最終日
Japan Laser・Radial・4.7 Championship 2012
レーザー・ラジアル女子・4.7全日本選手権
Report:飯島洋一(オリ特・アシスタントナショナルコーチ)
Photo:日本レーザークラス協会
Edit:オリンピック特別委員会 広報
レーザーの優勝は安田
2013年JSAFナショナルチームの座を獲得
▲今日は4.7クラスのみ1レースが成立しました。レーザー全日本選手権最終日。風はレースができる程度に吹いているもの北西から東へと行ったり来たり、北西の風が少し入った瞬間にタイミングよく4.7クラスのみ1レースが行われました。
〈4.7クラス〉
右へ左と大きく風が変わる中、4.7クラスは最終レースがスタートしました。集団の下寄りからリコールかと思うほどの良いスタートを決めた女子・遠藤紅葉がそのまま左に向かい、それが功を奏し、大きく左へシフトした風を掴み集団をリードしました。その後、一時後続艇に抜かれるものの再び抜き返し、見事なトップフィニッシュを決めました。遠藤は最終日まで今ひとつ調子の波に乗れていませんでしたが、この胸のすくようなレース展開でユースオーストラリア選手権のクォリファイを獲得しました(総合4位)。男子は高山がクォリファイを獲得です。
4.7クラス 22艇参加
1位 高山 大智(別府フリート)1−1−2-3 7点
2位 近藤 碧海(和歌浦フリート)3−5−1-2 11点
3位 村上 義龍(熊本フリート)2−2−4-5 13点
〈レーザークラス〉
レーザーはレースを試みるものの風が大きく振れノーレースとなりました。
優勝は今年世界選手権で涙を流した安田真之助(柳が崎フリート)。2日間吹いた中、圧倒的な走りを見せました。安田はこの成績により2013年度ナショナルチームに選出されました。
レーザークラス 41艇参加(1レースカット)
1位 安田 真之助(柳が崎フリート) 2-1-(4)-1-1-1 6点
2位 南里 研二(唐津フリート)1-2-2-2-3-(5) 10点
3位 永井 久規(知多フリート)3-3-1-(4)-2-2 11点
〈レーザーラジアルクラス〉
ラジアルもレーザー同様ノーレースとなり、前日までの成績が最終成績となりました。選手達は再来週11月23日~25日まで江の島で行われる全日本ラジアル選手権で世界
選手権とナショナルチームの座をかけて再びあいまみえます。
レーザーラジアル女子クラス 参加9艇(1レースカット)
1位 多田 桃子 (3)-1-2-2-1-2 8点
2位 冨部 柚三子 2-2-1-1-2-(4) 8点
3位 田畑 和歌子 1-(4)-4-3-3-1 12点
●大会公式HP:http://www.znet.ne.jp/laser_tsu/39AJ/index.html
▲大人に混じって強風シリーズで総合7位と健闘した北村
▲最終レースのトップフィニッシュでオーストラリア行きを決めた遠藤
▲レーザー流の祝福で海に落とされた安田。「次こそはオリンピックに行きます」と決意は固い。
2日目
2日目 男子・安田 首位守る
女子は多田と冨部 接戦
4.7クラス 高山リード
今日の津は昨日に比べ風もおさまり北西の風10~16Knot。レーザー、レーザーラジアル女子が4レース、そして今日から始まった4.7クラスが3レース行われました。
この風で4レースが行われるとさすがに体には疲労が蓄積します。帰着後に若い選手を含む多くの選手がジョギング、ウォ−キング、ストレッチを行っていました。選手の意識が一昔前に比べると大きく変化しているのを感じました。
〈4.7クラス〉
レーザー4.7クラスは若く選手が多いですが、OP時代に海外遠征を経験した選手も少なくなく、走りは荒削りですが勢いのあるレースをしています。今日は別府フリートの高山 大智選手が1−1−2とフリートをリードしました。メインシートをしっかり使ってボートをコントロールしていたフリーのセーリングが印象的でした。女子選手では江の島フリートの岸 優花が6−4−3の総合4位と男子選手に混ざり健闘しました。このクラスの選手はコンパスも積まずにキョロキョロと周りをよく観察しコースを引いていました。ただ、勢い余って上マークでオーバーセールしてしまう船が多々見受けられます。
4.7クラス 22艇参加
1位 高山 大智(別府フリート)1−1−2 4点
2位 村上 義龍(熊本フリート)2−2−4 8点
3位 近藤 碧海(和歌浦フリート)3−5−1 9点
〈レーザークラス〉
