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最終日


2012 RS:X WORLD WINDSURFING CHAMPIONSHIPS

2012年
ウインドサーフィンRS:X級
世界選手権

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Report & Photo:宮野 幹弘
Edit : オリンピック特別委員会 広報

最終日も強風 全レースおこなえず 大会終了へ

1203_RSX_world-18.jpg▲全面白波1203_RSX_world-19.jpg▲2012年世界選手権終了3月28日(大会最終日)
今日は予報通りに朝から30ノットオーバーの風が入っています。
正午スタート予定のメダルレース選手たちは、再度の計測を終えて待機を続けていましたが、風はいっこうにおさまることなく、強くなる一方でした。ついに、本日予定のレースはすべて中止となり、今大会は閉幕に至りました。
大会前の練習期間は13~15ノット・プレーニングコンディションの理想的な日々が続いていましたが、このような強風下での大会になるとは思いもよりませんでした。
ちなみに、この強風は当地では「レバンテ」(地中海西部に吹きつける季節特有の強い東風)と呼ばれており、今月いっぱい吹き続けるとのことでした。冬の時期に相模湾に吹きつけるいわゆる「大西」みたいなものなのかもしれません。そして、4月からは穏やかな海に戻るとのことです。

 今回、日本ナショナルチームは12月に行われたパースISAFワールドでの課題を海外選手との合同練習や各国際大会などに出場し強化をはかり、3月上旬から当地に入り最終調整を経てこの大会に挑みました。大会は我々と同じように五輪最終選考会にしている国が多かったこともあり、参加人数も多く、必然的にレベルの高い大会になりました。
女子は昨年のISAFワールド優勝者のイスラエル:リー選手が2連覇を果たし、2位はポーランド:ゾフィア(ISAFワールド2位の選手)3位はイタリア:シンシーニでした。男子は北京五輪銀メダリストのフランス:ボンテンが初優勝、2位は2010年世界選手権優勝者イギリス:ニック、3位にはニュージーランド:JPが入りました。

1203_RSX_world-20.jpg▲代表内定の富澤・須長 今回五輪日本代表に内定した選手たちは、予選ヒートの走りを見てしっかりと課題を持ち練習をしてきたことがよくわかりました。富澤のボードスピード、素早い状況判断、須長のスタート、上り角度などです。きちんとしたテーマを持って練習してきた結果が今回の順位を引き出したということです。今回選考に漏れた選手も次の目標に向かってさらに精進してほしいと思います。また五輪を目指してください。「継続は力なり」必ず夢はかないます。
富澤(14位・国別11位)と須長(27位・国別17位)の今回の順位レベルは世界の激戦区です。一つのミスが順位を下げてしまいます。この順位からさらに上を目指していくには、ミスを最大限に減らし、その局面ごとの戦術的優先順位を冷静かつ瞬時に判断して勝負することが肝心です。五輪までの残された時間でその点を大いに磨きをかけてください。努力家の二人です。必ずやり遂げてくれるものと期待をしています。

 最後に今回ご支援、応援してくださった皆様に感謝を申しあげます。選手・コーチともどもロンドン五輪にて上位成績を獲得するべくさらに精進していきたいと考えております。どうぞ引き続きご声援よろしくお願い申しあげます。


【大会最終総合成績】
男 子(48か国・120選手)
ゴールドフリート
富澤 慎(関東自動車工業) 14位(国順位 11位)10‐10‐13-14-22-(23)-19-11-12-17

シルバーフリート
金子 岳司(大垣共立銀行) 86位 BFD(61)- 42- 47-46-22-19    

女 子(37か国・80選手)
ゴールドフリート
須長 由季(ミキハウス) 27位(国順位 17位) 16-13–3-14-14-22-32-24-(36)-22

シルバーフリート
小菅 寧子(J-WILL PARTNERS) 44位 26-28-21-23-5-5
大西 富士子(TEARS) 45位 30-26-23-26-3-3
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開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
http://realtimeonlineresults2.appspot.com/intro.jsp?competition_id=WC2012_001&sub_competition_id=WC2012_002

