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最終成績




Santander 2014 ISAF World Championships


サンタンデール2014 ISAFワールド

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Report by 斎藤 愛子
Photo by 帯同コーチ



サンタンデール2014 ISAFワールド 日本選手の最終成績

●470級男子(74艇/30か国)
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド)
 6位 6-4-7-8-3-6-(15)-14-8-9M
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング)
 9位 13-13-5-1-20-(34)-10-15-3-OCS M
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 26位 24-22-10-9-13-(26)-24-12-19
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 57位 29-31-(BFD)-16-3-DSQ-24-24-2

●470級女子(54艇/29か国) 
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス)
 8位 7-(25)-4-10-3-12-5-16-14-3-7M
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学)
 39位 (25)-15-19-14-15-14-1-5-14

●49er級男子(80艇/30か国)
○牧野 幸雄・高橋 賢次(トヨタ自動車東日本)
 31位 19-12-12-18-13-(24)-16-12-8-5

●49erFX級女子(55艇/26ケ国)
○波多江 慶・大熊 典子(豊田自動織機)
 45位 18-16-9-DNF-18-22-9-RET-19

●レーザー級男子(147艇/3グループ/69か国)
○安田 真之助(宮津高校・教員)
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ)
 114位 17-(39)-39-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 40-12-(45)-44

●レーザーラジアル級女子(120艇/55か国)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 26位 6-21-14-(44)-34-29-14
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 54位 32-27-9-36-39-45-(47)
○冨部 柚三子
 81位 (44)-35-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-33-(46)-43

●RS:X級男子(98艇/43か国)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 26位 20-15-11-11-7-(35)-22-22-30-25-33
○板庇 雄馬(立命館大学)
 72位 34-23-32-32-(38)-21-20-22-18
○倉持 大也(関東学院大学)
 83位 37-37-30-33-28-(43)-38-35-38

●RS:X級女子(62艇/30か国)
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 28位 23-8-12-7-4-(DNF)-DNF-DNF-30-DNF-27
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 29位 29- 20-11-3-15-25-(DNF)-23-DSQ-26-25
○須長 由季(ミキハウス)
 35位 17-20-19-(21)-16-3-4-9-6
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 41位 18-9-17-12-14-17-(20)-18-13

●Nacra 17級混合(68艇/31か国) 
○後藤 浩紀・田畑 和歌子(セールファスト・アビームコンサルティング)
 56位 24-14-(26)-24-18-UFD-5-DNF-DNE



サンタンデール2014 ISAFワールドにおける
オリンピック枠 クラス別一覧

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(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day9



9月20日

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▲6位入賞を果たした松永鉄也(右)と吉田雄悟


海風の吹き出しが予報よりも遅れ、470男女のメダルレースは海上待機の後で始まりました。

両クラスとも8ノット前後で行われ、先にスタートした女子では吉田愛・吉岡美帆組(ベネッセホールディングス)が7位に入って最終順位も9位から8位へと上げて大会を終了しました。
男子の松永・吉田組は9位をとり、最終成績は6位、土居・今村組(アビームコンサルティング・九州旅客鉄道)はスタートでOCSとなり、9位に終わりました。470男女はリオ五輪の国枠を獲得しました。

夕刻まで陸で待機していた49er、FXとナクラクラスは結局ゴールドグループのみレースができ、シルバーフリートはレースができないまま大会を終了しました。

9月12日からの長い大会も、明日の49er、FX, ナクラのメダルレースで終了します。
日本からは9種目に23艇が参加し、470男女、RS:X男子の3種目が五輪国枠を獲得しました。国数で2ヵ国足りなかったラジアル女子、RS:X女子、5ヵ国足りない49er男子はオリンピック参加国数圏内に入っていますので、次回の国枠予選での獲得を目指します。
また、新種目のFXとナクラを含め、出場国数に届いていない種目については今後の強化をしっかり続けて、東京2020へつなげるためにも、五輪参加枠を獲得できるように練習を続けます。
RS:X男子の富澤は、日本が最初に五輪出場枠を獲得した競技となりました。続いて470男女が入賞を果たしての国枠獲得でした。多くのの応援をいただき、ありがとうございました。

470男子の土居・今村組、ラジアル女子の土居愛実、RS:X富澤は引き続きアジア大会へ参加します。9月24日からレースが始まるため、非常にタイトな日程となります。引き続きの応援をいただけますよう、お願い致します。


●日本選手の成績:
●470級男子(74艇/2グループ/30ヵ国参加/メダルレース)
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド) 
 5位 6-4-7-8-3-6-(15)-14-8-9M
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング) 
 9位 13-12-5-1-20-(34)-10-15-3-OSC M
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 26位 24-23-10-9-13-(26)-24-12-19
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 57位 29-32-(BFD)-16-3-DSQ-24-24-2

●470級女子(54艇/2グループ/28ヵ国参加/メダルレース)
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス) 
 8位 7-(25)-4-10-3-12-5-16-14-3-7M
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学) 
 39位 (25)-15-19-15-14-1-5-14

●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/最終成績)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-(39)-39-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/最終成績)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 27位 6-21-14-(44)-34-29-14
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 54位 32-27-10-36-39-45-(47)
○冨部 柚三子
 81位 (44)-35-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/最終成績)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 26位 20-15-11-11-7-(35)-22-22-30-25-33
○板庇 雄馬(立命館大学)
 72位 34-23-32-32-(38)-21-20-22-18
○倉持 大也(関東学院大学)
 83位 37-37-30-33-28-(43)-38-35-38

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加/最終成績)
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 28位 29-20-11-3-15-25-(DNF)-23-29-26-26
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 29位 23-8-12-7-4-(DNF)-DNF-DNF-31-DNF-28
○須長 由季(ミキハウス)
 35位 17-20-19-(21)-16-3-4-9-6
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 41位 18-9-17-12-14-17-(20)-18-13

●49er(80艇/3グループ/31ヵ国参加/最終成績)
○牧野 幸雄・髙橋 賢次(トヨタ自動車東日本)
 31位 19-12-12-18-13-(24)-16-12-8-5

●49erFX(55艇/27ヵ国参加/最終成績)
○波多江 慶・大熊 典子(豊田自動織機)
 45位 18-16-9-DNF-18-22-9-RET-19

●Nacra17(68艇/2グループ/31ヵ国参加/最終成績)
○後藤 浩紀・田畑 和歌子
 56位 24-14-(26)-24-18-UFD-5-DNF-DNE

●大会サイト:http://www.santander2014.com


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▲メダルレースで7位を取り、8位入賞の吉田愛(右)と吉岡美帆
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▲メダルレースに出場した女子の集合写真
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▲男子のフィニッシュは大混戦でした
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▲メダルレースは観客の前で大声援をうけながら実施される
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▲49erは長い陸上待機の末、AP+Aが揚がりました
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▲審判艇で活躍する大谷たかをさん(左端)

