470 world
470級 2010年世界選手権大会
レポート&写真:ナショナルコーチ 中村 健次
日 程:2010年7月9日~18日
開催地:オランダ・ヘイグ スヘフェニンゲン
日本代表選手:
●男子
原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)
松永 鉄也・今村 公彦組(スリーボンド)
石川 裕也・柳川 祥一(関東自動車工業)
市野 直毅・吉見 亮平組(ケアマネジメント・栄和)
飯束 潮吹・外薗 潤平(日本経済大学)
●女子
近藤 愛 ・田畑 和歌子(アビームコンサルティング)
吉迫 由香・大熊 典子(ベネッセ)
参加艇:40カ国 男子/124艇 女子/64艇
帯同NTコーチ:中村 健次・プライベートコーチ
大会サイト:http://470worlds2010.com/
いよいよ470級 2010年世界選手権大会が
オランダ(ヘイグ)で開催されます。
いよいよ、日本が最もメダル獲得に近い470クラスの世界選手権が始まります。今大会では40カ国の国と地域から参加が有り、オリンピックでも激戦クラスの一つです。日本の470クラスは学連、実業団で採用されている長い歴史により、世界で戦えるバックグランドが有ります。過去に2回世界チャンピオンを獲得、オリンピックではアトランタオリンピック女子銀メダル、アテネオリンピック男子銅メダルを獲得しており、現在では世界も認める強豪国になっています。
■出場チーム
男子は昨年の世界選手権で銅メダルを獲得した原田・吉田組を筆頭に、松永・今村、石川・柳川、市野・吉見の4NT組に加え、2010年度ナショナルチーム選考に惜しくも残れなかった若手の飯束・外薗組も出場します。我々、オリ特は次世代を担う選手にも海外で戦うチャンスを与え、継続的な強化も併せて実施しています。
女子もISAF世界ランク4位につけている近藤・田畑組、そして、徐々に調子を上げて来ている吉迫・大熊組が出場します。この2組は今大会で表彰台を狙える位置まで来ているチームですから目が離せません。しかし、日本の女子クラスは男子の様に世界を目指す若手選手が少ない事も否めません。(やる気のあるチームを募集しています)
■現地状況
スヘフェニンゲン(Scheveningen)はオランダの南ホラント州 デン・ハーグ基礎自治体に8つある地区のうちの一つで、北海に面しています。デン・ハーグ中心部から約6km北西に位置し、長い砂浜と観光漁港のあるリゾート地です。
ドーバー海峡が近いこと、レース海面が遠浅と言うこともあり、潮流がとても速く最大で2ノットを超えることもあります。風速が6ノット程度ではレースが出来ない可能性があるくらいで、風が強く吹けば、波も悪くなる難しい海面です。
レースは12日から始まります。昨年の銅メダルに続き、今年も選手一同精一杯頑張ります。
ヘイグ・スヘフェニンゲンは北ヨーロッパで有名な海水浴場。週末には多くの観光客でにぎわう
サッカーワールドカップで盛り上がるオランダ。いたる所にオレンジの旗が。
1日目
大会初日は無風からサンダーストームでノーレース
微速前進!! 潮流速度1.5ノットで潮上に向かわないとあっという間に風下に流されてしまいます。いよいよ470級世界選手権が始まりました。
各選手ともレースに向け気合十分で初日を迎えましたが、サンダーストームの予報の為、12時スタート予定が2時間延期…さらに2時間延期となりました。やる気を見せた運営側が出艇させるも風弱く、海上にてまたもや待機。
潮流が1.5ノットありましたから、一生懸命に選手がセーリングしながらスタートライン近くに位置しようとしますが、3ノットの風速では行かんともしがたくどんどん風下に流されてしまいます。16時30分まで海上にて風を待ちましたが、サンダーストームの雲が現れAP&A旗で本日は終了、後日延期となりました。
本年の各クラス世界選手権には、選手のコンディショニング管理の為、トレーナーの帯同をお願いしており、470級にはJSAF専任トレーナーの江口氏が帯同しています。やっと日本も「チームジャパン」の組織としての後方支援体制が整ってきました。「選手を支える多くのバックアップ」。有難いと思っています。
明日の天気予報は軽風と出ています。レースがスタートすることを祈ります。
江口専任トレーナーにコンディショニングを受ける選手、レースに向けベストの体調で頑張って。
2日目
苦戦しつつも、やる時はやるチームジャパン 470チーム