ロンドン五輪日本代表候補選手 選考基準
2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf

2012年種目別世界選手権日程他:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
五輪セーリング競技とは:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
ロンドン五輪情報:http://jsaf-osc.jp/cn08/pg04-02.html
1203_RSX_world-21.jpg▲撤収作業1203_RSX_world-22.jpg▲ミズノウエアの金子選手
1203_RSX_world-23.jpg▲富沢 慎1203_RSX_world-24.jpg▲富沢 慎
1203_RSX_world-25.jpg▲須長 由季1203_RSX_world-26.jpg▲須長 由季

6日目


強風おさまらず 全レース中止
富澤 須長ともに五輪への意気込みを語る

3月27日(大会6日目)
 今日はレース前まで順調な風が吹いていましたが、開始30分前ほどから30ノットオーバーの風がコンスタントに入り始め、急きょAP旗が掲揚されました。
その後2時間ほど待機しましたが、風は落ちるどころか更に勢いを増し、結局本日のレースは中止になりました。
こうした中、大会のアトラクションとして賞金1,000$を懸けた「スピード記録会」が行われました。腕に覚えがある男女24選手が出場して100mコースのスピードを競った結果、男子では総合4位につけているオランダのドリアン選手が驚異の31.86ノットを叩き出し、女子では同じく29位のポーランド・ハンナ選手が25.92ノットを記録してそれぞれ優勝しました。当時の風は50ノットを超えるすさまじさでした。
明日は大会最終日です。今日以上の40ノット超の風が吹く予報が出ています。
12:00から男女メダルレース、その後14:00よりゴールドフリート男女、シルバーフリート男女の順でレースが行われる予定ですが、果たしてレース自体が行えるか心配です。
今まで何年も世界選手権を見てきましたが、こんなにも強風が続き、レースが中止になった大会は初めてです。

閉幕を前にして、ロンドン五輪日本代表を内定した2選手のコメントをご紹介します。

【 富澤 慎(関東自動車工業)】
「北京に続いて再び五輪にチャレンジできることをうれしく思っています。
 また、いつも活動を支えてくれている勤務先の関東自工、一番近くで支えてくれている家族へ恩返しという意味も込めてロンドン五輪では最高の走りをしたいと思います。 
今回の世界選手権では、最大の課題であったスピードを克服して臨んだ大会となりました。
大会2週間前からの事前練習でもすべての風向・風速で練習することができ、最高の調整をすることができました。
現在の成績は、自己ベストの14位ではありますが、TOP10には、まだまだ届きません。
今後の課題としては、引き続きスピードアップです。五輪までに更にレベルアップを図り、上位の成績を目指します」

【 須長由季(ミキハウス)】
「まずは、支援をいただいている会社をはじめとする関係者の方々に感謝します。
昨年12月ISAFの世界選手権からこの大会までの3か月間、新しい取り組みや海外選手との密度の濃いトレーニングを続けてきました。その成果として、今大会で良くなった部分も多くありましたが、改善されたもののまだ完全に身になっていない部分も多くありました。
今後はそういった部分をどのように克服していくかを考えて練習しなくては到底五輪の舞台で上位の成績を残すことはできないと痛感した大会でした。
五輪まで残された時間はあとわずかしかありません…。日本代表になれたことはうれしいというよりホットしたという気持ちの方が大きく、同時に残された時間でやるべきことの多さに身の引き締まる思いです。
ただ、そのあたりが改善向上すれば、五輪本番でもそれなりの成績が取れるのではないかという自分なりの感触はあるので、代表になった以上、メダルを目指してこれから日々努力し本番で爆発したいと思います!」


【総合成績】大会6日目・決勝ラウンド第3日終了時
男 子(48か国・120選手)
ゴールドフリート:10レース終了時
富澤 慎(関東自動車工業) 14位 10‐10‐13-14-22-(23)-19-11-12-17

シルバーフリート:6レース終了時
金子 岳司(大垣共立銀行) 86位 BFD(61)- 42- 47-46-22-19    

女 子(37か国・80選手)
ゴールドフリート:10レース終了時
須長 由季(ミキハウス) 20位 16-13–3-14-14-22-32-24-(36)-22

シルバーフリート:6レース終了時
小菅 寧子(J-WILL PARTNERS) 44位 26-28-21-23-5-5
大西 富士子(TEARS) 45位 30-26-23-26-3-3
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開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
http://realtimeonlineresults2.appspot.com/intro.jsp?competition_id=WC2012_001&sub_competition_id=WC2012_002

ロンドン五輪日本代表候補選手 選考基準
2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf

2012年種目別世界選手権日程他:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
五輪セーリング競技とは:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
ロンドン五輪情報:http://jsaf-osc.jp/cn08/pg04-02.html

5日目


強風下の男女ゴールドフリート
富澤 豪快な走りで総合14位にジャンプアップ
須長 健闘するも27位に後退

1203_RSX_world-15.jpg▲富沢好スタート3月26日(大会5日目)
今日は昨日にもまして風が吹いています。
レース前に選手たちと前日の反省点でもあったスタートについて「いつもの感覚より早く走り出すこと」「トップスピードでスタートするためにどうするか」などを再確認しました。
風向は90~100°風速は20~22ノット、ブローで30ノット近くの強風下で女子ゴールドフリートがスタートしました。
須長は好スタートを切り、角度スピード共によく10位前半で上マークを回航しました。その後、サイドマークに向かう途中強烈なブローが入りスピードが加速、順位を上げましたが、下りのジャイブで沈をしてしまい順位を下げ結局24位でフィニッシュ。スタートがよかっただけに沈が悔やまれる結果となりました。その後の第9レースもスタートを果敢に攻めましたがスピードのあるスタートができません。スラローム、ジャイブマークで数人抜いたものの、このスタートが響き36位のカットレースを作ってしまいました。昨年のワールドよりもスタートがよくなりましたが、上位を狙うためにタイトなところから出ようとする意欲は買えますが、時にそれが裏目に出てしまいます。
 富澤は、前日悪かったスタートが良くなり思うようなレース展開ができました。3レース共にスタートを攻める事よりも確実なところから出ることが奏功、スピード、角度共によく、周りもよく見て安定したレース展開ができていました。強風を味方に付けた走りは豪快そのものでした。
1203_RSX_world-16.jpg▲富沢スラロームレグ1203_RSX_world-17.jpg▲須長上マークからサイドマークへ強風下のレースでは、スタートがとても重要になってきます。失敗すると失速がひどく、スピードが出ないことにより角度も取れなくなります。上から出たとしても直ぐに下まで角度が落ちてしまい、そこでやっとスピードが出せて角度が取れるようになります。このようなリスクを避けトップスピードでスタートすることが順位を上げることに大きくつながります。今日の富澤は自分が今何をしなければいけないのか、そして良い順位を取ることはもちろんのことですがミスを少なくして確実に順位を上げていこうとした結果が今日の成績につながったと思います。
今日はこのスタートにおける二人のリスクマネージメントの重要性、考え方の違いが、明暗を分けました。さりとて須長の果敢な攻めも上位を狙うためには必要なことには違いありませんし、強風下の彼女の気合は必ずや今後の展開につながることだと思います。
なお、ゴールドフリート後に予定されていた、シルバーフリートのレースは風が右にシフトしさらに強くなったため中止となりました。
明日は、さらに風が強まる予報が出ています。しっかり走って同じミスをしないようにがんばってほしいと思います。



【総合成績】大会5日目・決勝ラウンド第2日終了時
男 子(48か国・120選手)
ゴールドフリート:10レース終了時
富澤 慎(関東自動車工業) 14位 10‐10‐13-14-22-(23)-19-11-12-17

シルバーフリート:6レース終了時
金子 岳司(大垣共立銀行) 86位 BFD(61)- 42- 47-46-22-19    

女 子(37か国・80選手)
ゴールドフリート:10レース終了時
須長 由季(ミキハウス) 20位 16-13–3-14-14-22-32-24-(36)-22

シルバーフリート:6レース終了時
小菅 寧子(J-WILL PARTNERS) 44位 26-28-21-23-5-5
大西 富士子(TEARS) 45位 30-26-23-26-3-3
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開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
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ロンドン五輪日本代表候補選手 選考基準
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4日目