安田が昨日の失敗を取り戻すかのように4−1−1−1と走りました。南里のコースをしっかり視野に入れて負けないようにコースを選択していたのが印象的でした。続いて2−2−3−5と南里。永井が1−4−2−2と南里に1点差まで詰め寄りました。
ユース選手では北村が今日もシングルフィニッシュを3つとって総合7位。6位入賞まであと一息のところまで上がってきました。
レーザークラス 41艇参加(点数は1レースカットしたもの)
1位 安田 真之助(柳が崎フリート) 2−1−4−1−1−1−1 6点
2位 南里 研二(唐津フリート)1−2−2−2−3−5 10点
3位 永井 久規(知多フリート)3−3−1−4−2−2 11点
〈レーザーラジアルクラス〉
ラジアルクラスは昨日に引き続き多田と冨部が同点で首位に立っています。続いて田畑が続きます。田畑はレース中にラチェットブロックが破損しラチェットが効かない状態でレースを走りました。「今日の3レース目にラチェットが壊れてうまくメイントリムができない状態でした。でも、その時の方が速かったです(笑)」彼女はラジアルの特徴を掴もうと試行錯誤繰り返しながら1レース、1レースセーリングしています。
レーザーラジアル女子クラス 参加9艇(得点は1レースカットしたもの)
1位 多田 桃子 3−1−2−2−1−2 8点
1位 冨部 柚三子 2−2−1−1−2−4 8点
3位 田畑 和歌子 1−4−4−3−3−1 12点
明日は今日までのハイクアウトコンディションとは打って変わり、軽風の予報です。今日までとは違ったレース展開が見られそうです。
●大会公式HP:http://www.znet.ne.jp/laser_tsu/39AJ/index.html
▲淡々と走る多田選手
▲冨部選手の下マーク回航
▲4.7クラスのスタート
1日目
リオ五輪を目指した熱い戦いのはじまり
強風の初日 男子は 安田、南里がリード
女子は多田、冨部、田畑の順
11月2日より4日まで三重県の津ヨットハーバーにてレーザー、ラジアル女子、4.7全日本選手権(4.7クラスは3日から開催)が開催されています。
大会初日は2016リオ五輪に向けた熱く、厳しい戦いを予感させるような強風で寒いコンデションで始まりました。レース中の風速はブローで25ノット近くまで吹き上がり、選手に容赦なく襲いかかります。
レーザークラスでは今年の世界選手権で五輪参加国枠を獲得できなかった悔しさを晴らすかの如く、NTの安田(柳が崎フリート)、永井(知多フリート)、世界選手権で最後まで国枠をかけて戦った南里(唐津フリート)がほかの選手との力の差を見せつけました。
初日2レースを終え、公式成績は出ていませんが安田2−1、南里1−2、永井3−3となっています。
次世代を担う若手は1レース目で平川(江の島フリート)、2レース目で北村(浜名湖フリート)がシングルフィニッシュをきめるなど健闘しました。また、中学3年生の西尾(和歌浦フリート)も幾度の沈にめげることなく果敢に強風に挑みました。
ラジアルクラスでは今年の世界選手権参加の多田が周りの選手が沈をする中、3−1と淡々と走りリード。2位には冨部が2−2と続いています。冨部も今年の世界選手権で敗れ、涙を流した選手です。3位にはロンドン五輪470級代表の田畑(江の島フリート)が入っています。冨部、田畑両名ともフリートを牽引する力はあるもののミス(沈)が響き初日を終えています。
今回は五輪日本代表の土居は参加していませんが、五輪選考で敗れ、涙をのんだ多く選手がリオを目指して活動を開始しています。彼女達のセーリングを見ているこちらにも選手から「次のヒロインは自分だ!」との気持ちが伝わってきます。このままこの気持ちを持ち続ければラジアルは世界選手権で今まで以上の成績を残してくれるでしょう。
初日の率直な感想ですが、残念ながらオリンピッククラスを目指す両クラスの選手の気持ちは見ている私達にも十分に伝わってきていますが、活動を開始して間もない為、沈などのミスが目立つレースとなっています。今後、彼女、彼らは練習を重ね、沈を繰り返し強くなっていって欲しいと思います。
明日からはU17の多くの選手がセーリングを行う4.7クラスのレースも始まります。
若干風は落ちる予報ですが、リオそしてその次を目指した若い選手の熱いレースは続きます。
●大会公式HP:http://www.znet.ne.jp/laser_tsu/39AJ/index.html
▲再び活動を開始した安田。来春からは高校の先生です。
▲ブローは12m。選手は厳しい洗礼を受けました。
▲スキッパーズミーティング リオに向けた戦いが始まります。