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最終日



Weymouth and Portland International Regatta 2011
London 2012 Test Event
(セーリング プレ五輪)

レポート:オリ特 広報
写真:オリ特・帯同各コーチ、中嶋 一成

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470級男女メダルレース
女子 近藤・田畑組 予選首位の英国を破り
堂々の金メダル獲得
男子 松永・今村組 驚異の追い上げで5位奪取
総合4位に輝く

1108_preolympic-80.jpg470級女子:近藤・田畑組、世界の頂点金メダル獲得
1108_preolympic-81.jpg470級女子:スタート前の攻防、JPNを追いかけるGBR1108_preolympic-82.jpg470級女子:近藤・田畑組8月12日 日本チーム最終日(正午の気温18.1°西風8~12ノット)
 いよいよ470級男女の決戦・メダルレースの日となりました。今日のポートランドマリーナは曇天。風も昨日とはうって変って軽い風が吹いていました。

 メダルレースの海面は五輪のセーリング競技観覧席となる小高い丘の公園緑地からも近い場所です。海面の風は9ノット235°。時折左からブローが入りますが、波もなくフラットな状態でした。上マークまでの距離も短く、またスタート海面でのコーチボートの動きも規制が厳しく、決勝レースの緊張感が伝わってきます。陸地では日の丸を掲げたTEAM JAPANの選手・スタッフが応援にかけつけました。
 女子が先のスタートです。日英の2艇はスタート前からマッチレース状態。勝った方が金メダルです。英国艇が近藤組を執拗に追いかけます。スタート。近藤組は即右海面に、英国艇はそのまま左へと分かれました。1上マーク近藤組はスペインに続いて2番回航。3位英国。風は12ノットガストが入り始め風向も左に振れ215°。2上マークも変わらず。2下マークでは英国艇が追い上げ近藤艇とはハナの差となりました。3上マーク近藤組2番キープ。英国は遅れて5番。近藤組は落ち着いて自分たちのレースを展開しています。最終レグ、金メダルが近づいてきました。ニュージーランド艇がトップでフィニッシュ。続いて近藤組がフィニッシュ。英国を破り、逆転優勝の金メダル! です。
 ガッツポーズの近藤・田畑の二人は満面の笑みで嬉しさがこぼれるばかりでした。見事な勝負に脱帽。ほんとにすばらしいレースを見せてくれました。
 女子レースの興奮も冷めやらぬまま、続いて男子・松永組のメダルレースが始まりました。松永組は本部船寄りからやや苦しいスタートをしました。即タック。近藤組と同じコースをヒタヒタと走ります。1上マーク5番回航。1下は10艇の大接戦。1下同じく5番。その後2上6番、そして最終3上では8番まで落ちてしまいました。最終レグ、松永組は右海面に1艇のみ伸ばし始めました。このあたりが松永の面目躍如です。まさにこのコースの読みがズバリ当たり、フィニッシュ直前のつばぜり合いでなんと3艇を抜き去り、驚異の5位フィニッシュ。総合4位にジャンプアップしました。優勝は別格のフランス、2位はオーストラリア、3位はイスラエルでした。大健闘、大殊勲の松永・今村組です。

49er級最終日は2レースがおこなわれました。艇体破損の修理を終えた牧野組は15-16。
長いシリーズを総合16位で終わりました。次に向けて収穫大のシリーズでした。

●470級女子
【金ダリスト 近藤愛選手のコメント】
「ヨーロッパ遠征の最後をよい形で終えることができて大変うれしく思っています。チームの最大の励みになりました。サポートしてくれた関係者に感謝します。強風の自信もついたので本番に向けて油断せずに練習を積み重ねていきます」
【小松一憲コーチのコメント】
「今年はG1レースでは2回(オランダ、スペイン)ほど表彰台に上がったがすべて2位だった。今回は表彰台のセンターに上がれて今年の締めくくりのレースとしてベストの結果で終われてよかった。一番高い所に登れば当然次に見えてくるものがある。近藤たちも自信になっただろう。ただ、厳しい言い方かもしれないが、今回はテストイベントであったのである種各国ともリサーチの側面もあるので、これで安心してはいけない。これを励みにして今まで以上に頑張ることが必要だ。北京五輪の時の前年と本番の例もある。よかった所、悪かった所を解析して次につなげなければとあらためて思っている」

●470級男子
【総合4位入賞の松永鉄也選手のコメント】
「ヨーロッパ遠征の締めくくりの」大会を無事終えることができてほっとしています。4位を取れたことは幸いでしたが、いつもながらタラレバの部分など反省点は多々あります。強い気持を持って、安定して上位を走れるようこれからも腕を磨いていきます」

【中村健次ナショナルコーチの470級男女総括コメント】
「結果が全て!! 女子で優勝した近藤・田畑、総合4位になった松永・今村は良く頑張ったと思います。しかし、ボートスピードや体力的部分、ダウンウインドでのテクニックがまだ劣っています。今後、先ずは良い所を伸ばし、悪い所を改善する時間が必要だと思います。2チームは2012年ロンドン五輪に向けた新たな出発だと思います。多方面の仲間、マルチサポート事業などの手厚い支援を受け、更なる金メダルに向け約束を誓った1日でした。まさに身が引き締まる思いです」

●49er級
【牧野幸雄選手のコメント】
「練習を積めば勝てると思います。チームを組んでからまだ2年。出場国では一番浅いはずです。そうした意味で伸びシロは一番あるかもしれません。ウェイマスには4大会来ています。イメージも持てたし、手応えはつかんでいます。今回の成績についてはメダルレースに出たいと叶いませんでした。ラップ数も多くて体力的には問題ありませんでしたが、強風下の49erのコントロールが足りなかったことを痛感しています。秋には新艇が到着しますので練習を積んでワールド、ISAFワールドで全力を尽くしたいと思っています」
【関一人コーチの総括】
「練習不足、経験不足、調整不足、締めくくりのレースとしてはアプローチの段階から足りないことだらけでした。選手も不完全燃焼だと思います。ですが、本年のレースで一番課題が明確になった大会であり、私達にとって有意義な大会であったと言えます。この悔しい気持ちをオリンピックまで忘れず、470級のように日の丸を掲げることができるよう、全力で前を見て進んでいきます」

●オリ特ではyoutubeサイトを開設しました。今大会の特撮映像を是非ご覧ください。
http://www.youtube.com/user/jsafosc

【日本代表選手成績】
●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
4位:1-9-9-5-6-7-(33bfd)-12-7-15-MR5

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
優勝:16-5-1-13-1-4-3-5-3-3-MR2

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)
16:13-14-17-(OCS25)-18-10-4-12-12-18-17-rdg14.5-rdg14.5-15-16
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●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
22位:16-27-27-21-21-(28)-16-24-17-24 (終了)

