ユース選手の目標・目的を明確にしたユース合宿
オリンピック特別委員会
競技力向上委員会
2009年度ユースナショナルチーム候補選手強化合宿を12月23日~28日の6日間、和歌山NTC(セーリング強化別強化拠点)で開催しました。
北は北海道から南は九州までの14歳~17歳で、ユースオリンピック国枠獲得予選に参加するテクノ293(ウインドサーフィン)から2010年ISAFユースオリンピックを目指す次世代選手たちを中心に約50名の参加となりました。オリ特と競技力向上委員会が合同で合宿運営に携わり、オリ特山田委員長を総括責任者に中村ナショナルコーチを中心にコーチ陣は、競技力向上委員長の箱守康之氏、アトランタオリンピック銀メダリストの重由美子選任ジュニアコーチ、高橋航専任ジュニアコーチ、中村健一氏(元470NT)、見城元一氏(オリンピアン)、現NTC責任者鈴木國央氏(オリンピアン)、中野佐多子氏(シングルハンドコーチ)、栗田直美氏(元470NT )、萩原正大氏(ウインドサーフィンコーチ)というメンバーで、各クラスに分かれ手厚い指導を行いました。
今回は、初めての試みとして高体連指導者および水域指導者に合宿参加の呼びかけを行い6名の方の参加を受け、一緒に指導と意見交換をまた、保護者の多くの方々も合宿に参加してくださり、我々の思い・目的を理解して頂くには良い機会となりました。
また、海上練習だけでなく毎夜のミーティングには「トレーニング」「競技に取り組む姿勢、モチベーションアップ」「アンチドーピング」「栄養」「ルール」とJOC、JADAの協力で専門講師を、JSAF医事・科学、ルール委員会委員の協力も得て参加選手がトップアスリートになるための勉強会を行い、選手はもとより参加して頂いた水域指導者・保護者の方々には、充実した内容だったのではないかと思います。
合宿は、クラス別にそれぞれの選手レベルを把握し、きめ細かい指導を行うことを心がけました。選手が何をどのように考え、競技を楽しめるか、練習は何を目的として行っているかを理解して貰うという明確なポリシーを持ってコーチ陣は指導をしてくれたと思います。
合宿最終日には、風速10メートルを超える中で、安全を考慮し帆走練習を行いました。多くの選手たちが風速8メートル超えた中での練習経験が少ないため、出艇前は緊張気味だった顔も、練習後は「出来る」という自信に満ちた笑顔に変わり、指導者として大きな喜びでもありました。
日本のセーリングが世界に後れを取らないためにも、「ユース世代」の強化を行う必要があります。近年はアジア諸国でもジュニア・ユース世代に驚異的な力を入れ始めています、このままでは日本が、世界はおろかアジア内でさえ実力面でのリーダーシップを取れない状況になるのも時間の問題かもしれません。これは脅威です。
我々、オリ特・競技力向上委員会は「ユース世代」の強化を図る事で日本のトップチームのレベルも向上できると確信を持って強化事業を行っています。選手達が本当にレベルアップしているかはもう少し先に分かる事かも知れません。我々コーチ陣も「コーチングとは何か」を考え、選手に負けないように「指導力のアップ」のための努力と研さんを続けていく所存です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。