2013 East Japan Camp Hokkaido①
2013年度東日本水域別練習会(北海道)①
Report & Photo : 藤谷 匠(JSAF オリンピック強化委員会)
「強い気持ち」を持って「チャレンジ」することの
大切さを学んだ練習会
▲帆走練習
●開催期間:2013年 10月12日(土)〜14日(月)
●開催会場 : 北海道室蘭市B&G海洋センター
●主 催 : JSAFオリンピック強化委員会
●協 力 : 北海道セーリング連盟、室蘭市セーリング協会
●指導スタッフ : 飯島 洋一・藤谷 匠
北海道セーリング連盟スタッフ・室蘭セーリング協会スタッフ
10月12日から14日まで北海道室蘭市B&G海洋センターにて2013年度東日本水域別練習会(北海道)①が開催されました。
http://jsaf-osc.jp/_userdata/2013_EJ-Hokkaido-1_camp_NOR.pdf
この合宿は当該水域での次世代セーラーのセーリング活動普及(発掘・育成・強化)を促進するとともに、地域と連盟(JSAF)との交流を促し相互の連携を強化することを第1の目的としています。
参加選手は北海道水域から高校の部活動、クラブチーム等所属のシングルハンド、ダブルハンド含む10名が参加しました。
期間中の前半2日間は勢力の強い低気圧の影響で風速30knot以上のコンディションとなりました。
初日前半は飯島コーチによるヨットの基本理論(強風時の走らせ方等)の講義を行い、講義後に艇庫にてセールを張ってセールに水を入れ、水を風と仮定して「コントロールロープを操作すると水(風)がどのように流れるのか」を実演しました。選手たちは話を聞いて見て学び、とてもわかりやすかったと言っていました。後半は同コーチが選手に強風の走らせ方をデモンストレーションしてから、選手たちは午前中の講義とコーチのセーリングをイメージして練習に臨みましたが、とてもよくセーリングできていました。2日目も同じく飯島コーチのデモンストレーションから選手たちのセーリング練習を行いました。強風に苦手意識がある選手も「どのようにしたら対応できるのかわかってきて強風が楽しくなった」ようで、選手たち自身強風が上手になる第一歩の恐怖心をなくし、楽しいと思ってもらえたことはとても良かったと思います。後半には講義の後に、チームビルドを行いました。2つのチームに分けて、それぞれのチームで意見を出し合い「考える」ことの重要性を学んでもらいました。
▲飯島コーチのデモンストレーション
3日目は風も落ち着いてレース練習からお楽しみレース(タックの際はマストの前を通る等)を行いました。皆何度も沈を繰り返していましたが全員がフィニッシュできました。「できない」と思うことも実際行動に移してやってみるとできたりします。多くの場合、「できないと思う」心が「できなく」してしまいます。
最後に飯島コーチが「オリンピックなんて行けないと思うことがオリンピックに行けなくする。私は中学のときの『将来の夢はオリンピックに行く』と卒業文集に書いて、ずっと思い続けてオリンピックに出場しました。要は「強い気持ち」を持って「チャレンジ」することが大切です」と言っていたのがとても印象的で、この言葉はきっと選手の心に響いていたに違いありません。
北海道はヨットの練習ができる期間が他水域より短く環境的には不利なことはあるかもしれませんが、その環境下でもどのようにしたら上位になれるか「考える」事を常に意識し、「強い気持ち」で「チャレンジ」して、オリンピックに出ることを目標にそれをしっかり実行に移す選手が出てくることを期待します。
短期間でしたが、この練習会に参加した選手たちの意欲・向上心にエールを送りたいと思います。
最後になりましたが、開催に尽力いただいた北海道セーリング連盟、室蘭セーリング協会の皆様にはこの場を借りてお礼を申し上げます。
▲白鳥大橋をバックに技術指導
▲無風のため何でもありレース
▲講義を一生懸命聞いています
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)