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
21位:22-21-24-24-(27)-21-16-15-6-26 (終了)

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
29位:34-25-33-33-29-32-(50)-11-25-25(終了)

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
30位:46-42-31-19-29-26-35-36-25-20(終了)

大会公式サイト
http://www.sailing.org/london2012/2011-test-event.php


470級女子 近藤・田畑組 優勝インタビュー


470級女子 近藤・田畑組 メダルレース


470級男子 松永・今村組 インタビュー


470級男子 松永・今村組 メダルレース

1108_preolympic-83.jpg470級女子:近藤・田畑組、GBRとテール・ツー・ノーズで金メダルメダルに向け先行を許さぬ1108_preolympic-84.jpg470級女子:近藤・田畑組、フィニッシュ後勝利を喜ぶ                            
1108_preolympic-85.jpg470級男子:松永・今村組、攻めのレースで総合7位から4位にジャンプアップ1108_preolympic-86.JPGフィニッシュへのアプローチ 白いスピンは総合2位のオーストラリア
1108_preolympic-87.JPGフラットをキープしてのアプローチ1108_preolympic-88.JPG大接戦のフィニッシュ
1108_preolympic-89.jpgTeam Japan一丸となって金メダル獲得1108_preolympic-90.jpg観戦:本番はメダルレース近くの観客席に4500人強の観客席が出来る
1108_preolympic-91.jpg表彰式
1108_preolympic-92.jpg金メダルを掲げる満面の笑み

8日目



49er級 牧野・高橋組
艇体破損トラブルで2レースリタイア
抗議・救済要求 認められ 平均点付与の措置 
修理も完了し 明日残り2レースに復帰


1108_preolympic-77.JPG衝突寸前1108_preolympic-78.JPG足を入れるストラップにフォアステーが突き刺さりました8月11日(正午の気温16.8°)
今朝のウェイマス湾は昨日と同じ西の強風が吹き荒れていました。マリーナ内のステーをうならせる風は午前中平均26ノット、ガスト32ノットに達していました。大会本部はRS:X級を除く3クラスのAP旗を掲揚しました。今日の日本チームはメダルレースを明日に控えた470級男女がレイデーのため、レースの出番は4レースを残した49er級のみ。その他終了済の各クラスは撤収準備を予定としていました。この風の具合では長い陸上待機を覚悟しなくてはといった思いの49erチームでしたが、意外にも13時半を過ぎたころにAP旗が降下され、レースが実施されることになりました。
 49er級の海面はマリーナから一番近い外防波堤内に設定されました。吹き抜ける風は相変わらずでしたが波が思ったほどではなく絶好のコンデションの海面でした。スタート時の風向は230°風速18ノット、ガストも23ノット。中村ナショナルコーチと関コーチの二人のオリンピアンに見守られながら牧野組は果敢なスタートを切りました。上マークまでの距離は約0.9マイル、この距離を49er級は艇速11ノット約8分というハイスピードで走り抜けます。牧野組は15番手前後で第1上マークを回航しましたが、トラブルはこの直後に起こりました。強風のため少し大回りした牧野組は回航後ベアの途中ブローチング気味になり走行不能に陥った状態のところに後続のカナダ艇が牧野艇の右後部ウイングに接触し艇体を破損、レース続行が危険という判断でその場でリタイアを余儀なくされました。
牧野組はレース終了後、カナダ艇に対する抗議書を提出しました。審問の結果はカナダ艇が失格、牧野艇には救済措置が取られることになりました。(得点はこれまでのレースの平均点が与えられることになりましたが、公式成績が22:30現在暫定のままのため順位不明) 審問から帰ってきた牧野は裁定結果より2レース走れなかったことの方が悔しい様子でした。
この一連の流れは関コーチの下記レポートをお読みください。
 レースは3レースが予定されていましたが、本日は2レースで終了となりました。幸いに牧野艇の破損は即日工場での修理が可能となり、明日の残り2レースに無事出場することができるようになりました。

 いよいよ明日は470級男女のメダルレースがおこなわれます。風は今日よりは落ちて16ノット前後の予報がでています。近藤組が表彰台のセンターに立つことを期待します。


●オリ特ではyoutubeサイトを開設しました。今大会の特撮映像を是非ご覧ください。
http://www.youtube.com/user/jsafosc


●49er級
【関コーチのコメント】
「抗議内容ですが、牧野艇はスターボードで上マークへアプローチ、カナダチームがポートでアプローチし内側でタックしましたが3艇身に入った時には抜き去った状態で回航。回航後、操船ミスでブローチングしている牧野艇にクリアスターン、クリアヘッドで衝突したという内容でした。ジュリーも艇速が速い49er級をよく理解しており、日本チームの主張が全て通った形となりましたが、率直に言って、私が見ていた限り牧野艇の操船ミスがなければ起こりえないケースでした。写真にもある通り、カナダ艇のフォアステーが牧野艇の右ウイングに突き刺さってしまいました。両艇の選手が怪我をしなかったのは幸いでした。審問結果はともかく、牧野組にとっては大いなる勉強になったと思います」


【日本代表選手成績】
●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
7位:1-9-9-5-6-7-(33bfd)-12-7-15

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
2:16-5-1-13-1-4-3-5-3-3

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)
15:13-14-17-(OCS25)-18-10-4-12-12-18-17
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●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
22位:16-27-27-21-21-(28)-16-24-17-24 (終了)

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
21位:22-21-24-24-(27)-21-16-15-6-26 (終了)

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
29位:34-25-33-33-29-32-(50)-11-25-25(終了)

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
30位:46-42-31-19-29-26-35-36-25-20(終了)

GPSサイト:
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
全種目、全レースをライブ方式で見ることができます。

大会公式サイト
http://www.sailing.org/london2012/2011-test-event.php

1108_preolympic-79.JPG海上に待機するハイパーレスキュー隊

7日目



470級最終日
女子 近藤・田畑組 3-3 首位英国に1点差
男子 松永・今村組 7-15 総合7位 
2チームともにメダルレースへ


1108_preolympic-70.jpg470級女子:総合トップのGBRと激闘を繰り広げる近藤・田畑組1108_preolympic-71.jpg470級男子:強風域で7位フィニッシュする松永・今村組8月10日(正午の気温16.3°)。
 今日は大会1番の強風が吹いた一日でした。レース海面の風向は230~250°、風速は平均21ノット。ガストでは海面によっては26ノットを記録しました。さすがにここまで吹き上がると海面は一面の白波で波高も1mを超える、日本でいう「南西ブン吹き」状態でした。
 そうした中、大会は各クラスの終盤を迎え、チームJAPANはレーザー級とレーザーラジアル級そして好調の470級男女の3クラスが最終日の2レースに臨みました。
 470級女子総合2位につける近藤組は得意の強風を利し圧巻の3-3。首位英国チームに1点差に肉迫しました。3位はオランダ(9点差)、4位はブラジル(19点差)です。決着は明後日12日のメダルレースでつくことになります。男子・松永組は第1レースに7位を取りましたが、最終レースにコース選択のミスによる大会ワーストの15位フィニッシュ。総合順位を大きく落とし7位(総得点71点)となりました。首位はフランス(32点)、2位オーストラリア(49点)3位イスラエル(58点)で残念ながら大きく水を開けられました。しかし、世界の強豪ひしめく男子クラスの中でこの順位は大健闘といえます。メダルレースでの巻き返しに期待します。
 レーザー級・安田は強風の中、スタート90分前にだれよりも早く海面に登場し飯島コーチの特訓を受けました。ダウンウインドの走りに開眼して、さらに学習したいという安田の意気を買いたいと思います。ブローが増す中、始まったレースでは2レースともスタートが厳しく、25-25のフィニッシュで総合29位でした。レーザーラジアル級の蛭田は25-20。今大会に備え増量を図り臨みましたが、前半の軽中風に悩まされて総合30位で大会を終わりました。
 49er級は3レース予定でしたが、メダルレース海面の風波が強く2レースのみおこなわれました。沈艇続出のスリリングなシーンが随所に見られました。49er級は明日が最終日となります。残りレースの頑張り次第ですが、メダルレース進出は厳しい状況となっています。

●オリ特ではyoutubeサイトを開設しました。今大会の特撮映像を是非ご覧ください。
http://www.youtube.com/user/jsafosc


●レーザー級
【安田選手のコメント】
「全体的にスタートでリコールを恐れるあまり遅れることが多かったです。でも、ダウンウインドの走りがよかったです。今までだったらフリートの真ん中くらいを走っていても大集団に吸収されて気が付けば後ろに数艇…今回そういうことはありませんでした。むしろ順位を上げていました。 ほんと助かりました。今後に向けてクローズホールドを更にスピードUPしないと上位で戦えないので、練習を重ねてスピードを上げていきたいと思います。
成田に着いたらその足で中国のユニバーシアードに向かいます」
【飯島コーチのコメント】
「スタート、バイザリーと少しビビリ気味の走りが多くなっていました。五輪選考がかかるパースでは今回のレースよりもプレッシャーがかかり、リコールとか沈は許されないと思います。今回のような気持ちでは目標は達成できません。パースではもっと強気に、勢いのあるレースをしてほしいと思います」

●レーザーラジアル級
【蛭田選手のコメント】
「目標としていた総合順位に届かなかったのは、軽風でのレースが思うように走れなかったところにあります。強風ではよい走りができた時もありましたので、これがフィニッシュまで維持できるようにスタミナをつけ、技量を磨いていきます。 今日は初めて、強風のダウンウインドでワールドチャンピオンのサリ(フィンランド)を抜きました! アップウィンドではまた離されてしまいましたけど…」
【斉藤コーチのコメント】
「ウェイマスへ来てから、強風の走りには進歩が見られました。今日は強風を大得意とするアイルランド、フィンランドと並んで1上マークを回航し、アウターループのダウンウインドマークまでの間にこの2艇を抜いて8位で走ってきました。まだまだ、この順位をキープするには波の中でのアップウィンドが走れていませんが、手ごたえを感じた1日です。他国のコーチ達から蛭田が上位に顔を出すようになってきたとほめてもらいましたので、12月のパースまで、さらに乗り込みをしてほしいと思いました。苦手を克服することも必要ですが、得意な風で上位に入れるようになることにもしっかり取り組ませたいと思います」

●470級男子
【中村ナショナルコーチのコメント】
「全体的にはよいレースになっていますが、後半戦で順位が落ちてしまい一番悔しいのは選手自身だろうと思います。今回の松永・今村は強風の走りを掴みつつありますが、強風域に入ると余裕が無くなる事で視野が狭くなり、コースミスをしてしまうのだと思います。強風でもっと乗り込み、そして体力をつければオールマイティーなセーラーになれると思います」

●470級女子
【近藤愛選手のコメント】
「1点差まで詰め寄ることができたのでよかったと思っています。風が強かったことが幸いしました。メダルレースでは必ず勝ちにいきます」

●49er級
【関コーチのコメント】
「1上まではよい勝負をしてくるのですが、2レース共上マーク回航時のベアが出来ずに沈。強風の乗り込み不足は否めません。非常に悔しいレースでした」


【日本代表選手成績】
●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
29位:34-25-33-33-29-32-(50)-11-25-25(終了)

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
30位:46-42-31-19-29-26-35-36-25-20(終了)

●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
7位:1-9-9-5-6-7-(33bfd)-12-7-15

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
2:16-5-1-13-1-4-3-5-3-3

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)
15:13-14-17-(OCS25)-18-10-4-12-12-18-17

●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
22位:16-27-27-21-21-(28)-16-24-17-24 (終了)

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
21位:22-21-24-24-(27)-21-16-15-6-26 (終了)

GPSサイト:
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
全種目、全レースをライブ方式で見ることができます。

大会NOR(公示・実施要項)
http://www.sailing.org/tools/documents/NoticeofRaceWPIR2011-[9693].pdf

大会公式サイト
http://www.sailing.org/london2012/2011-test-event.php


Day9 Weymouth&Portland International Regatta2011
470級女子 近藤・田畑組 インタビュー


Day9 Weymouth&Portland International Regatta2011
RS:X級女子 須長 インタビュー


Day9 Weymouth&Portland International Regatta2011
49er級 牧野・高橋組 インタビュー


Day9 Weymouth&Portland International Regatta2011
レーザーラジアル級 蛭田選手 インタビュー


Day9 Weymouth&Portland International Regatta2011
レーザーラジアル級 安田選手 インタビュー

1108_preolympic-72.jpg470級男子:強風域の掴みかけた松永・今村組1108_preolympic-73.JPG今日2本とも25位でシリーズを終えた安田
1108_preolympic-74.JPG乗るだけでも難しいなかでも果敢にレースをしようと必死です1108_preolympic-75.jpg第10レースの1上マークからのリーチング。強風でトップクラスのフィンラン
1108_preolympic-76.jpg強風下の牧野組

6日目



470級女子 近藤・田畑組 好調3-5 総合2位キープ
男子 松永・今村組 (33bfd)-12 総合3位に踏ん張る
ウインド・RS:X級終了 男子・富澤総合22位
女子・須長総合21位