初ワールド、トップフィニッシュを決める市野・吉見。素直に笑顔がこぼれます。昨日のノーレースをうけて、本日は1時間繰り上げの11時スタート予定となりました。しかし、またもや風が弱く結局AP&H旗で一度ハーバーへ戻り待機。まだまだ風が入らないと予測した運営側は15時以降のスタートの公式掲示で、選手は思い思いの風待ちで次への出艇待ちとなりました。
その後、北からの安定した風が入り13時30分に再出艇。男子は3レース(3グループ)、女子は2レース(2グループ)を行いました。
丁度1レース目が始まる頃に転流が始まり、コース選択を左右どちらにするか? また軽風でブローを優先にするか潮流を優先するか? 選手たちは悩みに悩んだ1日となりました。
そんな中チームジャパン、それぞれミスはあるものの思い切りのいいレースを展開し、ほとんどのチームがゴールドフリートに残る順位で実質の大会初日を終えました。
特に男子では若手のホープ市野・吉見組が3レース目にダントツトップを取り、また、昨年世界選手権メダリストの原田・吉田も2位を獲るなど「やっぱり470」「強いチームジャパン」を印象づけてくれました。
女子も近藤・田畑組が安定した走りで初日総合7位につけており、期待の高まる大会となっています。勝負はこれからです。
レース終了時間が遅く、こと細かにレポートできませんが今年も何か起きそうな予感です。
予選成立には4レースが必要です。明日は順風予報、明後日(決勝シリーズ)は強風予報です。またまた何が起こるか分かりません。
皆様、明日のレース結果を楽しみにお待ちください。
■大会成績 男子/119艇 女子/62艇
男 子
原田 龍之介・吉田 雄悟組 9-20-2 19位
松永 鉄也・今村 公彦組 12-6-21 27位
石川 裕也・柳川 祥一組 OCS-10-14 69位
市野 直毅・吉見 亮平組 5-23-1 16位
飯束 潮吹・外薗 潤平組 32-19-37 98位
女 子
近藤 愛 ・田畑 和歌子組 6-6 7位
吉迫 由香・大熊 典子組 11-9 33位
潮に押され下マークを回航出来ず苦戦する原田・吉田。でも、しっかり総合成績は纏めます。
3日目
苦戦しつつも、近藤・田畑組 総合4位に浮上
原田・吉田組 予選第5レース目でトップフィニッシュ。総合12位へ
予選5レース目、トップフィニッシュで総合12位につける原田・吉田。本日で予選終了と思いきや、明日午前まで予選になりました。
今日は、南寄りの風12から16ノットの最高のコンディションで2レース実施しました。(続けて3レース目と思いきや、本日もストームの予報のためAP&Hでした)
ここオランダ・ヘイグは南東側に陸が有るため、風の強弱はあるものの昨日までとは違った風域でのレースとなりました。
今日も男子海面のみをサポート(男女の海面は遠く離れています)しましたが、丁度潮流の変化するタイミングで1レース目は岸寄りが風上のレグを走るためには潮流に邪魔されずVMGが良いコースです(スタートしてそのまま左海面)。そのまま伸ばすコースがレース戦略を立てる上で重要なポイントとなりました。男子日本チーム全体としてスタートの出遅れが目立ち、ベストのコース戦略(思った)が展開できなかったことが上位を続けて取れなかったことに繋がったと思います。
2レース目は完全に転流が終わり、均一な潮流で左右差が無くなり、風軸・ブローの入り方・掴み方で順位が決まった感じがしました。
やはりそこでしっかり転流時間を把握し、レース戦略がしっかりできた原田・吉田組が上位を走りました。また、一番現地トレーニングを積み現地慣れしている若手の市野・吉見組が今日もトップ争いを演じることになりました。
一方、女子チームは近藤・田畑組が上位をしっかり走り総合4位につけています。吉迫・大熊組は予選4レースでマークタッチを3回し、自爆状態です、冷静な判断が有れば余裕でトップ10に入れる実力がありますから明日から気持ちを切り替え頑張ってもらいたいと思います。
レースを見ていて思うことは、事前の状況把握、そして思い切りの良いレースが出来ることが上位を走ることの鉄則だと思います。海外選手含め誰もが世界一を求めてレースにチャレンジしています。奇麗事ではありません。勝つことが選手に与えられた使命です。
予定では今日で予選が終了でしたが、NORには6レース予選を実施すると記されており、明日15日の午前中にもう1レース予選を実施することになりました。女子2チームはゴールドフリートに進むことは問題ありませんが、男子の松永:今村組、石川・柳川組がゴールドフリート(40位以内)に進むためのボーダーライン上にいます。日本470チームのレベルを世界に見せつけるためにも是非ゴールドフリートに残ってもらいたものです。
