Day6
45 TROFEO S.A.R. PRINCESA SOFÍA
第45回 プリンセスソフィア杯
2013-2014 ISAFセーリングワールドカップ大会
松永・吉田組、8位入賞
第6日目(メダルシリーズ&総括)
ISAF world Cup(Spain)が終了しました。
日本から出場の11チーム中、1チーム(470男子:松永・吉田組)がメダルシリーズに進みました。
朝から風が弱く海上で北西の風から南西の風(シーブリーズ)が入るのを待ち、予定よりも1時間半近く遅くなりましたが、8ノット→6ノットの中で実施ました。
風は左寄りの方が若干強い様でしたが、松永組は上寄りから好スタートを切りました。もう少し風が強くなるとの判断でパワフルなチューニングで臨みましたが、逆に風が弱くなりスピードが出せないように見えました。レースの流れに合せようとしますが、スピードで劣ると中々上位に入れないこと、ダウンウインドでも良い側がほぼ決まっており、先行艇を抜けず8位フィニッシュとなり、総合でも8位となりました。決勝第7レースで抗議によるDSQ(失格)があったにもかかわらず8位入賞は立派なものでした。
全体を見ると、ラジアル級土居愛実選手も確実に力が付いて来て嬉しい限りですが、2番手、3番手の成績が上がらないことが気になります。海外の強豪国(例えばフランス)ではトップチームを見るコーチと、その下にいる次世代チームを見るコーチがいて、もっと手厚いコーチングがされており、確実に力をつけている様に見えます。私自身も男子4チーム、女子1チームをしっかりサポートしたり、的確なアドバイスをしたりできないことが反省点だと感じています。今後、強化の方法を今一度考えたいと思います。
ロンドンオリンピックが終了し敗戦の理由を考えた時に「抗議で負けない」という答を出し、昨年度からルールに特化した合宿を実施していますが、今回470男子が失格になったケースを考えると、いくつかのアイディアが必要なのではと考えだしています。「世界の事情を理解(情報収集)」、「選手のインシデントに対する意識」、「サポート体制の構築」――何が必要なのか、これらをクリアしないとダメだと感じています。
今回の大会は風の変化が激しく、とても難しいレースでした。
「風を見る力」「予測力」「気持ちの切り替え」が強い選手でないと前を走れない、そんなレースでした。スタート4分前からフィニッシュまで、コーチは何も指示できないスポーツがヨットレースですから、いかに選手の能力を上げるかが重要になります。この事を踏まえて何をすべきか、選手もコーチも常に考えて行きたいと思います。
長期にわたり応援をいただき、ありがとうございました。
【成 績】
○470男子(26カ国78艇参加・決勝2グループ・本日3レース)
ゴールドフリート
●松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
8位 3-20-2-14-9-4-(DSQ)-14-15-9-8(メダルシリーズ)
●土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
32位 14-16-24-12-17-8-28-33-34-(UFD)
シルバーフリート
●市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
53位 12-21-(27)-19-26-20-8-16-28-20
●飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
50位 26-15-(31)-31-26-12-8-23-14-2
○470女子(23カ国47艇・予選なし・本日3レース)
●吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
11位 11-8-(OCS)-29-8-13-2-25-13
○49er男子(29カ国79艇・シルバーフリート・本日3レース)
●牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
40位 18-13-3-(30)-28-29-19-20-SCP
○49erFX女子(22カ国50艇・ゴールドフリート・本日3レース)
●波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
20位 3-3-18-6-10-20-20-19-(DNS)-18-21-23-19
○レーザーラジアル女子(31カ国96艇・決勝2グループ・本日2レース)
ゴールドフリート
●土居愛実(慶応義塾大学)
16位 7-4-12-15-10-(BFD)-24-20-8-25
シルバーフリート
●冨部柚三子
75位 42-30-16-40-33-(43)-15-32-16-39
●蛭田香名子(豊田自動織機)
64位 38-35-15-(43)-20-16-22-19-33-16
●田畑和歌子(アビームコンサルティング)
73位 28-39-47-19-15-28-14-34-(DNC)-30
●大会サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en
●成績サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/laregata/vertodoslosresultados/id/1/idsc2r/12
Day5
松永・吉田組、メダルレースへ進出
▲470級男子、大混戦でフィニッシュラインを切る松永・吉田組
第5日目(決勝3日目)
昨日からの強風が朝になっても吹き続いていました。
スタートの11時頃には風が弱くなるとの天気予報が当たりました。11時スタート予定のグループが10時にビーチを出艇しレース海面に向かう途中、南西から北西に風向が変り、平均14ノットの中470級は定刻どおりスタートができました。
雲が多く時折20ノット近いブローも吹きましたが、雲がなくなってくると風の強弱が始まり、徐々に弱くなってきました。選手にとっては難しく頭を悩ませられるレースコンディションです。
470級はそれぞれのグループが3レースを行ないました。
メダルレースを目指す松永・吉田組はスタートで出遅れるも、まわりをよく見て徐々に順位を上げ、8位でメダルレースへ進むことになりました。
女子の吉田・吉岡組は本日最初のレースでトップを維持しましたが、ロンドンオリンピックのメダリスト(イギリスチーム)に最後のマークで内側に入られ、2位となりました。その後の2レースは更に風の強弱や変化が大きくなり、順位をまとめることができず、メダルレースへは進めませんでした。
松永:「スタートはいずれも悪く、スタート後はかなり苦しみました。しかし、残りのレグでどのレースもなんとか追い上げ、8位でメダルステージに残ることになりました。メダルステージは思いっきり楽しみたいと思います」
吉田愛:「集団にもまれた時に、もっと周りを冷静に見て判断できるようにしたいところです」
ラジアル級は本日2レースを行ないました。
「土居愛実は上マーク際での判断ミスで大きく順位を落とすことがありました。しかし、ダウンウインドで順位を上げるケースがあり、成長を感じました。自信を持った反面、悔しい場面も多く、次の海外レースを楽しみにしているといった状況です」(飯島コーチ)
土居:「少しずつ強風が走れるようになって来て、少し自信が着きました。でも、まだトップ5の選手にはスピードが追いついていません。今回見つかった課題を含め、その選手に追いつけるように頑張ります。すごく楽しいレースでした」
FX級は3レースを行ないました。以下、選手のコメントです。
波多江:「決勝シリーズ最終日のスタートは1レース目からボートコントロールのミスで沈をしてしまいました。風が強くても弱くても自分の思うようにボートをコントロールすることができないと、ゴールドのスタートでは出られないと痛感しました。1レース目以降は徐々に第1線で出られるようになってきましたが、まだまだ確実に自分の出たい所でスタートできません。ただ、今回のレースでスタートの待ち位置や加速のタイミングを知ることができました。今回の経験を次のイエールに活かしたいと思います」
大熊:「4月4日(決勝最終日)の風は弱かったのですがうねりが高く、ボートバランスに苦労しました。今日こそ課題のスタートを克服したいと気合を入れましたが、1レース目のスタート前に沈をして、出遅れてしまいました。焦りからかボートのスピードも悪く、うまく走れませんでした。2レース目のスタートは一線で出ることができましたが、行きたい海面には行けず、バランスをとるのに精一杯で、コースをうまく組み立てることができませんでした。3レース目は振れが大きく、2度もノーレースになりました。スタートもうまくいかず、スタートの課題が残ったままになっています。
今大会を振り返って、予選を順調に走ることができ、ゴールドに残れたのは自信になりました。普段は1艇での練習で分かりにくいですが、海外の選手と走ってみて、軽風から順風でのスピードは良いものがありました。
決勝に入ってからはなかなか前を走ることができず、特に強風下ではスタート、タック、ジャイブ、マーク回航など基本動作でのミスも多くありました。自分たちの今のレベルを確認することができ、目指すところがまだまだ上だということもはっきりとわかりました。今大会に出場して得たものは多く、参加して良かったです。この後はマヨルカで1週間練習し、ヨーロッパ2戦目のイエールに向かいます」
本日でフリートレースが終了し、470級男子の松永・吉田組がメダルステージに進みます。日本チームとして、皆で応援したいと思います。
【成 績】
○470男子(26カ国78艇参加・決勝2グループ・本日3レース)
ゴールドフリート
●松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
8位 3-20-2-14-9-4-(DSQ)-14-15-9
●土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
32位 14-16-24-12-17-8-28-33-34-(UFD)
シルバーフリート
●市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
53位 12-21-(27)-19-26-20-8-16-28-20
●飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
50位 26-15-(31)-31-26-12-8-23-14-2
○470女子(23カ国47艇・予選なし・本日3レース)
●吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
11位 11-8-(OCS)-29-8-13-2-25-13