1108_preolympic-50.jpg470級女子:近藤・田畑組1108_preolympic-51.jpg470級男子:松永・今村組8月9日。
 今日も快晴。陸の気温は17°、北西15ktが吹いていましたが、海上はさらに冷たい風が支配していました。ただし風速は8ノット~11ノットの中軽風。風向は前日の風向から北方向に振ったことにより、ウェイマス湾のレース海面はどこも風の強弱が激しく、当然、振れも大きくなり、選手にとっては悩ましい戦いの一日になることが予想されました。
 レイデー明けの470級は「納得と安堵」でした。女子・近藤組はシフトを読み切るなど好調を維持し、3-5にまとめました。首位を走る英国チームとは8点差です。3位ブラジル、4位オランダが僅差で追随しています。一方の男子・松永組は第1レースまさかのbfd(ブラックフラッグ)にかかり最下位艇+1の33点を与えられ、ヒヤリとさせましたが捨てレース。次の第2レースは思うようなコース展開ができずシリーズ最悪の12位。総合順位が落ちることを覚悟しましたが3位以下のチームも2レースをうまくまとめることができなかったことが幸いして3位キープとなりました。首位フランス、2位オーストラリアは2強として抜きん出ています。4位イスラエルとは4点差、それに2点差でスウェーデンが続いています。明日の最終日が決戦となります。
 レーザー級・安田は第1レースはワーストでしたが第2レースで今大会ベストの11位フィニッシュを果たしました。
 ウインドRS:X級は今日の2レースで全10レースを消化、終了しました。男子・富澤は成績が表すとおり最後まで精彩を取り戻すことができませんでした。女子・須長も1回のシングル以外は残念ながら元気を発揮することが叶いませんでした。


●オリ特ではyoutubeサイトを開設しました。今大会の特撮映像を是非ご覧ください。
http://www.youtube.com/user/jsafosc


●RS:X級男子
【大会を終えた富澤選手のコメント】
「自分を信じてあと1年、頑張っていきます」
【関コーチのコメント】
「富澤に良いスピードとフィーリングを出させることが出来ず、最後まで悶々とさせたままレガッタが終わってしまいました。明らかに私の力不足です。他国は以前より速くなっており、このままではオリンピックで戦えないというのが率直なところです。ですが、逆に言えば伸びしろは他の選手よりあるということです。五輪までどれだけ実のある時間にすることができるか。もう一度考えて前に進んでいきたいと思います」

●RS:X級女子
【大会を終えた須長選手のコメント】
「今回は勉強することがいっぱいありました、この後スペインに向かい、スペインナショナルチームの練習に参加します。しっかり学んで、技を習得してきたいと思います」
【宮野コーチのコメント】
「全レースに言えることは、スタートをうまく切ることができず、レースの組み立てが上手くいかなかったことだ。結果がそれを物語っている。妥協したスタートではなく、よい位置でスタートすることがよい結果に結びつくことを改めて実感したはずだ。意欲をもって参加するスペインでのトレーニング成果をその後のヨーロッパ選手権、ISAFワールドで発揮してほしいと思います」

●レーザー級
【安田選手のコメント】
「今日の1レース目は欲を出して最悪の順位となってしまいました。途中、挽回のチャンスがあったのですが、あせりでまったく周りを見る余裕がありませんでした。1レース目終了後、飯島コーチから『落ち着いて風を見ろ。見ればわかる。見えるはず』とアドバイスを受け、2レース目その通りにしたら風が見えました。第1マークからクローズホールドではなくダウンウインドで順位を上げることができたのもよかったです。」
【飯島コーチのコメント】
「今日は1レース目に大失敗をしたので、2レース目のよかったレースを素直に喜べないようでしたが、2レース目で風を見ることができたこととダウンウインドで順位を上げたことで少しほっとした表情を見せていました。一緒に学びましょう」

●レーザーラジアル級
【蛭田選手のコメント】
「右から入るパフはよく見えたのですが、左からのがわかりませんでした。2レース目の1上は中間の集団で(20艇くらいの塊)で回れたのですが、そこいら中、艇ばかりで、きついです」
【斉藤コーチのコメント】
「蛭田は吹きはよくなったものの、軽風で30番の壁が破れません。消滅していくパフに翻弄された1日でした」

●470級男子
【松永選手のコメント】
「ブラックフラッグ(bfd)についてはスタートの最後の最後に50cmほど出てしまったのかもしれません。今日みたいなシフティーな海面はけして苦手ではないのですが・・・難しかったですねえ。3位キープは想定外でした。明日が勝負です」
【中村ナショナルコーチのコメント】
「松永組はスタート後のファーストシフトが掴めず苦戦したが、このレガッタでは初日から中盤までのレースで安定したリザルトのお蔭で順位を落とすこと無く最終日を迎えることが出来るのはよかったと思う。幸いしたのはひとえにトップ10を目指すチームが今日の不安定なコンディションで2レースをまとめることが出来なかったからだ。さらには初日からすべてのレースでよいスタートを切れたことが好成績に繋がっている。明日もスタートダッシュをきめて、上を狙ってほしい」

●470級女子
【近藤愛選手のコメント】
「今日は難しいレース展開で大満足とは言えません。ただ今回は準備期間も取れていたので精神的な部分でも余裕をもってレースに臨めています。世界のトップレベルの選手たちと戦うことができてうれしく思っています」
【小松一憲コーチのコメント】
「今日の3-5については風のシフトを大きく外さないで走れたということだろう。日本で日頃多く経験している左右に振れるレースが役立ち、うまく対応できたのがよかった。ただ、このレベルでは金メダル獲得などはまだまだだ。今日の英国チームのしたたかな走りを見習わなくてはいけない。そうした点で脆弱(ぜいじゃく)さを感じてならない。もっとたくましさがほしい」

●49er級
本日レイデー


【日本代表選手成績】
●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
22位:16-27-27-21-21-(28)-16-24-17-24 (終了)

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
21位:22-21-24-24-(27)-21-16-15-6-26 (終了)

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
30位:34-25-33-33-29-32-(50)-11

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
32位:46-42-31-19-29-26-35-36

●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
3位:1-9-9-5-6-7-(33bfd)-12

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
2:16-5-1-13-1-4-3-5

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)
13:13-14-17-(OCS25)-18-10-4-12-12

GPSサイト:
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
全種目、全レースをライブ方式で見ることができます。

大会NOR(公示・実施要項)
http://www.sailing.org/tools/documents/NoticeofRaceWPIR2011-[9693].pdf