■大会成績 男子/119艇 女子/62艇 ※暫定
男 子
原田 龍之介・吉田 雄悟組 9-(20)-2-11-1 12位
松永 鉄也・今村 公彦組 12-6-21-(29)-14 41位
石川 裕也・柳川 祥一組 (OCS)-10-14-20-9 42位
市野 直毅・吉見 亮平組 5-23-1-(28)-6 19位
飯束 潮吹・外薗 潤平組 32-19-(37)-21-11 75位
女 子
近藤 愛 ・田畑 和歌子組 6-6-7-3 4位
吉迫 由香・大熊 典子組 11-9-11-8 33位
速い潮流に悩ませられるスタートシーン
4日目
予選終了、男女とも好位置で決勝フリートも進出
本日で予選終了と思いきや、明日午前まで予選になりました。
今日は、南寄りの風12から16ノットの最高のコンディションで2レース実施しました。(続けて3レース目と思いきや、本日もストームの予報のためAP&Hでした)
ここオランダ・ヘイグは南東側に陸が有るため、風の強弱はあるものの昨日までとは違った風域でのレースとなりました。
今日も男子海面のみをサポート(男女の海面は遠く離れています)しましたが、丁度潮流の変化するタイミングで1レース目は岸寄りが風上のレグを走るためには潮流に邪魔されずVMGが良いコースです(スタートしてそのまま左海面)。そのまま伸ばすコースがレース戦略を立てる上で重要なポイントとなりました。男子日本チーム全体としてスタートの出遅れが目立ち、ベストのコース戦略(思った)が展開できなかったことが上位を続けて取れなかったことに繋がったと思います。
2レース目は完全に転流が終わり、均一な潮流で左右差が無くなり、風軸・ブローの入り方・掴み方で順位が決まった感じがしました。やはりそこでしっかり転流時間を把握し、レース戦略がしっかりできた原田・吉田組が上位を走りました。また、一番現地トレーニングを積み現地慣れしている若手の市野・吉見組が今日もトップ争いを演じることになりました。
一方、女子チームは近藤・田畑組が上位をしっかり走り総合4位につけています。吉迫・大熊組は予選4レースでマークタッチを3回し、自爆状態です、冷静な判断が有れば余裕でトップ10に入れる実力がありますから明日から気持ちを切り替え頑張ってもらいたいと思います。
レースを見ていて思うことは、事前の状況把握、そして思い切りの良いレースが出来ることが上位を走ることの鉄則だと思います。海外選手含め誰もが世界一を求めてレースにチャレンジしています。奇麗事ではありません。勝つことが選手に与えられた使命です。
予定では今日で予選が終了でしたが、NORには6レース予選を実施すると記されており、明日15日の午前中にもう1レース予選を実施することになりました。女子2チームはゴールドフリートに進むことは問題ありませんが、男子の松永:今村組、石川・柳川組がゴールドフリート(40位以内)に進むためのボーダーライン上にいます。日本470チームのレベルを世界に見せつけるためにも是非ゴールドフリートに残ってもらいたものです。
■大会成績 男子/119艇 女子/62艇
男 子
原田 龍之介・吉田 雄悟組 9-(20)-2-11-1 12位
松永 鉄也・今村 公彦組 12-6-21-(29)-14 40位
石川 裕也・柳川 祥一組 (OCS)-10-14-20-9 41位
市野 直毅・吉見 亮平組 5-23-1-(28)-6 19位
飯束 潮吹・外薗 潤平組 32-19-(37)-21-11 75位
女 子
近藤 愛 ・田畑 和歌子組 6-6-7-3-6 7位
吉迫 由香・大熊 典子組 11-9-11-8-17 25位
5日目
久々の強風で3レース実施
順位を上げる日本チーム
ゴールドフリートでトップ狙う近藤・田畑。市野・吉見、世界選手権初挑戦、沢山の経験をして、より強くなります。大会5日目(決勝初日)は朝から230°20ノット近くの風が吹いており、3レースが行われました。今春からの主要国際大会はことごとく軽風で、現状の日本チームの強風での走りはどのレベルなのか、確認するのにも絶好な1日でした。
この強風で順位をどれだけ上げられるか、そんな期待を持ちながら1レース目がスタート。
先ずは松永・今村組がスタートから飛び出しトップグループでレースを展開、そのまま、5位でフィニッシュ。(スタート前に走りをチェックするとメインセールのリーチがタイトなため前に出る感じが無かったので、カニンガムをもっと引くこと、バングを少しだけ緩めることで調整を指示し格段にボートスピードが上がりました)原田・吉田組はスタートの出遅れから、フレッシュウインドをとりにスターボ集団の後ろを通る途中で重なって見えないスターボ艇を避け切れず「沈」をしてしまい1レース目は大きく出遅れる結果となりましたが、2・3レース目をシングルで纏める持ち前の気迫、実力は見ている側に安心感を与えてくれます。昨年よりも強風に自信が持てて来ています。市野・吉見は体重も軽くボートスピードで劣るため、自由にレースがさせてもらえませんでした。ヨーロッパ遠征も長期にわたり、体重が470級の適正体重に満たないのが根本的な原因です。これはどのチームにも言えることですが体重・体調管理、そして、疲れを溜めずレースに臨めることが肝心となります。
一方、女子2チームは今日で順位を上げました。近藤・田畑はスタートで苦しい場面でも、我慢するか逃げタックを打つかの判断が良くレースの流れを掴みちょっとしたチャンスで良い風を拾い、いつの間にかシングルでマーク回航をします。走りも上位チームに劣ること無く良い状態をキープしています。吉迫・大熊もロンドンに向け体重を増やしていますから、強風の走りは格段に良くなっています。
男子の原田・吉田組、女子の吉迫・大熊組がどれだけ明日のレースで順位を上げ、メダルレースに残れるか? これがポイントです。
■大会成績 男子/119艇 女子/62艇
男子ゴールドフリート
原田 龍之介・吉田 雄悟組 9-(20)-2-11-1-32-9-7 12位
松永 鉄也・今村 公彦組 12-6-21-(29)-14-5-21-18 40位
市野 直毅・吉見 亮平組 5-23-1-(28)-6-31-36-20 19位
男子シルバーフリート
石川 裕也・柳川 祥一組 (OCS)-10-14-20-9-14-13-2 41位
飯束 潮吹・外薗 潤平組 32-19-(37)-21-11-32-22-11 75位
女子ゴールドフリート
近藤 愛 ・田畑 和歌子組 6-6-7-3-6-(12)-5-9 7位
吉迫 由香・大熊 典子組 11-9-11-8-17-11-9-12 33位
松永・今村、2年ぶりの世界選手権、強風の走りは世界トップレベルのパフォーマンスが出て来ました。走りに自信が戻りました(吉迫・大熊)
6日目
近藤・田畑が5位でメダルレースに進出決定! 明日に期待
近藤・田畑の上マークアプローチ、狭い隙間を狙ってタック!吉迫・大熊シフトに合わせたたっキング。大会6日目(決勝2日目)今日も良い風が吹きました。風向200°→240°、20ノット前後の中3レースが行われました。
男子はスタート直後のケースが多く、今日の1レース目は原田・吉田組がペナルティの2回転で大きくフリートに後れをとりました。2レース目は、松永・今村組が込み合った場所からのスタートでポート艇に突っ込まれ艇に大きな穴があいてしまいリタイア。(プロテスト&リドレスを出し、救済が与えられました)世界選手権では、シビアなテクニックはもちろんですが、それに加え集中力と的確な判断力を要求されることを再認識しました。
女子はトップ3が安定してレースを支配しています。その中で近藤・田畑組も踏ん張りを見せてくれています。2レース目は7艇がブラックフラックにかかり、その中には近藤・田畑組も入っていました、それに加えスピンポールの先端が破損しフィニッシュ順位も悪かったのですが、全体を通して大きなミスをせず、安定したスコアで昨年に続きメダルレースに出場することが決定しました。我々日本チームとしても誇りに思うチームです。
吉迫・大熊組は1レース目に沈をしてしまい、順位を大きく落としましたが走りは格段に良くなっています。ロンドンに向け今の問題点を解決していけばまさに強い女子470チームになります。
今回の様な強風域での戦いでは、肉体疲労に加え精神疲労も伴います。ここ一番で、欧米チームの集中力と判断力は高いものがありました。
世界の強豪と戦うためには、体力・体重に加え、高い判断力や集中力を持続するためにも、レース前の練習からレース期間中も含め、休養を含めたコンディショニング対策の必要性を感じました。
勝つためには、チーム一丸となって多角的に選手をサポートする事の大切さも再認識しました。
明日はメダルレースに近藤・田畑組が出場します。強気のレースで納得のいくレースをしてもらいたいと願っています。また、メダルレースに残れなかったチームもフリートレースが残っています、1つでも順位が上げられるよう頑張りますので、最後まで応援をお願いします。
■大会成績 男子/119艇 女子/62艇
男子ゴールドフリート
原田 龍之介・吉田 雄悟組 9-(20)-2-11-1-32-9-7-25-27-19 12位