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day8



9月19日

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▲決勝の第10レースの1下を8位で回航する吉田・吉岡組


470男女がメダルレースに進みました!
男子は土居・今村組と松永・吉田組の2艇が進出し、日本の470男子では初めて2艇がワールドのメダルレースに出ることになりました。女子では吉田・吉岡組が進出。6艇のナショナルチーム(男子4、女子2)のうち3艇がメダルレースに残りました。


470級男子
11時からの3レースでは大混戦が続きました。
土居・今村は2レース目を終えたところで12位とメダルレース圏外だったのですが、最後のレースで3位をとり、7位までジャンプアップしました。「僕らは去年もここでメダルレースに出ました。でも、ワールドでメダルレースに出られるのは滅茶うれしいです。サンタンデール、大好きです!」(土居一斗)
これで、国枠を獲得しました。明日は、メインセールに日の丸つけた2艇がメダルレースを走るのを落ち着いて応援したいと思います。ゴールドに残った市野・外薗組も順位を上げ、26位となりました。選手たちが本当によく頑張って、実力を出し切ってくれました。


470級女子
吉田・吉岡組は1レース目が終わった時には12位まで落ちてしまい、残れるかどうかの瀬戸際に追い込まれました。しかし、最終レースは快心の走りで3位をとり、9位で残りました。これで、厳しい470女子の国枠も獲得しました。2人はスロープへ戻ってきたときに初めてメダルレースに残ったことを知り、「やったね!」と満面の笑顔でした。ミスが多かったことを反省しつつ、明日に備えてしっかり帆走指示書の「Q」を読み、120%の力でトライします。


49er級男子
49er級は、16ノット 前後の風で3レースが行われました。
結果は12位-8位-5位とレース毎に走りも良くなり、状況に応じた走りの切り替えなど、1艇だけでの練習ではなかなか気づくことができない細かなテクニックの部分で良い感覚を掴みつつあるようです。

明日以降も今日の良い感覚の走りを再現できるかが課題です。明日が最終日なので、残り一日全力を出し切ってもらいたいと思います。


49erFX級女子
FXもレースごとに良い走りが見られるようになりました。今回はフィンランドのユルキーさんがコーチとしてついていますが、「日本では1艇での練習が多いため、混戦の中でのハンドリング、次から次へと周囲に登場する他艇のケアができていません。スキフはスピードが速く、見えないところから出てくる艇への対応ができないと、見えた瞬間にあせってどうしたらいいのかわからなくなります。波多江・大熊はそういったテンポの速さに慣れないといけないし、視野を広げることが必要。スキッパーとクルーのコミュニケーションが重要なので、克服できるようにしたい」と分析しています。


ナクラ17級 男女混合
後藤・田畑組、今日はアップダウンがありました。5位をとったり、3レース目では他艇とケースを起こしてリタイアしたりでした。ナクラを乗りこなすにはまだ時間がかかりますが、前を走る風域が出てきました。辛抱が肝心です。


明日は午後からメダルレースです。49er、FX、ナクラもレース終盤となり、長かったISAFワールドも終わりが見えてきました。たいへんな大会です。


●日本選手の成績:
●470級男子(74艇/2グループ/30ヵ国参加/決勝3レース)
◎ゴールドフリート
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド) 
 5位 6-4-7-8-3-6-(15)-14-8
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング) 
 7位 13-12-5-1-20-(34)-10-15-3
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 26位 24-23-10-9-13-(26)-24-12-19

◎シルバーフリート
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 57位 29-32-(BFD)-16-3-DSQ-24-24-2

●470級女子(54艇/2グループ/28ヵ国参加/決勝2レース)
◎ゴールドフリート
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス) 
 9位 7-(25)-4-10-3-12-5-16-14-3

◎シルバーフリート
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学) 
 42位 (25)-15-19-15-14-1-5-14

●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/最終成績)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-(39)-39-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/最終成績)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 27位 6-21-14-(44)-34-29-14
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 54位 32-27-10-36-39-45-(47)
○冨部 柚三子
 81位 (44)-35-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/最終成績)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 26位 20-15-11-11-7-(35)-22-22-30-25-33
○板庇 雄馬(立命館大学)
 72位 34-23-32-32-(38)-21-20-22-18
○倉持 大也(関東学院大学)
 83位 37-37-30-33-28-(43)-38-35-38

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加/最終成績)
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 28位 29-20-11-3-15-25-(DNF)-23-29-26-26
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 29位 23-8-12-7-4-(DNF)-DNF-DNF-31-DNF-28
○須長 由季(ミキハウス)
 35位 17-20-19-(21)-16-3-4-9-6
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 41位 18-9-17-12-14-17-(20)-18-13

●49er(80艇/3グループ/31ヵ国参加/決勝2レース)
○牧野 幸雄・髙橋 賢次(トヨタ自動車東日本)
 31位 19-12-12-18-13-(24)-16-12-8-5

●49erFX(55艇/27ヵ国参加/予選2レース)
○波多江 慶・大熊 典子(豊田自動織機)
 37位 18-16-9-DNF-18-22-9-7-19

●Nacra17(68艇/2グループ/31ヵ国参加/本日3レース)
○後藤 浩紀・田畑 和歌子
 50位 24-14-(26)-24-18-UFD-5-DNF

●大会サイト:http://www.santander2014.com


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▲宿舎に戻り、落ち着いて食事をとる吉田(左)と吉岡
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▲シルバーフリート第8レースを走る松下・堤組のフィニッシュ
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▲シルバーフリート第8レースの2上に向かう飯束・八山組
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▲49erの牧野・高橋組の上マーク回航前のアプローチ
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▲中村健次コーチが乗る幸運を呼ぶコーチボート
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▲日本の増田開氏もISAFワールドにジュリーで参画
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▲メダルレースに残ったら「Q]を読まねばなりません

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day7



9月18日

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▲日本のリオ五輪国枠獲得第1号となった富澤慎選手


予選を続けているクラスもあれば、メダルレースでワールドチャンピオンが誕生したレーザー(男子)とラジアル級(女子)もあり、と複雑な雰囲気の大会会場です。レーザーとラジアルの2つのシングルハンドクラスは、ともにオランダが優勝という結果でした。女子は2回目のタイトルですが男子は強豪を抑えての大逆転で、驚かされました。
日本はRS:X男子の富澤が五輪国枠を獲得し、これが日本の五輪参加枠の第1号です。470男女がこれに続けと本日から決勝に入りました。両クラスともメダルレースが狙える位置にいるので、明日の決勝レースをしっかり戦うことが重要です。


470級男子
午前中の予選第4レースの結果でゴールド、シルバーの組み分けをし、その後に決勝レースを行いました。
その第4レースで土居・今村組がワールドチャンピオンのベルチャー組をも寄せ付けない走りでトップフィニッシュしました。結果、予選を8位で通過して決勝に入りました。世界選手権でトップを引くのは気持ちのいいものです。このまま勢いに乗ってほしいものです。
抜群の安定感を持つ松永・吉田組は今日もシングルでまとめて、トップ5へと上がってきました。厳しい決勝グループ、明日が正念場です。