大会公式サイト
http://www.sailing.org/london2012/2011-test-event.php


Day8 Weymouth&Portland International Regatta2011

1108_preolympic-52.jpgRS:X級男子:富澤                         1108_preolympic-53.jpgRS:X級女子:須長                         
1108_preolympic-54.jpg海上でバテンテンション調整(富澤)1108_preolympic-55.jpg2上へ(須長)
1108_preolympic-56.JPG必死のパンピング1108_preolympic-57.jpgスランス選手と5位争い
1108_preolympic-58.jpgRS:X級女子1108_preolympic-59.jpgRS:X級女子
1108_preolympic-60.jpgRS:X級女子:須長1108_preolympic-61.JPG熾烈な争い
1108_preolympic-62.jpg本部船と富澤1108_preolympic-63.jpgレーザー級:安田
1108_preolympic-64.jpgようやく落ち着いた走りができてひと安心1108_preolympic-65.jpg第8レース、今大会のベストリザルト11位
1108_preolympic-66.jpgレーザー級:安田1108_preolympic-67.jpgレーザー級
1108_preolympic-68.jpg196299が蛭田。ゼネリコになったものの、混雑した中で第1線で踏ん張りました1108_preolympic-69.jpgプレの標語

5日目



49er級 牧野・高橋組
強風下4-12-12で13位にジャンプアップ
メダルレース圏内が見えてきた


1108_preolympic-40.jpg49er牧野・高橋組:本日は走りも改善され、上位チームと互角に戦う1108_preolympic-41.jpgRS:X級男子:富澤1108_preolympic-42.jpg須長下マークへ8月8日。
 本日は470級、レーザー級、レーザーラジアル級がレイデーでした。
今日も昨日と同じような肌寒い強風の1日。レース海面の風は平均16ノット~20ノット、大きな雲がやってくるとブローが強まり24ノット近くに達し、波も乱れてくるコンディションでした。
今日は49er級の牧野・高橋組が頑張りました。レースが始まるまでサポートの中村ナショナルコーチがコーチボートで伴走、風で声がかき消される中、懸命なコーチングを続けました。470級、49er級で2回ずつ計4回の五輪出場を経験しているコーチの目は鋭く、そのひとこと一言にうなずく二人の選手の真剣な眼差しが印象的でした。第1レースの4位は18ノット超の風の中、1上から上位艇に食らいつき終始粘り強い走りを見せ、上々の戦いぶりでした。
 レイデー明けのRS:X級男女は富澤・須長の得意とする強風の走りに期待が集まりましたが、各国の一線級の壁は厚く、若干順位を上げたものの、期待以上の内容は最後まで作り出すことができませんでした。

●RS:X級男子
【関コーチのコメント】
「今日の富澤はスタートでケースもありましたが、最後まで諦めずにレースが出来ていました。本人は3日目よりスピードが良くなり、ホッとしているようです。
明日はRS:Xの最終日です。今日より少しでも他選手と戦えると信じています」

●RS:X級女子
【宮野コーチのコメント】
「今大会初の強風下のレースでした。須長は15ノットを超えるとスピード角度共によくなってくるのですが、位置がよくありませんでした。スタートとファーストタックの位置がよくなれば、シングルに入れるのではないかと思います。明日はこの辺を注意して順位を上げるようにします」

●レーザー級
 本日レイデー

●レーザーラジアル級
 本日レイデー

●470級男子
 本日レイデー

●470級女子
 本日レイデー

●49er級
【中村ナショナルコーチのコメント】
「470級がレイデーのため、久しぶりに49er級のサポートに入りました。オーバーコンディションでの49erの走らせ方を思いだし、セールを緩めて走る走り方では上り角度が取れず、フリートに対して互角に戦えない事をアドバイスしました。要は『ガストの入る瞬間に少しだけラフィングさせて風を逃がす』方法です。また49erはオーバーパワーの艇のため真っすぐ走ってセールトリムだけでは艇を安定させることが出来ない事、角度が維持できないことを伝えました。また、今日のレースエリアは本番のメダルレースがおこなわれる海面で、極端に岸に近い事からシフトが大きいのでコースエンドに行きすぎない事も伝えました。幸い、今日はスタートが良かった事もあり上位の選手と互角に戦う場面が多く見受けられ、合格点です。ただ、大きなミス(ヘッダーを長く走ってしまった事や、下マークにバウを合わせ過ぎたことによるスピードロス)で順位を大きく落としてしまった事がもったいない点でした。常に『強気な姿勢と冷静な判断』が出来ればもっと上を目指せるはずです」


 明日9日は49er級のみがレイデーです。1日休養を取った好調470級男女が再登場します。見守る各国のコーチ陣をうならせる走りを期待します。


【日本代表選手成績】
●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
22位:16-27-27-21-21-(28)-16-24

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
22位:22-21-24-24-(27)-21-16-15

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
31位:34-25-33-33-29-32

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
↗32位:46-42-31-19-29-26

●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
3位:1-9-9-5-6-7

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
2:16-5-1-13-1-4

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)
13:13-14-17-(OCS25)-18-10-4-12-12

GPSサイト:
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
全種目、全レースをライブ方式で見ることができます。

大会NOR(公示・実施要項)
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1108_preolympic-43.jpgRS:X級男子:富澤                         1108_preolympic-44.JPG昨日よりスピードが良くなり少し光が見えてきました
1108_preolympic-45.jpg須長第8レーススタート1108_preolympic-46.jpgRS:X級
1108_preolympic-47.jpg49er:混戦の下マークでは、じゃじゃ馬49erをコントロール出来ず、沈艇も続出した1108_preolympic-48.jpgメダルレース観客席から見た49er上マーク回航             
1108_preolympic-49.jpgTeam Japan

4日目



470級女子 近藤・田畑組 1-4で総合2位に浮上
男子 松永・今村組6-7で総合3位
強風をものともしない470級2チームの走り


1108_preolympic-26.jpg470級:松永・今村組1108_preolympic-27.jpgレーザー級:安田1108_preolympic-28.jpgレーザーラジアル級:蛭田1108_preolympic-29.jpg49er級:牧野・高橋組8月7日。
 強風予想のとおり朝からハーバー内には10m近い西南西の風が吹きぬけていました。快晴、気温17.5°C。
日本チームはレイデーのウインドRS:X男女を除く5クラスのチーム・選手が定刻に出艇しました。470級男子の松永・今村組は総合2位の称号ともいうべき紺のビブス(色ゼッケン)を着けてレース海面に向かいました。
 朝定例のチームリーダーズミーティングではとくに強風への注意事項が数項目にわたり伝達されました。それによると午後1時を過ぎるとサンダーストームが襲来し、場合によっては雨まじりの40ノット超の風が吹くことも考えられるので選手もコーチボートも安全確保には十分な注意を払うようにとのことでした。しかし、今日は幸いなことに超強風の襲来もなく、各レース海面は最大でもガスト23~25ノットの強風範囲で収まりました。
 今日の日本チームの主役は470級女子の近藤・田畑組でした。第1レースでは今シリーズ2度目のトップフィニッシュを決め、2レース目も4位。英国チームに続く総合2位に躍り出ました。強風なんのそのといった走りはまさに世界レベルのものでその速さには驚かされるばかりでした。一方の男子 松永・今村組は巧みなレース展開で堅く6-7にまとめ、1-1を取ったオーストラリア組に総合2位を譲りましたが僅差の3位に位置しています。
 いずれにしてもこの男女2チームの活躍はロンドン五輪を前にした日本セーリング界の存在感を世界にアピールするに十分なものであることには違いありません。明日470級はレイデーです。ゆっくり休養をとり、リフレッシュして残りのレースを戦ってほしいと思います。

