターボートを受け取り、海上練習を行いました。27日の午前中に受付・計測を済ませ、午後からはプラクティスレース、開会式となりました。
プラクティスレースは男女同じレースエリア、同時スタートで行われました。風は6ノット、40度から60度の風が入る、パッチーな海面でした。
直前に開催されたラジアル級のメンズワールドに参加した選手から、現地のアドバイスをたくさんもらうことができました。また、事前練習で調整できたので準備は万全です。明日からのレースに今年1年間の成果を発揮できるよう頑張ります。応援のほど、よろしくお願いいたします。
●日本選手の目標
藤本 拳 「コースをしっかり引き、ゴールドに入れるようにします!」
槇原 豪 「風が弱ければゴールド、強ければ半分以上を目指します!」
西尾勇輝 「スタートをしっかりきめてゴールドに入ります!」
池田紅葉 「ゴールドに入って、その中で半分以上に入ります!」
岸 祐花 「シングルに入ります!」
▲Sail coachのTrevorさんに説明を受ける選手たち。
▲帆走練習。
▲プラクティスレースの紅葉。
▲プラクティスレースの槇原。
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)