強風下 決勝ラウンド始まる
ゴールドフリート 富澤 須長ともに
1段上での戦いに苦戦


1203_RSX_world-13.jpg▲富沢ポートスタート1203_RSX_world-14.jpg▲須長スタート3月25日(大会4日目)
今日は朝からとても好い風が吹いています。
決勝ラウンドが今日から始まりました。
定刻通りに男子ゴールドフリートからのスタート。風向は90~100°風速は15~17ノット、昨日より左からの風が入っています。
2回目の五輪代表を決めた富澤はゴールドフリートに入り緊張したのかいつものスタートが見られませんでした。それでも風をしっかり見極めスタートの出遅れの挽回をはかりましたが、そこはゴールドフリート、今までの様にはいかず、順位を伸ばすことはできませんでした。しかし、本日の第3レース(通算7レース目)では何とか10番後半に入ることができ、少し得たものがあったようです。5レース以上消化のため1カットが入り総合順位は落としてしまいましたが、幸い大きく順位を落とすレースがなく安定しているので明日は得意のスタートで好位置につけてほしいと思います。
引き続き女子ゴールドフリートがスタートしました。このころには風がさらに強くなり18~20ノット、ブローで25ノットと今大会一番の強風下でのレースになりました。
初の五輪代表を決めた須長はゴールドフリートの緊張かスタートは良かったもののスピード、角度があまりよくなく20位前半で下マークを回航となりました。しかし須長はさらに風が上がりセイルを落とす選手が多い中、安定した走りを見せ健闘よく14位でフィニッシュしました。その後の2レースは、強風下だったせいもありセイルが切れてしまったり、ガスケットがはがれてしまったりとアクシデントに見舞われ、順位を伸ばすことができませんでした。須長は周りの選手が順位を落としてくれたおかげもあり総合順位は上がりましたが、レース内容はけして納得いくものではなかったようです。明日は今日の悪かったところを見直し、上を目指してほしいと思います。
女子シルバーフリートは、大西が本日行われた2レースともに3位、小菅も5位と順位を上げてがんばっています。

今日は、強風下ガスティーなコンディションでした。風もシフティー、海面もチョッピーだったため、セイル位置を安定的に維持することが難しかったと思いますが、世界のトップ選手たちはこのようなコンディションでもさすがと思わせる走りを随所に見せています。
明日も強風が予想されています。


【総合成績】大会4日目・決勝ラウンド第1日終了時
男 子(48か国・120選手)
ゴールドフリート:7レース終了時
富澤 慎(関東自動車工業) 20位 10‐10‐13-14-22-(23)-19

シルバーフリート:6レース終了時
金子 岳司(大垣共立銀行) 86位 BFD(61)- 42- 47-46-22-19    

女 子(37か国・80選手)
ゴールドフリート:7レース終了時
須長 由季(ミキハウス) 20位 16-13–3-14-14-22-(32)

シルバーフリート:6レース終了時
小菅 寧子(J-WILL PARTNERS) 44位 26-28-21-23-5-5
大西 富士子(TEARS) 45位 30-26-23-26-3-3
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開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
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ロンドン五輪日本代表候補選手 選考基準
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五輪セーリング競技とは:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
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3日目