●RS:X級男子
 本日レイデー

●RS:X級女子
 本日レイデー

●レーザー級
【飯島コーチのコメント】
「安田の1レース目は風を読み切り4位で上マークを回航しましたが、次のクローズで
大きな風の変化をとらえることができず、定位置まで順位を落としてしまいました。
今大会一度あるか、ないかの大きなチャンスをものにすることはできませんでした」

●レーザーラジアル級
【斉藤コーチのコメント】
「出艇前に小松さんに今日のラジアルはサウスエリアだと言ったら、小松さんから
『Bon Voyage!』と言われました。たしかにエリアに行くのに40分かかり、ポート
ランドの島からの影響がなくなるくらい沖に出ます。しかも南西の風ではうねりと風
向が異なり、巨大なうねりの中に小刻みな波がたつという走りにくい海面です。蛭田
は無難に走っていましたが、もうひとつ攻めの走りができないとこの波には勝てません。今日のレース海面はとにかく最悪の場所でした。来年の五輪本番で、20ノットを超える南西系吹きの日にサウスになる種目はそこら中からくる不規則な波対策が必要でしょう」

●470級男子
【松永選手のコメント】
「しのぎの1日でした。上位に上がれるチャンスが何度かあったのですが…なんとか堪えたというのが正直なところです。強風についてはそれに対応できるスピードがあるのでとくにどうということはありません。集中して頑張ります」
【中村ナショナルコーチのコメント】
「順位をまとめることができたのはスタートがよかった事につきる。風調査チームのアドバイスに自分たちのアイディアを加えながらレースプランを立てており、納得のいくレースを組み立てている。ボートスピードは大会事前合宿から修正を少しずつ加えたことでかなり進化した。あとはより広い視野を持つことで今の走りに一層の磨きをかけてほしい」

●470級女子
【近藤選手のコメント】(外国メディアのインタビューに答えて)「この風域については練習を重ねてきたので好きな風域です。強風の中で外国選手と互角に戦えるようになったのでとてもうれしく思っています」
【小松一憲コーチのコメント】
「今日ぐらいの順位をキープしておけば安心だ。それはともかくとしても、今日なによりもうれしかったことは、これまでの課題だったランニングの走らせ方が改善・修正できたことだ。走りが危なげなかった。また、強風下持ち前のクローズホールドの走り方もよかった。1レース目はスタートがよかった。2レース目はスタートの絞り遅れで、1上を9位で回ったが、風が上がったことも幸いして前の集団が落ちて行った。多少ラッキーな面もある」

●49er級
【関コーチのコメント】
「これだけ風が強くなってしまうとレースが出来る状態ではなく、走るので精いっぱい。操船が難しいこのクラスでも上位はしっかりと船を操り、レースが出来ています。少しでも余裕があれば全く違ったレースになるはず。少しの余裕を作るために毎日の練習の積み重ねが大切だと実感した1日でした」

明日8日はレーザー、レーザーラジアルの両クラスと470級がレイデーとなります。


【日本代表選手成績】
●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
→23位:16-27-27-21-21-(28)

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
↘25位:22-21-24-24-(27)-21

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
31位:34-25-33-33-29-32

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
↗32位:46-42-31-19-29-26

●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
3位:1-9-9-5-6-7

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
2:16-5-1-13-1-4

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)
18:13-14-17-(OCS25)-18-10

GPSサイト:
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
全種目、全レースをライブ方式で見ることができます。

大会NOR(公示・実施要項)
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大会公式サイト
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1108_preolympic-30.jpg470級:松永・今村組ダウンウインド1108_preolympic-31.jpg1レース目最終レグ
1108_preolympic-32.jpgレーザー級スタート1108_preolympic-33.jpgマークボート
1108_preolympic-34.jpgWeymouth&portlandセーリングアカデミー1108_preolympic-35.jpg第1マークを4位で回航していく安田
1108_preolympic-36.jpg巨大な波と25ノット超の風が入る厳しいレースでした1108_preolympic-37.jpg強風レースで上マークを回航していく蛭田              
1108_preolympic-38.JPGサバイバルの中必死に戦う日本チーム1108_preolympic-39.JPGフィニッシュに向かう日本チーム。ジュリーボートに乗っているのは大谷たかをさん

3日目



470級男子 松永・今村組 総合2位に浮上
女子 近藤・田畑組も総合5位にジャンプアップ


1108_preolympic-18.jpg470級女子:近藤田畑は2日目第1レース2位のニュージーランドをしっかり押さえトップフィニッシュ1108_preolympic-19.jpg470男子:本日の2レースを終え総合2位に、順風強の風でもトップチームと互角に走り一安心8月6日 朝の気温は14°C。時に雨粒が落ちる肌寒い1日の幕開けでした。ハーバー内を行きかう人々の恰好もほとんど厚着対応です。これで英国の夏です。日本では考えられない光景です。そうした中でも肝心な風はまったく無く、午前中はすべての種目がAP旗掲揚の陸上待機となりました。
昼になると軽い西風が入り始め、次々とAP旗がおろされ出艇となりました。
本日からセーリングスキフの華、49er級が登場です。牧野・高橋組は気温も上がり(17°C)勢いを増した風を受けて元気よくハーバーを出ていきました。いよいよ大会も佳境に入ってきました。

今日のハイライトはやはり470級男女の活躍でした。男子の松永組が好調を維持して2レースを9-5でまとめ総合2位に上がってきました。巧みなレースストラテジーが冴えわたっています。女子の世界の近藤組も1レース目鮮やかなスタートを決め、貫録の1位フィニッシュ。続く2レース目は13位でしたが、前日の総合10位からジャンプアップして5位に浮上しました。明日から天候が下り坂になり数日間は強風シリーズが予想されています。このまま好調を維持してさらに上位を目指してほしいと思います。

●RS:X級男子
富澤はまったく調子がでません。本来のレースが作り出せない状態です。今日は捨てレースとなる28位を叩き出してしまいました。なんとか光明を見出してほしいと思います。明日、ウインドはレイデーです。リフレッシュしてください。
【宮野コーチのコメント】
「富澤は2レース共によいスタートで、ボードスピードもよかったのですがコース取りに苦戦してしまいました。2上では順位を上げるものの、本人には納得のいかないレースでした」 

