Day5
2014 RS:X EUROPEAN WINDSURFING CHAMPIONSHIPS & OPEN TROPHY
2014年 RS:Xヨーロッパ選手権
Report & Photo : 宮野 幹弘
大会最終日
▲スタート30秒前ポートスタート
今日も予報通り20ノットオーバーの風が吹く。
メダルレースは海面2で11時に男子、11時40分に女子がスタート。ゴールドフリートは1時間遅れて海面1で12時にスタートした。
風向は昨日よりも右に振れて0度。風速は20ノットから22ノット(マックス26ノット)の風が入る中スタートしたが、ゼネリコ。このゼネリコの間にさらに風が上がり23ノットから25ノット(マックス27ノット)の中での2回目のスタート。
ポートで好スタートを切った富沢だが、ポートからスタボーへ返した時にダウンテンションがトラブルとなり、スピードが伸びないまま1下まで下りた。何とかダウンテンションが直ったものの順位を伸ばせず17位でフィニッシュ。好スタートを切り、その後のスピード角度も良かっただけに、このアクシデントが悔やまれる結果となった。
引き続き女子のレースがスタート予定だったが、さらに風が上がり、今大会のすべてのレースが終了した。須長は強風を得意としていただけに残念だった。
今大会は、中風~強風まで幅広い風の中でレースが行われた。
女子に関しては得意な風域と、不得意な風域の差がありすぎる点が今までの課題でもあったが、さらに意識したうえで練習をする必要性がある。毎回のことだが、優先順位の決め方、レースの組み立て方がまだまだなので、ISAFワールドまで時間はあまりないができる限りのことをしていきたい。
男子も成績は目標通りにはいかなかったが、色々と得るものが多いレースだった。多くの課題が見つかったので練習をしていければISAF、アジア大会までに間に合うのではないかと思っている。
今後どれだけの時間を練習に費やすことができるか、誰と練習するかで大きく変わってくる。今後のスケジュールにも注意をはらい、男女ともにISAFワールドに向け頑張りたい。
レース期間中、力強い応援をありがとうございました。
●最終成績
○男 子
富澤 慎(2014年ナショナルチーム/トヨタ自動車東日本株式会社)
31位 9-(27)-22-23-13-26-19-25-17
○女 子
須長 由季(2014年ナショナルチーム/ミキハウス)
24位 25-29-22-26-(38)-14-22-14
伊勢田 愛(2014年ナショナルチーム/ビワコマリン有限会社)
31位 31-33-(37)-27-21-36-36-27
●大会サイト:http://www.rs-xeurope2014.com/
▲25ノットオーバーの中、最終下マークへ
▲大会終了
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day4
大会4日目
▲30ノットーオーバーの海
今日は天気予報どおり、朝から強風25ノットオーバーの風が吹いている。
一度は全クラスAP/3が上ってスタートが3時間延期になったが、その後、シルバークラスはAP/Aになり、ゴールドクラス、女子クラスは数字旗が3から7に変更され、17時スタート予定に変更された。(初めて数字旗7が上がっているところを見た)
3時を過ぎても風は収まることなく、30ノットオーバーの大荒れのコンディションになったため本日のレースは中止になった。
明日は、男女メダルレースが1レース、ゴールドフリートが1レース、女子フリートレースが11時から予定されているが、天気予報では今日以上に風が上がる予報。
強風下のレースで順位が変わる可能性があるので、是非とも最終日は1レースを行ってもらいたい。
●大会3日目の成績
○男 子
富澤 慎(2014年ナショナルチーム/トヨタ自動車東日本株式会社)
31位 9-(27)-22-23-13-26-19-25
○女 子
須長 由季(2014年ナショナルチーム/ミキハウス)
24位 25-29-22-26-(38)-14-22-14
伊勢田 愛(2014年ナショナルチーム/ビワコマリン有限会社)
31位 31-33-(37)-27-21-36-36-27
●大会サイト:http://www.rs-xeurope2014.com/
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day3
大会3日目
▲須長選手、23ノットでの最終マーク回航
朝から18ノットオーバーの風が吹いている。コーチミーティングでも、レース開始時刻には風がさらに上がるので十分注意するようにと話が合った。
風向は330度から350度、風速は18ノットから20ノット、ガストで23ノット。強風下で風向が安定しないので、とても難しいコンディションとなった。
男子は、今日から決勝ヒート。富澤はゴールドフリートに残ることができ、さらに上位を狙う。