予選ラウンド終了
決勝ラウンドを待たずして
男子・富澤と女子・須長 五輪日本代表内定


1203_RSX_world-09.jpg▲Japan出艇3月23日(大会3日目)
今日は、こちらに来て初めての曇り空の朝を迎えました。
予選ラウンドの最終日は男女とも1レースのみです。
昨日の風が午前中少し残っていましたが、レースが始まる1時間ほど前から風が落ち着き始め、風向は110~120°風速は18~20ノット、ブローで25ノットの中、日本女子3名のイエローフリートがスタートしました。
強風を得意とする須長は好スタートを切り、岸から入ってくる風にうまく合わせ、シングルで上マークを回航。下マークを7位で回航しましたが、雨雲と共に風が左へシフト。この風をうまくつかめずフリーで若干挽回を図りましたが14位フィニッシュ。小菅、大西はこのレースもスタートをうまく切ることができず、スピードを出すことができません。
なんとか周りについていこうとしますが、スピード不足ため角度も取れず定位置でのフィニッシュとなりました。
今日の女子のレースは、好スタートを切り左から入ってくる風にうまく合わせ、2上では雨とともに風が落ちてきたことへの状況判断がポイントでした。イエローフリートはアウターループでのレースだったので、余計に左からの風には注意を払う必要がありました。   
このレースの結果、須長は予選総合22位を確定。日本選手ただひとり決勝ラウンドゴールドフリート進出を果たし、連盟五輪代表選考基準により五輪日本代表を内定しました。初の五輪代表です。
引き続き男子のレースが行われる予定でしたが、雨が強くなるに従い風が強まり、AP/Hが掲揚され一度ハーバーに戻ることになりました。
雨が上がり風も落ちはじめた2時間後。風向100°、風速15~18ノットで金子(ホワイトフリート)がスタートしました。スタートはうまく切れましたがスピードに乗ることができないため周りの選手の角度についていけず、その後の懸命なリカバリーも功を奏せず結局順位を上げられないまま46位フィニッシュに終わりました。
1203_RSX_world-10.jpg▲須長下マーク回航注目の富澤(オレンジフリート)はスタートで上の選手に被せられてしまいスピードが落ちたためスピードを付けるべく角度を合わせ何とかこらえて1下を18位で回航しました。その後、左からの風にうまく合わせ、風がある右海面へアプローチ、オーバーセイル気味でしたが順位を4つ上げて14位でフィニッシュしました。窮地でも最後まであきらめず、巧みな状況判断が順位を上げる結果につながりました。
この結果、富沢は決勝ゴールドフリートに進出を決め、五輪日本代表内定となりました。北京につづいて2回目の五輪出場です。

明日から決勝フリートが始まります。五輪内定選手は決まりましたが、それはそれとしてさらに全員が上位に入れるように気を引き締めてレースに挑んでほしいと思います。
ミスを無くし、しっかりとした状況判断そして風の見極めが決勝フリートでも重要となってきます。
明日からヨーロッパはサマータイムがスタートします。日本との時差は7時間です。

【総合成績】22日・3レース終了時
男 子(48か国・120選手)
富澤 慎(関東自動車工業) 16位 10‐10‐13-14
金子 岳司(大垣共立銀行) 99位 BFD- 42- 47-46    

女 子(37か国・80選手)
須長 由季(ミキハウス) 22位 16-13–3-14
小菅 寧子(J-WILL PARTNERS) 47位 26-28-21-23
大西 富士子(TEARS) 55位 30-26-23-26
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開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
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1203_RSX_world-11.jpg▲大西スタート1203_RSX_world-12.jpg▲男子スタート1分前

2日目



強風 ノーレース
明日1レースで決勝ラウンドへ

3月23日(大会2日目)
今日は、朝から南寄り40ノット超の風が吹くコンディションでした。午後には30ノットほどに落ちるかもしれないとの判断から15時までウェイティングとなりました。
その間も選手たちはセッティング、ボードの調整を行い強風のレースに備えていました。 運営サイドも選手、コーチたちへのブリーフィングを行い、海上コンディション、レースの進行方法などを説明しレースの準備をしていましたが、ついに風が落ちることはなく15時に「本日のレースはキャンセル」となりました。
明日は当初の予備日を返上し、12:00より女子イエローフリート(日本選手3名が出場)13:00以降に男子2フリートが行われます(金子ホワイト、富澤オレンジフリート)。ただしレース数は1レースのみで、これが予選ラウンドの最終レースとなり、計4レース(カットレース無し)で、全選手が決勝ラウンド(上位グループのゴールドフリートと下位グループのシルバーフリートに分離)へ進むことになりました。
ゴールドフリート(フリートの50%)に残ることが五輪代表選手選考の第1関門です。
明日は気温20℃・小雨・東南東15ノットの予報です。


【総合成績】22日・3レース終了時
男 子(48か国・120選手)
富澤 慎(関東自動車工業) 14位 10‐10‐13
金子 岳司(大垣共立銀行) 101位 BFD- 42- 47    

女 子(37か国・80選手)
須長 由季(ミキハウス) 20位 16-13–3
小菅 寧子(J-WILL PARTNERS) 49位 26-28-21
大西 富士子(TEARS) 53位 30-26-23
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開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
http://realtimeonlineresults2.appspot.com/intro.jsp?competition_id=WC2012_001&sub_competition_id=WC2012_002

ロンドン五輪日本代表候補選手 選考基準
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1日目



初日 男子・富澤14位 
女子・須長20位 好発進!

1203_RSX_world-05.jpg▲男子スタートライン3月22日(大会初日)
ロンドン五輪RS:X級日本代表(候補)選手を決める世界選手権のレース初日を迎えました。
今日は、微風の予報でしたが、レース開始時刻が近づくにつれ風が入り始め、定刻より10分遅れて男子は2フリートに分かれてスタートしました。風向120度、風速12~14ノットのプレーニングコンディションで海面はチョッピー、ブローが入ると右にシフトする傾向が見られ、スタート後の右へ返すタイミングがとても重要なレース展開となりました。
富澤(ホワイトフリート)は、好スタートを切り、3レースを10-10-13でフィニッシュ。惜しくもシングルでのフィニッシュはできませんでしたが、海外の選手と互角な戦いを見せ、初日14位の好発進です。一方、金子(オレンジフリート)は、3レースともトップスピードでスタートすることができず、思うようなコースも引けず、つらい初日スタートとなりました。一つのミスが大きく順位を入れ替える戦いになるので、ボードスピードはもちろん、しっかりとした状況判断が必要になってきます。
男子終了後に女子も2フリートにわかれてスタートしました。風の傾向は同じでしたが、時間が経つにつれ上がり始め、15~17ノット、ブローで20ノットのレースとなりました。スタートが上手いはずの小菅、大西がトップスピードでスタートが切れず、スピードにうまく乗ることができません。波があまりない海面だっただけに、スタート後のスピードがとても大事になってきます。そしてそれはその後のコース取りにも大きく影響します。このスタートのまずさが最後まで響き、ふたりともに順位を伸ばせずじまいで不本意な初日となりました。そうした中、スタートを苦手としていた須長は事前練習でスタートを重点的に練習した成果が、今日のレースで出ました。3レースともにトップスピードでの好スタート、その後若干のミスはあったものの、海外の強豪選手によく食らいつき健闘しました。とくに3レース目のスタートは素晴らしくスピードにも乗り、1203_RSX_world-06.jpg▲ジャイブマーク接戦3位でフィニッシュしました。初日20位。このスピードが維持できればさらに上での戦いが見えてきます。
男子総合9位までの選手は3レースともにシングルをキープし、レースを進めています。富澤もこの上位選手たちと絡んでレースを進めているだけに、明日からのレースに期待が持てます。
女子は、2011年世界チャンピオンのイスラエル、2位ポーランド、2010年世界チャンピオンのスペインが激戦を繰り広げています。
明日の予選ラウンド最終日は25ノット以上のハードコンディションでのレースが予報されています。

【総合成績】22日・3レース終了時
男 子(48か国・120選手)
富澤 慎(関東自動車工業) 14位 10‐10‐13
金子 岳司(大垣共立銀行) 101位 BFD- 42- 47    

女 子(37か国・80選手)
須長 由季(ミキハウス) 20位 16-13–3
小菅 寧子(J-WILL PARTNERS) 49位 26-28-21
大西 富士子(TEARS) 53位 30-26-23
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開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
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五輪セーリング競技とは:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
ロンドン五輪情報:http://jsaf-osc.jp/cn08/pg04-02.html