470級女子
レースエリアはレース会場から最も西へ離れたムリマー。陸から吹き出す南風は強弱あり、シフトありで、非常に難しいコンディションでした。風は14~20ノット前後で、前半はたまに強いガストが入り、沈艇も続出。ガストを拾った選手が前に行き、ダウンウインドで乗り損なうと一気に離されたり、詰められたりと難しい1日でした。吉田・吉岡組はうまくいった時と読み切れない時の差が大きい1日でした。女子も明日がメダルレースに残れるかどうかの正念場です。


49er級男子
49er級は、本日から決勝シリーズ、シルバーフリートでのレースとなりましたが、強風下でのマーク回航の混戦でミスが目立ち、総合でも昨日から順位を落とす結果となりました。
明日も強風の予報です。次のステップに進むためには、強風の克服は不可欠です。実践の場として絶好の機会なので、着実に進歩に繋がるレースをしてもらいたいと思います。


RS:X級男子
今大会は、ミニマムギリギリの軽風での予選と25ノット超の強風での決勝と両極端なコンディションが混在するレースでした。
次のステップへの課題は多いのですが、オリンピック枠がとれたことはとても嬉しいことでした。応援ありがとうございました。
「練習時間がとれない中で精一杯がんばりましたが、満足のいく走りができませんでした。ぎりぎりで枠がとれて、ほっとしています」(富澤)


RS:X級女子
プレーニングコンディションの中3レースが行われました。ゴールドフリートの壁はとても厚く、上位選手と戦うにはボードスピードを高める以外に方法はありません。本日で日本チームのRS:X女子のレースは終了となりました(明日メダルレースが行われます)。今大会では選手の良い部分と課題となる部分がはっきりと分かりました。
海外の選手と、軽風域でも強風域でも対等に戦うための技術、体格、筋力、体力などを身に付けていかねばなりません。今後は高いモチベーションを持って選手、コーチ一同、取り組んでいきたいと思います。最後になりましたが、大会中、応援していただきありがとうございました。


ナクラ17級 男女混合
昨日はビーチからの出艇が難しく、スタートが延期になってレースがこなせなかったナクラですが、今日は順調に予選レース5レースを消化し、明日から決勝となります。
今年の5月にラジアルからナクラへ転向した田畑は、モスに乗っている後藤とチームを組みました。大会直前の練習ではケガもして心配しましたが、無事にレースができ、日々、学ぶことがいっぱいという走りで頑張っています。今回はゴールドフリートに残れませんでしたが、とにかくチャレンジあるのみ。ジェネカーランで突っ走るナクラは実にダイナミックです。


●日本選手の成績:
●470級男子(74艇/2グループ/30ヵ国参加/本日予選1レース、決勝2レース)
◎ゴールドフリート
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド) 
 5位 6-4-7-(8)-3-6
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング) 
 12位 13-12-5-1-20-(34)
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 28位 24-23-10-9-13-(26)

◎シルバーフリート
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 63位 29-32-(BFD)-16-3-DSQ

●470級女子(54艇/2グループ/28ヵ国参加)
◎ゴールドフリート(本日1レース)
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス) 
 10位 7-(25)-4-10-3-12-5-16

◎シルバーフリート(本日レースなし)
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学) 
 42位 (25)-15-19-15-14

●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/最終成績)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-(39)-39-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/最終成績)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 27位 6-21-14-(44)-34-29-14
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 54位 32-27-10-36-39-45-(47)
○冨部 柚三子
 81位 (44)-35-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/本日ゴールド3レース、シルバー1レース)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 26位 20-15-11-11-7-(35)-22-22-30-25-33
○板庇 雄馬(立命館大学)
 72位 34-23-32-32-(38)-21-20-22-18
○倉持 大也(関東学院大学)
 83位 37-37-30-33-28-(43)-38-35-38

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加/本日3レース)
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 28位 29-20-11-3-15-25-(DNF)-23-29-26-26
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 29位 23-8-12-7-4-(DNF)-DNF-DNF-31-DNF-28
○須長 由季(ミキハウス)
 35位 17-20-19-(21)-16-3-4-9-6
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 41位 18-9-17-12-14-17-(20)-18-13

●49er(80艇/3グループ/31ヵ国参加/決勝2レース)
○牧野 幸雄・髙橋 賢次(トヨタ自動車東日本)
 35位 19-12-12-18-13-(24)-16

●49erFX(55艇/27ヵ国参加/予選2レース)
○波多江 慶・大熊 典子(豊田自動織機)
 36位 18-16-9-DNF-18

●Nacra17(68艇/2グループ/31ヵ国参加/本日4レース)
○後藤 浩紀・田畑 和歌子
 44位 24-14-(26)-24-18

●大会サイト:http://www.santander2014.com


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▲ワールドでのトップフィイッシュは嬉しい。土居・今村組
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▲強風、軽風どちらも抜群の安定感を持つ松永・吉田組
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▲決勝2日目の第7レースで最終下へ向かう吉田・吉岡組
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▲シルバーフリートの第5レースの1下を走る松下・堤組
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▲後半の強風レースで頑張った須長選手

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day6



9月17日

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▲上位でダウンウインドに入る470級男子の松永・吉田組


朝から南風が15ノットオーバー、サンタンデールに到着してから初めての南からの強風です。この風が吹いている間にレースをしたいと、今日もスタートは11時。昨夜のストームを恐れて避難したコーチボートの移動もあり、朝からあわただしい日でした。
忠告を無視して、いつも通りの場所に係留していたコーチボートが数隻、ビーチに打ちあがっていました。大会運営側が500艇の避難プランを設定してくれて、助かりました。

しかし、海面は南からのガスト30ノットで翻弄され、各エリアで運営艇の走錨や沈艇が続出し、予定どおりに事は運びません。10種目がいっせいにレースをしますが、実際には10種目がさらに2フリートに分かれており、7海面あっても風が悪いとレースを完遂できない状態です。
今日の結果、49erが3点差でシルバーフリートになってしまったこと、ラジアル女子で土居愛実が19枠まであと3ヵ国届かなったことが惜しまれます。レーザーとラジアルはメダルレースへ進出できず、今日で大会を終了します。


470級男子
青組が3レース目を行いました。しかし、待望の風が吹くも運営がコースを設定できず、選手は20ノットオーバーの中で2時間待たされようやく1レースを行い、その後AP/Hが上がってハーバーへ戻りました。
そして、これまでのレース順位で決めた新しい組分けで第4レースを行う予定でしたが、南風が止まって北へ変化し、その後も風向が安定せず、結局ノーレースとなりました。
「明日も予選が残っていますが、僕らは今日の7位が捨てレースになるため、捨てがないのと同じです。決勝になると7位を取るのがたいへんですが、まだ1レース余裕があることになるわけで、明日の予選最終レースでも7位が貯金になるよう頑張ります」(松永)。松永は2時間の待ちの間に強風でセールがシバーして痛まないように注意を払っていました。


