2011年7月31日
Weymouth and Portland International Regatta 2011
London 2012 Test Event
セーリング プレ五輪大会 開幕へ
日本ナショナルチーム 7種目にエントリー
2012ロンドン五輪まで1年。そのテストイベントの位置づけでセーリング競技プレ五輪大会が来週から開催されます。
開催地は本番と同じ英国・ウェイマスです。日本からは2011年ナショナルチーム選考会(1月:鹿児島・鹿屋)を勝ち抜いた7種目の優勝選手・チームが参戦します。
JSAFオリンピック特別委員会(以下:オリ特)はこの大会を文字通り2012五輪前哨戦ととらえ、日本代表に最も近い位置にいる今回の出場選手・チームの現状の力量を確認するとともに、世界に勝つための戦略的情報の調査・収集に最大のポイントを置いています。また、スタッフも本番に近い陣容を揃えそれぞれの業務のリハーサルと確認をおこないます。
メダル獲得重点種目である470(ヨンナナマル)級についてはデルタロイド、SFG、ヨーロッパ選手権を転戦したナショナルチーム(以下:NT)のうち今回出場の近藤組、松永組に加え吉迫組、原田組、石川組の5チームによる五輪海面合同強化合宿(22日~27日)をおこないました。この合宿では戦術的に最も大事なスタートから第1風上マークまでの走りに絞り込んだプログラムが組まれました。
そして、それと並行して各NTの個別コーチも積極的に加わった風と潮流の調査・収集活動も行われました。この調査にはノースセールの鹿取正信氏をヘッドにした国立スポーツ科学センター(以下:JISS)の専門家チームが5艇のJISSボートに乗り込み実測を行い、海図に分刻みの風の流れをインプットするなど、また13日から20日に行われた東京大学専門チーム主導の潮流調査実測データとのすり合わせなど高度な調査が連日実施されました。NT艇にもGPSが搭載され、航跡と風、潮流の複雑なデータも収集されました。いわばNTを支える日本の頭脳がウェイマスに結集した戦略的調査でした。この一連の調査データは今大会期間中に参加選手に提供され検証が進められますが、閉幕後、参加選手からの聞き取りデータなどもそれらに加え、さらなる精密な分析が進められ、2012年本番に向けてのTEAM JAPAN戦略が練られることになっています。
レースは8月4日のウインドサーフィンRS:X級を皮切りに13日まで続きます。今回は五輪本番と同じく1種目につき1国、1チーム(選手)のみの参加です。なお、スター級NTの鈴木國央・和田大地組(世界ランク:24位)はヨーロッパ選手権(銅メダル)の後、欧州にて購入した新艇の整備を国内で行う必要のため今大会には出場いたしません。
■開催地: 英国・ウェイマス (ドーセット州・ポートランド)
2012ロンドン五輪・セーリング競技会場。ロンドンから南西に172km。
ベースはウェイマス&ポートランド ナショナルセーリングアカデミー(WPNSA)。
(日本との時差:マイナス8時間)
■大会NOR(公示・実施要項):
http://www.sailing.org/tools/documents/NoticeofRaceWPIR2011-[9693].pdf
■大会公式サイト:http://www.sailing.org/london2012/2011-test-event.php
■日本NT出場種目別 レース日程:
・RS:X級:8月4日~8月9日 メダルレース・8月11日
・レーザー&ラジアル級:8月5日~10日 メダルレース・8月12日
・470級:8月5日~8月10日 メダルレース・8月12日
・49er級:8月6日~8月11日 メダルレース・8月13日
■参加ナショナルチーム選手: [ ]は参考:直近ISAF発表 世界ランキング順位
●470級男子
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)[22位]
●470級女子
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)[11位]
●49er(フォーティーナイナー)級
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)[29位]
●RS:X(アール・エス・エックス)級男子
富澤 慎(関東自動車工業)[25位]
●RS:X級女子
須長由季(ミキハウス)[20位]
●レーザー級男子
安田真之助(鹿屋体育大学)[121位]
●レーザーラジアル級女子
蛭田香名子(豊田自動織機)[73位]
■帯同オリンピック特別委員会スタッフ:
・山田敏雄(オリ特委員長)
・中村健次(オリ特副委員長・ナショナルコーチ)
・飯島洋一(アシスタントナショナルコーチ)
・宮野幹弘(JOC専任コーチ)
・斉藤愛子(JOC専任情報科学スタッフ)
・江口典秀(JOC専任メディカルスタッフ・トレーナー)
・関 一人
・浅野英武(オリ特広報・プレス)
■JISS(国立スポーツ科学センター)・筑波大学マルチサポートスタッフ:
・鹿取正信(風調査:ノースセール)
・岡本治朗( 〃 )
・藤原 昌( 〃 )
・萩原正大( 〃 )
・松岡けい(マネージメント)
【参 考】
日本セーリング連盟・オリンピック特別委員会HP:http://jsaf-osc.jp/
同上・ロンドン五輪セーリング情報http://jsaf-osc.jp/cn08/pg04-02.html
2012ロンドン五輪セーリング日本代表候補 選考の流れhttp://jsaf-osc.jp/_userdata/2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf