2009年470級全日本を観戦して思ったこと
報告:ナショナルコーチ 中村健次
男子「強い原田・吉田チームに追いつくチームは現れるのか」
女子「抜けている2強 近藤・田畑チーム、吉迫・大熊チーム」
福岡県小戸で開催された470級全日本(11月19日~23日)は終始軽順風下の大会となりました。
上マーク回航中の原田・吉田、ボートをパーフェクトにコントロールしながら、次のマークを確認しているシーン今年の海外大会でも抜群の成績を収めた原田・吉田組は抜群のスピードと安定したレース運びでメダルレースを待たずに優勝を確定し、大会2連覇を果たしました。
やはり、豊富な練習量がその結果に表れているのですが、この強さの秘訣はなんと言っても『周りを良く見ていること』そして『風のある海面を長く走れること』のように思えます。それは特に軽風域で最も重要なポイントなのですが、それをいとも簡単に自分たちのモノにしています。名伯楽がついているとはいえ、たいしたものです。
また、いつも感心するのですが、彼等のセーリングに対する向上心と謙虚さについてはこれからレベルアップを図るチームにはぜひ見習ってほしい部分です。
近藤・田畑、風待ちでリラックス、メダルレースでは吉迫・大熊を抑え女子優勝、全日本総合3位 女子NT2強も軽風シリーズということもあって男子に交り近藤・田畑組は総合でも3位、吉迫・大熊組も総合5位と上位の成績を収めました。男子よりも速く走ることができるこの2チームに次世代の女子チームがどれだけ追いつけるのか?これについては我々オリ特の使命・課題でもあると思いを強くした次第です
このレポートでは細かいレース内容については触れませんが、現ナショナルチームとそれ以外のチームの差は歴然です。当然といえばそれまでですが、ナショナルチームが参戦するレースに出場することは、必ずや良い経験となり、目標とするインカレや地方大会でその経験が成果として現れて来ると思います。これから成長して行く選手たちは『沢山練習して・考えて・学んで・トップ選手の技術を習得して、勝つ事に執着して』より強くなり、そして、これからの子どもたちのお手本になってほしいと思います。
470級の次の大会は来年2010年2月に行われる2010年度ナショナルチーム選考会(鹿児島・鹿屋)です。出場資格を持ったチームは是非チャレンジしてレベルアップをはかってもらいたいと思います。
最後に、今大会で初のメダルレースまで企画・運営してくださった福岡県連の皆様に心よりお礼申し上げます。
470全日本表彰式この3チームに追いつくチームは現れるか470全日本女子の表彰式(1位近藤・田畑、2位吉迫・大熊、3位学生コンビの村濱・板倉
吉迫・大熊、メダルレース前のセールチェック10艇以上の観覧船がメダルレースを見守った!!(写真はメダルレースを観戦した地元の学生達)