470級女子
1上は15、16番前後で回った吉田・吉岡組ですが、フリーで11、12番まで順位を上げ、2上で一気に3位まで上げました。いいシフトと風を拾って、いいスピードで走れました。
「今日は、いいガストに入れ、フリーで抜きました。アップウインドでも抜き、3位まであがれて良かったです」(吉岡)。
吉田・吉岡組は昨日ISAFのインタビューを受け、3回目のオリンピックを目指す吉田愛がクローズアップされました。彼女のオリンピックにかける思い、この1年間、国際レースから離れて気づいたセーリングへの強い気持ちなどを吉田は語りました。トップ10に顔を出すようになった新チームの活躍、そしてMrs.Ai Kondo Yoshidaの復活を世界が待っています。(参考:ISAFプレスリリース http://www.sailing.org/news/38614.php


49er級男子
昨日、黄組の牧野組は、20ノットオーバーの1レースを終えてハーバーへ戻る途中でセールを破損してしまいました。交換した後、新黄組で2レースを行い、トータルで予選5レースを終了しました。明日からはゴールド25艇、残りがシルバー、ブロンズと分かれてのレースとなりますが、牧野組は3点差で26位、1番違いでゴールド入りを逃してしまいました。
ゴールドフリートには14ヵ国が進出したので今回での国枠獲得はできないことになりますが、合計20ヵ国という狭き門を通る種目ですから、次回で必ず取れるように残りのレースも確実に前を走ってほしいと思います。


49erFX級女子
昨日の黄組が1レース足りなかったので、朝一番にDUNAコースで南からの吹き下ろしの中、出艇しました。スタートラインから実際にスタートしたのは8、9艇で、しかも、ジェネカーが張れない、沈艇続出のサバイバルとなり、結局、中止となりました。夕方まで待ち、風が落ちてからの再レースでは波多江組が9位を取りました。「途中まで4位だったのですが、浅瀬で座礁して9位に落ちてしまいました。後続艇が私たちを見てコースを変えたので座礁したのは私たちだけでした」(大熊)


RS:X級男子
今日から始まる決勝レースは最大30ノットの風が吹く中で3レースが行われました。
1レース目、富沢はスタートで遅れ、その遅れが響き、カットレースを作ってしまいました。しかし、多くの選手が順位を落とす中、総合での順位を維持できたことはいい材料です。明日のレースでさらに順位を上げられるようにします。


RS:X級女子
ガストで25ノット以上の風が吹く中、いよいよ決勝レースが始まりました。
ゴールドフリートの小嶺、大西は、強風域のレースにまだまだ多くの課題があるため、思うような順位を獲得できませんでした。本日の3レースで 順位を大きく落としましたが、明日のレースの成績次第で国枠を獲得できる可能性があります。
明日も、選手が最大限の力を発揮できるようにサポートしたいと思います。


レーザーラジアル級女子
待ちに待った風が吹く中、日本選手は勢いよく出艇していきました。
土居はこのレース第1マークを8位で回航。フィニッシュは14位でしたが、今までまったく強風で歯が立たなかったアイルランド、オランダと最後まで競い合っていたのが印象的でした。ロンドン・オリンピック後、課題としていた強風域でのセーリングがようやく結果として現れてきました。
「今回は、自分の悪いところが出てしまい、細かいミスが多い大会でした。もちろん良いところもたくさんあり、とくに強風での走りは課題として取り組んできたのでトップに近づいてきました。今後の課題が見えたので、次は混戦(での対応)に取り組みたいと思います。宿舎のイベリコ豚、ずいぶん小さくなりましたね(笑)。次はアジア大会です」(土居愛実)。
残念ながら国枠順位は21位となり19ヵ国に与えられる国枠は獲得できなかったものの、強風の中でのセーリングやダウンウインドのテクニックで随所に成長がみられました。その反面、世界のトップセーラーとの差を感じた大会でもありました。トップセーラーは臨機応変にコース取りを変えていきます。ある時はセオリー通りに、ある時はセオリーから外れて風を取りに行って順位を大きく上げます。日本の選手は素直すぎる印象がありました。型にはまったやり方ではなく、もっと自由に船を走らせるようになって、来年はさらに上を目指してほしいと思います。


レーザー級男子
今日も陸で5時間待った末、レースがありませんでした。今大会はゴールドフリート優先とされています。シルバー、ブロンズフリートは空いたエリアを使ってレースを実施する方法が、通常の世界選手権と異なります。レーザーはブロンズフリートになりましたが、次の世界選手権で枠がとれるよう、必死に練習を重ねてほしいと思います。


ナクラ17級 男女混合
ナクラも午前中の風は強すぎて陸上待機となりました。少し弱くなってから出艇したものの、今度は弱すぎて不安定になり、レースができませんでした。黄組2レース、青組1レースしかこなせていないため、明日はしっかり3レースできることを祈ります。


明日はレーザーとラジアルがメダルレースになります。運営側は朝の南風が強い間にレースを終了させるべく、11時スタートで始める予定です。他のクラスもほとんどが2部制になっており、明日も長い1日になりそうです。


●日本選手の成績:
●470級男子(74艇/2グループ/30ヵ国参加/本日青組1レース)
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド) 
 10位 6-4-(7)
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング) 
 21位 (13)-13-5
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 23位 24-23-10
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 35位 29-32-(BFD)

●470級女子(54艇/2グループ/28ヵ国参加)
◎ゴールドフリート(本日1レース)
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス) 
 10位 7-(25)-4-10-3

◎シルバーフリート(本日レースなし)
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学) 
 40位 (25)-15-19-15

●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/本日ブロンズフリートはノーレース)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-34-(40)-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加)
◎ゴールドフリート(本日1レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 35位 6-21-14-(44)-34-29-14
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 54位 32-27-10-36-39-45-(47)

◎シルバーフリート(本日レースなし)
○冨部 柚三子
 81位 (44)-34-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/本日ゴールド3レース、シルバー1レース)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 22位 (20)-15-11-11-7-(35)-22-22
○板庇 雄馬(立命館大学)
 67位 (34)-23-32-32-38
○倉持 大也(関東学院大学)
 69位 (37)-37-30-33-38

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加)
◎ゴールドフリート(本日3レース)
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 27位 23-8-12-7-4-(DNF)-DNF-DNF
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 30位 (29)-20-11-3-15-25-(DNF)-23

◎シルバーフリート(本日1レース)
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 35位 (18)-9-17-12-14-17
○須長 由季(ミキハウス)
 38位 17-20-19-(21)-16-3

●49er(80艇/2グループ/31ヵ国参加/本日3レース)
○牧野 幸雄・髙橋 賢次(トヨタ自動車東日本)
 26位 (19)-12-12-18-13

●49erFX(55艇/25ヵ国参加/本日1レース)
○波多江 慶・大熊 典子(豊田自動織機)
 36位 (19)-12-12-18-13

●Nacra17(68艇/2グループ/31ヵ国参加/本日ノーレース)
○後藤 浩紀・田畑 和歌子
 順位未定 24

●大会サイト:http://www.santander2014.com


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▲470級男子の予選3レース目で素晴らしいスタートの松永・吉田組
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▲470級女子の吉田・吉岡組は 2上を3位で回航
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▲第5レースの 1上を混戦で回航する吉田・吉岡組
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▲富澤選手はこの日、何とか踏みとどまりました。明日も頑張ります
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▲明日の挽回にかける小嶺選手
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▲合宿所の部屋には選手の栄養サポートに貢献するイベリコ豚が…だいぶ小さくなりました。
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▲アンカーが効かず2時間のロスをしてしまった470級の運営ボート。

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day5



9月16日

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▲第3レースの最終下マークから3位を追いあげる吉田・吉岡組


とにかく長い1日でした。スタート時刻を早めたら風待ちの時間が長くなってしまい、レースが始まったら風に翻弄される、といった1日でした。とどめは、今日の夜中にストームが通過するため、近所の漁港へ急遽、避難しました。


470級男子
陸上待機から始まりましたが、沖海面には12時頃に風が入ったとの情報があり。ハーバーは無風でしたが、レースが予定よりも遅れていることもあり11時20分に回答旗が降下され、コーチボートで曳航してレース海面に向かいました。
その時点では予想どおりの南東風がありイエローグループは12時30分にスタートしましたが、結局、風向も風速も安定せず、選手にとってはストレスの大きいレースとなりました。
スタートラインや有利なサイドの風を見極め、素直にレースを組み立てた土居・今村が上位を走りました。一方、市野・外園、飯束・八山組が決め打ちをしたレースを展開してしまい、先行艇を追いかける形となりました。
風の難しいコンディションでしたが続く2レース目も同じようなレース展開で、土居・今村が6位フィニッシュ。途中で追い上げた市野・外園が10位フィニッシュでゴールドフリートに残る望みを繋げました。飯束・八山はBFD(早過ぎるスタート)で失格となりました。

一方、唯一ブルーフリートの松永・吉田はスタートで出遅れるも、スタートで有利なサイドを選んだこと、次の風を見つけて風の先取りができたことで、最初のマークからトップグループでフリートをリードし、4位でフィニッシュしました。このブルーグループはこの日2レース目が実施できなかったため、明日の4日目に予選を終了させることとなりました。
難しいコンディションですが、それぞれがより上位を目指したいと思います。


470級女子
吉田・吉岡組が4レースを終えて16位でゴールドフリートに残りました。「昨日は2レース目が悪くて、このままだとゴールドに残れない順位でした。今日はスタートが良くても1上が悪かったのですが、そこから上がっていけたのが良かったです。2レースとも、昨日のようにダウンウインドで抜かれ、マークラウンディングで順位を落とすことがなく、落ち着いて上がっていけたのが良かった」(吉田愛)。
松下・堤組もところどころで良い走りを見せていましたが、マークタッチなどのミスが重なり、1上の順位をキープできませんでした。


49er級男子
昨日レースができなかった青組から3レースを行いました。その後、黄組が3レース目を実施する予定でしたが風がなくなり、一度スタートしたものの、キャンセル。再度スタートを試みましたがまたもや途中で無風になり、19時過ぎたところでノーレースとなりました。長い時間陸で待機した上、海上でもやり直しや待機が長く、スキフではきついものがありました。


49erFX級女子
セーリングセンター正面のエリアでFXのレースが行われました。先に黄組が2レースを行い、続いて青組が3レース、最後に黄組が1レースという順で3レースずつ行う予定でした。黄組の波多江・大熊組は3レース目では途中までトップを快走。しかし、残念ながら2下くらいで風がなくなりノーレースになってしまいました。「スタートした時はトラピーズに乗るくらい吹いていて、2下マークを通り過ぎてからジェネカーを降ろしたくらいです。でも、その後は風がなくなり、レースは中止になってしまいました」(大熊)


RS:X級男子
予選最終レースが120~145度、8~13ノット。この風の中ではセンターボードを出して上る走り方と、プレーニングで上る走り方とを組み合わせながらレースをするという難しいコンディションでした。
富澤はスタボーエンドから好スタートを切り、センターを使いながら上マークへ。ブローが入ってきたところでプレーニングに変えスピードモードで上マークへ向かい、風の振れにも合わせることができ1上、2上を6位で回航。その後、フリーで海藻がフィンにかかってしまい失速し、順位を落としてしまい7位でフィニッシュしました。
今日も順位を4つ上げることができ、明日から始まる決勝レースではさらに順位を上げられるように頑張ります。


RS:X級女子
今日はレイデーでレースはありません。


レーザーラジアル級女子
今日は土居、蛭田ともよいスタートを切りました。しかし、2人ともファーストタック後のポジションで走りきれません。皆、タックしたいポジションは同じ。周りとのタイミングを計らないと、他艇の影響を受けるポジションに入ってしまいます。早すぎても、遅すぎてもダメ。時と場合によりタイミングを変えねばならないのかもしれません。
そのような中、土居は16位でゲートマークを通過しました。しかし、2上に行く途中、真ん中寄りのコースを引いたことが裏目に出て大きく順位を落としました。他方、この4レグで大きく順位を上げたのは右に大きく伸ばした選手たちでした。土居のフィニッシュは29位、蛭田は45位でした。
2レース目はインナーループ4レグ目(リーチングレグ)まで行ったところで無風になりノーレースとなりました。その後、西から入ってくる風や再び東から入ってくる風でレースをしようと試みますが、7時過ぎにレースは延期となりました。


レーザー級男子
14時過ぎに出艇しスタートは試みたものの、風向が定まらなかったり、風がなくなったりで、レースができずに戻ってきました。レーザーはメダルレースへ出られないので、明日が最終日となります。


●日本選手の成績:
●470級男子(74艇/2グループ/30ヵ国参加/本日黄組2レース、青組1レース 暫定)
◎黄 組
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド) 
 順位未定 6-4
◎青 組
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング) 
 11位 (13)-13-5
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 23位 24-23-10
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 35位 29-32-BFD

●470級女子(54艇/2グループ/28ヵ国参加/本日2レース
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス) 
 16位 7-(25)-4-10
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学) 
 40位 (25)-15-19-14

●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/本日ブロンズフリートはノーレース)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-34-(40)-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/本日レースなし
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 34位 6-21-14-(44)-34-29
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 53位 32-27-10-36-(39)-45
〈シルバーフリートはノーレース〉
○冨部 柚三子
 81位 (44)-34-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/本日1レース
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 21位 (20)-15-11-11-7
○板庇 雄馬(立命館大学)
 67位 (34)-23-32-32-38
○倉持 大也(関東学院大学)
 69位 (37)-37-30-33-38

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加/本日レイデー
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 17位 (23)-8-12-7-4
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 30位 (29)-20-11-3-15
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 33位 (18)-9-17-12-14
○須長 由季(ミキハウス)
 41位 17-20-19-(21)-16

●49er
○牧野 幸雄・髙橋 賢次(トヨタ自動車東日本
 10位 19-12

●Nacra17(68艇/2グループ/31ヵ国参加/本日1または2レース 暫定
○後藤 浩紀・田畑 和歌子
 順位未定 24

●大会サイト:http://www.santander2014.com


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▲第4レースの1下の吉田・吉岡組。ここから一気にジャンプアップ
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▲松下・堤組の第4レース上マーク付近
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▲松下・堤組の第3レースの1下
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▲470男子の松永・吉田組。苦しいながらも予選2レースをシングルでまとめた
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▲今一つ風を読み切れない土居選手
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▲7時過ぎまで海上で待機。お腹がすいたので大急ぎで港を目指します。
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▲NACRAの後藤・田畑組も頑張っています。
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▲レースを終えビーチへ戻ってきたRS:X
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▲明日の朝は荒れるとの予報で運営艇は近くの漁港に避難し、この混雑ぶりです。

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day4



9月15日

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▲下マーク回航後の牧野・高橋。潮流が強く下マークは大混戦


昨夕、サンダースストームが通過した後、弱い海風のパターンとなりました。風の吹き出しが早かったので期待して選手は海へ出ましたが、49er黄組のみが2レースを完了したのみでした。12時から17時まで海上で待機のクラスは気の毒でしたし、出はいりの多かったRS:X、FX、ナクラもレースができず、歯がゆい思いの1日でした。

49erの牧野・高橋組(トヨタ自動車東日本)は2レースを19位-12位とまとめて黄組の中では10位です。青組はレースができなかったので、明日は青組が4レース、黄組が2レースでレース数を合わせる予定です。

明日はスタート時刻を13時から11時に変更し、7海面に分かれてレースをします。RS:X女子はレイデーですが、RS:X男子は1レースを行います。南からのガスティーな風が予報されていますが、果たして、本当に吹くのか。秋のスペインは気まぐれで、練習の時に吹いていた風はどこへいってしまったのでしょうか。とにかく、レースをやりたい! の一念です。


●日本選手の成績:
●470級男子(74艇/2グループ/30ヵ国参加/本日レースなし)
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド) 
 11位 6
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング) 
 25位 13
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 47位 24
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 57位 29

●470級女子(54艇/2グループ/28ヵ国参加/本日レースなし
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス) 
 31位 7-25
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学) 
 41位 25-15

●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/本日ブロンズフリートはノーレース)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-34-(40)-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/本日レースなし
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 35位 6-21-14-(44)-34
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 54位 32-27-10-36-(39)
〈シルバーフリートはノーレース〉
○冨部 柚三子
 81位 (44)-34-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/本日レースなし
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 26位 (20)-15-11-11
○板庇 雄馬(立命館大学)
 66位 (34)-23-32-32
○倉持 大也(関東学院大学)
 73位 (37)-37-30-33

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加/本日レースなし
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 17位 (23)-8-12-7-4
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 30位 (29)-20-11-3-15
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 33位 (18)-9-17-12-14
○須長 由季(ミキハウス)
 41位 17-20-19-(21)-16

●49er
○牧野 幸雄・髙橋 賢次(トヨタ自動車東日本
 10位 19-12

●大会サイト:http://www.santander2014.com


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▲ナクラの後藤・田畑組が出艇!!
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▲サンタンデールのナショナルセーリングセンター(フィリペ王子記念センター)
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▲休日になるとサンタンデールはレース艇を見に来る観光客が増えます。
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▲幅が狭いバースでは選手は身動きとれずに苦労しています。
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▲センターには1980年モスクワ五輪で金メダルを獲得したFD級アバスカル選手の艇が展示されています。

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day3



9月14日
風待ちから始まった1日です。

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▲本日シングル2本でまとめた小嶺選手

レーザー級男子
レーザーは決勝に進み、ゴールドフリートには24ヵ国が残りました。ブラジルが開催国枠をもっていることから、23ヵ国が国枠を獲得。日本は3艇ともブロンズフリートになりましたので、今回の国枠獲得はなりませんでした。
また、今日からレーザーとラジアルのゴールドフリートは同じ海面で行われ、シルバー、ブロンズフリートは別の海面でレースが行われる予定でした。
ゴールドフリートの出艇後、シルバーフリートが出艇したのは午後4時を過ぎており、予定されていた海面に風がないため、RS:X女子のレースが終わった後の海面でレースをスタートしました。
しかし、レース開始直後から稲妻が光り始め、風は大きく左に触れ、さらに上マークが航路に設置されていたため、フェリーの出港に伴いマークが撤去され、ノーレースとなりました。


レーザーラジアル級女子
ラジアル女子は決勝グループでゴールドフリートに34ヵ国、そのうち、19ヵ国が枠を取れるので、大激戦になります。
13時40分に回答旗が降り、15時過ぎから始まったレースですが、各エリアで1~2レースを行いました。
ゴールドフリートに進出した土居、蛭田はともに苦戦を強いられ、スタート後にいいポジションで走らせてもらえません。また、マーク際は大混戦でも有利なポジションに行くことができません。2人とも捨てレースを作ってしまいました。
明日はレイデーです。気持ちを切り替えてあと2日間頑張ってほしいと思います。


470級男子
470級大会初日、風が弱く陸上待機(AP旗)から始まりました。スタート予定時刻13時を過ぎ13時46分に回答旗が降下され、レース海面に向かいます。今大会は女子の参加数が多く、それぞれがグループ分けされたため、男子・女子が違うエリアでレースをすることになりました。

4〜5ノットの風の中、男子は運営側の有り得ないミス(第3マークが設置されておらず)で1レース目がノーレース(レース途中N旗)となり、1レースしか実施できませんでした。
風が弱く大きく風向が変化する中で、選手に大きなストレスがかかる1日でした。
結果として男子はレースの流れを掴んで順位を上げた松永・吉田組が6位、土居・今村組が13位とまずまずの初日を終えました。レースの流れを掴み順位をいかに上げられるかが大きなポイントになります。


470級女子
今日は微風パンピングのコンディションでのレースとなりました。富沢は小さいミスはあったものの、10位前半でレースをまとめることができ、順位を5つ上げることができました。明日もさらに順位を上げられるように頑張ります。


RS:X級男子
富澤はプレーニングコンディションでは、スピードで離される場面が見られましたが、微風のレースではシングルで走れていました。明日は、微風の予報なので、期待が持てそうです。
板庇は、スタートは2レース共に失敗しましたが、今までより1上の順位はよくなっています。フリーで抜かれてしまうので、何とかこのレース中に順位を維持できるようにしていきたいと思います。


RS:X級女子
本日は小嶺がシングル2本でまとめ、総合17位まで上がりました。小嶺にとっては得意な風域(6ノット程度)でレースが行われ、実力が発揮できました。大西も本日の1レース目を3位でフィニッシュし、大きく順位を上げました。明日からの決勝レースでは小嶺と大西がゴールドフリートで戦います。

明日はスキフ2クラスとナクラが初日を迎えます。これで、全クラスがレースを行うことになり、過密スケジュールの中7エリアをフルに使い、混乱につぐ混乱でのレースは続きます。
RS:X女子は明日から決勝になります。男子は予選1レースを行い、決勝グループ分けになります。女子は小嶺が軽風で頑張りを見せ、国枠獲得に大きく前進しています。