松永 鉄也・今村 公彦組 12-6-21-(29)-14-5-21-18-19-DNF-DNF 29位
市野 直毅・吉見 亮平組 5-23-1-(28)-6-31-36-20-36-34-29 34位
男子シルバーフリート
石川 裕也・柳川 祥一組 (OCS)-10-14-20-9-14-13-2-4 43位
飯束 潮吹・外薗 潤平組 32-19-(37)-21-11-32-22-11-4-30 64位
女子ゴールドフリート
近藤 愛 ・田畑 和歌子組 6-6-7-3-6-12-5-9-1-(BFD)-7 7位
吉迫 由香・大熊 典子組 11-9-11-8-17-11-9-12-(29)-6-19 33位
松永・今村最終マークを回航後、後続艇の確認。今日も良い風、大きな波の中のレースでした。
最終日
近藤・田畑が6位入賞
昨年に続き素晴らしいレースをしました
最終レースを4位でフィニッシュ。次に繋がるレースでワールド終了した松永・今村。初参加のワールドでいろいろ警官しましたBy市野・吉見。大会最終日を迎えました。
今日は昨日までの20ノット近い強風から、一転し10ノットの順風の中、各グループで最後の1レースが行われました。
メダルレースに出場した近藤・田畑組はスタートが抜群に良く、もしかすると4位浮上かと期待しましたがコースの取り方が上手く行かず1マークを10位で回航、ランニングで6位まで順位を上げましたが2上で中途半端なコース取りでなってしまい、またもや10位で2上マークを回航、そのまま順位を上げる事が出来ませんでした。しかし、2年連続の世界選手権入賞は素見事な結果であり、サポートをする我々にも有形無形な大きな力を与えてれました。
男子470のゴールドフリート(トップ10はメダルレース)も安定した10ノットで行われ、スタートも良く、潮流の有利な左サイドでレースの組み立てをした松永・今村組が4位フィニッシュ。市野・吉見組も左サイドを使い1マークを10位で回航しました。その後2上で数艇に抜かれるものの14位フィニッシュ(決勝では一番良い成績が取れました)彼らは初の世界選手権でゴールドフリートにてレースが出来たことは、これからのレベルアップに大きな影響を受けた良い機会だったと思います。期待の順風域を得意とする原田・吉田組は今回の反省点でもあるスタートが上手く行かず左に伸ばすフリートに着いて行けなくなり最初のマークから順位が悪く、徐々に追い上げるも18位止まりとなりました。悔しい旗待ちが顔に出ており、次回に向けて頑張ってもらいます。
女子、吉迫・大熊組は下1スタートを決めトップグループで上マークに向かいますが、またもやマークタッチしてしまい10位で1上マークを回航、今回大会を通して3回ものマークタッチは総合成績にも影響してしまいました。十分なボートスピードを持っていますからもう少し心に余裕を持てばさらに上位を狙えるチームです。
日本から今大会には7チームが出場し5チームがゴールドフリートに進出しました。社会情勢の悪い中でも、徐々にではありますが確実にレベルアップが図れていると思います。470級は勿論ですが、我々オリンピック特別委員会はオリンピックでのメダル獲得プラス他種目が世界で戦える実力をつけるべくさらなる努力・工夫をしてまいります。
最後になりますが、期間中応援していただいた皆さま、チーム単位でサポート・コーチングしてくださった皆さま本当に有難う御座いました。感謝申し上げます。
■大会成績 男子/119艇 女子/62艇 ※暫定
男子ゴールドフリート
原田 龍之介・吉田 雄悟組 9-(20)-2-11-1-32-9-7-25-27-19-18 18位
松永 鉄也・今村 公彦組 12-6-21-(29)-14-5-21-18-19-DNF-DNF-4 21位
市野 直毅・吉見 亮平組 5-23-1-(28)-6-31-36-20-36-34-29-14 32位
男子シルバーフリート
石川 裕也・柳川 祥一組 (OCS)-10-14-20-9-14-13-2-4-27-1 44位
飯束 潮吹・外薗 潤平組 32-19-(37)-21-11-32-22-11-4-30-28-7 61位
女子ゴールドフリート
近藤 愛 ・田畑 和歌子組 6-6-7-3-6-12-5-9-1-(BFD)-7-10 6位
吉迫 由香・大熊 典子組 11-9-11-8-17-11-9-12-(29)-6-19-10 16位
応援に駆け付けたオリ特委員長山田さんと近藤・田畑。
メダルレース、男女ともデットヒートが繰り広げられました。来年は日本が…。フランスチームの応援団、待ち切れず居眠り…。