○49er男子(29カ国79艇・シルバーフリート・本日3レース)
●牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
40位 18-13-3-(30)-28-29-19-20-SCP
○49erFX女子(22カ国50艇・ゴールドフリート・本日3レース)
●波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
20位 3-3-18-6-10-20-20-19-(DNS)-18-21-23-19
○レーザーラジアル女子(31カ国96艇・決勝2グループ・本日2レース)
ゴールドフリート
●土居愛実(慶応義塾大学)
16位 7-4-12-15-10-(BFD)-24-20-8-25
シルバーフリート
●冨部柚三子
75位 42-30-16-40-33-(43)-15-32-16-39
●蛭田香名子(豊田自動織機)
64位 38-35-15-(43)-20-16-22-19-33-16
●田畑和歌子(アビームコンサルティング)
73位 28-39-47-19-15-28-14-34-(DNC)-30
●大会サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en
●成績サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/laregata/vertodoslosresultados/id/1/idsc2r/12
▲ダウンウインドでも順位を上げる土居
▲大きなうねり、強い潮、大きなシフトで選手を苦しめました
▲470級男子、8レース目のスタート
▲出艇を待つFX
Day4
「今回は吹いてもしっかりレースができています」(飯島コーチ談)
▲第1レース8位でゲートを通過する土居強風でも前を走ります
第4日
朝、ハーバーへ行ったら、パルマ湾に米軍の航空母艦が停泊していました。レーザーのレースエリアに近い場所で、レース主催者から「空母から最低1000mは離れる」ように注意がありました。
今日は南西の強風で、49erシルバーフリート、470男女は遅い時間のグループで、雨雲が通過するたびにガストが30ノットを超え、16時過ぎまで風が落ちるのを待ちましたが、結局レースができませんでした。
レースができたFXとラジアルはそれぞれ3レースを行いました。
FXのレースの後半はサバイバル状態になりました。2レース目はスタート前に沈をしてスタートに間にあわずDNSがつきましたが、残りの2レースは頑張ってフィニッシュしました。3レース目はトップ10に入るイタリアと並んで走ってもついていける走りができる時もありましたが、基本動作でミスして遅れてしまいました。もっと、もっと吹いても余裕をもって乗れるように、基本動作をがっちり練習せねばなりません。吹きのコンディションの中、3連続でトップフィニッシュをしたデンマークは決して体格は大きくないのに、素晴らしいハンドリングと走りでした。目指すところはまだまだ高いです。
昨日レースができなかったラジアル女子は、今日は470と同じエリアでレースをしました。ハーバーからは距離があり、遠くてたいへんでした。
土居はゴールドフリートでも1レース目は10位に入る健闘です。2レース目はBFDになりましたが、3レース目はバングロープとメンシートが絡まり、バングは出ない、メンシートはでないという状況で24位となりました。「2年前は吹いたらまったく太刀打ちできなかったのですが、今回は吹いてもしっかりレースができています」(飯島コーチ)
明日は決勝最終日で、メダルレースに残る10艇が決まります。470、ラジアルともに最後の踏ん張りに期待します。
【成 績】
○470男子(26カ国78艇参加・決勝2グループ・本日レースなし)
●松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
10位 3-20-2-14-9-4-(DSQ)
●土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
26位 14-16-24-12-17-8-28
●市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
48位 12-21-(27)-19-26-20-8
●飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
55位 26-15-(31)-31-26-12-8
○470女子(23カ国47艇・予選なし・本日レースなし)
●吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
11位 11-8-(OCS)-28-8-13
○49er男子(29カ国79艇・シルバーフリート・本日レースなし)
●牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
45位 18-13-3-(30)-28-29-19
○49erFX女子(22カ国50艇・ゴールドフリート・本日3レース)
●波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
21位 3-3-18-6-10-20-20-19-(DNS)-18
○レーザーラジアル女子(31カ国96艇・決勝2グループ・本日3レース)
ゴールドフリート
●土居愛実(慶応義塾大学)
15位 7-4-12-16-10-(BFD)-24
シルバーフリート
●冨部柚三子
71位 (42)-30-16-40-33-(43)-15
●蛭田香名子(豊田自動織機)
63位 38-35-15-(43)-20-16-22
●田畑和歌子(アビームコンサルティング)
61位 28-39-(47)-19-15-28-14
●大会サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en
●成績サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/laregata/vertodoslosresultados/id/1/idsc2r/12
▲大きなうねりの中、3レースが行われました。
▲若手ホープたちは毎日の風待ちにも負けず、がんばっています。
▲ニュージーランドのJo(ワールドチャンピオン)にジブの巻き方を教えているのは吉田・吉岡組。
▲海を見つめながら出番を待つ土居・今村組。
▲荒れたレースでは、マストを破損する艇が出ました。
Day3
劇的な風に翻弄された1日
▲男子470級、第6レース4位でフィニッシュする松永・吉田組
第3日
今日も風待ちから始まりました。
12時半頃から南風が吹き始めましたが、予報のように15ノットオーバーになったのはほんの2時間で、雨雲がマヨルカ島の上で発達すると同時に急激に風が落ち、東へシフトしてからなくなり、劇的な風の変化に翻弄された1日でした。
470男子は2レースを行いましたが、エリアの中に風の強弱でムラがあり、ガストを取りにいくことが重要でした。
松永・吉田組は難しいコンディションの中で4-5と手堅くまとめましたが、2レース目でスイスからスタート直後のポートスターボードで抗議を出され、審問の末、失格となりました。
土居・今村組は今日の1レース目では走りもよくレースの流れもつかめていましたが、風の変化が激しくなった2レース目は風の先取りがうまくできず、順位を落としてしまいました。
470女子の吉田・吉岡組はマーク際の混戦で判断が遅れ、風がよめずに苦戦していますが、日々、技術的なことをマスターすべくレースに取り組んでいます。
「今日、イギリスが2回とも左海面を使ってトップとりました。別のイギリスも最初はトップでした。自分達もミス減らして、追いつきたいです」(吉岡)。
49erはシルバーフリートで1レースを実施しました。
2回スタートして、途中ノーレースとなり、3回目にいい風でレースできた時は1上マークでベアしきれずに沈をして順位を落としました。強弱のあるレース海面が難しいです。
▲女子470級、第5レース下マークを回航する吉田愛・吉岡組
FXは2レースを行いました。
2レース目が終わる頃から風がなくなり、3レース目はスタートを試みたものの、風が安定せず、途中ノーレースとなりました。波多江・大熊組も1レース目は1上への途中で沈をしてしまいました。
「ガスティーな強風ではメンシートトリムで必死なので、周りを見て、遠くの風を読むところまでできていません。吹きの中でハンドリングに余裕ができるようになりたいです」(大熊)。「吹いて怖いわけじゃないのですが、ボートの動きに追いつかないです」(波多江)
ラジアルは長い海上待機の末にスタートしましたが、ゴールドフリートは2上と3下の間で風が大きくシフトし、ノーレースになりました。
土居は1上では7位、中止になった時には6位を走っていましたが、2マークまでがクローズホールドで、3マークへはリーチングで行くような変化では中止も仕方がありません。
明日の風は南西から12ノットで西へ回り、徐々にあがる予報です。雨も降るようで、厳しい1日になりそうです。それでも、風待ちでフラストレーションがたまるよりは、ずっといいかもしれません。
【成 績】
○470男子(26カ国78艇参加・決勝2グループ・本日2レース)
●松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
10位 3-20-2-14-9-4-(DSQ)
●土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
26位 14-16-24-12-17-8-28
●市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
48位 12-21-(27)-19-26-20-8
●飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
55位 26-15-(31)-31-26-12-8
○470女子(23カ国47艇・予選なし・本日2レース)
●吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
11位 11-8-(OCS)-28-8-113
○49er男子(29カ国79艇・シルバーフリート・本日1レース)
●牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
45位 18-13-3-(30)-28-29-19
○49erFX女子(22カ国50艇・ゴールドフリート・本日2レース)
●波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
19位 3-3-18-6-10-(20)-20