●日本選手の成績:
●470級男子(74艇/2グループ/30ヵ国参加/本日1レース)
○松永 鉄也・吉田 雄悟(スリーボンド) 
 11位 6
○土居 一斗・今村 公彦(アビームコンサルティング) 
 25位 13
○市野 直毅・外薗 潤平(ヤンマー)
 47位 24
○飯束 潮吹・八山 慎司(エスピーネットワーク)
 57位 29

●470級女子(54艇/2グループ/28ヵ国参加/本日2レース)
○吉田 愛・吉岡 美帆(ベネッセホールディングス) 
 31位 7-25
○松下 結・堤 優華(ベネッセホールディングス・鹿屋体育大学) 
 41位 25-15

●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/本日ブロンズフリートはノーレース)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-34-(40)-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/本日1レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 35位 6-21-14-(44)-34
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 54位 32-27-10-36-(39)
〈シルバーフリートはノーレース〉
○冨部 柚三子
 81位 (44)-34-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/本日2レース)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 26位 (20)-15-11-11
○板庇 雄馬(立命館大学)
 66位 (34)-23-32-32
○倉持 大也(関東学院大学)
 73位 (37)-37-30-33

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加/本日2レース)
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 17位 (23)-8-12-7-4
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 30位 (29)-20-11-3-15
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 33位 (18)-9-17-12-14
○須長 由季(ミキハウス)
 41位 17-20-19-(21)-16

●大会サイト:http://www.santander2014.com


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▲サンタンデール初日1上を4位で回航する吉田・吉岡組
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▲第1レースの第1上マークの松下・堤組
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▲微風で大混戦の470級男子
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▲大混戦で苦戦するラジアル級の蛭田選手
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▲スタート直後の大混戦のラジアル級
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▲スタート30秒前のRS:X級男子
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▲スポンサーのシャンパンを象徴するコルク型マークブイ

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day2



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ダウンウインドで順位を上げる土居

9月13日

今日からRX:S男女のレースが始まり、レーザー、ラジアルと合わせて4種目のレースが行われました。定刻の13時にスタートするには11時半にD旗が揚がって出港となりますが、今日はAP旗が揚がり、スタートが延期となりました。それでも12時過ぎにはレーザーとラジアルがレース海面に向かい、続いてRS:X男女も出艇しました。


レーザー級男子
レーザー級の大会2日目、HP海面に移動して行われた今日は、長い1日となりました。陸上での風待ちの後出艇し、15ノットのコンディションでスタートしましたが、上マークに到着する頃には、風は5ノット前後まで落ち、軽風でのレースとなりました。
レースは、左海面から風が落ち始めたために、右海面のワンサイドレースとなりました。

日本チームは有利な右海面に出ることができずに、3レース目で順位を落とす結果となりました。
続く第4レース、潮流も影響して右海面有利のワンサイドゲームに変わりなく、順位を上げることができませんでした。
本日までの4レースで予選が終了し、3選手ともにゴールド、シルバーに進むことができず、明日からはブロンズフリートでのレースとなります。今後に繋がるレースができればと思います。


レーザーラジアル級女子
朝は風がなく陸上待機でしたが、30分ほどで出艇となりました。風は6~10ノットで、風は吹きあがりません。
1レース目はブルーグループの蛭田がよいスタート。そのまま行きたい方向に伸ばしてレースを展開しました。蛭田10位でフィニッシュ。
昨日まで21位だった土居、今日の1レース目はスタートで出ることができず、2レース目はバングトラブルで順位を大きく落とし14位-44位としてしまいました。
予選4レースを終えて土居、蛭田がゴールドフリートに残りました。
2人は明日から国枠をかけた戦いが、ゴールドフリートで始まります。
今までやってきたことを一つ一つ確実にレースでこなしてほしいと思います。


RS:X級男子
富澤はプレーニングコンディションでは、スピードで離される場面が見られましたが、微風のレースではシングルで走れていました。明日は、微風の予報なので、期待が持てそうです。
板庇は、スタートは2レース共に失敗しましたが、今までより1上の順位はよくなっています。フリーで抜かれてしまうので、何とかこのレース中に順位を維持できるようにしていきたいと思います。


RS:X級女子
日本からは4選手が出場し、国枠獲得を目標に頑張っています。
北東の風、8-12ノットの中3レースが行われ、小嶺、伊勢田が、1レースずつシングルを取りました。大西も最終レースを11位でフィニッシュして、明日からの挽回にかけます。
特にプレーニングレースになると力を発揮する須長にも期待できます。
課題はたくさんありますが、選手各々の良い部分がたくさん発揮できるようにサポートしていきます。

明日は470男女が初日、レーザーとラジアルは決勝グループに分かれての2レースとなります。まだレースが始まっていないスキフクラスがあるかと思うと、ゴールドフリートでのレースが始まる種目もあり、不思議な雰囲気の大会です。ラジアル女子でゴールドフリートに残った土居と蛭田は次の目標は19枠の国枠を獲得することです。明日は今日よりも弱めの風が予報されています。


●日本選手の成績:
●レーザー級(147艇/3グループ/69ヵ国参加/本日2レース)
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 107位 27-34-(BFD)-23
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 114位 17-34-(40)-39
○谷口 斉謙(島精機)
 115位 41-12-(45)-44

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/本日2レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 28位 6-21-14-(44)
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 53位 32-27-10-(36)
○冨部 柚三子
 81位 (44)-34-34-35
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 94位 39-34-(46)-43

●RS:X級男子(96艇/2グループ/50ヵ国参加/本日2レース)
○富澤 慎(トヨタ自動車東日本)
 32位 20-15
○板庇 雄馬(立命館大学)
 59位 34-23
○倉持 大也(関東学院大学)
 75位 37-37

●RS:X級女子(60艇/2グループ/29ヵ国参加/本日3レース)
○小嶺 恵(ジェイ・ウィル・パートナーズ)
 27位 (23)-8-12
○伊勢田 愛(ビワコマリーンスポーツクラブ)
 34位 (18)-9-17
○大西 富士子(アイエストレーディング)
 39位 (29)-20-11
○須長 由季(ミキハウス)
 43位 17-(20)-19

●大会サイト:http://www.sailing.org/2014-ISAF-Worlds.php


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▲ゴールドフリートに残ったものの厳しい表情の蛭田
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▲出艇待ちのレーザーフリート
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▲右海面有利により、ロングレイに並ぶ艇団
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▲大西、小嶺のフィニッシュ
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▲RS:X男子のスタート1分前
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▲RS:Xの保管テントは混雑しています。少し狭すぎます
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▲フィリペ6世国王と記念撮影をするのは、レーザーとラジアルで今大会にむけてサンタンデールで強化をしてきたイマージングネイションプログラムの選手たち

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

Day1



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▲1レース目6位でフィニッシュの土居

9月12日

11日の夕方から開催された開会式は3万人の観衆の前で83カ国1000名を超える選手が行進をし、ISAF会長から開会宣言がありました。そして、初日の12日、オープニングを飾るのはレーザーとラジアルです。霧で何も見えない朝でしたが、昼前には晴れ間が出て、海風が入るコンディションで2レースずつを行いました。