富澤は、第1レースでポートの好スタート。しかし、次第に風が左へとシフトし始め、このシフトをうまくつかめず、順位を上げられずにフィニッシュ。第2レースは若干ではあるが順位を上げることができた。第3レースはスタートを失敗し、順位を伸ばすことができなかった。
男子も女子も同じだが、一つのミスが大きく順位を変える。富澤は下り、上りのスピード、上り角度も良くなっているが、スタートミス、アプローチミスなどから順位を上げるところまでは至らなかった。
女子も男子と同じコンディションの中、3レースが行われた。
須長は強風下でのシフトにうまく対応できず、昨日の順位よりは良いが、シングルに入ることはできなかった。
スピードは良くなってきているので、さらに上に行くためには、適切な状況判断と周りを見る力が必要になってくる。明日も強風が予想されるので、さらに順位のアップが期待できる。
伊勢田は、強風下の中で苦戦したが、最終3レース目に何かをつかみ、若干だが順位を上げることができた。上りは少しずつ良くなっているので、下りでスピードを落さずに走れるように頑張ってもらいたい。
今大会は、今まで以上にハイスピードでのレース展開になっている。
スタート直後にスターボとポートのインシデントで3艇がトップスピードでぶつかるケースがあった。3艇の選手ともにしばらく震えが止まらず、レースを続行することはできなかった。
男女ともにプレーニングコンディションの風域が下がり、今まで以上にプレーニングでのレースが多くなっている。このようなレースでは素早い状況判断が求められ、それが上位に入るための必要条件となり、しかもアクシデントを防ぐためにも重要となっている。
●大会3日目の成績
○男 子
富澤 慎(2014年ナショナルチーム/トヨタ自動車東日本株式会社)
31位 9-(27)-22-23-13-26-19-25
○女 子
須長 由季(2014年ナショナルチーム/ミキハウス)
24位 25-29-22-26-(38)-14-22-14
伊勢田 愛(2014年ナショナルチーム/ビワコマリン有限会社)
31位 31-33-(37)-27-21-36-36-27
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▲冨澤選手のフィニッシュ直前
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day2
大会2日目
▲得意のフリーを走る須長選手
今日の風向は330度、風速は6から7ノット。マックス9ノットの中、女子がスタートした。
伊勢田はいいスタートを切り、10番後半で上マークを回り、そのまま順位をキープしていた。しかし、下りでスピードに乗れず、プレーニングをしている後続艇に抜かれ、20番後半でフィニッシュ。須長は得意のフリーでうまく風をつかみ、伊勢田のひとつ前でフィニッシュした。
続く第2レースも好スタートを切った伊勢田が10番台前半で1上を回航、下りから2上途中まではとても良い位置を走っていたが、小さい風の振れに反応してしまい、集団とは逆方向へ走り、大きく順位を落としてしまった。2レースともにとても良い走りをしていただけに、大きな視野でレース海面を見ることができず、優先順位を間違い順位を落としてしまったことが悔やまれる。
引き続き男子がスタート。
富澤は昨日とはまったく違うセッティングでレースに挑んだ。1レース目は好スタートを切るも、スタート後ゆっくりと風が右へ20度ほど振り始め、この振れに合わせられず順位を上げられかったが、次のレースに手ごたえを感じるレースとなった。
2レース目も好スタートを切り、セッティングを変えたことによりスピードに乗り、10番台の中盤で上マークを回航。その後もスピードが衰えることなく、2上ではさらに順位を上げ、10番台前半でフィニッシュした。
2レースともにセッティングを変えたことにより、安定したスピードとしっかりとボードのパワーを伝えることができ、角度も取れるようになり、よい走りができたと思う。シングルに入ることはできなかったが、3日から始まる決勝ヒートに大きな希望が持てる。
明日は休み。明後日3日から決勝ヒートが始まります。富澤はゴールドフリート、女子は1フリートなのでフリート分けはなし。
●大会2日目の成績
○男 子
富澤 慎(2014年ナショナルチーム/トヨタ自動車東日本株式会社)
34位 9-(27)-22-23-13
○女 子
須長 由季(2014年ナショナルチーム/ミキハウス)
30位 25-29-22-26-(38)
伊勢田 愛(2014年ナショナルチーム/ビワコマリン有限会社)
31位 31-33-(37)-27-21
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▲ポートでスタートする富澤選手
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
Day1
大会初日
▲混戦のジャイブマーク
雲一つないとても良い天気でレース初日を迎えました。
男子が3レースを終了した後、午後から女子のレースがスタートする予定となりました。
男子は、風向330度から340度、風速10から14ノットとガスティーなコンディションの中、定刻にスタート。
富澤はスタート後タックをして右海面へ。スピードがあり、1下をシングルで回航。その後も若干スピードは落ちたものの、うまく角度を維持し2下を回航し、最終スラロームレグへ。混戦の中、ジャイブミスをしている選手を交わし9位でフィニッシュした。
第2、第3レース、富澤にしては珍しいスタートミスとなった。その後もトップスピードに乗れず、20番後半まで下がってしまい、順位を上げることはできなかった。第1レースが良かっただけに、第2、第3レースのスタートミスが悔やまれる。
女子のレースの時には若干風が落ち始め、プレーニングとノンプレーニングの走りを使い分ける難しいレース展開となった。
日本の女子選手は、全体的に大きく周りを見てレースをすることができなかった。3レースともに男子に比べて難しいコンディションだったが、自分のポジション、風の入り方など、基本の忠実なレース展開をしてほしかった。
男女ともに同じミスを起こさないように明日のレースに臨みたい。 明日は予選最後のレースでノンプレーニングコンディションの予報が出ているが、パンピングを休まず、上位を狙っていきたいと思います。
●大会初日の成績
○男 子
富澤 慎(2014年ナショナルチーム/トヨタ自動車東日本株式会社)
37位 9-27-22
○女 子
須長 由季(2014年ナショナルチーム/ミキハウス)
25位 25-29-22
伊勢田 愛(2014年ナショナルチーム/ビワコマリン有限会社)
33位 31-33-37
●大会サイト:http://www.rs-xeurope2014.com/
▲女子レースのマーク回航
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)
RS:X EWC
ISAFワールド前哨戦、始まる
▲エーゲ海、コーチボード・ジャングル
●日 程:2014年6月28日~7月5日
●開催地:トルコ・チェシュメ Cesme, Turkey
●出場選手:
○男 子(81名/32か国)
富澤 慎(2014年ナショナルチーム/トヨタ自動車東日本株式会社)
○女 子(53名/25か国)
須長 由季(2014年ナショナルチーム/ミキハウス)
伊勢田 愛(2014年ナショナルチーム/ビワコマリン有限会社)
●帯同コーチ:
宮野 幹弘(45rpmスタジオ株式会社)
●大会サイト:http://www.rs-xeurope2014.com/
2014 RS:X EUROPEAN WINDSURFING CHAMPIONSHIPS & OPEN TROPHYは、トルコ共和国イスタンブールより南西へ約700kmにあるエーゲ海に面した美しい街チェシュメで行われます。
今の時期の気温は、朝方は20度くらいで過ごしやすいのですが、9時ごろより徐々に気温が上がり、日中は30度を超えます。しかし、午後から風が入り始めると、過ごしやすくなります。今大会は天気が良く、12ノットオーバーのプレーニングコンディションでのレースが予想されています。
開催地がトルコということもあり、参加人数が少ないかと思っていましたが、昨年のフランス・ブレスト大会と変わらない参加人数になり、同時開催のユースは昨年よりもはるかに多い大会になりました。
日本からは男子は富澤、女子は須長、伊勢田の3名が参戦します。
選手たちは4月のヨーロッパ遠征を終え帰国後、ソウルオリンピック金メダリスト、ブルース・ケンドールさんを招聘し5日間の合宿を行い、この大会に臨みます。
今大会はISAFワールド前哨戦といってもよいメンバーが参戦しており、日本選手たちが上位10カ国に入れるかもレースの見どころの一つです。また、他のアジア圏からはアジア大会の前哨戦といってもよいくらいの国々(香港、タイ、韓国)のトップ選手も参戦します。アジアトップクラスの選手がヨーロッパ選手とどのようなレースを見せてくれるのかが注目です。(レポート&写真:宮野 幹弘/JSAFオリンピック強化委員会ウインドサーフィン担当コーチ)
日本選手3名は、日ごろの練習成果を発揮し、好成績を取れるように頑張ります。応援のほどよろしくお願いします。
●選手コメント
○男 子
富澤 慎:ワールド、アジア大会の前哨戦なので、よいフィーリングで走れるように頑張りたい。
○女 子
須長 由季:次の大会につながるような、成績にこだわったレースをしていきたいと思います。
伊勢田 愛:今大会は、プレーニングコンディションでのレースが予想されているので、スピードを維持し、ミスがないようなレース展開をしたいと思います。
▲セッティングに余念のない須長選手
▲セッティングスペースがない!
(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)