○レーザーラジアル女子(31カ国96艇・決勝2グループ・本日レースなし)
ゴールドフリート
●土居愛実(慶応義塾大学)
15位 7-4-(12)-16
シルバーフリート
●冨部柚三子
65位 (42)-30-16-40
●蛭田香名子(豊田自動織機)
69位 38-35-15-(43)
●田畑和歌子(アビームコンサルティング)
66位 28-39-(47)-19
●大会サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en
●成績サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/laregata/vertodoslosresultados/id/1/idsc2r/12
▲470級男子、果敢にダウンウインドで波乗せをする土居・今村組
▲強弱ある風上マークでFXは大混戦です
▲スキフはベアするのが難しい
▲今日からトラッキング装置をゴールドフリートの艇がつけることになりました
▲トラッキングの発信器をつけたFXのブーム
Day2
波多江・大熊組(49erFX)、初のゴールドフリート進出
▲課題のスタート。それでも前を走ったFXの波多江・大熊組はゴールドに進出
第2日
「今日は昨日よりもしっかり風が吹く」と朝のミーティングで伝えられましたが、9時半を回る頃に各エリアとも陸で延期信号があがり、2日目も待機から始まりました。12時頃から出艇しましたが、実際にレースが始まったのは15時過ぎとなり、後組の49erや470がレースを終えて帰着したのは20時でした。レースエリアでは風のムラ、強弱、シフトがある中、スコアは荒れており、うまくまとめた人が上位にきています。
470男子は松永・吉田雄悟組が10位でゴールドフリートに残りました。
「レースエリアが岸に近く、岬の影響を受ける風、沖から入ってくる風、陸に近い場所で合流するから風がない場所があって、どこへいけばいいのかわからなかった。足の速いブローとそうでないのがあるので、とりにいくか、合わせるかが、うまくできなかったです」(松永)。
一方、このコンディションで苦戦していた土居・今村組もゴールドフリートに残りました。
女子の吉田愛・吉岡組は第3レースでスタートからしっかり走り、6位でフィニッシュラインを横切ったものの、UFDで失格になりました。次のレースはムラのある風の中で、反対、反対とうまく風を拾えず、29位をたたいてしまいました。
「もっと、もっとレース海面を見なきゃだめですね。UFDは残念ですが、レースはしっかり走れたので、明日からまた切り替えて走ります」(吉田)。
▲踏ん張ってゴールドフリートに残った土居一斗・今村組
ラジアルでは土居愛実が手堅く15位をとり、日本選手の中で唯一ゴールドフリートに残りました。
「スタートで中国のドンシャンに風下に入られて先行され、うまくスタートできませんでした。でも、落ち着いてレースができたので、各レグで数艇ずつ抜いていきました。スタートでフリーウォーターを作れ、もう割り込みがないだろうと思ったのが油断でした。明日からもスタートが課題です。コースは落ち着いて見られています」(土居)。
残念ながら、田畑、蛭田、冨部はシルバーフリートになりました。
FXと49erは今日のレースが明暗を分けました。
FXはスタートに課題を残しながらも軽風から中風域でスピードがよく、2レースとも手堅くまとめました。49erは今日のレースが3本とも悪く、崩れた1日となりました。FXはゴールドフリート、49erはシルバーフリートでのセーリングとなります。
「(初めて)ゴールドに残れてうれしいです。課題のスタートを克服したいです」(波多江)。
「ヘダーを走りすぎ。コースがきちんと考えられていませんでした。シルバーか…… 残念です」(牧野)
明日から決勝ですが、天気が荒れ模様です。470は11時から2レース、FXと49erは3レースを予定しています。
【成 績】
○470男子(26カ国78艇参加・予選2グループ・本日2レース)
●松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
10位 3-(20)-2-14-9
●土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
31位 14-16-(24)-12-17
●市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
47位 12-21-(27)-19-26
●飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
64位 26-15-(31)-31-26
○470女子(23カ国47艇・予選なし・本日2レース)
●吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
21位 11-8-(OCS)-28
○49er男子(29カ国79艇・予選2グループ・本日3レース)
●牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
42位 (18)-13-3-30-28-29
○49erFX女子(22カ国50艇・予選2グループ・本日2レース)
●波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
11位 3-3-(18)-6-10
○レーザーラジアル女子(31カ国96艇・予選2グループ・本日1レース)