今大会ではエリアにスポンサー名がついています(別図参照)。このエリア表に従って、毎日2クラスか3クラスずつ増えていきます(レース予定表参照)。1200艇を超えるレース艇に加え、550艇を超えるコーチボートがサポートにきており、最大規模の世界選手権大会となりました。

今日のレーザーはFleixenetという海面、サンタンデールで一番賑わうビーチの正面でのレースです。ラジアルはHPという海面、湾を出てすぐの潮が複雑なエリアでした。レーザーとラジアルは今日から毎日2レースの予定で2日間の予選の後、3日間の決勝グループでレースが行われます。大会の初日はトラブルがつきものですが、朝配布されたグループ分けのリストが間違っており、海上で新リストを配ってグループリボンを付け直すというハプニングがありました。風待ちになったので何とかなりましたが、大会運営はミスター・ソーリーといって謝りまくりの毎日です。


レーザー級男子
第1レースでは、潮流のストラテジーにより左海面を選択した南里が下マークを7位で回航しましたが、その後右に振れる風に合わせることができずに17位でフィニッシュ。第2レースでは谷口が右に振れる風を読み、12位でフィニッシュしました。
今大会は、147艇を3つのフリートに分けて予選が行われ、ゴールド、シルバー、ブロンズの決勝フリートに分かれるため、予選シリーズで点数を失わないことが重要になります。


レーザーラジアル級女子
レーザーラジアルは沖の海面HPで行われました。このエリアは右と左で潮の向き、強さが大きく違い、右エリアは強い追い潮でした。また、エリアには大きな潮目があり、この潮目をどのように避けてコースを引くかが重要でした。
1レース目、土居はあまり良いスタートではなかったものの、その後クリアレーンを掴んで有利な右エリアに出て、土居は6位でフィニッシュしました。その他の日本人選手は、行きたい方向にうまく船を持っていくことができず苦戦しました。やはり、軽風になると特にスタートが重要になってきます。明日は落ち着いてスタートし、行きたい方向に行ってほしいと思います。

昨日の開会式に続き、今日は新国王となったフィリペ6世がセーリングセンターを来訪されました。王子の時代にバルセロナオリンピック代表でセーリングの中心にいらした方ですが、サンタンデールのセーリングセンターの建造にも貢献し、センターの名前もプリンス・フィリペセンターとなっています。大会運営で苦労が多くても、これだけのパッションをもった応援に、明日からのレースも期待できると思います。

明日はシングルハンドの2クラスに加えて、RS:X男女がスタートします。予報は今日とあまり変わらないので、午後からの海風でのレースとなるのでしょうか。13時スタート予定です。


●日本選手の成績:
●レーザー級(147艇/3グループ/68ヵ国参加/本日2レース)
○谷口 斉謙(島精機)
 81位 41-12
○南里 研二(アルバトロスヨットクラブ) 
 84位 17-34
○安田 真之助(宮津高校・教員) 
 98位 27-34

●レーザーラジアル級(120艇/2グループ/53ヵ国参加/本日2レース)
○土居 愛実(慶応義塾大学)
 21位 6-21
○蛭田 香名子(豊田自動織機)
 55位 32-27
○長谷川 哲子(豊田自動織機)
 72位 39-34
○冨部 柚三子
 81位 44-34

●大会サイト:http://www.sailing.org/2014-ISAF-Worlds.php

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▲大会レース予定表
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▲レースエリア図
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▲皆、右に行きたいので本部船は大混戦
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▲第1レースの下マークを7位で回航する南里
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▲新国王のフィリペ6世がセーリングセンターを訪問。同センターは国王が王子だった時に建造されたものです
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朝霧の中で艇の準備をする南里

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

ISAF World



スペイン北部の都市サンタンデールで「ISAFワールド」が開幕しました。本大会は、セーリング競技のオリンピッククラス全種目が同時に世界選手権大会を行うもので、ISAF(国際セーリング連盟)が4年に一度開催しています。今回は2016年リオデジャネイロ五輪の国枠の50%を決める重要な大会となります。日本からは五輪10種目のうち9種目に23艇が参加します。


1409_2014_ISAF_World-01.jpeg▲開会式は3万人の人で、選手たちはその中を行進。

●開催地:スペイン・サンタンデール Spain Santander
首都マドリードの北320km、大西洋に面した街です。スペインのナショナルセーリングセンターがあり、今大会のためにサンタンデール市が全面的に支援をし、世界各国から選手を受け入れています。

●参加国:約1000艇、70カ国(大会受付け終了後に正しい数字がでます)。オリンピック本番の3倍規模の大会です。

●国枠予選:今大会で各種目のリオ五輪国枠の50%が決まります。国数は下記のとおりです。
○RS:X男子…18カ国
○レーザー男子…23カ国
○フィン男子…12カ国(日本からの参加なし)
○470男子…13カ国
○49er男子…10カ国
○RS:X女子…13カ国
○ラジアル女子…19カ国
○470女子…10カ国
○49erFX女子…10カ国
○Nacra17…10カ国(リオから新規導入される男女混合種目のカタマラン)

●出場選手:
1409_2014_ISAF_World-02.jpg

●日 程:
9月8日~14日:受付、計測(種目によって始まる日が異なります)
9月12日:レーザー、ラジアル第1日→18日メダルレース、終了
9月13日:RS:X男女 第1日→19日メダルレース、終了
9月14日:470男女 第1日→20日メダルレース、終了
9月15日:49er、49erFX、Nacra17 第1日→21日メダルレース、終了
それぞれの種目の最終日に国枠を獲得した国が決まります。

●大会サイト:http://www.sailing.org/2014-ISAF-Worlds.php

1409_2014_ISAF_World-03.jpg▲開会式を見に集まった人、人、人。
1409_2014_ISAF_World-04.jpg▲開会式の最後は赤と黄色の紙ふぶきで終わりました。
1409_2014_ISAF_World-05.jpg▲江の島のような島がサンタンデール湾の入り口にあります。
1409_2014_ISAF_World-06.jpg▲FXは国内では1艇の練習になることが多く、海外でのレース練習が貴重です。
1409_2014_ISAF_World-07.jpg▲目指すはゴールドフリート、そして国枠の獲得です。FXの波多江・大熊組。
1409_2014_ISAF_World-08.jpg▲マイペースで調整する松永・吉田雄悟組。
1409_2014_ISAF_World-09.jpg▲元気な市野・外薗組。
1409_2014_ISAF_World-10.jpg▲トップ10に入ってメダルレースを目指す吉田愛・吉岡組。
1409_2014_ISAF_World-11.jpg▲スキフ特有の走りに慣れてきた49erの牧野・高橋組。
1409_2014_ISAF_World-12.jpg▲12日からレースが始まるラジアルの土居はしっかりと調整ができた様子。
1409_2014_ISAF_World-13.jpg▲総勢550隻(!)のコーチボートは沖のブイに係留
1409_2014_ISAF_World-14.jpg▲毎朝の気象潮流情報を準備する萩原(右)と齋藤。
1409_2014_ISAF_World-15.jpg▲470の計測は予想よりも厳しく時間が大幅に遅延。

(編集・文責:JSAFオリンピック強化委員会・広報)

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