●RS:X級女子
相手が強すぎるのかどうか、須長は20位の壁を破ることができません。レイデー明けからの巻き返しに期待します。
【宮野コーチのコメント】
「須長もスタートは良かったのですが、ガスケットのトラブルに見舞われ、順位を上げることができませんでした。今日、何かをつかみかけたようです。8日は風が期待できそうなので何とか頑張ってもらいたいと思っています」

●レーザー級
【山田オリ特委員長コメント】
「昨日の470級に続いて、今日は安田の走りをチェックしたかったので2レースを見守った。スタートに難があるがそれに加えてスタート2分後をもう少し頑張ってほしい」
【飯島コーチのコメント】
「今日はスタートが出られず、2レースともレースをさせてもらえませんでした。ただ、上マークからの走りでは順位を上げることができているのでひとまずは安心しています」

●レーザーラジアル級
【斉藤コーチのコメント】
「15ノットぐらいの風になると蛭田はよく走っていました。とくにこの顔ぶれの中、2レース目の10番台はすごいと思います。第1集団のすぐ後ろに付けていたのは頑張った証拠です。まだまだいけます」

●470級男子
レース海面のコンディション。250°10~13ノット。
【中村ナショナルコーチのコメント】
「松永組はスタートがよかった。レースマネージメントが冴えている。実は、彼らが順風以上でいかに走れるかを注視していたが、(あまり褒めてもいけないが)今日見る限りでは合格点だ。ボートスピードもよかった。とくにダウンウインドでは何艇も抜ける力を発揮した。たゆまぬ努力の成果だろう」

●470級女子
【小松一憲コーチのコメント】
「1レース目のトップはスタートがよかった。風情報などもうまく取り入れて、狙いどおりのコースを引いた。2レース目はブラックフラッグの中のスタートだったが、肝心なスタートがダメだった。レースの組み立てもできないまま順位の挽回もできず、精彩なくレースを終えた。明日への課題はなんといっても『スタートありき』だ。そして『どこよりも良いパフォーマンスをすること』につきる」

●49er級
本日がレース初日の49er級。この種目の魅力はその異次元のスピードにあります。また艇のスタイリングの良さも格別です。海のF-1と呼ばれているゆえんです。そして乗り手に求められるのは性能に対応できるヘルムス・クルー両者の俊敏な動作に「あとは度胸」(関コーチ)です。今日は250°前後の風軸で3レースがおこなわれました。牧野組はスタート後のコースに苦労しましたが「ほぼ現在の実力どおり」(同)の13-14-17を取り、総合17位でした。
【関コーチのコメント】
「ボートスピードはよいのですが、コースの選択ミスがあったこと、基本動作、マーク回航でズルズルと順位を落としていってしまいました。明日は、レースの基本である『風を見ること』に重点を置きレースに臨ませます」


【日本代表選手成績】
●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
→23位:16-27-27-21-21-(28)

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
↘25位:22-21-24-24-(27)-21

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
28位:34-25-33-33

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
↗34位:46-42-31-19

●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
2位:1-9-9-5

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
5:16-5-1-13

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)
17:13-14-17

GPSサイト:
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
全種目、全レースをライブ方式で見ることができます。

大会NOR(公示・実施要項)
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大会公式サイト
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1108_preolympic-20.jpg470男子:松永・今村は今日も上位バトルの中、力走を見せる1108_preolympic-21.jpgウェイマスベイの観光スポット(ノーズヘッド)近くから470級はスタートした。
1108_preolympic-22.jpgスタートが出れず、自分のレースをさせてもらえなかった安田                                                                1108_preolympic-23.jpg第4レースで蛭田は1上マークを12位で回る健闘。接戦が続く中、最後のダウンウィンドで13位から19位まで落ちてしまい残念でした。ワールドチャンピオンや常勝の選手と張り合い、いいレースをしました
1108_preolympic-24.JPG混戦のフィニッシュ1108_preolympic-25.JPG熾烈な回航

2日目



470級男子 松永・今村組 上位発進
第1レース トップを引き 初日総合4位に立つ


1108_preolympic-06.jpg470男子:初日1位・9位で総合4位に!! 集中した走りを見せる1108_preolympic-07.jpg470女子:1レース目のスタートの失敗を改善し、2レース目は上位争い!! フィニッシュ5位1108_preolympic-08.jpgカナダ、チェコと競う安田。この後、チェコを4抜き去りフィニッシュ8月5日 天気予報どおりウェイマス・ポートランド五輪ハーバーは夏の太陽がまぶしく輝く快晴の日を迎えました。正午現在の気温は18.5℃、西寄りの風5m。日本の秋晴れといった日和です。
今日からレーザー級、レーザーラジアル級、そして470級男女のレースが始まりました。今日の日本チームの主役は470級男子の松永鉄也・今村公彦組でした。第1レースで世界の強豪たちを尻目に余裕の1位フィニッシュ。続く2レース目も堅い走りで9位に入り、早くも総合4位に立ちました。初日としては上々の出来です。一方の女子、近藤愛・田畑和歌子組は16-5の総合10位で初日を終えました。力量から考えると何らの心配はなく、明日から徐々にエンジンがかかってくるに違いありません。その他の種目ではレーザー級の安田真之助の奮闘が目立ちました。

●RS:X級男子
 富澤は2レースともスタートはよかったものの、肝心なスピードが無く、集団から外れて行ってしまうことで風にも乗れず、さらに遅れて行ってしまう展開となってしまいました。
早くこの長いスランプを抜け出してほしいものです。
【関コーチのコメント】
「他艇に比べて、明らかに前に出ておらず苦しい展開を自ら招いています。…なかなか難しいです」 

●RS:X級女子
【宮野コーチのコメント】
「セッティングを直してスピード・角度ともよくなりましたが、周りを見ることができず、苦戦が続いています。自分の走りができていません。それと如何せん、今の須長にとっては風が足りません。トップ10の選手の走りの凄さには驚かされるばかりです」

●レーザー級
【飯島コーチのコメント】
「マーク間の距離が短く、かつ大フリートの混雑ぶりにハラハラしながら安田の戦い振りを見ていました。今日の順位は合格のレベルです。ダウンウインドの走りに長足の進歩がみられたからです。苦手のダウンウインドの走りを克服するため大会前までそれを重点的に練習してきました。練習の成果が表れたことをうれしく思っています。あとは今日も見られた小さなミスを少なくすれば、必ずや上位に上がることができます」

●レーザーラジアル級
【斉藤コーチのコメント】
「残念ながら今日の蛭田にはよいところがありませんでした。結果としては軽風に強い選手が活躍しました。蛭田はウエイトも増やしてウェイマスに乗り込みましたが、悔しいかな、この風では勝負になりません。実力を発揮できる強い風の到来を待っています」