●土居愛実(慶応義塾大学)
15位 7-4-(12)-16
●冨部柚三子
65位 (42)-30-16-40
●蛭田香名子(豊田自動織機)
69位 38-35-15-(43)
●田畑和歌子(アビームコンサルティング)
66位 28-39-(47)-19
●大会サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en
●成績サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/laregata/vertodoslosresultados/id/1/idsc2r/12
▲まもなく上マーク。バランスに集中
▲レース運営艇の本部船です
▲ゴールド目指してがんばりましたが、届かず。田畑のタッキング
▲混戦の中でふんばる冨部
▲2上マークを回る土居愛実
▲2艇にスリーボンドカラ―のスピンがあがる。松永組(JPN12)と、いつもいっしょに練習しているポールとダン(NZL2)
▲風上エンドでスタートを狙う吉田組。いいスタートだったはずがUFDをくらいました
Day1
久々のヨーロッパ遠征、久々のビッグフリート
▲49erは29カ国79艇のビッグフリート
第1日
マヨルカらしい春が戻ってきました。
朝は風がなく、9時30分に回答旗が上がり、11時のスタートは延期になりました。その後、海風が入り、11時30分には回答旗が下りて、各クラスともレース海面へ向かいました。レースは6ノット前後で行われ、今日は弱い海風に終始しました。
予選3レースが行われた470男子では、松永・吉田組がスタートから積極的な右狙いで、「ファーストタックはフレッシュウインドをとることに集中し、セカンドタックで思いどおりにもっていけた2レースは、ちゃんと前を走れました」(松永)。一方、崩れたレースでは混戦の中で思うような位置取りができず、下マーク回航でやられてしまいました。昨年の世界選手権以来、久々のビッグフリートでしたが、少し慣れた様子です。第3レースではロンドン五輪銅メダリストのアルゼンチンとトップ争いを繰り広げ、2上へのアプローチで逆転されたのが残念な松永組でした。
女子は予選がないので全艇1グループでスタートしました。
吉田・吉岡組は、スタートから落ち着いて普通にレースをしていましたが、クルーの吉岡は、「久々のレースに緊張して、特にマーク回航で混戦に巻き込まれた時にはあせってしまいました」。2レース目からカットレースが入っているので、現在の順位は13位ですが、実際には2レースともまとめているチームが少ないので、明日から順位をあげていけると思います。「風のあるところを探すのが難しかったです(吉田)」
14時を過ぎてからレースとなったFXは出だし好調でした。
「風が弱く、波のうねりだけがあったので、ボートバランスに気を付けて、スピードを維持させることを意識しました。他艇よりも少しボートスピードがよかったし、ダウンウィンドでも課題のジェネカーランの角度がつかめてきました。無駄なタックやジャイブのないレースができました」(波多江)。「久々のビッグフリートでスタートとマーク付近では緊張しました。スタートはみんなが並ぶのが早くて苦戦しています。出だしがよかったので嬉しいです。明日は課題のスタートを決めたいです」(大熊)
49erの牧野・高橋組は先に2レースを行い、一度陸へ戻り、18時を過ぎてから3レース目を実施するという長い1日となりました。
最初の2レースは中盤前でした。「スタートが出られないです。2レース目は風下からヨナス(デンマーク、北京五輪金メダリスト)にやられてしまいました。メインシートがうまく合っていなくて、つきあげられました」(高橋)。しかしながら、3レース目ではスタートでうまく出られて3位に入り、課題は少し修正できたと思います。
ラジアルは土居愛実ががんばりました。
「この何カ月か、スタートをずっと練習してきました。今日はレースでその成果が出せて、思うようなスタートができたのがよかったです」(土居)。スタートできちんと出られ、落ち着いて風を見てレースができました。
初日は、各クラスとも久々の欧州遠征で緊張したところもありましたが、結果を見れば、ビッグフリートの中でスタートがきちんとできたチームが好成績につなげています。明日は予選の後半、ゴールドフリートのボーダーにいるチームは集中し、結果につなげてほしいと思います。
【成 績】
○470男子(26カ国78艇参加、予選2グループ、本日3レース)
●松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
4位 3-(20)-2
●土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
39位 14-16-(24)
●市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
44位 12-21-(27)
●飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
55位 26-15-(31)
○470女子(23カ国47艇、予選なし、本日2レース)
●吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
13位 (11)-8
○49er男子(29カ国79艇、予選2グループ、本日3レース)
●牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
16位 (18)-13-3
○49erFX女子(22カ国50艇、予選2グループ、本日3レース)
●波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
8位 3-3-(18)
○レーザーラジアル女子(31カ国96艇、予選2グループ、本日3レース)
●土居愛実(慶応義塾大学)
13位 7-4-(12)
●冨部柚三子
58位 (42)-30-16
●蛭田香名子(豊田自動織機)
63位 (38)-35-15
●田畑和歌子(アビームコンサルティング)
75位 28-39-(47)
●大会サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en
●成績サイト:
http://www.trofeoprincesasofia.org/en/default/laregata/vertodoslosresultados/id/1/idsc2r/12
▲大混戦の下マーク回航(470男子)
▲9時30分に回答旗が上がりました
▲落ち着いてレースができたレーザーラジアルの土居
▲上マークは大混戦です
▲49erの牧野・高橋組
▲2位でサイドマークに向かう松永・吉田組
▲第1レース、下マークを回航する吉田愛・吉岡組
▲第3レース、上マークに向かう土居・今村組
▲混戦の上マークを回航する飯束・八山組
▲混戦の上マークに向かう市野・外薗組
45thPSC
11チーム、選手が参加
▲FXの波多江・大熊は冬場にニュージーランドで乗り込みましたが、このクラスはどのチームも進歩が大きく、レベルアップが加速しています
●大会日程:
3月29日~30日 受付、計測
3月31日~4月1日 予選グループ(470女子はグループ分けなし)
4月2日~4日 決勝グループ
4月5日 メダルレース
●日本からの参加選手:
○470男子
土居一斗・今村公彦(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)
松永鉄也・吉田雄悟(スリーボンド)
市野直毅・外薗潤平(和歌山セーリングクラブ・九州旅客鉄道)
飯束潮吹・八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)
○470女子
吉田愛・吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
○49er級
牧野幸雄・高橋賢次(トヨタ自動車東日本)
○49erFX級
波多江慶・大熊典子(豊田自動織機)
○レーザーラジアル女子
土居愛実(慶応義塾大学)
田畑和歌子(アビームコンサルティング)
蛭田香名子(豊田自動織機)
冨部柚三子
●帯同役員とチームサポート:
中村健次・飯島洋一・齋藤愛子(オリンピック強化委員会)
中村昭仁(ベネッセホールディングス)
石川裕也(トヨタ自動車東日本)
近藤康史(豊田自動織機FX・サポート)
川西立人(スリーボンド・サポート)
アーサー・ブレット(ラジアル女子サポート)
●大会サイト:http://www.trofeoprincesasofia.org/en
スペイン・マヨルカ島(地中海のバレアレス諸島の中でも最大の島)のパルマで、ISAFセーリングワールドカップの第4戦が始まります。
このヨーロッパのシーズン始めの大会に、日本からは470男女、49er男子、49erFX女子、レーザーラジアル女子が参加します。
2014年は8月初旬にリオデジャネイロで五輪テストイベント、9月にはスペイン・サンタンデールでISAFワールドがあり、サンタンデールでは2016年五輪の各クラス国枠の50%が決まります。そのためか欧州の各国はシーズンの始動が早く、マヨルカでは3月中旬にもプレ大会がありました。
欧州の選手は2週間から3週間のトレーニングをして、一度自宅へ戻ってリフレッシュしてから大会直前にマヨルカへ戻ってくるというパターンが多いです。遠方の日本、オーストラリア、ニュージーランドはそういったことができませんが、それなりに準備をして大会に備えています。
今大会で特筆すべきは49erFX女子で、470女子の参加数を上回る51艇がエントリーしています。大会前の練習レースにも30艇を超える盛況ぶりで、難しい艇種にチャレンジするチャーミングな集団です。強風になるとヘルメットをかぶる選手も多く、沈して飛ばされる恐怖に打ち勝つ努力も凄いです。
大会会場はエルアリナル(470男女、49er、FX、フィン)とキャンパスティラ(レーザー、ラジアル、ナクラ、RS:X男女)と2か所に分かれており、ちょうど江の島と葉山に設定したコースへ向かうような感じです。今年のマヨルカでは強風、寒さ、雨の3つをキーワードに練習してきましたが、大会が始まると風は弱まり、気温も上がって春らしくなりそうです。
久々の大きなレースで、選手は緊張と期待が相半ばといった気持ちで準備を終えました。調子は悪くないのですが、どの国も同じでしょうから、蓋を開けてみないとわからないとういうのが本音です。最終日のメダルレースに数多くの日本選手が残るよう期待を込めて応援してください。
▲マヨルカ島のエルアリナルのビーチがスキフと470の会場
▲計測は簡単。道具を変えないようにステッカーを貼るのとセールスタンピング。保険書類と計測書類のチェックで終了
▲雨のマヨルカ。3月30日から欧州は夏時間で、日本との時差は7時間です