1203_RSX_world-07.jpg▲須長3位で下マーク回航1203_RSX_world-08.jpg▲気球の下にビデオカメラ

RS:X World-2



明日22日開幕 
ロンドン五輪RS:X級日本代表候補選手選考大会
世界との戦い そして内なる戦い

1203_RSX_world-01.jpg▲大会会場3月21日(大会前日)
明日からロンドン五輪RS:X級日本代表選手選考会を兼ねた2012年ウインドサーフィンRS:X級世界選手権が当地スペイン・カディスで始まります。カディスは、首都マドリードより南西へ650km程に位置し、大西洋に面した貿易港として栄えている街です。また過去にも数多くの世界選手権を行ってきていることでも知られるセーリングスポットです。
今年の世界選手権は、多くの国にとって最終選考もしくは、五輪の出場枠が懸けられている大会です。五輪年にふさわしく、エントリーも男子120艇48か国、女子80艇37か国と、ここ数年で最大規模の世界選手権になりました。国によっては1~2名の選手の参加が目立ちますが、中にはイタリア、スペインのように、すでに代表が決まっている国の選手は思いっきりレースに集中できますが、日本のように最終選考が懸っている選手たちは、世界と戦うと同時に自国選手との「内なる戦い」にも集中し、代表の座を勝ち取らなければならず、そうした意味で例年のワールドとは少し違うレース展開が予想されます。
今年からレース数も最大10レースから12レースへ増え、また会期中の風予報も初日以外は20kt.超とのことで、現時点における世界相手の力量を見るには格好の大会となりそうです。
 日本選手たちは、レジストレーション、メジャーメントを終え、全員元気で明日からの大一番に備えています。
初日は、12:00から男子2フリート、14:30より女子2フリートに分かれレースが行われます。日本ナショナルチーム男女5選手の戦いに注目ください。


開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

日本代表選手:
男子(48か国・119選手)
富澤 慎(27歳)(関東自動車工業)[ISAFランク40位]
金子 岳司(24歳)(大垣共立銀行)

女子(37か国・80選手)
須長 由季(31歳)(ミキハウス)[ISAFランク26位]
小菅 寧子(37歳)(J-WILL PARTNERS)[ISAFランク49位
大西 富士子(28歳)(TEARS)

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
http://realtimeonlineresults2.appspot.com/intro.jsp?competition_id=WC2012_001&sub_competition_id=WC2012_002

ロンドン五輪日本代表候補選手 選考基準
2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
2012年種目別世界選手権日程他:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
五輪セーリング競技とは:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
ロンドン五輪情報:http://jsaf-osc.jp/cn08/pg04-02.html

1203_RSX_world-02.jpg▲大会会場1203_RSX_world-03.jpg▲大会会場
1203_RSX_world-04.jpg▲道具の整備をする小菅選手

RS:X World-1



開催地:スペイン カディス
会 期:
3月22日~23日 予選ラウンド
3月25日~28日 決勝ラウンド 
3月28日     メダルレース

日本代表選手:
男子(48か国・119選手)
富澤 慎(27歳)(関東自動車工業)[ISAFランク40位]
金子 岳司(24歳)(大垣共立銀行)

女子(37か国・80選手)
須長 由季(31歳)(ミキハウス)[ISAFランク26位]
小菅 寧子(37歳)(J-WILL PARTNERS)[ISAFランク49位
大西 富士子(28歳)(TEARS)

オリ特帯同スタッフ:山田敏雄 宮野幹弘
大会公式HP
http://realtimeonlineresults2.appspot.com/intro.jsp?competition_id=WC2012_001&sub_competition_id=WC2012_002

ロンドン五輪日本代表候補選手 選考基準
2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
2012年種目別世界選手権日程他:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
五輪セーリング競技とは:2012_olympic_criteria_for_selection3.pdf
ロンドン五輪情報:http://jsaf-osc.jp/cn08/pg04-02.html


ロンドン五輪セーリング日本代表候補選手
選出大会の先陣を切る
2012年ウインドサーフィンRS:X級 世界選手権
3月22日からスペインにて開幕

いよいよ、日本セーリング界の期待を担った各五輪種目の日本代表候補選手(以下:日本代表)を決定する本年度の世界選手権が始まります。
日本はロンドン五輪セーリング競技のうち8種目(6艇種)に挑戦します。日本はすでに5種目の出場国枠を獲得(昨年12月:ISAFワールド)、残り3種目(レーザー級、49er級、スター級)についても残り国枠獲得をめざしそれぞれの2012世界選手権に挑みます。
いずれにしても、出場国枠を獲得した各種目の2012世界選手権日本最上位選手・組が栄えあるロンドン五輪日本代表の座を射止めることになります。
今回の2012年ウインドサーフィンRS:X級世界選手権は上記8種目の日本代表選手選出の先陣を切る大会となります。大会にはナショナルチーム男女5名が参加します。

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