●470級男子
【中村ナショナルコーチのコメント】
「松永組のボートスピードがよかった。ウエイマスの海面を攻略するべくチームとしてよいコミュニケーションを取りながら走っていた。勝つためのこだわりもきちんと持っている。チーム力の向上には目覚ましいものがある。今日の好成績は2人でよく考えながら走った結果だろう。このまま、今回のチームJAPANをけん引して行ってほしい」

●470級女子
今回のレース運営では5海面が設定され、それぞれ日ごとに違った種目がおこなわれる新方式が採用されています。470女子の第1レースは五輪本番のメダルレースが予定されている海面が指定されました。
近藤組にとっては初のレース海面です。そうしたことも多少影響したのか第1レースはスタートが出遅れ、途中シングルに上がった場面もありましたが微妙な海面に合わせることができず、不本意な順位となってしまいました。続く第2レースはハーバーに最も近い海面でおこなわれました。255~245°5m+-の風の中、落ち着きを取り戻した近藤組は本来の実力を発揮して危なげない走りを見せました。


 明日は今年に入り躍進めざましい49er級が登場します。これでTEAM JAPAN全選手が出そろいます。470級男女は下馬評どおりの実力を発揮しています。世界の一流どころが勢揃いしているとはいえ、他種目選手たちのさらなる奮起を強く望みたいと思います。


【日本代表選手成績】
●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
↘23位:16-27-27-21

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
↘23位:22-21-24-24

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)
28位:34-25

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)
45位:46-42

●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)
4位:1-9

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)
10位:16-5

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)


GPSサイト:
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
全種目、全レースをライブ方式で見ることができます。

大会NOR(公示・実施要項)
http://www.sailing.org/tools/documents/NoticeofRaceWPIR2011-[9693].pdf

大会公式サイト
http://www.sailing.org/london2012/2011-test-event.php

1108_preolympic-09.jpg470男子:第1レーストップを快走する松永・今村1108_preolympic-10.jpgマークが短めでマークは大混戦。見ているほうも心臓がドキドキです
1108_preolympic-11.JPG渾身のフィニッシュ1108_preolympic-12.jpg富澤:苦戦する2日目
1108_preolympic-13.jpgRS:X女子スタート3分前1108_preolympic-14.jpg須長下マーク回航
1108_preolympic-15.JPG熾烈な戦い1108_preolympic-16.jpgフェリー通貨でレース延期
1108_preolympic-17.jpg7ノットの風で走りに苦戦。今日のコース では、片側へ寄せていかれず、真ん中で勝負した艇はみなだめでした

1日目



日本チーム 始動
ウインドサーフィンRS:X級 第1日
男子・富澤21位 女子・須長23位 発進


1108_preolympic-01.JPG上マークを回航する富澤8月4日 
 2012年ロンドン五輪・セーリング競技のテストイベント(プレ五輪大会)が始まりました。
五輪本番に向けて大会運営側の諸リハーサルを重点的にという大会ですが、今回は66か国から各種目のトップ選手が集まり、各国のNFにとっては現在の実力を計る上で大変重要な位置づけとなる大会です。
日本ウインドチームが発進する今日のウェイマスは前日までの夏らしい天気が一変、寒々しい雨風の朝を迎えました。これは寒冷前線が西から東に向かい通過したためのもので、一時はどうなることかと思われましたが10時を過ぎるころには雨も上がり、気温17℃・曇天・順風の中、予定通り正午からウインドサーフィンRS:X級の初日レースが男女2レースずつおこなわれました。

 男子・富澤は2レースともコース選択に不運がつきまとい、結果として世界の壁に屈した形となってしまいました。1レース目の風は230~240°9~13ノット。よいスタートに思えましたが、中盤でのコース取りが裏目に出て、最後まで順位を上げることができませんでした。世界に伍すためにはこの風域の克服が課題かもしれません。2レース目は風が右に20°近く触れ、富澤も右海面を攻めましたが意外にもそれは有利に働かず、この海面でのコース取りの難しさを思い知らされた初日となりました。

【関コーチのコメント】
「有利エンドの選択が成績を左右するレースでした。富澤のボードスピードは以前に比べよくなってきているので、風を味方にすれば上位に行けます。レース展開については修正できるところを修正し、明日に臨みます」

 女子・須長は事前の練習で見せた冴えが発揮できませんでした。265°前後、10~13ノットのシフティーでガスティーなコンディションの中、初戦ということで力み過ぎたのかもしれません。フリーの走りはよいのですが、上りではスピードがあるものの角度が思うように取れていませんでした。


【宮野コーチのコメント】
「走りに力みが見られました。自信を持っていつものように走れば結果は付いてくるはずです。角度不足についてはセッティングに改良を加えたいと思います」


TEAM JAPANのスタートダッシュを担ったRS:X級の男女でしたが、苦戦の初日スタートとなりました。ウインドの世界レベルの走りをいまさらに見た思いです。
明日はレーザー男子、レーザーラジアル女子、そして注目の470男女の戦いが始まります。
天気予報では天候が回復して気温も上がりシーブリーズが期待できるとのことです。


【GPSサイト】
ISAFのマイクロサイトでリアルタイムで見ることができます。
http://www.sailing.org/london2012/WPIR2011-live-racing.php
今回は、全種目、全レースをGPSで掲載する予定です。
五輪本番も同様に公開するためには、ISAFが世界各国からのアクセス数でIOCを満足させなければなりません。
多くの皆様の閲覧をよろしくお願いします。


【日本代表選手成績】
●RS:X級男子〔34か国34艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
富澤 慎(関東自動車工業)
21位:16-17

●RS:X級女子〔28か国28艇/8月4日~9日 リザーブ・7、10日 MR・11日〕
須長由季(ミキハウス)
23位:22-21

●レーザー級男子〔56か国56艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
安田真之助(鹿屋体育大学)

●レーザーラジアル級女子〔49か国49艇/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
蛭田香名子(豊田自動織機)

●470級男子〔33艇33か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
松永鉄也・今村公彦組(スリーボンド)

●470級女子〔26艇26か国/8月5日~10日 リザーブ・8、11日 MR・12日〕
近藤 愛・田畑和歌子組(アビームコンサルティング)

●49er級〔24か国24艇/8月6日~11日 リザーブ・9、12日 MR・13日〕
牧野幸雄・高橋賢次組(関東自動車工業)


大会NOR(公示・実施要項)
http://www.sailing.org/tools/documents/NoticeofRaceWPIR2011-[9693].pdf

大会公式サイト
http://www.sailing.org/london2012/2011-test-event.php

1108_preolympic-02.jpg第1レース須長1上回航1108_preolympic-03.JPG必死に食らいつく富澤
1108_preolympic-04.JPG本番を想定した電光掲示板1108_preolympic-05.JPG雲に隠れるポートランド

ba_過去レポート.png

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