Extreme Sailing Series 49erFX Exhibition Race
エクストリームセーリングシリーズ
49erFX Exhibition Race
波多江・大熊チーム優勝!!
▲優勝した波多江(右)・大熊チーム
リオ五輪を目指すJSAFナショナルチームの波多江・大熊チームはエクストリームセーリングシリーズの49erFXエキシビションレース(2月21日~2月23日、於:シンガポール・マリーナベイサンズ)に参加し、見事、優勝を果たしました。エキシビションとはいえ、シンガポール(3チーム)、ブラジル(1チーム)といった格上のチームと対戦する中、10レースを競った結果の優勝の意義は大です。以下、選手のレポートを紹介します。
今大会はシンガポールチームから招待をいただき、急遽、参加することになりました。
シンガポールは年間を通して軽風が多く、当然ながら地元のシンガポールチームは軽風を得意としています。私たちは軽風に多くの課題を持っていましたので、シンガポールチームと練習し、さらにレースができることを楽しみにしてレースに臨みました。
レースは3~8m/sの中、10レースが行われました。マーライオンとマリーナベイサンズの目の前の非常に狭い海面で、ビルに囲まれた中、風の振れと強弱がとても激しい海況でした。
1レースが5分~8分のショートコースで、1つのブロー、1つのミスで順位が入れ替わり、厳しいレースとなりました。そこで2人のコミュニケーションを密にし、ブローに入る前の準備や相手に対してのタクティクスなどに繋げられるよう意識しました。これは直前まで行っていたニュージーランド遠征でも課題だったので、とてもいい経験になりました。
その成果もあり、最初の順位が悪くても相手を抜くチャンスを見つけて順位を上げることが何度もあり、自信になりました。逆に動作のミスで順位を落としたり、風の変化に対応できないこともありました。結果、3・1・1・3・5・1・3・2・4・2と走り、優勝することができました。
このレースの前に行われたマイアミ大会ではシンガポールが7位、ブラジルが9位を
取っています。また、昨年の世界選手権でもシンガポールチームが軽風で上位を走っています。自分たちがどこまで戦えるか不安だったのですが、本大会で彼女たちに勝てたことはとても励みになります。
実は、今回のメインレースはExtreme40のレースで、私たちのレースはエキシビションレースでした。しかし、Extreme40のレースを観戦して、レース展開やマーク回航など参考になることがたくさんあり、私たちのレースもたくさんの観客を前に実況アナウンスがあったりし、とてもいい経験になり、収穫の多いレースとなりました。
(レポート&写真/波多江慶・大熊典子)
(注:エクストリームセーリングシリーズはアメリカズカップのようなカタマラン艇(サイズは違いますが)を使った世界を転戦するサーキットです)
▲Extreme40のレースで優勝したalinghiチームのMorgan Larsonさんとの3ショット。Morganさんからは「3日間FXのレースを見ていて楽しかった。FXは新しい艇で難しいけど毎日練習することが大切」とアドバイスがあったという